公定歩合再引下げと構造改革 2001年03月01日(木)

 

1月に底値を打ったと思われた株式市場ですが、ここのところ平均株価は連日安値を更新しています。 
アメリカの市場の影響もあるのでしょうが、やはり日本自身が抱えている原因によるものでしょうねぇ。 
普通の人には関係ない・・・なんて、もう言ってられないでしょうねぇ。株価が上昇することで企業にも 
お金が回るようになり経済活動が活発化しますから。 

昨年8月にゼロ金利解除した日銀でしたが、金融緩和政策への方向転換を迫られた様子。 
この結果次第では政府に逆らってまでしたゼロ金利解除の責任を問われるかもしれないとのこと。 
この1日から利下げは実行されましたが株式市場は反応せず、さらに安値を更新したようです。 
(もう数日様子を見ないと結論はでませんけど) 

株価が上がればゼロ金利解除が間違いだったということで責任を問われ、株価が下がれば下がったで 
連続利下げの実績を示せなかったとのことで責任を問われることになりそう。さてさて、どうなることか。 
ゼロ金利解除に関してはもっともっと早い時期に実施すべきで、国民の消費マインドが完全に冷え込んで 
しまった去年の夏時点では手遅れだったようですね。 

いずれにせよ、金融政策で景気を回復できる段階ではすでにないということでしょう。 
やはり日本の構造改革をさっさと進めないと、日本という国そのものがダメになりかねません。 
(今のところ、底力のあるスーパー企業が頑張っているようですが・・・) 

国会議員の方々には日本の将来のために、対策をきっちり考えていただきたいものですね。 
よろしく頼みますよぉ。 

株価指数 2001年03月03日(土)

 

連続になりますが、今や毎日のニュースネタになってしまっている株価の話題を。 

最安値を更新中ということで、連日マスコミに大きく取り上げられている平均株価指数。国民も 
毎日景気の悪い話を聞かされ続ければ、気分も暗くなり当然財布の紐も固くなるというもの。 
リサイクル法の施行が4月にあるための家電製品の買い替え需要があるものの、これも今月 
いっぱいの話です。困ったものですね。 

政治と経済は密接な関係があるため、日本の国会の様子や政府の政策の内容などに、投資家も 
失望感をあらわして買い手がないということなのでしょうけど・・・。 

ところで、平均株価指数というのはあくまでも「平均」ということ。しかも上々している株式の全ての平均 
というわけではありません。現在使っている平均株価指数は昨春に銘柄の入れ替えが行われたものです。 
それ以来株価がズルズルと下がっているとのこと。旧平均株価で計算した場合と?3500円もの開きがある 
と大和総研によって試算されたようです。 
まぁ、市場の実態とかけ離れているという指摘がなされたわけです。確かハイテク関連株を多く取り入れた 
モノに変更されたと思ったので、当然ハイテク株は下げ幅が大きいため平均株価も下がらざるをえません。 

この投資家に過剰な不安を与えかねない平均株価の使用を見直して、TOPIX(東証株価指数)にかえよう 
という動きがマスコミ各社に見られる様子。市場というのは「気分」が左右する面も大きいようですので、 
少しでも現在の状況が改善されればいいのですが・・・。 

また現在の株価下落には海外の投機筋が暗躍しているとの噂も・・・。 
自由経済の落とし穴ということでしょうか。 
こういう面でも、きっちり日本政府に舵取りをお願いしたいものですねぇ。 
(やるすぎると去年のマレーシアみたいなこともあるので、なかなか難しいと思いますけど) 

作り置きから作りたてへ 2001年03月04日(日)

 

日本マクドナルドを始めとしたファーストフードチェーン何社かが、株式公開の予定とか。 
今は株式市場が低迷しているので時期は微妙だそうですが・・・。 

それぞれ目的は新規事業に向けての資金調達のようです。 
これだけ不景気な話ばかり聞かされる中で、景気のいい話が聞こえてきて嬉しいですねぇ。 
不景気といっても全ての企業が赤字を出しているわけではなくて、顧客ニーズをきっちり掴み 
儲けているところはあるということですねぇ。 

マクドナルドは以前取り上げたとこがあると思いますが、作り置き販売方式を改め注文を受け 
てから作る方式に本格的に変更するとのこと。今まではストックのない品を注文すると5分か 
かっていたところを45秒くらいに短縮でき、商品の処分比率も0.1%に落とせムダがなくなる 
とか。メニューも大幅に増やし新しい客層も開発するのも目的とか。 

どのチェーン店にも共通したことですが、「温かいメニューを温かいうちに提供すること」に 
力を注いでいるようです。商品の回転の速い時間に行かないと風味が落ちたモノを食べなければ 
いけないこともなくなりそうで嬉しい限り。(^_^) 

とくにマクドナルドは現状に甘んじず、いろいろと新しい試みに取り組んでいくのには感心します。 
自己変革を常に図っている点はすごいですねぇ。こういう姿勢を失わない限り、他ハンバーガー 
チェーンが追いつくのはなかなか難しいかも。 

こういう景気のいい話が、たくさん聞こえてくるようになるといいですねぇ。 

自己変革を 2001年03月05日(月)

 

5日、野党から森内閣不信任案が提出され、そして否決されました。 

このこと自体は結構あることなので目新しくもないかもしれませんが、今回の場合は意味合いが 
いつもと違っているように感じています。政治・経済・教育・防衛問題その他もろもろ・・・取り組ま 
なければいけない問題を先送りにしてきた結果、日本ががけっぷちに追い込まれているような 
印象があるからです。 

今回の騒動は森さんの失政というよりは、一国の首相として立ち居振舞いとか行動がふさわしく 
ないと国民に思われてしまったことが原因でしょうか。 

一番困ったことはKSD問題や不信任案決議等々に時間を取られすぎて、森内閣がいろいろ 
打ち上げた法案の審議が滞ってしまったこと。1999年から2000年にかけて少しづつ積み上げて 
きたモノが一度にふっとんでしまったようです。 

