まず原因を 2001年02月01日(木)

 

日航機がニアミスを起こしあわや大惨事になるところでしたが・・・双方のパイロットが回避をおこない 
最悪の事態は免れました。ただ、けが人は出てしまいましたが。 
いろいろな分野で様々な事故がおきていますが、いったん事故を起こすと被害が甚大になるのが 
飛行機事故ですね。墜落などということになれば、飛行機の乗員や旅客客ばかりでなく、周辺住民 
の命も多く犠牲になることでしょう。 

事故直後、双方の機長が弁護士をたてて黙秘をしていたとか。すぐ「誰が犯人か!?」とか 
「誰の責任か!?」とか騒ぎ立てられる日本の社会では、自己保身に走りたくなる気持ちは分かります。 
ですがこういう事故に関しては、責任追求するよりも原因を突き止めることが大切になります。 
今回のことを教訓として2度と事故が起こらないように・・・。 
きちんと原因解明に協力した場合は、責任を追求しないことも考えないといけないのかも。 
一番状況を把握しているのは現場の人間ですし、その人たちの協力なしでは無理ですから。 
とくに原因が人的ミスだったらなおのこと。今回は管制ミスの可能性が大きいとかニュースでみました。 

それにしても、飛行機ってけっこう狭い空間を行き来しているのがよく分かりました。管制の仕事はとても 
重要なわけですねぇ。飛行機事故って一度起こると立て続けに起きるような感じもするので、各航空会社 
の方々は気をひきしめてお仕事にあたっていただきたいですね。

教育レベルも2極分化 2001年02月03日(土)

 

省庁再編で文部科学省が誕生しましたが・・・2002年に新学習指導要領が導入される動きは変わらない様子。 
「ゆとり教育」という名目で取り入れられようとしているわけですが、これには大変な落とし穴が待ち受けていると 
考えられます。 

他国の動きを見ると、先に「ゆとり教育」を取り入れた欧米諸国では子供達の学力低下が著しく、それによって 
当然労働者の質も低下し問題となったとのこと。現在はそれを反省してまた学力の向上に取り組んでいるようです。 
日本の動きは諸外国の動きに逆行しています。実際、すでに日本の子供達の学力低下はかなり進んでおり、 
大学生の2割は小学校の算数が出来ないとの調査結果もあるようです。 

ただその一方で、トップレベルの子供達の学力はそれほど低下していないとのこと。 
教育の重要性をきちんと認識している親御さんたちは、塾にやったり自分で教えたり、そして私立の学校に子供をやることで 
子供の学力向上にやっきになっているということですね。日本において教育格差が進行中なわけです。 
森総理が熱心に訴えている「IT革命」も、それをきちんと理解できる知識を身に付けなければ無理というもの。このまま 
いけば日本の国力の低下をも招きかねません。 

学校は勉強するところ。知識や判断力といったモノを訓練し身に付ける場です。 
文部科学省にはきっちりそこら辺を考えて欲しいものです。そして親御さんたちも、お上まかせではなくてきちんと 
文部科学省に対して意思表示をしていく必要はありそうです。 

布地バーコード 2001年02月04日(日)

 

おもしろい布地が開発されたとのこと。 

このほど東芝が、衣服につけても目立たない特殊な布地のバーコードとデータ識別システムを 
世界ではじめて開発したと発表した様子。これの技術を利用すればクリーニング店での洗濯物 
の持ち主や洗濯回数の識別、ブランド衣料品の偽造防止などに役立つとのことです。 
(年内に実用化の見通し) 

うーん、いろんなモノがでてきますねぇ。 
もともと旭化成が開発した特殊なアクリル繊維を使っていて、例えば白地に白糸を使って織り込む 
ため、ほとんど人間の目にはわからないとか。 
これが威力を発揮しそうなのがリネン類を大量にあつかう病院やホテル。シーツやタオル類の識別や 
仕分け、料金請求なども自動化できるとか。(パソコンと組み合わせることにより容易になるようです) 

人のアイデアと実際の技術が結びついた新製品。なんかワクワクしますねぇ。(^▽^) 
日ごろの地道な研究と、何気ないことに気付く観察力、それを結びつける創造性といいましょうか、 
日本の技術力の高さがこんなところにでてきているような感じです。 

ふと昨日書いた、日本の子供達の学力低下のことが頭をよぎりました。 
こういった製品が生み出されるのも優秀な人々が知恵を出し合い、絞りあうからこそ。 
資源のない日本がここまで発展したのは、人材の育成を重視してきたからこそでしょう。 
日本の将来のためにも、このレベルを維持していきたいものですねぇ。 

お酒を飲むのも自己責任 2001年02月05日(月)

 

JR新大久保駅で起きた事故。転落した客を助けようとした人まで巻き込んで痛ましい限りです。 
この反響はとても大きいようですが、にもかかわらず酔って駅のホームから転落する人が後をたたないようです。 

JRの責任を問う声が大きいようですが、一番の原因は泥酔してホームから転落した男性でしょう。 
まぁもちろん、たまたま具合が悪かったりして転落する人もいるので、できれば落ちないような装置は必要でしょうけど。 
ただスペースとかお金とかの問題とかがあって実現は難しい様子。となればまず自分の命は自分で守るという基本に 
立ち返らないといけませんね。 

