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雑感

3月30日 有森裕子さんとガブリエル氏のこと

 最近全然更新していなかったうちにも、何人か見て下さっていたみたい。どうもありがとうございます。今日は、前に書いてアップしていなかったこの原稿を載せることでお許しを。

 このウェブページ、ボランティアと法律、政治のページと銘打っている以上、このコーナーも法律と関係づけないとね。

 さて、一昨日、名古屋国際女子マラソンでまたまた新星が現れた。日本最高記録更新だって。しかもあのビクタギロワやエゴロワと争って。すごいなあ。
 その、優勝した選手が所属する積水化学の監督が小出義雄氏。そう、有森裕子や鈴木博美といった選手を育てた元リクルート監督である。この人、本当にすごいなあ。

 そこで、今日はこの小出監督にスポットを、というのでなく、その教え子である有森裕子選手の結婚をめぐる騒動について考えてみたい。

 有森さんが夫のガブリエルさんと結婚して、その後まず問題となったのが、ガブリエルさんがあちこちに借金を抱えていたということ。その額が20ドル(約2600円)程度の、そんなに多額のものとは言えない点も話題となった。
 まあ、借金をきちんと支払わないというのは問題だけど、世の中には借金を払わない人は五万といる。いくら有名人の夫となった人だからって、取り立ててあげつらうことはあるまい。

 ところでその後、その借金の話題が持ち上がったのに引き続き、今度は、ガブリエルさんがゲイであることがマスコミに取り上げられるようになった。
 でも、ゲイだから何なの?ゲイと結婚してはヘンなんだろうか?

 婚姻は、両性の合意によってのみ成立するっていうのが現行法の建前だ(憲法24条)。この規定が同性同士の結婚の妨げになっているというデメリットはあるが、男女それぞれが合意の上結婚しているのであれば、他人がその婚姻についてあれこれ言われるいわれはないはずなのだ。もしあれこれ言われてもっともというのであれば、結婚をするときに、「貴方は2人ともヘテロですか?」なんて聞かれることにもなりかねない。そんなのは絶対に嫌だ。
 更に問題は発展し、有森さんがパラリンピックの聖火ランナーの内定を取り消されるという事態まで生じる。パラリンピック組織委員会委員長の長野県知事によれば、「披露宴中止は大きい」「夫婦は一心同体」だってさ。おいおい、夫婦別産制が民法の建前だってこと知らないのか(民法762条)。個性を尊重することを旨とするはずのパラリンピックの組織担当者がこんな発言をするなんて、一見体面を保ったようでいて、パラリンピックに泥を塗るものだ。
 そういえば、一連の大蔵省職員の不祥事の1つに、職員が覚醒剤を使用している廉で捕まったというのがあった。その際にも、当該職員がホモセクシャルであることが話題にされていたが、そんなの個人の嗜好の話で、どうでもいいことじゃないか。大蔵省の担当者がマスコミの取材に対して、(ゲイかどうかっていうことは)個人の嗜好の問題でどうこういうことではありませんからという旨を答えていたが、もっともな話だと思った。

 NPO法案、無事成立。やれやれ。本当によかった。でも、これはNPOの発展にとっての1歩にすぎない(重要な1歩だが)。私も早く弁護士になって、NPOの設立や円滑な運営にタッチできるようにならなければ。

 勉強の方だが、とうとう日曜答練が終了してしまった。やばい。刑法終わっていないよ。民法や刑法もかなり残っているというのに。商法以下も並行してやりたかったけど、この調子じゃ択一前は難しいかなあ。


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