現与党にしろ野党にしろ、誰が政局を運営していくにしても心がけて欲しいのは、「日本丸」を 
沈没させないようにすること。そして21世紀に向けて大きく漕ぎ出していくことですねぇ。 

「バブルがはじけた」という表現をニュースなどでよく耳にしますが、はじけなければ「バブル」と 
は言われず、今ごろは未曾有の大繁栄へと進んでいたかと思います。アメリカからの圧力とか 
いろいろあったかもしれませんが、はじいてしまったのは日本人自身の責任。繁栄すること、 
自分たちが世界をリードする国家へと成長することを日本人自身が恐れ、拒否した結果なの 
かもしれません。戦後50年ずっとアメリカに追随して国を運営してきたわけで、その方が確かに 
楽でしょうから。 

国をリードする指導者は大きなビジョンを。そして国民はそれを恐れず受け止め支持するマインドを。 
今こそ自己変革が必要とされていると思います。 

人も環境に優しく 2001年03月06日(火)

 

「東京から日本を変える」「国がやらないから、こちらがやるんだ」・・・ 
このように述べられて、さまざまなことに取り組んでこられた石原都知事ですが、これらの試みが 
実りそうな動きが政府にもみられました。 

政府は6日、大都市圏の自動車排ガス対策強化を狙った自動車窒素酸化物(NOx)法の改正案 
を閣議決定、国会に提出したようです。来年の5月にもこの新しい制度を導入し、スス状の粒子状 
物質(PM)を規制対象に加えるほか、ディーゼル乗用車が規制地域では乗れなくなるとのこと。 

いい傾向ですね。 
このような動きがあると必ず関係団体から反対の動きがでるようですが、経済効率優先できた結果 
都市部の大気汚染が進行し、子供達には喘息等呼吸器疾患を、多くの人々にはおそらく花粉症を 
(花粉症は花粉のみならず様々な汚染物質が原因で引き起こされるといわれています)もたらし 
ました。安い燃料でトラックや車を走らせそういう意味での経済効率を追求してきた結果、人々の 
活動エネルギーを奪ってしまっているということですね。花粉症でくしゃみ鼻水に悩まされ真っ赤に 
充血した目で、仕事をバリバリやるのはなかなか難しいでしょうし。この分の経済損失というものを 
もっと考えた方がいいですよね。 

そして地球の自浄作用におんぶに抱っこ、というのもいけないと思うのです。 
確かに人々が寝静まっている間に地球が大気をきれいにしてはくれます。でもそのせっかくきれいに 
しれくれた空気を朝になればまたせっせと汚してしまっているわけです。 
人間は地球によって生命を育まれています。人間の力だけで生きているわけではありません。 
技術的にはもっと良い物を作り出すことが可能な段階に来ていると思います。とくに日本の技術力が 
この分野で貢献できる機会は多いことでしょう。 
21世紀、環境に優しい事業を行う企業や、そういう技術を持つ企業が伸びていくことになると思いますね。 

きちんと決着がなされるか 2001年03月07日(水)

 

国内外で様々な動きがありますね。 
森内閣の退陣に関しては、まだどういう形になるのかわかりませんが・・・。 

えひめ丸の事故ですが、アメリカ海軍による査問会議によって原因が明らかになってきた様子。 
当初、「海上の確認もきちんと行われ、乗艦していた民間人が原因でもない」と海軍側から発表 
されていたので、それなのに何で事故が起きたのか?と不思議に思っていましたが・・・。 
事故当時の経緯がだんだん明らかにされてきましたね。 

民間人のスケジュールが優先され本来なされるべきソナーによる探知を通常の半分の時間しか 
行わなかったとか、航行前からソナーのモニターが機能しなかったにもかかわらず修理していなかった 
とか、ソナー情報を分析する担当官がえひめ丸の情報を得ていながら艦長に報告しなかったとか・・・。 
しかも報告しなかった原因が司令室が民間人で混雑していたからだそうで。 

ようやっと事故の全貌が見えて、合点がいきました。海軍の気のゆるみと人為的なミスが重なった 
結果ということですね。関係者も複雑な思いでこの報告を聞いていたことでしょう。犠牲者の遺族からは 
前艦長に土下座をせまる声もあったようですが、ワドル前艦長に土下座をさせたとしても遺族の気持ちは 
収まらないでしょうし、アメリカ側にも後々変なしこりを残すだけでろくなことにはならなそうなのでそういうことは 
避けた方がよさそうです。 

ことはワドル前艦長だけの問題ではなく、アメリカ海軍全体の問題と言えそうです。 
現在は米海軍による調査なので原因はきちんと解明されそうですが、あとの処分等が身内に対してですから 
甘くなるかもしれません。やはり外部機関によってきっちりチェックし、事故の再発を防ぐ必要がありそうです。 

とにかく日米双方の政府にはきちんと決着をつけていただきたいですね、これがきっかけで両国の関係に 
ヒビが入らないよう。この機会につけこんでくる勢力もあるやもしれませんし。 
残念ながら、軍事力が不要になるほど地球人類のレベルは上がっていないのが現状かと思います。 
とくにこの極東地域は火種を抱え込んでいますし。 

慎重かつ冷静な対応を、日米政府にはお願いしたいものです。 

努力と報償 2001年03月08日(木)

 

3月は日本の年度末。あちこちに確定申告のポスターが貼られていますねぇ。 
企業の決算もこの時期にありますので、ニュースなどでもいろいろ聞こえてきます。 

海外から会社の立て直しのために社長を迎えたことで話題になった日産自動車ですが、 
このほどボーナスを満額支給することを決めた様子。しかも金属労協の集中回答日を 
待たずに、交渉過程でカルロス・ゴーン社長が決めたとのことです。再建計画実施初年度 
にあたる今年度の業績が急回復していることに報いたようです。 