やはり日本は安全な国なのでしょうね。泥酔状態で外をウロウロしていたら、場所によっては身ぐるみはがされて 
時には生命までうばわれかねません。よくテレビなどで忘年会シーズンなどに酔っ払いを映していますが・・・ 
本人がそれを自覚しない限り無理な話でしょうか。 

でよく思うのが、酔っ払って警察などご厄介になった場合は、泥酔状態をきちんとビデオなどに撮影しておいて本人に見せる、 
悪質な場合は家族にも見せる、などして本人に解らせると良いのかも。こうやっても効き目のない人もいるでしょうが、 
「恥ずかしい」「カッコ悪い」ことだと認識させるのは効果的かも。 

今回の事故・・・JRの体制などにも問題はあったとは思いますが、やはりまず転落した男性の責任が一番大きかったと考えます。 
それを助けようとして亡くなられたお2人の勇気を称え、そしてご冥福をお祈りいたします。 

クリーンな政治家 2001年02月06日(火)

 

KSD問題が国会でもクローズアップされていますね。 
とくに焦点となっているのが証人喚問。野党は自民党の額賀氏の証人喚問を要求するのに躍起になっているようですが・・・。 

少しだけですが、久しぶりに国会中継をみました。 
こういうことになると俄然、野党ははりきりますねぇ。まぁ「自民党はダメだ」、「与党のやっていることはおかしい」 
と言っているだけなら楽チンですしね。問題山積みの日本ですから本来ならもっと力をいれてやるべきことがあるハズです。 
国会議員は数が多すぎるなぁというのが率直な感想ですねぇ。 

もちろんKSD問題はきちんと解決していく必要はありますが、物事には優先順位があると思うのです。 
こればかりに集中して肝心の議論が全然進まず、早急に手をうたなければならない問題をまた先送りにしてしまっては 
元も子もありませんよねぇ。景気をよくするためにはいろいろな政策が必要ですし、日本という国に対する期待といいますか、 
信頼感を取り戻すこともポイントになります。 
政治と経済は密接な関係にあります。経済が順調な国というのは、国の政治に対して皆が信頼感をもっている現われとも 
いえるのかも。なかなか上昇しない株価。1月に底を打ったと言う話でしたが、ここのところまた低迷していますよねぇ。 
アメリカの株価の影響もあるとは思いますが、日本自身にも市場を期待させる要因がないということでしょうか。 

クリーンさを求めるのも結構ですが意地悪い見方をすれば、クリーンな政治家というのは力がない政治家とも言えるのかも。 
ですからそういうお声もかからないということかもしれません。度が過ぎた政治献金だの賄賂だのは問題ですが、 
政治を行っていくのにはかなりお金がかかるわけです。あちこちから影でお金を調達してくる必要があるのは国民がケチ 
だからかもしれませんねぇ。 

政治家自身の持っている理想や構想がいくら高尚なモノであっても、それを実現できなければ仕方ありません。 
政治はプロセスではなくて結果です。必要ならばいろいろな裏工作をしてでもその政策を進めていかなくてはならないのでしょう。 
そうやって考えると因果な商売ですよね政治家って。良い仕事をやってもその結果がでるのが何年後何十年後、場合によっては 
評価されるのは死んでからということもありえますしね。 

中国での事業展開 2001年02月07日(水)

 

松下グループの一つ松下電器産業が、北京にデジタル技術商品の研究開発拠点を設けることを決めた様子。 
中国は携帯電話でデジタル技術商品の主要市場になっていて、研究開発の現地化が不可欠なのだとか。 
2005年までに4億ドルを新会社に投資する、とのことですが・・・。 

なんとなく心配なのが、中国でこの事業を展開するということです。しかも松下側がかなりの出費をするようですし。 
今まで中国に進出した日本企業は、聞くところによると軒並み「大損」させられて帰ってきたとのこと。 
まず立ち上げの大変な時期を日本企業に任せておいて、事業が軌道に乗ったところで中国側がのっとる・・・ 
そのような展開が多いとのことです。 
しかも諸外国では自国の企業がそのような目に遭わされれば政府からきっちり抗議し、場合によっては報復に 
でるとのこと。ところが日本政府の場合は現地の大使館に訴えても、「民間のことは民間で解決しろ」という対応 
のようです。これでは中国側にとっては「いいカモ」ですし、日本の企業もやっていられませんよねぇ。 

日本政府も多額の税金を納めてくれる企業を、もっともっとバックアップしていく必要があります。 
とくに松下グループですもの。松下幸之助氏は「きっちり儲けをだして、きちんと税金を払う」ことは当たり前と 
説かれていたと思いますので。(ただ晩年は、日本の法人に対する税率の高さにウンザリしていた感もありますが) 

海外からは「哲人」とも評価されていた松下幸之助氏が亡くなられてから大分たちますが・・・ 
どうも松下一族を排除して、SONYのような事業展開をしようとしている様子がうかがえますねぇ。 
ただSONYと松下は違う路線を歩んできていますし、社員の質もかなり違うと聞きます。 
同じことをやろうとしても上手くはいかないでしょうねぇ。 

