少年法改正案 2000年11月1日(水)
 
 
先日、少年法改正案が衆議院を通過しましたね。30年ぶりの改正になるとか・・・。 

今回の改正では、凶悪化する少年犯罪に対応すべく、刑事罰の適用年齢が16歳以上から14歳以上に引き下げられたという点。 
少年審判に検察官が関与できるという点。そして、最近クローズアップされてきた、被害者への配慮条項の新設。ここら辺りが 
ポイントとなるのでしょうか。 

とくに戦後の、ある意味では行き過ぎた「人権擁護」という流れの中で、たとえ犯罪者でも生きている人間の人権の方が重視され、 
これらの犯罪者によって殺された被害者の人権がないがしろにされてきた感のある日本。 
今回の改正で、審判内容や結果を知ることが可能となり、場合によっては審判で意見を述べることもできるようになるということです。 
これはかなりの進歩ですね。(被害者やその遺族と向き合わないで、ホントの意味での更生は出来ないようにも感じますし) 

また刑事罰の適用年齢の引き下げですが、ここ数年、少年の凶悪犯罪の増加が指摘されています。その際にマスコミ報道により、 
子供達にも「16歳にならなければ殺人を犯しても死刑になることはない」という知識もインプットされてしまいました。 
こういう「処罰」という形で与えるのが良いこととは思いませんが、まずこの事態に対処するためには必要悪かもしれません。 
あるテレビの特集でインタビューに少年が答えていたのですが、「罰せられるなら、やっぱり止める」とのこと。 
悪いことをしたら罰せられるということが、やはり抑止力となるようです。 
(本来ならば、子供達に「心」の教育として教えこまなくてはいけないと思いますが、時間のかかることですし・・・) 

いろいろ問題点もでてくるでしょうし、最初から完璧にするのは難しいでしょう。その度に修正が必要となりますね。 
日本の社会のいろいろなひずみ・・・徐々に正そうという動きが確実に出てきましたねぇ。
 

アキバの再生 2000年11月3日(金)
 
 
とある雑誌を読んでいたところ、ちょっと楽しい記事を目にしました。(^-^) 
東海大学教授、唐津一さんのことについて書かれた記事だったのですけど。 

唐津さんは日本の物づくり、最新技術等に関してはかなりお詳しい方で、ことある事にその重要性を 
訴えてこられました。私もこの方の意見はよく参考にさせてもらっています。 

この腕を見込まれてか、今度は石原都知事に協力して、秋葉原の活性化についてのプランを練っているとか。 
「世界一の電気街」といわれる秋葉原も、このままで行けば凋落は免れないと都知事も考えられたのでしょうか。 

具体的なことについては触れられていなかったのですが、日本経済全体のことでいえば、 
「一級の製品をつくり続けること、完璧をめざしつつも、おおらかさを忘れずに堂々と振舞うことが浮沈のカギを 
握っている」 
と指摘されています。きっと、秋葉原についても壮大なビジョンをお持ちなのでしょう。 

一昔前ならコンピューターを購入しようと思ったら、秋葉原に足を運ぶしかなかったわけですが、 
各地にコンピューター量販店が出来てきた今、あえて「アキバ」に行く必要はなくなったのかもしれません。 
(かくいう私も、あまり行かなくなってしまいましたね) 

ただ久しぶりにいった秋葉原で感じたこと。やっぱり独特の雰囲気がありましたねぇ。 
この街が海外からの観光客をひきつけて止まない場所であることは間違いないようです。 
この街が元気なうちに、もっともっと魅力的な場所に改造できれば・・・。 
単なる電気街ではなくて、一大アミューズメントパークみたいになれば、日本の魅力がまた一つ増えることに 
なるでしょうねぇ、きっと。
 

仰げば尊し 2000年11月4日(土)
 
 
この日は脚本家・福田卓郎氏主宰、疾風DO党のお芝居を観てきました。(^-^) 
「仰げば尊し」という題名です。 

お話は1970年代後半、愛媛の田舎の進学校が舞台。 
その生徒会に所属する面々が登場人物です。 
入学式、体育会、文化祭・・・高校のイベントでのさまざまなハプニング。 
友人との付き合いやケンカ、そして初恋、失恋・・・。 
なんにもとらわれない、夢いっぱい、楽しさいっぱいの年代。 
まぁ、大人からみれば些細な事に、めいいっぱい悩んでいたことを思い出しました。 

セットなんかもどことなく懐かしく、置いてあった電気ポットなんか実際に、自分が高校の時に 
部活動で使っていたり・・・。 

福田卓郎氏の青春時代が垣間見れる今回のお芝居。 
すでに観ていた人たちの評判もものすごく良かったので、楽しみにしていましたが・・・ 
ほんとにほのぼの、じんわり、って感じでした。 
毎回違う題材をとりあげて、ホントに楽しいお芝居をみせてくれる福田氏。 
あらためてファンになってしまいましたね。(^-^) 

お芝居は11月5日(日)の残すところ2回。午後2時からと午後6時から。 
下北沢駅前劇場にてです。
 

自己アピールは大事 2000年11月5日(日)
 
 
シドニーオリンピック、男子柔道100キロ超級の決勝戦での判定で、篠原選手に
対して不利な判定がされてしまい、金メダルを逃してしまったことは記憶に新しい
と思います。私も、これはどうかと思っていましたが・・・。
これについて、日本人の特殊性を指摘した文章を読む機会がありました。

柔道は3人の審判のジャッジにより、勝ち負けが決められます。東京オリンピック
での金メダリスト・猪熊功さんの意見では、「明らかに誤審ではあるが、判定に審
判の主観が入るのは国際舞台ではよくあること。ドイエは篠原よりも明らかに審
判を味方につけていた」そのように話されていました。