横並び意識の強い日本の組合には驚きをもって受け止められたようで・・・。今後、外資 
導入が進んだ自動車業界には「ゴーン流」が浸透していきそうです。みんなで一斉に同じ 
条件になるように進められる春闘のあり方も変わっていくのでしょうか。 

まぁもともと各企業によって全然収益とか違うわけですから、横並びというのも変な話で 
経営陣の横暴を防ぐ・・・という目的だったのかもしれませんが、頑張っても頑張らなくても 
褒美は同じというのも張り合いがないですよねぇ。 

一時期マスコミからかなり叩かれた感のあるゴーン氏ですが、企業を再生させることには 
定評がある人物だと聞いたのでやはりきっちりやってきますね。 
こういう人物には共通のオーラとでもいうのでしょうか雰囲気が漂っていますよねぇ。 
まだ日産の社長に就任して間もない頃テレビで特集していましたが、とにかくエネルギッシュ 
な方でした。日産の各工場を視察している時に説明する役員に「この製品の売りはなにか?」 
とズバっと質問し、相手がタジタジになっているのに向かって「私はこの製品を売るのだから 
セールスポイントを教えてもらわなければ困る!」・・・こういう感じで日産の社員に問題意識を 
もつように促していたのが印象に残っています。 

財界ばかりでなく政界も、外国のすぐれた政治家をスカウトしてはどうかと思ってしまいました。 
とくに財政再建に強い政治家を。明治時代には各界でやっていたことですしね。 

森総理退陣へ? 2001年03月10日(土)

 

この間、内閣不信任案を否決したと思ったら・・・10日夜に森総理が辞任を表明したとのこと。 
(実際は自民党の総裁選を前倒しで行うと表明しただけという話も聞こえてきますが) 
与党3党は内閣不信任案に反対したので、予算案に決着をつけるまで、あるいは日米首脳 
会談が終わるまでは現内閣まで支えるつもりなのだと思ったのですが・・・。 
この動きに対して野党は、「辞任表明した首相相手に審議するつもりはない」と即時退陣を 
求める模様。まぁ、当然といえば当然でしょうか。 

森さんでは参院選は戦えないとか、13日にある自民党の党大会を森さんのままでは乗り切れ 
ないとか・・・そういう理由のようですが。 筋が通らないし、相変わらず国民を無視した物事の 
進め方をしていますねぇ。 これからブッシュ大統領との会談、プーチン大統領との会談を 
こなしてからということになりそうですが、相手国に対しても失礼なことですよねぇ。 

とくにこの危機的状況下で、国益より党益を優先したような物事の進め方は慎んで欲しいモノ 
です。この連立与党では日本の舵取りはままならないということでしょうか。 
とにかく政治家の方々には何が一番大切なのか、きちんと判断することを期待しますねぇ。 

いまだにドタバタ 2001年03月11日(日)

 

今、日本内外でバタバタしていますよね。日本も経済的な分野を始めとして問題山積み。 
危機的状況といってもいいかもしれません。 

「森総理が退陣を表明!」とマスコミ各社が報道した翌朝、新聞も朝刊トップは全部これ。 
報道番組に出演した与党議員諸氏は、それを打ち消すのに躍起でした。なんでも、 
「自民党総裁選を前倒しでやると発表しただけで、辞意は表明していない」と。 

言いたいことは分からないではないですが、これだけ問題を抱え国民の支持率も低下し、 
しかも内閣不信任案否認直後にこんな発表をしているようでは・・・。 
自民党としては13日に開かれる予定の党大会を乗り切る目的のためにこの発表をした 
つもりだったのでしょうが、国民が辞めることを期待してしまっている今では、そう取られて 
も仕方ないかも。(これに関しては、マスコミが思い込みで突っ走ったとばかり責められない 
なぁと) 

森さん本人はおそらく、今審議している問題にきちんと片をつけ、日米&日露首脳会談の 
日程をこなしてから、辞意を表明する心積もりだったのではと思います。自民党議員と公明党、 
ここら辺から突き上げられた形でしょうか。辞意報道を受けて株式市場などが反発するかと 
期待しましたが・・・うーん、どうでしょうか?とりあえず4月という話ですが・・・。 

党利党略のためだけに政局をもてあそぶのは止めていただきたいものですねぇ。 
民主党を始めとする野党議員の方々も、ここが正念場なのかも。 
本気で日本の21世紀を見据えた舵取りをするつもりがあるのなら、日本という国を運営して 
いくつもりがあるのなら・・・なんとかやってみて欲しいと思いますねぇ。 

自分を許す勇気を 2001年03月12日(月)

 

年間で1万人以上の交通事故による死者がいると言われる日本。これは一種の戦争状態である、 
とは以前にも書いたことがありますが、これよりもさらに多いのが自殺者数で、年間で3万人にも 
登ると聞きました。長引く不況が原因のひとつでもあるのでしょうが・・・ニュースとかでも特集が 
組まれたりしていますね。とくに中高年の男性が多い傾向があるとか。 

これに関して、自分自身も力づけられる話を聞く機会がありました。 
自殺する人の傾向性として完璧主義であることが上げられるとか。目標を達成できなかったりとか、 
仕事や家庭で失敗したりとかした場合に、そういう自分を受け入れられないというか、自分自身を 
許すことができないために自殺という道を選んでしまうのだとか。 

失敗したら人生は終わり・・・そんな考え方がとくに日本では見受けられるように感じます。 
(さまざまな場面で、加点主義ではなくて減点主義がとられることが多いようですし) 
普段からどのようにすごしていたらいいか。人生においては「勝つべき時に勝ち、負けるべき時に 
上手に兵を引く」という姿勢が長く勝ち残っていくためには大事になるとのこと。 

そして、精一杯頑張ってどうしても勝てなかったとき、次に必要なのは「自分を許す勇気である」と。 
この世の中ではそれぞれ自分の意志を持ち、それぞれの夢や目標の達成を目指して頑張っています。 
ですから、いつもいつも自分だけが勝利できるわけではありません。人生には自分ではどうしようもない 
場面があります。そういうときに反省すべきことは反省し、充分に苦しんだのならば、自分を許す勇気、 
他人を許す勇気を持たなければならない、と。 