今ごろあの世からハラハラして見守っているかもしれません。 
上手くことが運ぶといいのですが・・・。 

日本文学の売り込み 2001年02月08日(木)

 

一緒にマスコミ登場していろいろ繰り出してくる、亀井&石原両氏。 
今回は日本の現代文学を海外に紹介するため、外国の翻訳家や出版社を資金面で支援する 
プロジェクトを立ち上げるように、文化庁へ要請したとのこと。亀井氏は13年度から10億円を 
あてるように文化庁に要請したようですが・・・。 

事の発端は2人で会談したとき。石原氏が持ちかけたようですね。 
翻訳家などの専門家で構成するチームを発足し、海外の有名出版社や書店などと交渉を進めて、 
3年くらいかけて20?25冊を出版する計画とのこと。 

うーん、またまたユニークなことをやりだしましたねぇ。 
でも効果的な方法ではありますよね。世界の子供達には「ポケモン」を始めとする日本のアニメ文化 
・漫画文化が浸透しているようなので、日本の文化を知らず知らずのうちに受け止めていることに 
なりますが、大人たちはそうではないですよね。外国ではアニメはあくまでも「子供のモノ」なので、 
大人向けに現代小説を翻訳して売り込むのは良いアイデアかも。 

問題はどの作品を選ぶかということですが・・・できれば明るい物語や前向きな物語を選んで欲しいなぁと。 
ベストセラーになっていても、不倫、暴力、犯罪等々・・・人々の心を暗くする作品を輸出するのは 
やめてほしいですねぇ。 

まぁいずれにせよ、ぜひ実現させて欲しいプロジェクトですね。(^▽^) 

量子コンピューター 2001年02月10日(土)

 

コンピューターの分野でも新しい動きがでてきているようです。 
NTTとNECが量子コンピュータ共同研究へ乗り出すとのこと。既存のスーパーコンピューターが1年 
かかるような複雑な計算を1秒以内でこなせる超高速のコンピューターの開発を目指すそうです。 

物理学の最先端理論がこのコンピューターに投入されているようです。 
ちょっとよく分からなかったのですが、分子や原子での電子の状態をコンピューター化したとでもいうのか・・・ 
計算能力は予測では10億倍?50億倍も高まるといわれているとのこと。 
いやぁ、すごいなぁって感じです。 

世界中の企業がこの量子コンピューターの開発にしのぎを削っている様子。そこで企業同士で手を組むことで 
開発のスピードアップを図ろうとしたのが今回の動きです。2010年ころの実用化を目標にしているようです。 

んー、どなるのでしょう。一番媒体としていいのが液体だとかいう記事も読みましたので、チップの形が現在の 
物と全然変わってしまいそうです。そうなるとコンピューターの形そのものが全く違ったものになってしまうかも。 
世の中はいろいろと進んでいきますね。もっともっと勉強しないといけないなぁ。 
 

沖縄の動き 2001年02月11日(日)

 

沖縄で浦添市長選が行われました。開票の結果、軍港受け入れ候補が当選したとのこと。 
投票率もなかなかなモノで、74.27%と前回の64.97%を上回ったようです。 
「移設を受け入れ、西海岸開発を進める」と訴えた無所属新人を浦添市の人々は選んだわけですね。 
浦添市の反対で暗礁に乗り上げていた那覇軍港の同市への移設は実現に向け、大きく前進の見通しとか。 
この結果は、米軍普天間基地の名護市への移設作業にも追い風となりそうです。 

さまざまな問題を含んでいる沖縄の米軍基地移転ですが、ニュースや新聞を普通にながめていると、 
沖縄の人々が大反対しているようにも見えますよね。これにはマスコミの伝え方が偏っていることが考えられます。 
冷戦は確かに終わりましたが、極東地域はまだまだ安定したわけではありません。 
地政学的に「沖縄」を無視できる状況には、まだまだなっていないわけです。 
もし今の段階でアメリカ軍が撤退した場合、日本は自らの力のみで極東地域の安定に力を尽くさねばなりません。 
現在の日本人にそれだけの気概があるようにも思えませんし、実際問題、それは無理でしょう。 

元外交官の岡崎久彦氏がよく指摘しています。日米安保を軸にして極東地域におけるシナリオを考えた場合、 
中国が選択しうる道は限られると。中国は利にさといお国柄だからでしょうか。 

私達が普段見聞きしているニュースというのは、「マスコミ」というフィルターを通したものです。 
実際に何が起こっているのか、そして何が本当なのか・・・。 
常に自分の頭で考え、判断する必要がありそうですよねぇ。 

さらなるコスト削減努力 2001年02月12日(月)

 

最初始まったとき、かなりインパクトがあったマクドナルドの平日半額サービス。今ではすっかり 
おなじみとなってしまいましたね。平日の売上げの低さを何とかしようと打ち出された作戦だった 
ように記憶していますが・・・。 

結果的にはこれが大当たり。いつ行ってもお客(とくにファミリー層や中高校生など)が大勢状態。 
これに対して他ハンバーガーチェーン店は、一時的に安売りをしたりして対抗しようとしていましたが、 
所詮2番煎じというところでしょうか。独自色のないチェーン店はかなり苦戦を強いられているようですね。 