どういうことかといえば、篠原選手の伸び放題のヒゲ、ボサボサ頭などの囚人の
ようなルックスが、チャンピオンに相応しくない
という印象を、審判に与えていたようなのです。逆にドイエ選手は、CMなどにも登
場する国民的なスター選手とのこと。審判に好印象をもたれた様子。
圧倒的な力の差がない限り、審判に与える印象は極めて大切になるとのこと。

外見よりも実力・・・と言ってみたところで仕方ありません。国際舞台で活躍するた
めには、チャンピオンにふさわしいルックス、観客や審判へのアピール性、陽気な
スター性が必要となるということです。
ここら辺でも「日本の常識は世界の非常識」という言葉があてはまりそうです。
(かくいう私自身、しっかり日本的感覚の持ち主でした・・・)

今、読んでいる『仕事ができる人、できない人』にも同じようなことが書かれていま
した。「能ある鷹は爪を隠さない」ということで。(自己アピールすることが成功する
秘訣とのことです)

いろいろ改めていかなくてはならないことが多そうですねぇ、日本人って。
(私も反省しました)
 

『常識』ってなんだろう? 2000年11月6日(月)
 
 
ここ数日、日本の古代史を書き換えるような出来事が新聞・ニュース等をにぎわせていますよねぇ。 
とはいえ良い意味での書き換えではなくて、悪い意味での書き換えになってしまうかも・・・。 

宮城県の上高森遺跡の調査団の団長が、功をあせってか、発掘を捏造していたことが発覚。 
もともと在野の考古学者として名前の通った方だったようで、さらなる発見を期待されか、 
かなりのプレッシャーがかかっていた様子。 
他にもいろいろな業績をあげており、その信憑性も疑われているとか。(日本史に影響がでるかも) 
ご本人は「他にはない」と力説されたようなので、それを信じたいところです。 

考古学というのは、基本的には脇役の学問かと思います。 
脇役、というと語弊があるでしょうか。まぁ、補助的な学問とでもいいましょうか。 
あくまでも、ある「歴史」があって、それを証明し固めるのが本来の役目なのかも。 
「ある道具が発掘されたから、ここが最古の遺跡である」っていうのも妙な話ですしね。 

なぜかといえば、今現在、常識と言われていることが本当に常識なのか。 
たとえば石の文明の後に、青銅の文明、そして鉄の文明と続いているのが人類の歴史の流れのように言われていますが、 
ひょっとしたら、神話の時代に埋没している古代の超科学文明が存在して、この順番が逆転しているかもしれないですし。 
この場合、発掘された道具をもって最古の文明を証明することにはなりませんしねぇ。 

『常識ってなんだろう?』 
そう思わされた出来事でした。
 

信用が武器なのに 2000年11月7日(火)
 
 
国会などで金融再生委員長(金融担当相)が、「生命保険会社が予定利率よりも運用利回りが悪化する 
「逆ざや」の解消策として、既存契約の予定利率(保証利回り)引き下げのため、保険業法改正をすべき」 
といった発言をして話題になっています。 

これって、契約違反ですよねぇ。 
このことを聞いて、バブルの時に総量規制(でしたっけ?)政策を実行した結果、日本の富をそれこそバブルのように 
半減させてしまった時と同じようなことを、日本政府がやろうとしているのかと感じました。 

生命保険などの長期契約というのは、一般の預貯金等のいつでも逃げ出せるお金とは違って非流動性の資金になります。 
まぁ、いうなれば、金融機関にとっては安定して運用できる資金源なわけです。逆に利用者にとっては長いこと動かせなくて 
不便な見返りに高利率を保証されています。 

それを経済状況が変化して「逆ざや」が発生し、経営が圧迫されるからといって途中でルールを変えられるように変更しようとは・・・。 
経営が圧迫されているのは、社会情勢の変化ばかりでなく、日本の生保業界に資金の運用能力がないことが大きいのでは。 
まぁもちろん、倒産してしまっては元も子もない、という考えもあるかもしれませんが、すでに山一證券がつぶれ、拓銀がつぶれ、 
金融業界の企業努力と預金者の自己責任が求められる時代に突入しているというのに、まだそんな甘いことを言っているのでしょうか。 
(きちんと利益をあげている外国の金融企業は数多くありますしね) 

この金融再生委員長の意見に対しては、反対に金融庁長官は慎重な姿勢をしめしているとのこと。 
私自身、生保会社との契約を持っているので、ここ数年様子見で、倒産した場合とかいろいろ考えてはいましたが・・・ 
もしこのような消費者の信頼を裏切るようなマネをするのでしたら、ちょっとくらい損をしても、さっさと解約しようかと思います。 

金融とは『信用』から成り立っているモノ。 
お金みたいな紙切れが世間に通用するのも、その価値を政府が保証しているからです。 
まだまだ日本の金融機関の意識は甘いなぁと感じさせられてしまいました。
 

まれにみる激戦 2000年11月8日(水)
 
 
2000年アメリカ大統領選挙・・・21世紀最初のアメリカ大統領を選ぶ選挙戦は、史上まれにみる接戦に 
なっている様子。なんかすごいですねぇ。(^-^) 

アメリカ大統領選は、さすが民主主義の本場とでもいいましょうか、1年くらいをずーっと闘いぬく世界でも 
屈指のハードな選挙です。ハードさも注目度もこれに匹敵するモノは他にはないのでは。 

アメリカ大統領・・・現在のところ、世界で一番の権力の持ち主かもしれません。そういう意味では、世界中 
から一番嫉妬される存在ともいえますよねぇ。1年に及ぶ選挙戦では、正統派の議論も行われる一方、 
ありとあらゆる非難中傷合戦も繰り広げられます。これは並大抵の苦労ではないでしょう。 
このプレッシャーを耐え抜き、勝ち抜いた者が、この座を勝ち取るわけです。 
でも得られるモノは巨大です。この苦労を引いて余りあると言えるのではないでしょうか。 

