発酵マットにおける栄養添加の問題点はその状態維持の難しさにあります。
つまり、通常添加された添加剤は発酵という過程を経る事で、添加した時の姿では
なくなり、本来期待する栄養素の形では摂取、吸収されません。従って、添加剤の
効果を予測する事は非常に難しいのです。その代表的な回避策に栄養食の直接
経口 摂取があります。ただし、クワガタ幼虫でもやり方によってはこの手法は効果
あり ますが、生態を考慮するとオオクワガタ幼虫などにはちょっと難しそうでした。
この問題解決には添加する添加剤が発酵後もその形態を大きく変えない物が理想
的 です。こういう物がないか探していた所、候補に上がったのは、米糠とフスマでし
た。 これらは栄養バランスがよく、安価で入手可能な事、発酵過程後でもその形が
残る という点で目的にあっています。しかし、米糠に関しては、脂質の含有量が
かなり 多く、ちょっと問題がありそうなので、パスして、小麦フスマを選択しました。
小麦フスマは栄養価的特徴でも大変すぐれており、ビタミンB1、B2、適度な
脂質、タンパク質、糖質、リン等を程よく含んでおります。