まぁ、集客力があがっても値段を下げればそれだけ利益が下がるわけで、これはマクドナルドも同じ 
ことですよね。いろいろと打ち出してくるマクドナルドですが、価格競争下で利益を確保するために、 
店舗の建設コストを2割削減する新工法を開発した様子。なんでも工期も従来より半分に短縮可能で 
開店時期を前倒しできるとのこと。 

発想の転換ですね。世界規模での食材調達や商品の廃棄ロスの削減に加え、店舗建設も「安く」 
「早く」することで収益力をさらに高められるようです。 
工場であらかじめ店の内外装を仕上げてから建設現場に搬送して組み立てる仕組みで、「モジュー 
ラービルディング店舗」という名前。今年にも400店舗くらいはお目にかかれる予定とか。 

さすがです、妥協することをしませんねぇ。 
今は中途半端な企業は生き残るのが大変なようです。「安さ」を売り物にするか「品質の良さとブランド」 
を売り物にするか。消費者の心を掴めなかったどっちつかずの企業は、消えていく運命にあるようです。 
強い部分持った上でさらなる創意工夫を怠らない・・・これからの企業経営のポイントなのでしょうか。 

潜水艦事故 2001年02月13日(火)

 

何か事故がおきると続けて起きる傾向がありますが・・・ 
飛行機事故の記憶も新しいうちに、ハワイ沖での訓練船の沈没事故。米軍の潜水艦の衝突 
によるといいます。しかも、人為的ミスの可能性大とのこと。 
まだ行方不明者の捜索活動を優先させているせいもありますでしょうが、なかなかアメリカ政府も 
原因を正式発表するに至っていません。 

アメリカとしては、すぐに救助隊を出し、ブッシュ大統領が謝罪と遺憾の意を示し、潜水艦の艦長を更迭し・・・ 
かなり誠意を持って対応しようとしています。日本はといえば・・・ことさら目立った動きはないようですが、双方で 
日米関係に支障がでないように配慮している様子がうかがえます。 
これはとても望ましい傾向ですね。 

ただこの状況を利用して、さまざまな動きが起きているのも事実。 
アメリカでは今回の事故を起こした潜水艦が原子力潜水艦であったため、新聞などのメディアで原潜の是非を 
問うような論議を呼んでいるとの事。対する日本は、森総理が事故の連絡を受けた後に2時間くらいゴルフを 
していたことに対して、国会で「首相の危機管理能力」を問うような野党の攻撃が始まっています。 
うーんアメリカはともかく、日本の国会は何をやっているのでしょうか。他に議論すべきことは山積みなのに・・・。 
こういうことをやり続けているから海外から評価されず、したがってなかなか景気も回復しないのかも。 
まぁ森総理も周囲も、脇が甘いのでしょうねぇ。こういう時にこういう行動をとったら揚げ足を取られるに決まっています。 

とにかくきっちり原因究明に努めていただいてきちんと発表し、事故の再発防止に役立てて欲しいものです。 
気をつけなくてはならないのは、潜水艦の過失による事故と断定された場合、補償問題とか色々と出てくるので 
そこから日米関係にヒビが入らないようにすることでしょうか。日米双方の首脳部にはきちんとした対応をお願い 
したいものです。 

ペイフォワード 2001年02月14日(水)

 

久方ぶりに映画の話題など。(^-^) 

ペイフォワード(先送りにすること)という題名の映画が公開中ですね。 
「シックスセンス」で名演技を見せた、ハーレイ・ジュエル・オスメント君が主演しています。 

学校の新しい先生から出された宿題。「世の中を変えるためのアイデアを考える」 
主人公の少年はこの課題を一生懸命考えるわけですが、いろいろと複雑な家庭環境に 
育った少年は、「世の中クソばかり」と考えていました。でもそこで拗ねるわけではなく、 
だからこそ「周囲の人に善い事をしよう、そしてその恩返しを他の3人の人に対してする 
ことを約束してもらおう」そういうアイデアを思いつきます。それの繰り返しでどんどん幸せ 
の輪を広げて、世の中を良くしようと願ったわけです。 

最初は理想論すぎるという批判をクラスメートや周囲の大人からも受けるわけですが・・・ 
そして彼自身も自分は何もできなかったと思い込んでいたのですが・・・さて結果は。 

『情けは人のためならず』という諺をご存知かと思いますが、これは情けをかけると他人の 
ためにならないと言う意味ではなくて、人に親切にするとその親切が回りまわって自分の 
ところに還ってくる、というのが本来の意味のようです。この諺を実践したかのような映画でした。 
人に親切にすれば自分も幸せな気分になり、周りの人々も幸せになり、そういう人々でいっぱい 
になれば世の中が幸せに満ち溢れる・・・そしてその恩恵はまた自分に還ってくる。 
幸福の拡大生産、といったところでしょうか。 

ハーレイ君の演技力にはさらに磨きがかかった様子。たいしたモノです、このまま伸びていって 
欲しいですねぇ。ただ私的にはラストは納得いきませんでしたねぇ。「フィールド・オブ・ドリームス」 
みたくしたかったのでしょうか?途中までがすごく良かったのでなおさら残念。 
まぁ、これはあくまでも私の感想ですので。(^^ゞ  
場内はバレンタインデーのせいもあるのでしょうが満員。(早い時間にチケットを買ったにもかかわ 
らず後ろの端っこの方でした。ちょっと残念)ラストではあちこちからすすり泣きが聞こえていましたね。 

