言葉の世界・伝言板 2001年7月



アイヌ語

マナ (2001/07/31 21:55)

はじめまして。
アイヌの言葉にとても興味があるのですが、
アイヌ語で「呼吸」とは、何て言うのでしょうか?
どなたか教えて下さい。



Re^2: 英語の複数形

田邉露影 (2001/07/31 15:40)

>朝倉さん
どうしても難しい用語を使わざるを得ないのですが、
朝倉さんが英語史の経験者だということなので、
それらの用語の説明はとりあえず省かせていただきます。


> この10世紀のデーン人の言葉の複数形

似たようなやつを提示しておきます。
どうせスカンジナビアの言語は、
みんな似たようなものなので気にしないで下さい(笑)。

以下は古アイスランド語の強変化名詞の主格です。

なお{'}はアクセント記号、{ae}, {oe} はそれぞれ合字
{th} は「ソーン」、{dh} は「エズ」です。
単数 - 複数 の順で書きます。

1. 強変化名詞主格
1.1. 男性名詞
fisk-r   fisk-ar
stadh-r  stadh-ir
skjold-r  skild-ir
fo't-r   foet-r
fadh-ir  fedh-r
bo'nd-i  boend-r

1.2. 女性名詞
gjof    fjaf-ar
heidh-r  heidh-ar
ti'dh   tidh-ir
bo'k    boek-r
mo'dhir  boedh-r

1.3. 中性名詞
skip    skip
kvaedh-i  kvaedh-i

> 参考文献
> SWEET,henry, An Icelandic Primer with grammar, notes, and glossary, Oxford Clarendon Press, 1886..


ご覧の通り、スカンジナビアでは
複数には -ir とか -ar といった形を使用します。

語源的にこの -Vr は -Vs に由来し、
こういった現象をロータシズムと言います。
(例えば古アイスランド語では dag-r
    ゴート語では dag-s    )

ゆえに英語の複数はスカンジナビアからの
影響を与えることが出来ないと推測できます。


>  素朴な疑問ですみませんが、-asが-sに変わった理由は何でしょうか?

単純に単数属格の -es が現代では -s になったのと
同じ理由だと思います。
(あ、つまりこの -s は複数とは語源が違うわけです)

-as というのはもともと強変化男性名詞の対格複数語尾だからです。

つまり、こういった区別をなくしてしまうのなら、
語幹の母音(つまりここで言う -a-)を提示する必要性が
無くなってしまうからではないかと思います。



Re: 英語の複数形

massangeana (2001/07/31 15:14)

とりあえず, このへんをどうぞ。
ブリテン島に来た人々の言葉もこのようなものであったかと。

Old Norse For Beginners: Lesson 2 (1.3 Plural of Nouns)
http://www.hi.is/~haukurth/norse/olessons/olesson2.html

The Old Norse Language: Nouns
http://hem.passagen.se/peter9/gram/g_sub.html

>-asが-sに変わった理由
「弱まった」ってことで :-) 英語の複数形はクセジュ文庫の「英語史」にも説明が
ありますが, ちょっと簡単すぎるかもしれません。Web 上で日本語で書かれたものと
しては:
 ワンポイント英語史
 http://www.infoaomori.ne.jp/~sakamoto/eigoshi.html
にちょっと触れてあるようです。



Re: 英語の複数形

朝倉勇一 (2001/07/31 03:32)

massangeanaさん:
《>デーン人
> スカンジナビアの言語では, 複数形は -s じゃないので違うと思います。》

 あ、そうなんですか、よくご存知ですね。
それでは、この10世紀のデーン人の言葉の複数形を教えてください。
これがわかれば問題は解決するので、是非お願いします。

《田邉さんのおっしゃるように, 古英語にあった -as がその範囲を広げたものでしょう。(フランス語の影響はあったかもしれませんが, 英語内部の変化として説明可能)》

 素朴な疑問ですみませんが、-asが-sに変わった理由は何でしょうか?

以上、勝手なお願いで申し訳ありません。



Re: 英語の複数形

massangeana (2001/07/30 10:32)

>デーン人
スカンジナビアの言語では, 複数形は -s じゃないので違うと思います。

田邉さんのおっしゃるように, 古英語にあった -as がその範囲を広げたもので
しょう。(フランス語の影響はあったかもしれませんが, 英語内部の変化として
説明可能)



霍林郭勒

massangeana (2001/07/30 08:36)

>北京語の霍林郭勒はHoLinKuoLou
huolinguole だと思いますが。
>漢音はカクリンクヮクロク
郭を「クヮク」とするのなら霍も「クヮク」でしょう。
>広東語ではHokLimKhuakLuk か?
fok lam kwok lak だと思います。

モンゴル語の原語には北京語がいちばん近いと思いますが。



Re^3:困ってます

朝倉勇一 (2001/07/30 04:38)

>たしか、-as で複数形を作る方法は古英語からあったような……。
>デーン人は類推に関与しただけじゃありませんでしたっけ?