全国民が燃える選挙・・・なんか羨ましいですねぇ。 
日本人向きではないかもしれませんが、選挙で盛り上がることの少ない国に住んでいるものとしては、 
それこそ少し焼いてしまいます。 

私がニュースをみた範囲ではホントに5分5分の闘いが展開されていました。 
ゴア氏VSブッシュ氏・・・どちらが勝ってもおかしくない状況のようですね。 
さてさて、どうなることか。 

国民による直接選挙・・・投票している人々の質にも左右されますが、まぁ、「最低」にはなりづらいという点では 
まだまだ民主主義も有効かも。ただ21世紀は、さらに民主主義を発展させた新しい仕組みが必要となるのかも 
しれませんねぇ。
 

胸毛で性格診断 2000年11月9日(木)
 
 
おもしろい記事を目にしました。(^-^) 
飼い犬の性格や健康状態について、被毛を使って診断する方法を独自に開発した会社があるとか。 

最近、テレビや雑誌等でもかなり取り上げられていますが、日本も豊かになったせいか犬を飼う家庭が 
増加しています。ですがそれとともに、犬に関するトラブルも増加してきています。まぁ、飼い主さんの勉強不足 
が一番の原因でしょうか。犬という動物を理解しないで飼った結果、病気になったり、わがままな犬になって 
飼い主に噛み付いたり等々、いろいろな問題が出てきています。 

診断は犬の場合は胸毛を使って行うとの事。(人は後頭部、馬ならたてがみとのこと) 
毛をすりつぶし、成分を検査機器で測定、解析ソフトを使って分析し、チャートにして飼い主に提供しているとのこと。 
これにより体質や病気の初期症状、今まで把握していなかった性格を知る材料にできるようです。これを参考に 
犬との接し方を変えてみたら犬の表情が変わった、そんな報告もあるようです。 
なかなか便利になったモノですね。 

いろいろ技術は進歩していきますが、気をつけなくてはいけないのは、これが万能ではなくて補助的手段ということでしょうか。 
この結果をどのように活用するか。そして、最後は人間がきちんと判断する必要がありますね。 
まぁもっとも、このような機械にたよらずとも、普段からきちんと勉強し、飼い犬のことを観察し、手入れもきちんとしている飼い主さん 
なら、このような物に頼る必要はないのかもしれませんけどね。 

やっぱり最後に頼りになるのは、人間の『知恵と勇気』でしょうか。
 

後悔先に立たず 2000年11月11日(土)
 
 
史上まれにみる大激戦となってしまったアメリカ大統領選。 

決着がついたとしても、ある地域では投票用紙のレイアウトに不備があり、その結果、 
ゴア氏に投票しようとした有権者が間違ってブキャナン氏に投票してしまうなどなど、 
いろいろトラブルも発生している様子。場合によっては裁判沙汰になる可能性も。 
なんせ歴史に残るような選挙で、投票に行ったにもかかわらず自分の票が有効に 
ならないなんて、納得いきませんものね。 

悔しがっているのはこの方々ばかりではありません。 
「自分一人くらいが投票したって、なにも変わらない」 
そのようにうそぶいて投票所に足を運ばない人々は、やはり民主主義の本場である 
アメリカ合衆国でもいるようですが、今回、ホントに一票の重みをみなが痛感したのですね。 
「棄権しないできちんと投票すればよかった・・・」 
そう後悔している人が多いようです。 

やはりまずは投票所に足を運ぶことが基本です。 
一人一人が「自分達の力で、世の中を変えていくのだ」という意識をもつことが大事です。 
きちんと選挙という意思表示の機会を持ちながらその権利を行使せず、世の中はダメだ、 
政治家はダメだ、官僚はダメだ、大企業はダメだ・・・等々。文句ばかり言ってもなにも 
始まりませんしね。 

今回の選挙戦を目撃したアメリカの若者たち。選挙に参加できる年齢になったときに 
きっと投票所に足を運ぶことでしょう。 

日本の社会も急速に変わっていっています。いつアメリカと同じような状況が起きるかわかりません。 
また、その時には気がつかなくても、後々振り返ればターニングポイントになる選挙もでてくるかも。 
その時に後悔しないように、みんなで投票所に足を運びましょう。(^-^)
 

政策によって判断しよう 2000年11月12日(日)
 
 
アメリカもわさわさしていますが、日本も負けじとわさわさしていますね。 

自民党の加藤紘一氏が、森内閣にに対し野党が不信任案を出した場合、加藤派は国会を欠席するような 
ことを言い出して物議をかもしていますよね。 
これって、要するに森総理に退陣を要求しているのでしょうけど・・・。 

あちこちのメディアで取り上げられ、加藤派の議員もそれぞれ出演して今回の騒動に関して、説明していました。 
ところが、「党の方針にさからうのだから、離党するのか?」と聞かれ、「そうではなくて、むにゃむにゃ・・・」、 
「なぜ退陣要求をするのか」と聞かれ、「内閣支持率が下がっているのだから、むにゃむにゃ・・・」。 
なんか要領をえませんでした。 

竹村健一さんをはじめとする識者が指摘されていましたが、世論調査の数字で内閣の不信任を決めるのは、 
民主主義だはなく、政策で判断すべき。そして政治は結果ですので、結果を出すには時間がかかるので、 
一定の期間は任すべきかと。 

政治家の行ったことの結果が分かるのには、時間がかかることがしばしばあります。 
10年後20年後、場合によっては50年後100年後と歴史的に評価されることもあるかもしれません。 
裏をかえせば、その時代に生きている国民には結果が見えず、いかに良い政策であっても全く評価されないことも 
ありえます。 

ですから政治家には、世論に叩かれようとも決断すべき時は決断し、悪者扱いされようとも政策を実行しなくてはならない 
こともあります。その時は当然、支持率は下がってしまうわけです。 