とりあえずお勧めの一本です。 

潜水艦事故その2 2001年02月15日(木)

 

ハワイ沖での原潜と訓練船の事故ですが、ちょっと事態がややこしくなっている様子。 

なんでも緊急浮上中に操縦桿を同乗していた民間人が握っていたとかいなかったとか・・・。 
アメリカ側がなかなか正式に原因発表できないのは、ここら辺で話が面倒になっているから 
のようです。民間人の中には退役軍人(しかも将校級)がいたという話も聞こえてきます。 
原潜の係わっている事故ですし、今後の経過次第ではアメリカという国の信頼もゆらぎかね 
ません。きちんと原因を究明し事故の再発防止につとめて、事後処理をきちんとおこなって 
欲しいものです。 

対する日本側も、事故発生当時の森総理の対応について非難が集中していますね。 
すぐにゴルフを切り上げて事態に対処すべきだったのにそうしなかった、危機管理能力に欠ける、と。 
森さん自身は対応に誤りはなかったと強弁していますが・・・ 
まぁこれも、現実問題として森さんが陣頭指揮をとろうとしても取れなかったとか、現場にいても 
役に立つことはなかったとか、そういうことはあるかもしれませんが、「形」の大切さが分かっていない感じ 
がしますね。とくに一個人ではなくて国のトップなのですから、周囲の人々に与える影響は大きくなります。 
(とくに精神的な部分に対して) 
パフォーマンスで結構、きちんと指揮をとるべく首相官邸に戻るべきだったのではないでしょうか。 
どうもダボス会議でも評判は悪かったようですし(マナーの面で)、トップとしては大分問題があるのかも。 

日米双方で後々しこりが残らないよう(官民両方のレベルで)、日米首脳部にはきっちり対処していただき 
たいと思います。 

財政赤字と財政再建 2001年02月17日(土)

 

今、リチャード・クー氏の『良い財政赤字 悪い財政赤字』を読んでいます。 
分厚い本でもあり内容もヘビーなので、なかなか読み終わらないのですが・・・ 

 現在日本の財政赤字は666兆円にも上っています。財政出動で景気回復を図ろうと 
公共投資にお金をつぎ込みつづけた結果、世界に類をみないものすごい財政赤字を 
抱えることになってしまいました。(しかも小出しにし続けたために効果も対して上がらず) 

クー氏は現在の日本の不況は「バランスシート不況」だと指摘しています。不況の原因は 
企業も個人も借金を返すまで、消費や投資を控えているためであり、その分政府がお金を 
使い、それによって景気をよくしようというモノ。(国債などの発行にて) 

この本を読んで正直感じたのは、「借金はあくまでも借金ではないか?」ということでした。 
公共投資をした結果潤ったのはいわゆるゼネコン企業でしょうし、日本のゼネコン企業数は 
世界的に見てもかなり多いようです。国による事業がなければ経営状態の悪いゼネコン企業 
の淘汰は現時点でかなり進み、日本の古い産業構造の改善に役立ったのかも。 

クー氏は日本を好いていてくれる人物であり、日本を良くしようとしている姿勢もよく伝わって 
きます。今の政府はどうやらクー氏の論を重用しているようにも思えますね。政治家にとって 
は魅力的なアイデアでしょうし。 

バランスシート不況という言葉を読んだときは、目新しかったこともあり「ほぉー」と感心しましたが、 
この考え方は「大きな政府」につながって行きそうです。これから日本が目指さなくてはならない 
のは「小さな政府」ですよね。自己責任と自助努力の姿勢が尊ばれ、努力した人が報われる。 
そういう社会になっていけばと思います。 

『イヌが教えるお金持ちになるための知恵』 2001年02月18日(日)

 

昨日のタイトルを「財政赤字と財政再建」としておきながら・・・財政再建についてコメントするのを 
忘れていましたね。しっぱい失敗。(^^ゞ 

また新しい本を読みました。『イヌが教えるお金持ちになるための知恵』です。 
最近はお金に関する本がベストセラーになってしますよねぇ。 
以前紹介した『金持ち父さん 貧乏父さん』、『チーズはどこへ消えた?』と同じくミリオンセラーと 
なっています。近所の本屋でも3冊が並んで平積みされていましたね。 

これらの本に共通しているのは、難しい専門用語を使わず、物語形式で書かれているところでしょうか。 
(『金持ち〜』は本人の自叙伝的な物語ですけど) 
そのせいか今まではこの手の本には無縁だった、若い女性層や年配層が購入しているようです。 
いい傾向ですね。日本だと「お金」のことを口にするのははしたないという意識が昔からあるようで、 
(なにせ『清貧の思想』がベストセラーになるくらいですから)やはり経済的に豊かになるためには、 
「お金」を肯定しないと。本来お金というものは価値中立なもの。それにどういう価値を与えるかは 
それを使う人次第。良いことに使えばお金はふくらみ、悪いことに使えばお金は逃げていく・・・。 
これらの本に共通しているテーマのような感じがします。 

