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雑感

99年6月8日 民事共通講義、名波選手移籍、ローズ引退表明、盗聴法案(続)

 今日の修習は民事弁護の起案の講評と民事共通講義だった。起案では不注意なミスをしてしまい恥ずかしかった。これからはよく調べて書くようにしなければ。

 民事共通講義というのは、民事裁判、民事弁護に共通する科目ということである。全員同じ講義を聴くときと、選択制になっているときがある。今日聴いたのは後者であり、倒産法に関する各種講義の中から1つを選んで聴くというものだ。

 私が聴いたのは私的整理についての講義。この道の第一人者の方らしい。話はとても面白かった。今までに手がけられた具体例をいろいろ交えながら、私的整理がどういうものか、またどういう点が処理する際のポイントかについて話されたのだが、倒産事件も手がけていきたいと考えていた私にとっては非常に参考になる点が多かった。とともに、これだけの実績を積まれるのは並大抵ではないなあと、行く先の長さも感じた。


 新聞で、Jリーグのジュビロ磐田の名波浩選手がイタリアのセリエAのベネチアに移籍することが報じられていた。中田英寿選手に続いて2年連続のイタリアリーグ入りである。寂しい気もするが、行くからには活躍できればいいなあと思う。でも、ベネチアってただでさえ日本人が観光にたくさん行くのに、これでさらに日本人が押し寄せるんだろうなあ。

 ベネチアにはこの3月に観光で行ってきて、その時サッカースタジアムも見てきた。丁度試合があった日だったのだが、スタジアムの最上段まで観衆でいっぱいだった。スタジアムの外にはスタジアムに入れない人がスタジアムの様子を見やっていたし、近くの家では、ベネチアが点を入れると大騒ぎで旗を振っていた。ホント、イタリアのファンって熱狂的だ。でも暴れるようなのは勘弁してほしいが。


 もう一つスポーツでは、プロ野球の横浜ベイスターズのローズ選手が今年限りで引退することを表明したとのニュースを聞いた。うーん。ローズは今、ベイスターズ打線の中で最も活躍している選手であることは間違いない。彼が今抜けたら横浜ベイスターズの打線はぼろぼろになってしまうのではないだろうか・・。ベイスターズファンの私としては残念だ。こうなったら、首位チームとの差も縮まってきたことでもあるし、また優勝してもらってローズには有終の美を飾ってほしい・・って、贅沢すぎか。最下位でないことを感謝しなければならない状態だしね、はっきりいって今は。


 盗聴法案、衆議院を通過して後にようやく世の人たちの関心も高まってきたみたいだ。著名なウェブページ上でもあちこちで反対する声が挙がっている。インターネット上のメールも盗聴(当局は「傍受」という。)されるというのだから、ホント、ひと事じゃない。2人以上であれば「組織」になるし、犯罪が実際に起こっていなくても盗聴可能だというのだから、対象となる犯罪が限定されているといっても、実際には名目をいくらでも作って盗聴されてしまうのではないか。

 この点に関して1つ。先日、法務省の人が法務検察の役割について講演されたのだが、その中で、新たな捜査方法ということで、現在盗聴法(当局の人だから「通信傍受法案」と呼んでいる。)について説明して、御理解くださいと言われていた。修習生に対して御理解を求めるというのはなんか妙な感じを受けた。
 国会で審議中の法案について御理解を求めるなんて、もろ政治的発言で、中立を標榜する公務員としてはまずいんじゃないのか?どうせなら、「盗聴なんてしなくてもいいような捜査能力を持つ検察官を我々は求めています。吾こそはと思うみなさんはどうぞ検察に」と言えば受けただろうに。

 それにしても、盗聴法案ではなく通信傍受法案って呼ぶように法務当局は言っているけど、傍受って、通信の当事者以外の者が傍らでこっそり受信するっていうことだから、正に盗聴、盗み見っていうことだよね。傍受って呼んでくれというからには、傍受の意味もきちんと説明しなきゃ。

 公権力が盗聴、盗み見することが許されるのなら、行政情報の公開が叫ばれている昨今、警察・検察の情報の盗み見、盗聴もおおっぴらにできるようにすべきではないだろうか。そうしないで公権力による盗聴だけ認めるのはやらずぶったくりを認めることになりフェアでないと思う。


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