さてさて、森内閣といえばどうかですが・・・どちらかといえばパフォーマンスが目立ち、よい政策を出しているとは言いがたい 
かもしれませんね。ですが、今回の加藤氏の動きのように、支持率が低下したから退陣要求っていうのも、納得できません。 
加藤派の議員には今一度、よく考えるように望みます。
 

マナーと思いやりと状況判断 2000年11月14日(火)
 
 
携帯電話・・・ここ数年、日本では爆発的勢いで普及してきていますね。 
これは日本だけではなくって、海外でも同じ状況のようです。 

なんでもイギリスでは、エリザベス女王がバッキンガム宮殿など三宮殿の王室職員らに、 
携帯電話禁止令を発したとのこと。外国との賓客との会食中、給仕をしている最中にも 
プルプル鳴る携帯の着信音に、女王陛下の堪忍袋の尾も切れた様子。 

まぁ、当然かもしれません。接客サービス中、しかも場所が場所、場合が場合だけに、 
そこら辺の道端で電話を受けるのとはわけが違います。会食は大切な国際外交の場です。 
こんなところでこんな非礼なマネをしてしまっては・・・。 

イギリスは紳士の国、しかも王室に勤務するような人物ならば、こういうマナーや一般常識は 
わきまえていてしかるべきかと思っていたのですが・・・いずこも同じということでしょうか。 

王室職員側は、家族との緊急時の連絡はどうするのか、と不満の声もあがっているようですが、 
ほんの数年前まで、携帯がなくても不自由はなかったハズ。勤務中はきちんと交換を通すなど 
方法はいくらでもあるでしょうねぇ。まぁ、もっとも、生死をかけるような緊急時なんて、滅多にない 
と思いますけども。 
(大切な仕事をしているのだという認識が、もっと欲しいような・・・) 

マナーと思いやり、そして状況判断の問題でしょうね、きっと。
 

いざという時 2000年11月15日(水)
 
 
オーストラリアの山岳ケーブル事故で、多くの犠牲者が出ました。その中には若者を中心とした日本人も 
10人含まれていた様子。強化合宿で、今の時期から雪になれるためにアルプスに行っていたようですが・・・。 
うーん、日本人も豊かになったものです。 

現地では徐々に、遺体の収容活動や現場検証が進み、火事の原因が事故当時の様子が明らかにされてきていますね。 
今回の事故では何十人もの人が亡くなられた一方で、トンネルを脱出した奇跡の生存者が12名います。 
ドイツ人グループのようですが、この方たちが何故助かったか。 
この中の一人がとっさに、自宅のストーブかオーブンの炎が空気によって上に燃え上がるのを思い出したとか。 
そして回りの人々に、「私を信じてくれ、下に逃げるんだ」と誘導したとのこと。そして見事脱出。 
(他の犠牲者はトンネルの上に脱出しようとしていました) 

この話を聞いて、「うーむ」と思いました。 
いざ自分が同じ状況におかれた時に、同じように冷静に判断し、周囲の人に気を配りつつ行動できるか否か。 
なんとも心もとないですね。 

犠牲になった日本人にとって不幸だったのは、おそらくそのセリフが聞こえてもドイツ語であったろうこと。 
パニックになっている状態では、なかなかセリフも聞き取れなかったかもしれません。 

普段からいろいろな経験をし、いろいろな知識を身につけ、いざという時に活用する・・・。 
心がけていきたいですねぇ。
 

多数決とは 2000年11月16日(木)
 
 
なかなか決着のつかないアメリカ大統領選。今回の事態を複雑にしている要因に、選挙人制度があるようです。 
これは、各州の独立性を保つために採用された苦肉の策のようで、各州から選出された選挙人による投票です。 
この方式を採用している限り、たとえ総得票数が多くても選挙人数で負けた場合、大統領にはなれないということに 
なります。 

今回はその弱点がもろに出てしまったようです。有権者の多数の支持を得ずに大統領になった場合、 
ホントに民意を反映しているのか、不公平である。・・・そういう不満が噴出してしまった様子。(とくにゴア陣営) 
「機械による集計は信用できない」として、手作業で民主党支持者の多い地区のみの再集計を進めれば 
ゴア氏の逆転勝利はありえるし、逆に僅差で負けた別の州の集計のやり直しをブッシュ氏が強行したりすれば、 
事態が泥沼化する可能性も・・・。 

確かに不備はあるにせよ、投票結果に不満があるからといって、投票後にその制度のあり方を疑問視するのは 
法治国家のしかも政治家がとるべき態度ではないと思います。自分の側に都合のよい結果がでるまでゴネ続ける 
のは、民主主義の総本山・アメリカ合衆国のトップを決める選挙にはふさわしくありません。 
(第一、そのようにして勝利した大統領に、国民の支持が集まるでしょうか) 

ゴア氏もブッシュ氏も、お互い利己的な行動を取っているようにも見えます。 
どうしても勝ちたいのは当然でしょうが、そのために国を不安定な状態に追い込んでは、意味がありません。 

「多数決原理とは、実は民意など反映しておらず、民主主義とは(選挙に従うことによって)社会の安定と 
平穏を保障するもの」と、ワシントンポスト紙でクラウトハンマー氏が警告したとのこと。 
意地になりすぎて道をあやまらないように、2人の候補者には動いていただきたいですねぇ。
 

『仕事ができる人できない人』 2000年11月18日(土)
 
 
新しい本を読みました。堀場製作所会長・堀場雅夫著、『仕事ができる人できない人』です。 
最近のベストセラーランキングにも登場しているので、本屋さんで結構平積みされていますし、 
題名だけでもご存知の方も多いのでは。 

内容は題名のとおり。主にサラリーマンに見られる、さまざまなタイプを例にあげて、 
その人はこういう点で仕事ができるとか、こうだから仕事ができないとか・・・ 
21世紀にくるであろう超高度情報化社会。そういう時代には、行動力、スピードが要求されるのは確実。 
どういう人材が社会から求められるのか、鋭く分析しています。 

