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雑感

99年6月4日 森高千里結婚、コソボ停戦?、住民基本台帳法改正法案

 今日はいきなり朝からこの原稿を書いています。昨日は刑事弁護の起案がさんざんでした。体調が悪く、記録を読んでまとめるのに時間がかかってしまい、またもや時間切れに・・。ああ・・。

 もう正式な起案は前期修習中にはもうほとんどないので、挽回の機会はもうないのかと思うと、けっこうショックをうけています。


 さて、朝早起きしてラジオでニュースを聞いていると、森高千里と江口洋介(敬称略)が入籍したというニュースが飛び込んできた。私は特別彼女のファンというわけではないのだが、けっこうびっくりだ。我々の世代には彼女の熱狂的ファンがかなりいるが、彼らは一体どう思っているのだろうか、よけいごととは知りながら心配してしまう。

 報道によると、彼女がマスコミにあてた手紙か何かのなかで、結婚にあたっての不安とかはなかったと言っているという。ホントかね。あと、H知新聞によれば、森高は妊娠3か月なんだそうな。まあ何はともあれめでたいことですな。


 ところで、新聞のトップニュースによると、ユーゴスラビアのミロシェビッチ大統領が、コソボ和平案を受諾したという。これで停戦に向かってくれればいいのだが。個人的には私はアルバニアに思い入れがあるので、コソボに自治権が回復されることを望んでいる。

 それにしても今回の和平案受諾は、空爆の成果ということになるのだろうか。「誤爆」によって亡くなった人の命は和平の礎っていうこと?何となく釈然としない気持ちも残る。


 また、ニュースによれば、住民基本台帳法改正案が国会を通りそうなんだそうな。えー、盗聴法に続いて国民総背番号制導入法まで可決されちゃうの?っていう感じだ。今回の「改正」案は、住民票に個人ごとに番号を振ろうというもの。そして、氏名、生年月日等を呼び出すことのできるIDカードを発行できるようにしようというものだ。

 今回の法案によって番号が振られるのは住民基本台帳だけということになっているが、将来的には納税者番号制などへの応用も否定するものではないというのが自治省の説明である。

 納税者番号制については、不公平税制の是正につながるとして、連合などは歓迎しているようだ。

 確かに、不公平税制の是正は私も是非やってほしいと思う。しかし、国民に一斉に番号がふられるのって、何か気持ち悪くないか?この制度が導入されると、役所におけるデータのやりとりも、「○○さんのデータ」ではなく、「×××××××××番のデータ」と呼ばれることになるだろう。うーん、何か管理社会到来っていう感じでいやだ。

 それに、IDカードを希望者に対して発行するというが、このIDカード、将来的には、いろんな用途に使えるカードにできるような話もある。一見便利なようだけど、やはりヤだ。番号を通じた個人情報の収集がそれだけ容易になるということなのだから。

 どこぞの宗教政党などは、個人情報保護制度を同時に実施することを要件に賛成などとしているが、今回の改正法の施行自体は個人情報保護法の制定の有無にかかわらずなしうるものなのだから、そんな約束を取り付けてもホゴにされるのではないか。

 国民総背番号制を実施している国はヨーロッパにも確かにある。しかし、導入している国では、高福祉を前提に、そのためには税金をみんなから取りはぐれないようにすることが大切で、そのためには多少プライバシーが犠牲になっても仕方ない(とはいっても問題になる場面は限られる。)という共通の意識が大方の国民の間にあるのだ。介護「保険」の導入が議論され、また年金制度の破綻が騒がれ、お年寄りの孤独死が問題となるなど、高福祉とはとても言えない日本とは状況が異なる。

 今回の改正法の趣旨としては、事務の合理化と、住民票の取得の容易化が挙げられている。後者は、住居地に行かなくても住民票が容易にとれるようになる、というものだ。しかしそれが、通し番号を振って国民の個人の尊厳を損なうまでのメリットなのか。自治省は今改正案を作るに当たり国民にも意見を求めてきており、十分に議論は尽くしたとしているが、国民に番号を振るということの重大性を考えると、もっと国民全体に大々的に議論を喚起してからにした方がよくはないか。法改正を焦る必要はないように思う。


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