 ええと、私の記憶ではデーン人が持ち込んだのは「"ほとんど"の名詞に-sを付けるだけで複数形、及び所有格を作れる」という簡単な文法・・・だったと思いますが、如何でしょうか。(^^;
#これは学生の頃に得た知識なので、どの本にそう書いてあったかは覚えていません。もし違っていたら宜しくご指導ください。



re^2: 困ってます

田邉露影 (2001/07/30 00:51)

> その内の一つが10世紀にスカンジナビアからきた
> デーン人が持ち込んだ、
> 語尾に「S」を付加して複数形を作る文法です。

たしか、-as で複数形を作る方法は古英語からあったような……。
デーン人は類推に関与しただけじゃありませんでしたっけ?


> それまでのgoose→geese型から変わったのですね。

ほかにも childr-en なんてへんな複数形がありましたね……。


wo-men は men の影響で -o- の母音が
変わってしまったんだと思います。

話が非常に長くなってしまいますので、
とりあえずご要望のない限りは説明しませんが、
goose - geese だって同じく「母音が変わってしまった」だけで、
最初から o - e で区別していたわけではありません。


ちなみに私が言語学をやり始めて面白いと思ったのは、
data の単数形、media の単数形、
opera の単数形、virus の複数形……などなどの
名詞の単数・複数の違いでした。

……英語って輸入先の言語の単数形(複数形)の変化通りに
きちんと変化する風習があるみたいですね。
(photographs みたいに例外は非常に多いですが)

ずっと以前のログに puli - pulik とか出ていましたし。
tofu なんてのはやはり単複同形なのかな?(笑)


どちらにしろ、英語の名詞の複数形のナゾを
知りたくて困っているのなら、
各種出版社から出ている「英語史」の本を
お探しになるのが良いかと思います。



always

佐藤和美 (2001/07/29 16:24)

「英語語源辞典」(研究社)には
「「always」の-sは属格の副詞用法に由来する。」
とあります。



Re: 困ってます

朝倉勇一 (2001/07/29 07:28)

 私のわかる範囲で書くだけで、正確さは保証できません。(^^;
>・carの複数形はcarsなのに、なぜfootの複数形はfeetなのか
> (同様にgoose→geese、mouse→miceの理由も)

 ご存知のように、イングランドを歴史上支配したさまざまな民族の言語が英語を大幅に変えてきました。
その内の一つが10世紀にスカンジナビアからきたデーン人が持ち込んだ、語尾に「S」を付加して複数形を作る文法です。最近日本で円周率の丸め方が3.14から3になったように、楽な方向に行くのは当然の流れで、それまでのgoose→geese型から変わったのですね。

>・alwaysやnowadaysなどの副詞の語尾のsは何なのか
> on Sundaysの語尾のsとは同じ物か、sがつくのはなぜか

 なぜ?といわれても私は説明できませんが、現在の英文法に「特定の名詞や形容詞の語尾にSを付けて副詞として用いる」という規則はあります。WEB辞書のAmerican Heritage Dictionaryででも確認してください(「S」の項)。



困ってます

I.D.  (2001/07/28 00:00)

どうもこんにちは。
いきなりですが、とても疑問なことがあります。

・carの複数形はcarsなのに、なぜfootの複数形はfeetなのか
 (同様にgoose→geese、mouse→miceの理由も)

・alwaysやnowadaysなどの副詞の語尾のsは何なのか
 on Sundaysの語尾のsとは同じ物か、sがつくのはなぜか

・womanの複数形はwomenと書くのに、なぜウィミンと発音するのか

どなたかお解りになる方、ぜひ教えて下さい。ほんとに。



霍林郭勒とか

胡志明(偽无)  (2001/07/27 19:16)

 どうも初めまして、横レス魔神こと胡志明(偽无)で御座います。(今回は横レスでない

 北京語の霍林郭勒はHoLinKuoLou
一方
 漢音はカクリンクヮクロク
推測で
 広東語ではHokLimKhuakLuk か?

 北京語は掟破りすぎゃぁせんかぃ?