印象に残ったのは、まず「トレンドに非常に敏感な人」 
トレンドに敏感であることは仕事のできる条件の一つではあるが、それだけではいけないとのこと。 
トレンドを知ることはただの雑学にすぎず、トレンドを味方につけるにはトレンドの分野と質を取捨選択 
する能力に長けていなくてはいけないと指摘されています。 

次に「「10」のことを「12」くらいに言う人」。 
能ある鷹は爪を隠す・・・日本では謙譲の美徳として通じるこのことわざも、海外では通用しないとのこと。 
逆に自分をアピールしていく人が活躍もできるし、伸びていくとのご指摘。 
国際社会においては『能ある鷹は爪を誇る』。そういうタイプの人が評価される傾向があるようです。 

そして本好きの私としては気になった、「本をよく読む人」。 
「トレンド〜」にも通じることですが、書籍の発行部数が年間5万点以上ある現代では、読むスピードよりは 
本の選び方が重要になってくるとのこと。 
堀場氏がどうされているかというと、今は本が店頭に並んでいる時間が短いため、気にいったらとりあえず 
購入しておくとのこと。時間がある時は自分の興味のあるところを1章読んでみて、気に入れば買って帰る 
とのことです。自分の得意分野や興味のある分野を読んでみれば、その本がおいしいか否か、判断できる 
とご指摘です。それができない人は情報に対するセンサーが鈍っており、仕事のできもよくないであろうと 
述べられています。 

堀場氏は開発現場の人でもあるので、全ての職種にあてはまることではないとは思いますが、 
どの項目も応用は効きそうです。21世紀に社会で活躍したい人には、とても参考になりそうです。 
ぜひご一読を。
 

政治と経済は密接な関係 2000年11月19日(日)
 
 
よく選挙の時に投票所に足を運ばない理由をインタビューすると、 
「自分一人くらいが投票してもしなくても、どうせ世の中は変わらないさ」 
とうそぶく人々が居ます。 
ですが、そうではないことが端的に現れたのが、今回のアメリカ大統領選挙ではないでしょうか。 
この歴史に残るであろう選挙。再投票なんてことはありえないでしょうから、選挙権がありながら 
行使を怠った人たちは後悔していることでしょう。(歴史作りに立ち会うチャンスをみすみす逃して 
しまったのですから) 

また、政治と経済というのは、密接な関係にあります。 
その国の政治のあり方、その国の政策への信頼感というものが、国内・海外からの投資を呼び込み、 
その国の経済活動を活発化させ、景気をよくしていくことになるのです。 
自分には関係ないと思っている人々も、それは大きな間違いであることに気が付いて欲しいと思います。 

今の日本の状況・・・政局が大混乱しています。 
私の目には、政策論争をしているよりは、自民党内部の権力闘争劇に見えてしまいます。 
明日にでも内閣不信任案が提出されそうな動きですが、加藤紘一氏はどのように動くつもりでしょうか。 
今ひとつはっきりしないように感じますし、本人は「自分達が自民党の主流派だから離党はしない」、 
そう明言しています。本当にそうならいいのですが、結局負けてしまって政局を混乱させただけに 
終わってしまっては、元も子もないように感じます。 
それでしたら、わざわざこの年末も近い景気回復にとって大事な時期を選んで、行動を起こす意味は 
なかったのではないでしょうか。この事態の影響はすぐに日本の株式市場に出てしまっており、 
先行き不透明感で下がりつつある様子。今後どうなるかでさらに下がることも・・・。 

そうなると、さらに日本の景気回復が遅れるかもしれません。 
ちょっとくらいの不景気では、人々が飢え死にしないくらいに経済が発達した日本ではありますが、 
あまりにも長期化しては、日本自身のためにも、世界の国々のためにもならないと思います。 
日本の政治家の方々には、そういうことをきちんと頭に置いて、行動していただきたいです。
 

狂牛病ふたたび 2000年11月20日(月)
 
 
本当は内閣不信任案の採決について書こうかと考えていたのですが・・・ 
ああいう展開では、まだ書けませんねぇ。(苦笑) 

何年か前のことになりますが、ヨーロッパを中心に大問題になった『狂牛病』。 
イギリス政府の「狂牛病が人間に感染する可能性がある」という発表に端を発して、 
世界中を巻き込みパニックがおきました。とくにイギリスでは多数の牛を殺処分したりと 
酪農・畜産分野に大打撃を被ったと記憶しています。 
とりあえず騒ぎはおさまったと思っていたのですが・・・なんでも、フランスで100件の 
感染例が見つかったとか。狂牛病の脅威ふたたび、といったところでしょうか。 

ただ、無用に騒ぎ立てる必要はないと思います。当時パニックを巻き起こした原因は、 
「狂牛病に感染した牛の肉を食べることにより、病気に感染する恐れがある」というイギリス政府の 
発表だったでしょうか。 
人間の脳がスポンジの様になり、痴呆を引き起こす、「クロイツウェルト・ヤコブ病」という病気に 
症状が似ているために、その関連性が指摘されたモノだったと思います。 

狂牛病の原因は、牛に食べさせていた動物性蛋白飼料にありました。 
羊にスクレイピー病という、同じように脳がスポンジ様になる病気があります。 
これに罹患した羊の内臓や骨を原料に使用した飼料を食べさせた牛に、狂牛病が発生したことは 
以前から分かっていました。経済効率優先の人間の都合で、ある意味共食いさせた結果起きたことでしょうか。 
すでに使用は取りやめていたかと思っていたのですが・・・。 
(確実に「クロ」と判断されたわけではないので、難しかったのでしょうか) 

今後EUは、動物性飼料を全面禁止を検討していくようですが、代替飼料に頼ろうとしても 
今度はEU諸国の国民が嫌う、遺伝子組み替え食品が混ざる可能性があるとのこと。 
なかなか道は険しそうです。この影響は当然、飼育飼料を輸入頼っている日本にも及ぶでしょう。 