このことを聞いて私自身かなり励まされました。周囲からみると淡々と物事をこなしているように見える 
ようですが、私もとくにここ数年はいろいろと悩むことが多かったです。そういう気持ちに押しつぶされ 
そうになったことも結構ありました。そんな時、自分の夢や理想を思い描くことで気持ちを支えてきました。 
ですがこれからはさらに、「自分を許す」という選択肢も増えることになりましたので、さらに人生の幅が 
広がっていきそうな予感がしています。  

画期的なできごと 2001年03月13日(火)

 

日本という国がまともな方向に動き出しているのを感じさせる出来事がありました。 

何度も教科書問題について書いたことがあるし、最近中国や韓国から現在検定中の教科書 
を不合格にさせるように圧力がかかっている事などを取り上げたと思います。 
この一連の騒動のそもそもの発端となった出来事について、文部科学大臣が初めて公式な見解を 
述べました。「あれはマスコミの誤報であった」と。 

「教科書問題」といわれるそもそもの始まりは昭和57年の新聞報道がきっかけでした。 
文部省(当時)が教科書検定で「侵略」を「進出」に書き換えさせたとA新聞などをはじめとした 
マスコミが報じ、中国がこれに強く反発しました。このような事実はなかったにも 
かかわらず、当時の宮沢官房長官がまず謝罪してしまったため、 
これがきっかけとなって教科書検定に「近隣国条項」なるものが加えられました。そしてこの条項 
があることによって日本の教科書に対して他の国が口出しできるような状況が出来上がって 
しまったわけです。 

この報道の直後、上智大学の渡部昇一先生が誤報であることを確認し、当時、竹村健一さんが 
ホストを務めるフジテレビの「世相を斬る」という番組でそのことを発表しました。テレビ局としては 
思い切ったことをやったと思います。ウラを取っている時間がなかったにもかかわらず、竹村さんが 
責任を取るおつもりでそして番組のプロデューサーが腹をくくり事に臨んだ、という話を聞いた覚えが 
あります。 

この結果、きちんと誤報であると認め謝罪文を掲載したのは産経新聞のみだったとのこと。 
A新聞などは小さく訂正文を載せただけ、日本政府もうやむやのままにしてきました。 
そして政府やマスコミの上層部はそれが誤報だったことをきちんと知っていながら、まぁお隣の国の 
ご機嫌をとるような行動をしてきたわけです。 
当時の雰囲気というのはよく分からなかったのですが、「中国の言うことを聞く人間は進歩的ないい人」 
という考え方がいわゆる知識人の間の常識といいましょうか、空気であったようです。(今では考えられ 
ませんけどね) 

ウソも100回繰り返せばそのことが事実になって一人歩きしてしまいます。それが20年近く続いてきたわけです。 
上層部はきちんと事実を把握していながら、多くの国民には「誤報」が「事実」として認識されてしまっています。 
それを今回初めて正すことになったのは、ホントに画期的なことだと思います。 

日本の教科書は、中国や韓国のような「国定」ではなくて「検定」制度のもとで作られるモノ。 
基本的に言論の自由が保障されている国なので、教科書を執筆するのは民間の自由なわけです。 
そして極端な記述等を検定でチェックしてから発行します。色々な教科書があってその中から教材を選べる 
日本。なんとも幸せなことかと思います。 

問題山積みのように見えますが、よい方向へ動き出していることも端々で感じられます。 
今、経済問題や構造改革問題に関する暗いニュースばかりなので気持ちも暗くなりがちですが、 
確実に日は昇りつつあるのではないでしょうか。 

花粉症対策 2001年03月14日(水)

 

風が強くて日中の気温の上がったこの日。入院させていたMacが直ったので取りに行きました。 
帰ってきて一寝入りしてから活動開始しようとしたら・・・花粉症の私、薬の効き目がなくなっていたようで、 
鼻水ズルズル、目はムズムズ状態、おまけにくしゃみも出ます。なんかPCをセッティングする気力が 
失せてしまいました。今は薬が効いてきたので大丈夫ですが・・・。 

花粉症・・・いまや日本人の10人に1人はこれに悩まされているとのこと。 
昔は見られなかったこの現象、国策の失敗に端を発しているようです。 
1950年代から70年代にかけて政府によって行われた「拡大造成林政策」が上手くいかなかったこと 
が一番の原因ではないかと言われています。 

天然林を切り開き、代わりに高級な木材として売れるスギやヒノキを植林したわけですが、その後海外から 
安い木材が輸入されるようになり、そして日本では人件費が高騰していたために仕事をすればするほど赤字 
がでる産業になってしまったとのこと。結果、定期的な手入れもできなくなり山の林は荒れ放題、これが 
きっかけで花粉症がひどくなったのでは?そういう話を聞きました。 

このまま放置しておくと林があるにもかかわらず、土地がどんどんやせて土砂災害などが各地で発生する 
可能性も高くなりそうです。ほとんど人や車が通らない立派な道路を作るよりも、こういうことにお金を使って 
欲しいなぁと思いました。(とくに国策の失敗なのでしょうしね) 

花粉症・・・自然界からの人間への警告、手痛いしっぺ返しなのかもしれませんねぇ。 

株価対策 2001年03月15日(木)

 

連日のようにニュースで大きく取り上げられる株式市場の動向。日本ばかりでなくアメリカも 
株価の低迷が問題になっています。これだけ交通や流通が世界化した現在、経済の動きは 
一国の問題では済まないことが多くなっています。とくに経済大国である日本とアメリカの経済 
状況がお互いに、そして世界中に与える影響は多大なものがありますねぇ。 