『イヌが〜』の内容は、主人公の女の子のうちにある日、大怪我をしたラブラドール犬が迷い込みます。 
そのイヌと仲良しになった少女ですが、そのイヌが言葉を話せることを知ります。彼女の両親がお金に 
困っていることを察していたそのイヌは彼女にお金との付き合い方を教えることに・・・。 

読んでいくと単なるお金儲けの本ではなくって、人生において成功するためにも有効な教えであると 
思いました。この本のもう一人(一匹)の主人公であるマネーからのメッセージをどのように受け取るか 
は読んだ人次第でしょうか。お勧めの一冊ですねぇ。 

日本への期待 2001年02月19日(月)

 

G7が閉幕しましたね。例のごとく共同声明が発表されたわけですが・・・。 

日本に対してのG7各国の不満が噴出したようです。名指しで金融部門の強化を促されました。 
他国からみれば、90年代初めから問題となっている金融機関の不良債権処理問題に、未だに 
てこずっている日本は信じがたいといったところのよう。 
まぁ、裏を返せばそれだけ注目も期待もされているし、なんだかんだ言っても世界経済に日本が 
与える影響は大きいということでしょうねぇ。 

ただ金融緩和を求められても、金融政策を実施しても効果があがらない状態がずっと続いている 
わけで、これで下支えしている間に古い産業構造を直していかないといけないのですが・・・。 
日本の製造業、コンビニやファーストフードチェーンなどのサービス業などで頑張っている企業が 
あるので、なんとか日本という国がもっているようです。公共事業に頼らなければ生き延びられない 
企業の淘汰がなかなか進んでいないのが現状でしょうか。 

日本が21世紀に目指す基本は「小さな政府」であり、それを可能とする色々な分野における規制 
緩和や公営企業の民営化を進めていかなくてはならないのでしょう。そしてそれを支える精神は、 
「自助努力」と「自己責任」。人々が夢や理想を描く力をもつことも大切になってくるでしょうねぇ。 

謝らない文化 2001年02月20日(火)

 

満員電車での乗降時、足元に置いてあった荷物にけつまずいてぶつかってきた年配の男性がいました。 
その人は荷物の方はみやりましたがこちらには一言もなし。そのまま降りて行きました。 
こういう場合、一言あるのが日本の文化だと思っていたのですが・・・。 

ハワイ沖での原潜と訓練船の衝突事故。大統領やら軍のトップからは謝罪というか遺憾の意が示されて 
いますが、肝心の艦長からの遺族への謝罪は今のところないようですね。まぁ原因が究明されるまでは 
うかつに謝らないということでしょうか。責任を認めることにもなりかねないので。 
アメリカという社会は訴訟社会ですから、いったん謝罪の言葉を口にするとそれを逆手にとられて裁判で 
不利になる傾向があるせいでしょうか。「Sorry」という言葉はなかなか出てこないようです。 
私もそれを耳にした時は「文化の違いってこういうものなのか」と妙に感心した記憶があります。 

ですが最近はアメリカでも「こういうことではいけないのではないか?」という考え方が出つつあるとか。 
アメリカの社会学者さんでしたか、被害者に対し一言謝罪があれば訴訟にはならないケースがかなり 
あるとのご指摘。謝罪の言葉は人々の関係を良くする潤滑油的な役割があるので、それを口にしたこと 
で裁判で不利にならないように改善しようと。 

この話を聞いたときなんとなく「ホッ」としました。いろいろな民族や文化が入り混じっているアメリカでは 
以心伝心なんていう言葉は通用しないでしょうから、白黒きっちりつけたいのでしょう。でもそれでは 
人々の心がギスギスしてしまいますよね。 

いざこざはお互いのことが理解できないことから始まります。インターネットが普及した高度情報化社会 
の到来で、異文化との相互理解もかなり進むでしょう。言葉の壁を越えることも容易になるかもしれません。 
「和」を大事にする文化が21世紀には主流になるかもしれませんね。 

Macworld Expo Tokyo 2001 2001年02月22日(木)

 

Macファンの祭典、「Macworld Expo Tokyo 2001」が22日から24日まで幕張メッセで開催されています。 
私もここ数年、毎年参加しているのですが・・・。 

目玉の一つに基調講演があります。ここではアップルのその年の戦略とか新製品や新OSの発表があったり 
とか、プレゼンをやったりとかいろいろと楽しませてくれます。数年前に伝説の男、スティーブ・ジョブズ(アップル 
コンピューターを生み出した人物)が20年ぶりにCEOとしてアップル社に戻って以来、基調講演で来日することも 
多くなったため人気のイベントとなっています。 

10時から開始だったのですが・・・さっさと会場に到着した私は8時半すぎには列に並び始めました。すでに千人 
近くは並んでいたかもしれません。ちょっと前までは基調講演会場に入るのにこんなに苦労することもなかったのに・・・。 
アリーナ会場は始まるころには超満員に近い状態。すごいモノですねぇ。位置的には後ろの方でしたが、アリーナの 
正面あたりをゲットしましたので観やすかったです。 