狂牛病というのは、自然の摂理に反したことをし続ける人間への、警告のように当時感じたものでした。 
新しい世紀はもう間近。こういう分野でもいろいろと建て直しが必要なのかもしれませんね。
 

強力な指導者の引退 2000年11月21日(火)
 
 
日本でもアメリカでも政局が揺れていますが、南米の国・ペルーでもフジモリ大統領の進退をめぐって 
大騒ぎになっている様子。ブルネイでAPECに参加した後、日本を訪れていたフジモリ大統領は、 
海外から退陣を表明する異常事態になってしまったようです。 

フジモリ大統領といえば、日系人初の大統領として選出されてから、ペルーの経済発展、警察の改革、 
テロリストの撲滅等にその辣腕ぶりを発揮してきました。日本人の記憶にあたらしいのは、日本大使館 
人質事件ではなかったでしょうか。 

自らの危機管理の甘さからパーティーの時に占拠され、招待客もろとも長期にわたって人質にされてしまった 
わけですが、自らで解決する手段をもたず、かと言ってアメリカやドイツなどに協力を依頼するわけでもなく、 
ただただ人道的解決をとか繰り返すのみで、有効な手立てを打てなかった橋本総理(当時)。 
それとは対照的に、テロと慎重に交渉しつつも、着実に突入の準備も進め、最終的には人質を傷つけることなく 
救出することに成功したフジモリ大統領。フジモリ大統領の強力なリーダーシップのおかげで、日本の面子は 
守られ、テロリストの活動を許すこともなく事件を解決できたわけです。 
日本にとっては大恩人ということですね。 

フジモリ氏の側近が不正に財産を取得していたとか、自身もお金を儲けて隠しているとか・・・ 
いろいろ批判され攻撃を受けて追い込まれた様子。ああいう国のお金持ちというのはケタ違いでしょうし、 
ペルーという国は、日本ほど安全でも教育程度の高いところでもないでしょうから、事の真偽は私には 
よくわかりません。ですがかなり強引なやり方をしてきたため、敵も多かったでしょう。 

強力なリーダーに国民は最初は熱狂します。ですが、政権が長期化してくるとマンネリ化とかで 
言葉は悪いですが「飽きて」しまうのかもしれません。その例がイギリスのサッチャー元首相でしょう。 
「鉄の女」といわれたサッチャー女史も、人頭税の導入を発表したのがきっかけだったでしょうか、 
国民のブーイングを受けて退陣をよぎなくされました。 

時間が大分たって、彼らが歴史上の人物となった時、やはり偉大な政治家として評価されることと 
なると思いますが、歴史上にそそり立つ偉人というのは、同時代に生きている人々からは見えず、 
分からないことが多いように感じます。自分が生きている間に、その存在に気が付いて、その人に 
協力することができたなら・・・それは自分の人生の勲章となることでしょうね。 
(山というのは、離れてみないとわからないモノですしね) 

とにかくフジモリ氏は、日本で亡命を表明する可能性もあります。日本政府は対応に苦慮しそうですね。 
(なんせ普段、政治哲学といったモノがないようですから、日本の政治家ときたら) 
ただ日本にとっての大恩人の窮地なわけです。下手に帰国すれば生命の危険もあるやもしれません。 
ここは一つ、恩知らずにはならないよう、きっちり対応していただきたいですね。
 

人間型ロボット 2000年11月22日(水)
 
 
ロボット開発に関しては日本は群を抜いていますよね。 
ここ数日、本田技研、SONYと新型ロボットを発表しています。 

本田技研の方は身長120センチくらいの小型なロボットのようです。 
小型化したことで軽量になり、動きがよりスマートに人間に近づいたよう。 
世界で初めて歩きながら方向を変えられるようになったとのこと。 
次に発表されたSONYの新型ロボット。 
自己紹介をしたり、パラパラダンスを披露したりとなかなか見せてくれましたね。 
いずれも宇宙飛行士のような風貌でしたが。(笑) 

この技術がどんどん発達していけば、近い将来、高齢化社会で問題となってきている 
介護問題などにも役立つことでしょう。 
介護で一番大変なのは、「力仕事である」ということです。それにもかかわらず、 
家庭や病院で介護に携わっているのは、女性の場合が多いようですから。 

また、介護以前の「介助」にも応用できるでしょうねぇ。 
お年寄りが最後まで自立して、プライドを持って生活していくことも可能となるでしょう。 
やはり、家族、知り合い、ヘルパーに甘えるのにも限度があるでしょうし、相手は生身の 
人間です。機嫌の悪いときも体調の悪い時もあるでしょうしね。 
(自分でいろいろ指示を出すことで、頭の体操にもなりますね、きっと) 

いろいろ技術が進んでいきます。楽しみですねー。 
人が幸せになる方向で、テクノロジーが発展していくことを願います。
 

『チャーリーズエンジェル』 2000年11月23日(木)
 
 
たまには映画の話題を。(^-^) 

昔、アメリカのテレビシリーズとして作られ、日本でも放映されてご存知の方も多いかと思いますが、 
『チャーリーズエンジェル』を観にいきました。 
3人の美女がチャーリーという正体不明の富豪(?)の下、私立探偵として大活躍するアクションストーリー 
といったところでしょうか。 

今回の3人の美女は、ナタリー(キャメロン・ディアス)、ディラン(ドリュー・バルモア)、アレックス(ルーシー・ 
リュー)といった顔ぶれ。いずれ劣らぬ明るくて、頭がよくて、そしてここが大事ですが、とてもパワフル! 
昔のテレビシリーズでは、どちらかと言えば男性向きのお色気ストーリーみたいな印象があったのですが、 
映画では、みんな確かに色っぽいのですが、ホントにスカッとしたたくましい女性の色っぽさというのでしょうか、 
とても好感がもてました。おそらく皆さん同じなのでしょう、他のお客さんの顔ぶれも、女子高生やらカップルやら 
といったものでした。(まぁ、レディースデイということもありましょうが) 

ストーリーは・・・あるプログラマーでもある会社社長が誘拐され、彼とともに開発された音声識別ソフトも盗まれます。 
彼のパートナーである共同経営者の女性から社長とそのソフトの奪還を依頼されるエンジェルたち。着々と任務を 
こなしていくエンジェルたちでありましたが、そのうち彼女達の身に危険が迫ります。敵の正体と本当の狙いは・・・?! 