音便

GAUCHA (2001/07/27 04:47)

朝倉さん、ゴルフの「プレーする」についての解説、とても参考になりました。massangeanaさん、私も早速ゴルフのルールブックを見てみました。「競技者」とはストローク競技のプレーヤーをいい、のところでは思わず笑ってしまいました。「競技者」を定義するのに「プレーヤー」というカタカナ語を使っているんですものね。
 さて、このサイトに出会う前、「天皇」「反応」の読み方について、国文科出身の友人に尋ねたところ、ようやく返事が来て、「それはnとouが結びついた音便である」とのこと。でも正しくは「連声」ですね。国文科出身の彼女が知らないくらいですから、「連声」という日本語の現象は日本人の間で知られていないことなんですね。「音便」を辞書で調べると、大辞林では「4種」と出ていて、「広辞苑」では「一般に4種ある」と出ています。一般的じゃない音便もあるということでしょうか。



Re: プレーする

朝倉勇一 (2001/07/27 00:07)

GAUCHAさん、地球の反対側からようこそ!

 日系人の数から見てお国はアルゼンチンのようですね。お名前(ニックネーム)から女性だと推測しますが、もし違っていたら許してください。

《 「プレーする」が一般化しているとはいえ、「する」との使い分けがちゃんとあって、「野球をしていた」「休日にはテニスをする」「サッカーをしようよ。」と言うのが普通ですね。ところが毎日新聞で次のような文を見つけました。
  八王子市内でゴルフをプレーしていた男性(49)が両足のしびれを訴え、入院した。
「ゴルフをする」より、「ゴルフをプレーする」の方が普通の言い方なんでしょうか。もしそうだとすると、「プレーする」が一般化したのは、ゴルフの大衆化とおおいに関係ありということになると思うのですが。》

 これは日本の国土の狭さが関係しています。広々としたアルゼンチンやアメリカなどと違い、日本の庶民がゴルフをする機会の大部分は町の練習場(ドライビング・レンジ)で、コースに出るのは月に一回(いわゆる「ツキイチ」)とか二回が普通です。なぜならゴルフ場も混んでいて、まともに飛ばせない人が時間をかけてプレーをしていると後の組から文句がきますから。
 それで、ゴルフコースに行ってプレーをする事を特に「プレーする」と呼んだのが始まりだったと思います。バブルの頃は会員権が一億円を超えるコースがごろごろあり、俄か成り金のステータスシンボルとなっていました。こういう連中はわざと「ゴルフ」も省いて、辺りに聞こえるような声で「こないだ読売国際でプレーしてよぉ・・ガハハ!」とか言いたがったのですね。(^^;

#ま、始まりはそうだった・・ということです。



Re: プレーする

massangeana (2001/07/26 11:50)

たしかにゴルフでは「プレーする」ということが多いように思います。
ゴルフはよく知りませんが, ふつうの意味でなくて, 個々のスイングのことをプレーとよんでいるように思います。

とりあえず, 日本ゴルフ協会のルールブックがオンラインで読めます。
ふつうの日本語からはかけはなれていますが, 「プレーする」は山のようにでてきますね。

http://www.jga.or.jp/rulebook/



プレーする

GAUCHA (2001/07/25 21:27)

自己紹介があとになってしまいましたが、わたしは地球の反対側に住んでいます。ここには約2万人の日本人や日系人がいますが、日本を数十年前に離れた1世の方や、日本語をかなり話す2世でも、最近の日本語を知りません。例えば、スポーツに関して今では「満足のいくプレーができなかった」とか、「海外でプレーしている」という表現が今の日本ではすっかり定着していますね。ところがここの日本人はスペイン語の影響を受けて、「今の遊びはよかった」とか、「イタリアで遊んでいる」と言う人が多いのです。わたしは日本語教師ですから、今の日本語ではそのようなときには「プレー」を使うのだと、新聞の用例などをあげて説明するのですが、分からない人は分からないんですね。衛星放送でNHKが見られるようになったのも最近のことですから、仕方ないとも言えますが。
 さて、「プレー」の名詞用法は1935年の辞書にも出ているそうですが、「プレーする」という動詞用法はいつ頃から一般化したのでしょう。私の記憶では30年くらい前にはなかったと思うのですが。日本にいる知り合いに調べてもらったら、1989年の新聞では使われていたということですが。
 「プレーする」が一般化しているとはいえ、「する」との使い分けがちゃんとあって、「野球をしていた」「休日にはテニスをする」「サッカーをしようよ。」と言うのが普通ですね。ところが毎日新聞で次のような文を見つけました。
  八王子市内でゴルフをプレーしていた男性(49)が両足のしびれを訴え、入院した。
「ゴルフをする」より、「ゴルフをプレーする」の方が普通の言い方なんでしょうか。もしそうだとすると、「プレーする」が一般化したのは、ゴルフの大衆化とおおいに関係ありということになると思うのですが。