基調講演では新OSであるMacOSXの概要説明がまずありました。3月にリリースされますが、日本語のフォントにも 
きちんと対応するようですし、今までにないCOOLなインターフェイス(「水」をイメージしたものとか)が良さげ。 
自分のG3だと重そうですが欲しくなってしまいますね。また新iMacの発表も。新しいボディが2タイプ。フラワーパワー 
(その名の通り花柄だったり)とブルーダルメシアン(青いブチマーク)というものです。フラワーパワーの方はなかなか 
イケてると思いました。(^^) そして一番の目玉は!PowerBookG4 チタニウムです。これはいいです!!CGを中心 
に使うのでなければ是非ゲットしたい逸品ですねぇ。この製品に関してはジョブスがVAIOノートを大いに意識して作った 
ようで、プレゼンでもそのことを強調していました。「VAIOは素晴らしい製品です。ですが、この製品はもーっと素晴らしい 
モノです」といった感じで。(笑) 

iMacが出たての頃のにわかファンが減ったようで、まぁ割と落ち着いて展示会場も見ることができました。 
アドビのブースとマイクロソフトのブースは必ず覗いてくるのですが・・・抽選とかはあんまりクジ運がよくないなぁ。(^_^;) 
なんか大和證券なんかのブースもあったりとかして、世の中変わったものだと感心してしまいました。 

うーん、自分のMacのパワーアップを図りたくなってきたかも。 

とりあえず自由競争 2001年02月24日(土)

 

日本の中学校の教科書検定が現在行われていますが、あの手この手で隣りの国から 
クレームがついてくる様子。「日中関係に(悪)影響」がでるとの主張です。特定の歴史 
教科書について不合格にするように日本政府に圧力がかかっているようです。 
なんとかして日中の外交問題へと発展させたいのか・・・。 

基本的に内政問題ですよね、これって。中国が同じようなマネを他国からされれば、 
「侮辱された」と怒りまくることでしょう。(しかも検定中で内容は公開されていないハズ 
なのに) 日本政府としては冷静に微笑みながら、その上で断固とした態度で臨んで 
欲しいものです。 

中国では国定教科書制度であって、国の作った教科書で全員が一律に勉強している 
わけですよね。日本はそうではありません。基本的に自由に教科書を執筆して発行する 
ことができます。そしてその内容に関してきちんと文部科学省の検定が行われ、さらに 
教科書検定調査審議会というもので合否を判定しているとのこと。日本の先生や(一応) 
親御さんたちには、いくつかある教科書の中から選ぶことが可能なわけです。 

中国政府の自国民向けのパフォーマンスということもあるでしょうが、自分たちの国がそうだから 
日本政府の差し金で自分たちにとって気に入らない内容の教科書が書かれているとの 
誤解もあるやもしれません。自由競争の日本の仕組みについてきちんと説明する必要がありますね。 

きちんとした対応を日本政府にはお願いしたいものです。 

裁判のゆくえ 2001年02月25日(日)

 

マイクロソフト社に2分割の判決が下されたのが去年の6月。マイクロソフト社はこの判決を不服として 
上訴していましたが・・・この控訴審の口頭弁論が26日と27日に行われる模様。 

今度争点とされるのは、分割命令を出したワシントン地裁のジャクソン判事がマイクロソフト社に対する 
偏見を持っており、過剰な措置であったとの点のようです。今まで裁判に持ち込んで自社に有利なように 
運んできたような感のあるマイクロソフト社、今回はだけは逆にしてやられたと思いましたが・・・。 
やはり簡単にしてやられるような企業ではありませんでしたね。ブッシュ政権はクリントン前政権と 
比べてマイクロソフトに寛容との話です。多分裁判には勝てるだろうとある筋から耳にした記憶も 
あります。 

今回の裁判に勝利ということになれば、アメリカのIT産業ばかりでなく世界中に大きな影響を与えることに 
なるでしょうね。もちろん日本経済にも及ぼす影響もかなりなものでしょう。ますます強大な企業になり、 
ビル・ゲイツはますます大金持ちになりそうです。 
ビル・ゲイツが何を目指しているのか、日本に入るとあまり伝わってこないので、一時期かなり不気味に 
感じていましたが、かなり寄付なども行っているようですし、この間のダボス会議でもエイズ対策に 
多額のお金を出す意思を表明しています。カーネギーのような人生を目指しているのでしょうか? 

カーネギーは若い頃大成功を収めて大金持ちになりますが、同時に周りの人をかなり踏みつけにして 
きたため敵が多かったようです。ただ晩年はそういう人生を悔いて慈善事業などに相当お金を 
寄付したよう。最期に「ああ面白かった」と言い残して亡くなられたとか。ビル・ゲイツも敵が多そうな点 
は同じかも。これから目指す先がカーネギーと同じならばよいのですが・・・。 

お金それ自体は価値中立なモノ。それにどういう意味合いを与えるかは使う人の心がけ次第。 
私自身も豊かになってカーネギーのような人生が送れればなぁと思いますねぇ。 

極東地域の動き 2001年02月26日(月)

 

ブッシュ政権が誕生してから日本を同盟国として認識する動きとなりましたが、反対にそれは 
中国との距離をおくことを意味します。 

中国は台湾海峡沿いに兵力を集中させ、とくにミサイルの新規配備を急ピッチで進めている様子。 
ブッシュ新政権が誕生してからの4ヶ月間はこの動きを自粛するようにアメリカ側は要請していたとのこと。 
クリントン政権時代にかなり抑制されてた台湾への武器売却を、大幅に増やさざるをえないからの 
ようです。ですがこの要請は無視されてしまいましたね。 