3人の美女達が、次から次へと衣装を変えたり変装したりするのもなかなか楽しめましたし、仕事をしながらも 
チャッカリ恋も楽しんじゃっているところなんか、頼もしい限り。 
アクションもスタントに任せず、自分達で果敢に取り組んでいるところもスゴイです。 
(まぁもっとも、ルーシー・リューは007シリーズで、ボンド顔負けの大活躍をしたアクション女優さんではありますが) 

秀作、というわけではありませんが、娯楽作品としてはなかなかではないかと思います。 
スカッとしたい方にお勧めの1本ですねぇ。(^▽^)
 

『避難、そして非難・・・ 2000年11月25日(土)
 
 
三宅島から全島民が避難したのが、9月の頭くらいでしたでしょうか。それから住民たちは避難生活を 
余儀なくされています。一方、島の様子といえば、あいかわらず一日数万トンの火山ガスを噴き出している 
様子。一時帰宅もままならない状態のようです。 

この日、都庁舎の一角を借りて、三宅住民への村長からの説明会が行われたとのこと。 
一人の負傷者もださずに無事に行われた避難活動ではありましたが、長引く避難生活で住民のストレスも 
かなりたまっているよう。村長に強い口調で今後の見通しについて迫る島民もいたとのこと。 

三宅島は何十年周期かで噴火しているらしいですが、日本列島って活火山が多いですよねぇ。 
(富士山でさえ、休火山ですし) 噴火するたびに復興作業をしてきたのですよね。その努力には頭が下がります。 
そんな苦労をしてまで、どうしてそこに住みつづけるのでしょうか。やっぱり先祖代々の生活がそこにあるからなの 
でしょうか。 

天変地異というのは歴史的にみると、国の政治とか社会情勢がおかしくなっている時に起こる傾向があるようです。 
そうやって思い起こせば、現内閣発足の時間に、永田町を狙い撃ちしたかのような集中豪雨に見舞われましたし、 
鳥取に震度6の地震、そして三宅島の噴火・・・次々に起こっています。先週あたりからの国会のゴタゴタ劇で、 
さらにまた何か起こるかも・・・。 

三宅の住民に話を戻すと、秋川高校の校舎と寮を借り、子供達が親元を離れて生活していますね。 
それのストレスうんぬんを村長に訴える住民もいたようですが・・・。考えようによっては、今の日本じゃなかなか体験 
したくても出来ない寄宿舎生活ですよね、これって。欧米では特に上流階級の子弟には、まだまだみられるのかも。 
日本みたく、ホントに身分の差がなくなってしまった国では分かりにくいかもしれませんが、そこでは厳しいエリート 
教育が施されてきたようです。身分の高い人間には、それにふさわしい立ち居ふるまいとか、国への奉仕精神とかが要求 
されますから。(ノブレスオブリージュという言葉で表現されていましたでしょうか) 
三宅の子供達も今は大変でしょうが、貴重な体験をしているともいえますね。 

一日も早く火山活動がおさまることを願いますが・・・頑張れ、子供たち!(^-^)
 

個人情報流出 2000年11月25日(土)
 
 
テラネットという会社が消費者金融の個人情報を、銀行系個人ローン会社など他業種に有料提供していく 
ことを発表して問題になっています。 

ここで問題になっているのは、本来このテラネットに渡すことを前提に出されたのではない顧客の情報を、 
テラネットが勝手に売買してもいのかということと、今回提供しようとしている情報が、いわゆるブラックリスト 
ではなくて、とくに問題のない借り手のリスト、すなわちホワイトリストということです。 

今のところ、このテラネットの動きを規制する法律はなく、個人情報保護基本法案が出される予定はあるものの、 
早くて来年の3月になってしまうようです。それまではテラネットの商売をとりしまることは難しいよう。 
これについては、行政が弱腰すぎるという意見もあるようですが・・・。 

日本は法治国家であり、とくに行政は法律を運用していくのが仕事です。法的根拠のない時に 
まずいからといって、どんどん取締りを強化していくわけにはいきません。超法規的な措置をするには、 
政治家の英断が必要となるでしょうねぇ。(逆にいえば、環境さえ整っていれば、行政はどんどん仕事を 
進めていくことができるわけです) 

それにしても、商売はアイデア次第とはいいますが・・・このやり方では、不幸になる人が続出する可能性も。 
きちんと借りたお金を返している健全な借り手が、このローンのために審査ではねられ、必要な融資を受けられ 
なくなる場合も出てくるかもしれません。(いくら3月以降に取り締まっても、すでに流出した情報は取り戻すことは 
できませんし) 

儲かるからといって、何でもやっていいかといえば、そうではないと思います。やはり企業のあり方とか、 
21世紀には見直されていくべきかと。例えば世の中が発展していく方向で努力している企業を表彰するとか、 
税制面で優遇するとか・・・。儲ければ何をやっても同じ、というのはおかしいように感じます。 
企業活動も、人々の幸せを追求するのが目的になり、それが評価されるような、そんな社会にしていきたい 
ものですね。
 

ばらまき政策 2000年11月27日(月)
 
