SVA東京市民ネットワークNEWS LETTER準備号第3号

 <ボランティアの旅日記>

行ってきました〜″

〜ラオス編2〜

ラオス編1へ

 今年2月末から3月上旬にかけてラオスを訪問した。ビエンチャンのみの滞在だったが、その間見聞きしたことを前回に引き続きお話ししようと思う。

◆ビエンチャンの子供達と「外国」
昨年3月上旬の4、5日間、JSRC・ビエンチャン事務所併設の子供図書室にお邪魔した。ということで、正確にはその図書室で会った子供達と「外国」ということになる。
まず、私がはじめて図書室に入って行ったときのこと。子供達にとって私自体が「外国」である。好奇心の視線の数々を予想していたのだが・・・私が入って来たことに気付きつつも、ちらりちらりと見遣だけの反応。やや拍子抜けしつつ、それでも一緒にゲームをしたり少しずつ馴染んできたので、さて折り紙でも始めようと紙を配り始めた。しかし、絵を描いている子は誘われても「やらない」と描き続けている。カメラを向けたときもそうだ。群がって来て「僕も」「私も撮って」と騒ぎになってしまうかと思いきや各自好きなことをやってマイペース。ここはお客も多いので写真慣れしていることもあるのだろうが、メコン川でも同じような経験をした。子供達に「写真とってもいい?」と聞くと「ダメー」。からかっていたのだろうけれど、タイのスラムでも農村でもネパールの街でも山村でも、子供に写真を断られたことはない。JSRC・ビエンチャン事務所の方々いわく、「自信を持っている」「愛想がない」「あっさりしている」。色々な言い方があるが、媚びていない自主性を持った姿には驚かされた。
印象に残っている子供の一人に、10歳位の女の子がいる。彼女は私が折り紙を始めても、同じテーブルにいながら何も聞いていない振りをする。しかし、手元を見るとちゃんと鶴を折っているのだ。私に対して関心のない素振りをしつつ、気付くと何をするでも無く近くにいたりする。初めは度々話しかけても素気ない反応しか見せなかった彼女だが、帰国の頃には一緒に絵を描いたりする仲になった。「難しい年頃なのかしら」と思って接していたが、今思い出すと、私という「外国」へ対する反応だったのかもしれない。ラオスの子供の絵
このページにある絵は、彼女が描いてくれた絵である。もう一人別の子も描いてくれたが、どちらも西洋風のドレスだ。私がもっといっぱいレースのついたドレスを描くと「わー、かわいい」というように、何やら言いつつ見入っている。西洋文化に対する憧れは、彼女たちの中でどれくらい大きくなっているのだろう。
彼女が私に、英語を教えて欲しい、と言ってきたことがあった。別の5、6歳の男の子がちっちゃいくせして恥ずかしそうに「I LOVE YOU」と言ってきたこともある。また、別の子に読み聞かせ紛いのことをしたときのこと。ラオス語もタイ語も読めないので日本語の本を読もうとしたら「こっちの方がいい」と持ってきたのは英語の本だった。西欧文化は確実に子供達に浸透しつつあるらしい。

和田素子


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