英語における姓の区別の消失

田邉露影 (2001/07/24 23:28)

> 元々英語は性別の区別をする言語(文法的性)でしたが、
> 今は区別をしなくなりました。
> でも同じインドヨーロッパ語族であったドイツ語は
> 今もなお性別の区別をしています。
> どうしてこのようになったのか知りたいので、
> アドバイスおよび参考図書を教えて下さい。

英語中心に考えちゃダメですよ。
「別にドイツ語だけがいまだに姓の区別をしている」
というわけではないので。


インド・ヨーロッパ語族の、
多くの言語が姓の区別をしていることを考えると、
むしろ英語の方が特殊な事情の上で、
姓の区別をしなくなったと考える方が自然だと思います。

また、スウェーデン語では、
古い時代は男性・女性・中性の区別があったのですが、
現代では男性と女性は変化が同じになってしまい、
「共性」だとか「通性」だとか
ひとくくりでまとめられるようになりました。

というわけで、英語史あたりから当たって行けばよいのでは?



re^2: ト音記号とか

田邉露影 (2001/07/24 23:19)

>佐藤さん、UEJさん

記号の件、ありがとうございました。
手書きの譜面はあまり見たことがないので、
筆記体とは意外でした。


>佐藤さん
> 長女は公立の中学・高校に通い、今、高校3年生です。
> 英語の時間についにアルファベットの筆記体を習わなかったですね。

そういえば、私も正式には習いませんでした。
しかも、いまさらフランス流の書き方を覚えている最中です(^_^;。


> こちらの頃とはずいぶんカリキュラムがかわってるようで。
> ゆとり教育?

いわゆる「ゆとり」を騒がれる以前から、
徐々に廃れていったという感じかもしれませんね。

あまり使う機会が無いし、
自分の書いたのは汚くて他人が読めないし(^_^;;;。



アルファベットの筆記体

佐藤和美 (2001/07/24 15:44)

長女は公立の中学・高校に通い、今、高校3年生です。
英語の時間についにアルファベットの筆記体を習わなかったですね。
こちらの頃とはずいぶんカリキュラムがかわってるようで。
ゆとり教育?

筆記体もずいぶん使ってないですけど、
大文字「G」の筆記体とト音記号、
大文字「F」の筆記体とヘ音記号、
思い出して、比べてみるのもおもしろいかと思います。
たぶん、親戚でしょうから。
筆記体習ってない人にはできない遊びですね。



Re: ト音記号とか

UEJ (2001/07/24 13:18)

> そういえば、このトやヘやハ音記号の
> 語源というか字源って何なんでしょう?

広辞苑より引用です。
 ト音記号:…Gの字を装飾化したもの。第2線から書き起し、その位置がト音(G)であることを示す。…
 ハ音記号:…Cの字を装飾化したもの。…
 ヘ音記号:…Fの字を装飾化したもの。…



「日本」「10分」の読み方

chinachina (2001/07/24 12:20)

こんにちは。今北京で中国人と相互学習(といってもお遊び程度ですが)として日本語の勉強を見てあげているのですが、彼女の日本語の初級教科書には「日本・にほん」「10分:じっぷん」として読み方が出ています。この教科書がどこの管理のもと出版されたものかは未確認ですが。私も「日本」の正式名称は「ニッポン」だと聞いた事があるのですが・・・
ちなみに彼女は「にほん」の「ホン」=「紅hong」と結びつけて、日本の国旗をイメージして覚えてます!



(無題)

学生 (2001/07/24 11:08)

元々英語は性別の区別をする言語(文法的性)でしたが、今は区別をしなくなりました。でも同じインドヨーロッパ語族であったドイツ語は今もなお性別の区別をしています。どうしてこのようになったのか知りたいので、アドバイスおよび参考図書を教えて下さい。



ト音記号とか

田邉露影 (2001/07/24 03:17)

>ALL
そういえば、このトやヘやハ音記号の
語源というか字源って何なんでしょう?

さらにバッハの自筆譜を見ると
今のものと大きく記号が異なっているような……。


>匿@匿さん
> ドイツ語ご専門の方々には笑止千万かと思いますが

むしろ、なかなかよろしいのではないかと。


ちなみに言葉の話題とはそれますが(佐藤さん、ごめんなさい)、
「ハンガリーとオーストリアの間の国境の柵が開かれた。」要因って
ご存じですか?