1月に底値を打ったと思われた日本の株式市場でしたが、その後アメリカのハイテク株の暴落 
に引っ張られ、そして日本政府の経済政策のお粗末さや構造改革がなかなか進まないことも 
受けてでしょうが、連日安値を更新してます。(なんでも平均株価が1万円に近づくほど儲かる 
外国のファンドがあるとかで、その筋から仕掛けられているのではないかという噂も・・・) 

この状況下、緊急経済対策本部の初会合が首相官邸で開かれ「株式買い上げ機構に政府 
保証を検討する」と宮沢財務省が発表しました。まぁ要するに、株下落で損失が発生した場合 
に国が補てんする考えを示したもので、これを受けて久々に市場が反転した様子。 

何回も書いていますが、政治と経済は密接な関係にあります。その政府に対する信頼や期待度 
が株式市場に反映されているとも言えますね。ようやっと日本政府もそういうことを重視し始めた 
のなら安心できるのですが・・。日本人の傾向性として経済、まぁお金のことを口にすることは 
はしたないという文化があるようなのですが、経済というのは一種の「パワー」です。これが強力 
なのに越したことはありません。 

今度、森総理が訪米する予定ですが、アメリカ内部から日本の経済危機に対して懸念が高 
まっているとか。えひめ丸の事故というアメリカ側の弱みに付け込んで無理やり日程を組んだという 
声も聞こえてきますが・・・かなり厳しい日米首脳会談になることは間違いないでしょう。 
大体、辞意表明した(と取られている)首相が行くこと自体、相手国に対して失礼にあたると思うの 
ですが・・・。まぁ、この会談の出来次第で森総理自身の「株」が上がるやもしれませんね。いい意味 
で頑張って欲しいものです。 

雪印食中毒事件その後 2001年03月17日(土)

 

去年、1万3千人にのぼる被害者を出した雪印製低脂肪乳による食中毒事件。そのトップが 
書類送検されたとのこと。業務上過失致死傷の疑いでとのこと。一部上場企業が食品衛生法 
違反によわれるのは初めてのようです。 

人間が生きていくためには食べることが欠かせませんが、これだけ流通が発達し大規模生産化 
が進んだ現在、一歩間違えば広範囲しかも多くの人々の生命と健康をおびやかす危険性がある 
ことが浮き彫りにされた事件でしたね。 

しかも今は閉鎖されたと思いましたが、大阪工場は当時の厚生省からHACCP承認を受けた工場 
でした。HACCPとはアメリカのNASAで開発された食品を安全にそして衛生的に製造する手法なの 
ですが、これは本来「自主管理」によって運営していく方法です。ところがなぜか「自主的」なこの 
方法を導入するために日本では厚生省(現厚生労働省)が承認する形にしました。 

この弊害が出たのが今回の事件ではなかったでしょうか。 
お上からのお墨付きさえもらえば、後は野となれ山となれ・・・といった企業の姿勢が招いた結果 
なのかもしれませんね。 

今回の書類送検の報道された内容をみると、トップが事態を把握していながら事の重大性を認識 
せず、回収による企業のイメージダウンを心配し公表を遅らせたため、死亡者まで出してしまいました。 
この責任は大きいと思います。 

『自助努力』、『自己責任』・・・日本の社会が取り入れていかないといけないマインドだと思います。 

日米首脳会談へ 2001年03月18日(日)

 

19日に予定されている日米首脳会談にのぞむため、森総理がアメリカへと出発しました。 
いろいろ批判があるにせよ、現在の総理大臣は森さんです。ごり押しで日程を組んだにしろ何にしろ、 
せっかく渡米するのです。きっちり成果を上げてきていただきたいと思います。 

えひめ丸の事故でギクシャクしている日米関係を正すのには、かえって良い機会とも言えましょう。 
今の時点での報道をみていると、まず日米安保体制の重要性を再確認し、それから日米で歩調を合わせて 
経済政策を実施していくような動きですね。世界でも1位・2位の経済大国が共同で事にあたる・・・ 
このことが世界中の国々に与える影響は大きいでしょうねぇ。 

案外、強心臓のような森総理。総理に就任されてから実施した法律などは、将来的にかなり有効なモノかも 
しれません。どうせなら、就任してからマスコミに書きたてられた数々の失点を補ってあまりある成果を残して 
から辞任して欲しいと思います。(意欲はおありのようですし) 

今、時代が大きく変わろうとしています。ただ日本人というのは民族の傾向性として、変化を嫌うところがある 
ようです。そして逆に変わる時はなだれを打って変わっていきます。両極端なところがあるのが長所でもあり 
欠点でもあり・・・。いろいろな分野で変化しようとする勢力に対し、古い勢力がそうはさせじと抵抗を続けている 
ためなかなか前進できないのが現在の状況でしょうか。21世紀の世界の動きを決定づけるのに日本の果たす 
役割は大きいでしょう。先頭にたつことを恐れずに、かえって楽しむマインドを。そして素晴らしい地球国家の礎 
を築いていけたら・・・そう願いますねぇ。 

自衛隊法改正 2001年03月19日(月)

 

ニュースを見ていると平均株価が安値を更新とか森総理の後継者は誰かとか・・・あまり 
明るい話題にお目にかかれませんが、社会の改革は着実に進められている様子。 
今度は、自衛隊法の改正案の骨格が明らかにされました。目玉は日本領域への外部からの 
不法侵入を阻止・排除する「領海警備」に関する法整備のようです。 

2年前、領海侵犯してきた北朝鮮の工作船と思われる不審船舶を追跡しながら威嚇射撃しか 
することが出来ず、みすみす取り逃がしてしまったことは記憶に新しいかと思います。 
相手が攻撃してこないことが分かっているのですから、相手は不法侵入し放題。結局、 
自国の領域を自分たちで守ってこなかったことが、いわゆる拉致事件とかを生む原因に 
なったと考えます。工作員が日常的に日本に上陸していることもありえるかも。 

日本を降伏させるというか、占拠するためにはミサイルは必要ないという意見を耳にしたことが 
あります。工作員を上陸させ原子力発電所を乗っ取り、「爆破するぞ」と脅せばいいと。 
あるいはかつてオウムがやったように潜入した工作員に化学兵器を使用させるとか・・・。 
結構、怖い話です。 

