低周波増幅器の実験(その2)
Tr1石増幅回路/トランス結合(出力トランス付)

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「目次」
Tr1石増幅回路の実験
実験回路と使用部品
動作点を測定してみる
■トランス結合の特徴
■プッシュプルにしたらどうか?
■LF、PA用途のトランジスタに変えてみると




出力トランス付、Tr1石増幅回路の実験
低周波増幅器の実験(その1)で1石FETアンプにスピーカーをつないでみたら
かすかな音しか聞こえませんでした。
そこでスピーカーから十分な音量が得られ、部品点数が少なく低電圧(電源)で作動する
低周波増幅器の回路を調べ、実験してみようと思います。

電源電圧DC3V、トランジスタ1石で出力トランス付の回路を見つけました。
バイアス回路は自己バイアス回路、出力トランスはST-32(1.2kΩ-8Ω)です。

低周波増幅器の実験(その2)
  低周波増幅器の実験(その2)
  出力トランス付き
  

実験結果
スピーカーから音は聞こえますが、音量は十分とは言えません。
電源電圧を上げても音量に大きな変化はありませんでした。
Trを2SC2603に変えてみたり、回路変更したりと追試したいと考えています。

スピーカーから出る音は小さいけれど受信機の低周波増幅として十分実用になります。
部品点数が少なく、回路が簡単です。

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実験回路
Q1:オリジナルは2SC2603ですが手持ちの都合で2SC1815BL3Aで実験
  2SC1815BL3Aのhfeを実測すると395でした
T1:低周波トランスの型式はST-32
  インピーダンス比は1.2kΩ/8Ω、直流抵抗は60Ω/0.62Ω

実験回路

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動作点を測定してみる
無信号時の動作点を測定した結果は次のようです。
Vcc 3.01V(電源電圧)
Ve 0.351V(エミッタ電圧)
Vc 2.786V(コレクタ電圧)
Vb 0.985V(ベース電圧)
Ic 3.5mA(コレクタ電流)

トランジスタの実測hfeから試算したコレクタ電流の値は実測値の103.7%で
大きな誤差はありません。
{(Vcc-Vb)/Rb}×実測hfe={(3.01-0.985)/220kΩ}×395=3.63mA


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