Who's Minding the Mint? ★★☆

1967 US
監督:ハワード・モリス
出演:ジム・ハットン、ドロシー・プロヴァイン、ジョーイ・ビショップ、ミルトン・バール

左:ミルトン・バール、中:ウォルター・ブレナン、右:ジム・ハットン

ニセ札ではなく本物札を作ろうというアイデアは、確かイタリア映画の「黄金の七人」シリーズにも見られたように覚えていますが、そちらよりも「Who's Minding the Mint?」の方が早かったのでしょうか?監督のハワード・モリスは、基本的にはTVマンであるとはいえ、この作品は、映画としてなかなか秀作であるように思われます。造幣局に勤める主人公(ジム・ハットン)は、誤って流しに札束を流してしまい、気がついた時は既に手遅れの状態になります。そこで、本物札を作って損失を補填するアイデアがひらめき、さっそくそれを実行に移そうとします。ところが、紙幣を印刷するには金庫を破ってまず型を盗み出さなければならないということで金庫破りが必要になり、下水道を伝って造幣局に侵入する為に下水道のスペシャリストが必要になり、なぜかアイスクリームベンダーが必要になりという案配で、気がついて見ると、ウォルター・ブレナン、ジャック・ギルフォード、ミルトン・バール、ジョーイ・ビショップ、ビクター・ブオノ、ドロシー・プロヴァイン演ずる見るからに奇妙な連中が一堂に会してしまいます。そのような連中が、実際に本物札作り作戦に取り掛かりますが、集まった顔ぶれからも容易に想像されるように、このプロセスがなかなか傑作なのです。それほど大事な作戦に妊娠した犬を連れて行き、この犬が様々な騒動を引き起こす、と言えばどれくらいケッタイで騒がしい作品かが分かるはずです。屈託のないコメディといえばそれまでとはいえ、無性に笑いが込み上げてくる作品です。


2001/03/03 by 雷小僧
(2009/03/19 revised by Hiroshi Iruma)
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