今回の改正が進めば、沿岸や重要施設での警備における自衛隊の権限を明確にすることに 
なりそうです。日本もようやっと普通の国になりつつあるということですね。 
そうやって考えると、森内閣はかなり重要な法改正に積極的に着手しているようです。 
いろいろ問題があるにせよ、評価すべきところは評価すべきかと思いますねぇ。 

子供たち不在の教育 2001年03月20日(火)

 

「教育」というテーマで何回も書いてきていますが、経済危機にまさるとも劣らない深刻な状況なの 
は、教育現場かもしれません。とくに公教育の現場においてそういえるかと思います。 

ここ何年かの間に、とくに小・中学校における教師の行動についての問題が指摘されてきました。 
深刻だと思われるのはいわゆる「日教組」の勢力の強い地域でしょうか。 
何箇所かあると思いますが、今、気になっているのが北海道。 
以前から違法性が指摘されてきた北教組と北海道教育委員会との間の労使協定ですが、 
これの全面破棄を文部科学省は求めているとのこと、道教委はとりあえず違法性の強い 
部分だけでも廃棄したい意向のようですが、これにも北教組は反対を表明、場合によっては 
ストも辞さない構えとか。 

いわゆる現業系といわれる公務員をのぞいては、基本的にスト権というのはないハズなのですが・・・ 
しかも教師というのは「子供達の教育」というとても重要な仕事をしています。子供たちが教育を受ける 
機会を奪うことになりますよねぇ。そこには「聖職」という意識はなく、単なる「労働者」になってしまって 
いるのかも。 
一般社会では会社のルールに従わない従業員は窓際にやられるか、今でしたら「クビ」になりかねません 
よねぇ。そういう意味ではかなり甘えているのかもしれません。 

一番心配なのは子供達への影響です。その国を滅ぼすには武器はいらないと聞いたことがあります。 
子供達に施す教育の質を下げること、教育をダメにすればいいと。 
せっかく税金を使って行われている教育です。そちらの方が私学とか民間の学習塾に見劣りするようでは 
もったいないというもの。もっともっと有効に機能させたいものです。今の状況では子供にきちんと教育を 
受けさせたい親は私学を選択していることでしょう。このままいけば将来的には親の収入の多寡によって 
子供達の教育格差が広がりかねません。 

身分や財産とかではなくて、本人の才能と努力によって道を開く・・・これが公教育の導入された当時の 
理想であり教育の目的だったのではないでしょうか。教育意欲に燃えていらっしゃる先生方もいらっしゃる 
ことと思います。こういう方たちの熱意が正当に評価され、発揮される教育現場が復活することを願います 
ねぇ。 

経済を活性化させるには 2001年03月22日(木)

 

政府が発表した経済政策への期待感からでしょう、昨日は平均株価が一挙に912円高とか。 
政治と経済は密接な関係・・・まさにその通りって感じでしょうか。 
後は森さんもしくは、今後を引き継ぐ責任者がそれをしっかり実行できるかどうかってところでしょうか。 

で、日本の経済を活性化させるにはやはり国内のお金が動きださないといけないのでしょうけど・・・ 
それにはいろいろな部分でしくみを変えていかないとダメそうです。 

一番お金を持っている層は今のご高齢の方々のようです。ところが2、3千万円くらい墓場までもって 
いってしまう方がかなりいらっしゃるとか。墓場まで、ですよね。あの世にお金は持っていけませんし。 
なぜそうなってしまうかというと、贈与税が高い上に本人の生前の意思、遺言が重要視されていない 
ためだとか。つまり生前、本人が恩義を感じている人とか好きな人、世話をきちんとみてくれた人に譲ると 
税金でがっぽり取られてしまうからとか。(そして死後は面倒を見た見ないにかかわらず、子供だと 
いうだけで等分に分け前がもらえるのが今の法律のようです) 
介護保険制度が始まりましたが、あちこちから聞こえてくる話ではあまり、上手くいってはいない様子。 
21世紀は家族のあり方とかいろいろ見直しが図られるのではないでしょうか。そしてそれに見合った 
法律に手直ししていく必要がありそうです。 

また消費を活性化するには・・・個人が自由に使えるお金を増やすことがポイントかも。 
取れるところからはどっさり税金で取って、政府が公共事業や福祉で社会に還元する・・・という形ではなくて 
もっと個人の頑張り度に応じて、収入が増えるような仕組みに税制も変えていけばやりがいもあるというもの。 
働いて稼げば稼ぐほど、どっさり税金をとられるようでは・・・結果としてお金持ちは日本から逃げ出してしまい 
ますよね。(そして、その結果として税収も減少することに・・・) 

手詰まりなように思える日本社会ですが、アイデアはあるところにはありそうです。 
後はそれを活用できる柔軟さを、日本の政治家の方々に期待したいところですねぇ。 

『大人のための頭の使い方』2001年03月24日(土)

 

また色々と本を読んでいます。今回は日下公人&和田秀樹共著『大人のための頭の使い方』と 
いう本をご紹介します。 

日下さんは何度も紹介していますが、そのユニークな発想にいつも驚かされ、そして楽しませて 
もらっています。和田さんは初めて著書を読んでみたのですが、精神科医ならではの話の展開 
がとても面白かったです。(日下さんが対談相手に選ぶくらいですからユニークな人物っぽいですね) 

題名のとおり、どのようにしたら頭がよくなるかとか、外国ではどのような考え方をするかとか、 
今社会で起こっていることの分析とか・・・様々な話題が展開されています。 

子供達の教育とか家庭内暴力に関しての話題もありまして、これから取り入れられようとしている 
「ゆとり教育」ですが、これに関してはお二人とも反対でしたね。子供の精神衛生上よろしくないと。 
人は低いほうに引っ張られやすいのでまず全体の学力が低下するのは避けられない。むしろ、 
トップの子供達に高い目標を与え、競争させて引き上げる方が全体のレベルをアップできると。 
勉強する気風というのは先生がかなり奨励したりしない限り身につかないと。 