ちょっと極東地域もきな臭くなってきましたね。 

中国からすれば台湾問題は内政問題だから首を突っ込むな、と言うのが主張でしょう。 
(台湾というところは歴史上今まで、中国の支配下にあったことはないようですが・・・) 
自国の領土なのだから従わせるのが当然という論理なのかもしれません。 
一方のアメリカですが、台湾に関しては民主主義国家を守るという目標が掲げられています。 
しかも台湾のことに対応するときは国内法を使って動くようです。こちらも国際問題ではなくて、 
内政問題として処理するとか聞いた覚えがあります。 
(ここら辺がおもしろいところ) 

さて日本ですが無関係というわけにはいきませんよね、目と鼻の先の出来事なのですから。 
ですが何回か指摘してきたと思いますが、こと極東地域に関しては日米安保を軸に考えていけば 
中国の取り得る選択肢は限られてくるとのこと。中国は利に聡いお国柄。軍事行動に出ても自国が 
損するだけだとなれば、無茶なことはしないでしょう。 

いろいろ問題山積みの日本政府ですが、ここら辺もきっちり対応していって欲しいモノです。 
国土がなくなってしまっては元も子もありませんしね。 

香港人 2001年02月27日(火)

 

香港がイギリスから中国へと返還されてから、3年半が過ぎようとしています。 
本来領土返還は、喜ばしいことであるとは思うのですが・・・ 
返還当初は中国政府も、香港を自由貿易地域として尊重するようなことを言っていたような記憶が 
ありますが、やはりそう上手くはいっていないようです。 

このほど香港人の意識調査結果がまとめられ発表されたとのこと。それによるとイギリス統治時代 
の香港に比べて現在の香港は悪くなったと、香港市民の過半数が感じていることが明らかになりました。 
まぁ、完全に自由でなくなったわけではないのは、このアンケートが実施され香港メディアで発表できた 
ことから分かりますが、それでも以前のような活発な香港でなくなってしまったよう。香港の青年が中国 
広州の青年に比べて自信を喪失している様子が垣間見れます。 

イギリス統治時代の自由な香港で大活躍していた人々は、それだけ状況を見るに敏感でしょうし 
フットワークも軽いでしょう。自分の面倒は自分自身で見れるだけの経済力と行動力をきちんと 
備えた人々のハズですので、おそらくは海外へと活動拠点を移してしまっているのでしょう。 
残ったのは多分、そうではない人々なのかもしれません。 

パレートの法則というものがあります。会社のかせぎの8割を稼ぎ出しているのは働いている内の2割の 
人間であるというもの。これは社会にもあてはまると思うのです。その2割の人が逃げ出してしまったのが 
現在の香港なのかも。もっとも、その2割がいなくなればまた違う2割が出てくるようですが、やはり以前 
のような勢いがないようです。ただアンケートに答えた60%の人々が、「香港が好き」「香港を離れるつもりはない」 
と回答してもいます。現状をどうにかしようという意欲には乏しいようです。 

さて、どうなっていくのでしょうか。 

今度は口蹄疫 2001年02月28日(水)

 

入れ代わり立ち代わり世界の畜産業に打撃を与えるような病気が発生しますねぇ。 
今度はイギリスで口蹄疫が発生している模様。少し前からのようなので、外国に出荷した家畜の中 
にも感染しているモノがあるかもしれません。 

もともと伝染力の強い病気で、偏西風にのってフランスからイギリス(逆だったかな?)にウイルスが 
運ばれたこともあるとのこと。今回はまだ感染ルートが解明されていないようですが・・・。 
これだけ交通や流通の手段が発達した現代です。油断すればあっという間に世界中に病気が広がる 
おそれがあります。(たとえば牧場を訪れた人間が自分の服や靴につけて持ち運んでしまうとか) 

感染した家畜は殺処分するしかないのですが、こういう動きに対しては愛護団体から「動物を救え」と 
言う声があがることがあります。(最近の例だと狂牛病騒動の時でしょうか)動物の命も人間の命と 
同等であるというのが彼らの主張のよう。ニュースとかではこういった団体の活動をとりあげることが 
多いですが、実際はきっちり処分が行われています。感情に流されずきちんとした判断が各国政府に 
よって下されているということですね。 

家畜は趣味や遊びで飼育されているわけではありません。酪農家や畜産家、養鶏家といった人々が 
人間の食料を生産するために、そして自分たちの仕事として飼養しているわけです。それなりの愛情を 
もって動物達と接していますでしょうし、処分することで一番口惜しい思いをしているのはこの方たちで 
しょうねぇ。本当に人間と動物の命が同等というのならば、当然お肉は食べられませんし、それならば 
植物の命はいいのか?という疑問も出てきます。 

この世の中ではそうした食物連鎖は肯定されているのだと思います。人が心がけなくてはいけないのは、 
そうして命をくれた動物や植物に対して感謝の念いをもって、食事をいただくことかと思います。 
スーパーでカットされたりスライスされた食肉をみて連想するのは難しいかもしれませんが、たまには 
思いをはせてみることも必要なのではないでしょうか。 


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