 
私が今の自民党のやり方で感心しないことのひとつに、多数派勢力維持のためとはいえ、公明党と 
連立しているということがあります。 

去年政府は、自民党が公明党との連立を維持するために取られたと思われる、「地域振興券」の配布を行いました。 
地元商店街の活性化もを目的としたハズでしたが、その効果はあらわれず、消費回復を図るはずが、消費の主体で 
ある中堅層や若者層への配布は行われなかったため、その点でも大した効果は現れず(未だ景気が回復していないのが 
そのよい証拠です)。ただ単に、『福祉政策を重視している公明党』という宣伝に役立ったのみかも。 

この券の配布にかかったお金は税金から出されているわけです。そのツケはこれから払わされるわけですね。 

消費回復が目的ならば、この時とるべきであった政策は『ゼロ金利解除』であったかと思います。 
日本人は決してお金を持っていないわけではなく、将来に対して不安を抱いているからお金を使えないようです。 
(消費者マインドが冷え込んでいる、という表現が合うのでしょうか) 
ですから、この不安をとりのぞく政策を取っていれば・・・。大体、この政策には税金を投入する必要はありませんし、 
結果として景気回復につながれば、自然と税収増ということになるわけです。 
今ごろゼロ金利解除しても・・・もっと早くやっていればねぇ。 

ところで、とりあえず政局の安定した国会ですが、また去年と同じ事が繰り返されようとしています。 
今度は『児童手当拡充』、そしてそれの所得制限撤廃を盛り込んだ案を、公明党が出してきそうだということです。 
少子化対策だとの名目ですが・・・これこそまさに「ばらまき」の繰り返しでしょう。 

少子化への対応ということであれば、お金をばらまいてもだめです。 
なぜ女性達が子供を産まなくなったのかいえば、女性の社会進出が進んでいるにもかかわらず、通勤距離が長い上に 
子供をあずける施設が満足にないことが一点。一軒あたりの住宅面積が狭いのも原因の一つでしょう。そして高騰する 
教育費。なぜかといえば、今では良い教育を受けさせようとして、私立の学校に通わせる傾向があるからです。 
ここら辺のことを解決していかなくては意味がないでしょうね。 

党利のために国政を誤まることのないように、自民党の方々にはお願いしたいものです。
 

最後は人の心のあり方 2000年11月28日(火)
 
 
サイバービジネスとでもいうのでしょうか、最近、ネットオークションが流行ってきていますよね。 
手軽に出品でき、手軽に落札でき、店頭では手に入らないような掘り出し物に遭遇することもあるようで、 
はまる人ははまっているようです。 

ネットオークションには、犯罪性の高い物もかなり出品されているようです。 
本物との触れ込みで、警察手帳、警棒、警察の腕章といった警察グッズが出されたところもあったとのこと。 
(もっとも、ここの会社では出品自体が好ましくないという理由で削除したようですが・・・) 

このネットオークションを利用、児童ポルノビデオを販売したことで逮捕者が出ました。 
この捜査の関係で、ヤフージャパンが捜索を受けた様子。 
もともと日本は児童ポルノに関しては、取締りが甘いのか天国といわれていると聞きました。 
インターネットという新しい手段で、さらに被害が広まってきています。 

インターネット、そしてネットオークション・・・これ自体は道具であり手段であるわけで、高度情報化社会においては 
重要な役割をはたすこととなるでしょう。ですが、逆に悪用する人間が増えれば、せっかくの便利な道具も使用を 
規制され、宝の持ち腐れになってしまうかもしれません。 

儲ければいい、自分の思う通りに何をやってもいい、というのは「人」の生き方ではありません。 
それでは、本能のままに生きている動物たちと変わりありませんよね。 
やはり人として、世の中を発展させる方向で経済活動もしていかなくてはなりません。 
こういう行動にも、普段からどのような心構えで生きているのか出てくるのかも。 
便利な世の中になればなるほど、人として、心のあり方が問われることになりそうです。
 

改正少年法 2000年11月29日(水)
 
 
このテーマでは、何回か書いてきています。 

ここ数年、少年犯罪の凶悪化、低年齢化が叫ばれていますね。 
その動きに合わせて、ようやっとという感ですが、何十年かぶりに「少年法」が改正されました。 
今回の大きな変更点は、刑事罰を課すことのできる年齢を、現行の16歳以上から14歳以上に 
引き下げるとしたこと。そして内容は5年後に見直すとしたところでしょうか。 
一度法律を作ると、その法律をひたすら守りつづける傾向のある日本としては、画期的かも 
しれません。 

相次ぐ少年犯罪が報道されていく中で、16歳未満なら、たとえ人を殺しても死刑にはならなくて 
何年か少年院にでも入っていれば済むということを、多くの子供たちが知ってしまいました。 
これらのマスコミの報道を受けて、かえってあおられて、確信犯的に犯行に及んでいる場合も 
かなりあるのではないかと思います。 

今回の改正の動きに関して、「改悪」という表現を使っている一部マスコミ等がありますが、 
今のままではやったモノ勝ち、被害者と被害者の遺族は泣き寝入り、死んだ人間の人権は 
軽くみられる傾向がありました。少年を更生させる、結構。ですが、誰がどうやって更生させ、 
その効果をどう測るのか・・・。そこら辺はあいまいにされてきたのではないでしょうか。 

以前みたテレビ番組で、少年がインタビューで、 
「死刑になる可能性があるなら、人殺しはしないと思う」 
と、答えていたのが印象的でした。 
やはり法律では『抑止力』という点も大きなポイントとなってくると思います。 

もちろん、これで良いわけではありません。少年法の改正はあくまでも応急処置です。 
本来は子供たちに、何がよくて何が悪いのか。なぜ人を殺してはいけないのか。 
なぜ人(自分も含む)の生命は大切にしなくてはいけないのか。どのように生きていくのが 
正しいのか等々・・・きちんと家庭そして学校で教えていく必要があります。 

ですから、少年法の改正で全てが解決するわけではありません。 
むしろ今後、大人たちがどのように行動していくのか。それが問われることになりそうです。
 


【本日のひとこと目次へ】

【目次へ】