どのような分野でもピラミッド構造を描いているのがこの世の中では普通だと思いますが、その山の 
頂上(トップレベルの子供達)をさらにグーッと引っ張りあげて、裾野を広げる感じでしょうか。 
既に「ゆとり教育」というものを体験している欧米諸国では、その弊害が明らかにされているとのこと。 
教育科目を減らし、マイノリティーというだけで学力に関係なく一定数優先的に入学させ・・・そのように 
した結果、全体の学力が低下し、少年犯罪が増え、青少年の自殺が増えるというトリプルパンチを 
くらってしまったとのこと。外国ではかえって日本式のシステムが見直されているようです。 

『世界は日本化する』・・・他の著書で日下さんが指摘されたような現象があちこちで起きつつあるようです。 
もっともっと日本人も良い意味での自信を持つべきなのかも。その上で見直すべきは見直すべきかと。 

他にも面白い話題満載です。ぜひご一読を。(^-^) 

共同声明の確認 2001年03月25日(日)

 

日米首脳会談につづき日露首脳会談に森総理がのぞんできましたね。 
ここ数年議題に上るのは(というか日本側は上げようとし、ロシア側は避けようとしているのは) 
97年のクラスノヤルクス合意の実行でした。2000年までに平和条約を締結するとの約束は、 
結局、期限切れとなってしまいました。 

ロシアとの間には領土問題があります。日本では何故か北方領土を日本固有の領土だという 
人々を「右翼」と呼び、煙たがる傾向があるように思えます。マスコミもほとんどそういうことは 
取り上げないし。領土問題に関してはなぁなぁにしてしまうと他国につけこまれるのが現状の 
ようです。竹島しかり尖閣列島しかり。きちんと主張することはしていかないといけないですね。 
そうしてこなかったことが問題を大きく、そして長引かせているようにも感じます。誠意を持って 
接すれば分かってもらえる・・・ということは残念ながらなさそうです。 

まぁ、これが国際外交というものなのでしょう。駆け引きがあるのは当然のこと。ロシア側としては 
領土は返還せず、そしてこれをネタに経済援助をできるだけ引き出せれば御の字、といったところ 
なのではないでしょうか。 
これをとやかく言っても仕方ないかと思います。日本としてはあせることなく、相手に妙に媚びることなく、 
淡々と付き合っていけばいいのではないでしょうか。 
他に日本に好意的な国はたくさんあるようです。そういう国は経済的にも上手くいっているところが 
多いと聞きます。日本と仲良くすることが自国の得になることが分かれば自然と話も進むでしょう。 

日本の繁栄が他の国々への幸せへ。そういう世の中にしていきたいモノですねぇ。(^-^) 

音声ネット 2001年03月26日(月)

 

ハイテク関連を中心に下げた株式市場も一息ついた様子。ここ数日はアメリカの市場も 
日本の市場も順調に展開しているようです。 
アメリカの好景気を牽引したIT関連事業ですが、さすがに頭打ちのよう。そんなアメリカでは 
音声を使ってインターネットを操作するボイスネットが普及しつつあるという記事を目にしました。 

なんでも音声ネットは電話を使って必要な情報を取り出すサービスで、パソコンが不要とか。 
とあるベンチャー企業のサービスでは「ニューヨーク」「レストラン」「フランス料理」と声で順に 
指示すると、該当する店の情報が音声で返ってくるし、他に株価やスポーツの情報も音声の 
やり取りでゲットできるとか。 
いかにアメリカとはいえ、全家庭にパソコンがあるわけではないでしょうから、なかなか手軽な 
サービスかもしれませんね。 

アメリカで起こった現象が5〜10年くらい遅れで入ってくることの多い日本ですが、これに関しては 
そうはならないような気がします。日本だともっとビジュアル的な手段の方が絶対受けると思うので、 
この役目はテレビが担っていきそうです。(漢字文化ですし) 

テレビがパソコンの機能を取り入れる形になるか、パソコンがテレビのような手軽な操作性を取り入れる 
か。今は子供の頃からテレビ、ゲームは当たり前の時代ですから、リモコンやキーボードの操作には 
慣れているでしょう。テレビ機能を組み込んだパソコン・・・という形で発展していくのでしょうか。 

どちらが世界的な流れになるかといえば・・・日本方式なのではないかと思うのは、私の身びいきなの 
でしょうか?(^^ゞ 

動物の保護と文化の保護 2001年03月27日(火)

 

「きつね狩り」といえば、イギリスでは貴族のスポーツとして楽しまれてきたようですが・・・。 
イギリスのブレア政権によって、このきつね狩りを禁止する法案を提出され、いったん下院で 
可決されましたが上院で否決されたとのこと。このまま廃案になる可能性が高くなったようです。 

自然の保護か、文化の保護か・・・という問題になるのでしょうか。 
きつね狩りというのは以前から、その犬がきつねをかみ殺すやり方が残酷だとして、保護団体から 
廃止を求める運動が繰り広げられてきています。たしかに「あんなことをやる必要があるのだろう 
か?」と思わないではないですが、合理的じゃないから文化を否定するのも乱暴なことだとも感じて 
います。スペインで盛んに行われている「闘牛」なんかもその類に入るのでしょうか。 

日本でも長い伝統をもっていた「捕鯨」が、残酷だという理由で槍玉にあげられましたね。 
環境保護団体のターゲット、というか政治宣伝のターゲットにされた感じがします。 
捕鯨を行っている国は少数派、しかも日本がその中心といってもよかった当時、日本たたきの 
格好の餌食だったと思います。とにかく国際会議の場とかでも「野生保護は大切である」という雰囲気 
をまず作り反対できないようにしてから、「だから捕鯨も禁止すべき」という風に話をもっていかれて 
しまったようでした。(現在では、さすがにやり過ぎたと思っている国もあるとかないとか・・・) 

保護するか駆除するか・・・難しい問題です。バランスが大切かと思います、人為的に調整しようと 
して失敗した例は、数多くみられるますし。さらに問題を複雑にするのは伝統文化がからんでいる 
場合。「捕鯨」の例もある日本人としては、軽々しく「かわいそう」とは言えないなぁと感じました。 

羽田と成田 2001年03月28日(水)

 

ここ数年、日本の空の便が悪いことがあちこちで取り上げられていますね。 
海外への窓口として成田空港の建設を始めたまではよかったのですが、結果はご覧のとおり。 
近隣住民の反対運動などの展開で、未だにきちんとした国際空港としては機能していません 
・・・というと語弊があるかもしれませんけど、今、世界の流れはハブ空港へと向かっています。 
他のアジア諸国には、成田空港の何倍もの機能と規模を備えた空港がぞくぞくと完成しつつ 
あります。このまま手をこまねいていては物の流れは東京を外れてしまい、日本が世界の 
ローカル地域となりかねない。このことは何回か書いてきていることと思います。 

石原都知事や亀井政調会長などが羽田空港の国際化を口にするたびに、千葉県側から 
反発の声があがるのが常でしたが、先日の県知事選挙で新しく知事に選ばれた堂本さん 
は、「前向きに検討したい」とコメントしていましたね。一歩も二歩も前進しそうです。 

海外では、首都圏に複数の空港があることは割と普通のようですので、双方を活用していけば 
いいのですよね。現時点でも海外から要人を迎えるのは羽田空港です。やはり便利だから 
なのですよねぇ。もっと各空港同士の連絡をよくするためにシャトル便を運行するとか、まだまだ 
工夫すべき点はあります。こういう部分でも規制緩和が進められていく必要がありますね。  

選ぶのが利用する本人なら 2001年03月29日(木)

 

薬害エイズ訴訟・・・当時の血液学の権威に対する裁判で、被告に無罪判決がおりました。 
法律に照らし合わせた結果、罪には問えなかったということなのでしょう。 
法治国家としては当然のことですが、本当はどうだったのか、よく分からないうちに終わってしまった 
ような感じを受けますね。 

学問の世界とかでよく聞かれることですが、新しい説、それまでの常識をくつがえすような説が 
出された場合、それが時の権威の説を否定するものであればあるほど、学会からは無視される 
傾向があるようです。(で、その権威の死後には、みんなこぞって認めるようになると) 

先日紹介した『大人のための頭の使い方』という本に興味深い対談部分がありました。 
大学病院での医療ミスや教育界における問題点が指摘されることが多いですが、それを正して 
いくためには競争原理を導入するのがよいと。組織に予算をつけるのではなくて、学生や患者本人に 
お金を渡してそのサービスを受ける本人に選ばせれば、人気のあるところとそうでないところができて 
自然と正されていくと。 

なるほどなぁと思いました。 
大学に文部科学省から予算を付ける、厚生労働省から病院にお金をつけるのが当然のように感じて 
いましたが、たしかに人々の意識も変化しています。世の中のしくみもそれに伴って変化していかないと 
いけないのでしょうねぇ。 

ネットジャック 2001年03月31日(土)

 

ちょっと物騒なタイトルになりましたが・・・。 

新聞報道などで知ってはいたのですが、日本のあるサイトに集中的にアクセスして機能不全に 
陥れようとの呼びかけが韓国で行われていたとか。危ない話だなぁと思っていましたが・・・ 
31日の午前9時ころからその影響と考えられる現象が起きていた様子。今のところこれに対して 
打つ手がないようで、不法アクセスへの監視を強めることくらいしかできないとか。 

事の発端はここでも何回か取り上げてきている教科書問題に関係があります。 
「新しい歴史教科書を作る会」のメンバーが執筆陣に加わっている教科書の出版元とか、 
文部科学省、自民党、産経新聞社のHPなどを標的にしたネットジャックの呼びかけが韓国の 
サイトの掲示板上で行われていて、成功させるために150万人以上の参加を呼びかけて 
いるようです。 

一部の人々だとは思いますが、こういう不法をこのような形で行おうとするとは・・・。 
韓国の人々が日本人に対して複雑な感情を抱いていることは、最近さまざまな出版物などで取り上げられて 
いるのでご存知の方も多いと思いますが、これは教育の影響が大きいようです。(実際に接した結果では 
ないようです) 学校で組織的に悪口を吹き込まれているのだとしたら・・・当然そうなりますよねぇ。 
ただ若者世代は音楽、映画、漫画、アニメ、ファッション等々を通して、日本に対してはいい感情を持って 
くれているとも聞きます。そういう意味ではあんまり悲観してはいません。 

もちろん韓国でも手をこまねいているわけではなくて、サイバーテロ対策班がすでに捜査を始めているとか。 
それに対して日本の外務省は及び腰の様子。「事前に韓国政府に措置を求めるのは難しい」と静観の構えとか。 
中国のことに関しても、北朝鮮のことに関しても、対ロシアに関しても、そして対アメリカ政策に関しても・・・ 
正直頼りにならないなぁと感じてしまいます。外務省の第一線の方々こそ省益よりは国益のために動いていただき 
たいものです。 

今回の件で心配なのは、裏から手を引いている勢力がないかという事。場合によっては日本国内の勢力が関与 
しているかもしれませんしね。日本でも警視庁あたりは動き出しているようですが・・・。 

戦後半世紀以上、日本という国でおきてきた出来事の中には、日本人自身が選択してきたというより、他国の様々な 
思惑によって左右されてきたことが多そうです。(日本人にはそうとは悟られないように、実際の活動は日本人にさせて) 
一応独立国家の体裁は整えていますが、ある面ではそうと言えない現状。世界有数の経済大国になった今、 
日本人自身が日本の、そして世界の未来を切り開く役目を、担う覚悟が求められているのではないでしょうか。 


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