ト音記号の記事について

ロック小僧 (2001/07/24 00:36)

こんにちははじめまして、ちょっと拝見させてもらいました。
一つだけサイトを見させていただきましたが、明らかに記述の間違いがあります。
ABCDEFGは日本のイロハニホヘトに対応してまして、音名です。
らしどれみふぁそは音階名です。イ短調の時とハ長調の時にこの音階名が対応します。
ABCやイロハは固定した音です。らしどは調(キー)によって変わります。
これは、中学校の音楽の時間に習いました。訂正よろしく。ト音記号はトの音に
付いてるからト音記号です。低音部のヘ音記号もへの音に付いてるからヘ音記号
といいます。スケールがCまたはハの音から始まる長調をハ長調といい、そのときの
ドの音がハでC、全音階上がレで二又はD。ピッチがトニックから全音全音半音全音
全音全音半音と上がって行くのを長調、全半全全半全全と上がって行くのが短調ですが
このピッチの音階名がドレミです。



分離動詞マトリクス

匿@匿 (2001/07/23 19:06)

ドイツ語分離動詞のマトリクスをアップしてみました

 ドイツ語ご専門の方々には笑止千万かと思いますが
分離動詞に初めて触れたとき「お、こいつは計算機で
処理できる!」と思ったものでした。マトリクスの
縦と横に「前置詞」と「基本動詞」を配置して、その
抽象的な概念をぶつけて分離動詞の意味を類推する..
というものでした。うまくいったかどうかはコンテンツ
をご覧下さい(^^)

http://www.din.or.jp/~a_ohno/



Re: 日本とか

massangeana (2001/07/23 12:43)

>「にほん」となるのはどうしてですか。
これは, じつはよくわかっていません。古くは「っ」のような書きかたがなくて, 促音は何も
書かないことが多かったので, 「にっぽん」と読ませるつもりで「にほん」と書いたのをその
まま読んだのではないか, という説がありますが, じっさいの例ではたいてい漢字で書いてあ
るので, この説にはあまり説得力がないようです。
大納言の納をナとよむとか, 類例がないわけではありませんが。

「十本」については, 本来「ジフ」であったのが, 促音便を起こしたときに「ジッ」となり,
そうでないときに「ジュウ」となったものです。「執」の字がシュウとシツの 2音あるのと
同じ理由です。「ジュッ」は「ジュウ」との類推によるでしょう(「シュ」と「シ」の区別が
ない東京方言の影響によると考える人もあり)が, たしかに現在は誤りといえないほど普及し
ているので, 正式な音として学校で教えるというのはじゅうぶん合理的だと思います。

常用漢字表は教育のために存在するわけではないので... じっさいに学校でどう教えられて
いるかは興味ありますが。



日本の正しい読み方は?

GAUCHA (2001/07/22 22:11)

以前、「十本」「十分」は、「十本」「ジップン」と読むのが正しい、小学校のテストで、「じゅっぽん」「じゅっぷん」と読み仮名をつけると間違いとされるという文章を読んだことがあります。確かに常用漢字表には「十」に対して「じっ」の読み方を載せています。だから、小学1年生の国語教科書では「じっぽん」の読みしか出ていません。(一冊しか見ていませんが)でも「じゅっ」という音だって、「一本」「八本」と同様に、促音便化したと考えてはいけないのでしょうか。促音便化したと考えれば、「一本」を「いっぽん」と書いて正しい読みとなるように、「じゅっぽん」も正しい読み仮名となると思うのですが。
「日本」を「にっぽん」と読むのは、「にちほん」が音便化したからと説明できると思いますが、「にほん」となるのはどうしてですか。習慣だからと言ってしまえばそれまでですが、日本語の発音の法則を使って合理的に説明できないのでしょうか。
それから、「連声」ですが、私が問題にしたいのは、国語の時間に「連声」のことが教えられているかということなんです。みんなが「連声」について知識があれば、「天皇」と書いて「てんのう」と読むこと、「反応」と書いて「はんのう」と読むことの理由が分かるから、私のような疑問を持つこともないわけです。「連声」を国語の時間に教えないのなら、最初から、連声を起こしたときの読み方をその漢字の音読みの一つに加えるか、常用漢字表にもっとわかりやすく書くべきだと思うのです。



Re: 豪州

massangeana (2001/07/22 21:30)

MIMA さん,
>広東語圏(多分香港)で、Australiaという音を聞いたとき、【o:】に「豪」が宛てられる
>可能性はあったということになりますね。

ああっと, 私は広東語とはひとことも言ってませんのでよろしく...

>「匣母」

これはたいしたことではありません。昔の中国にはアルファベットがなかったので, 漢字の
先頭の子音を区別するのに漢字を使って名前をつけたのです。たとえば「k」の音なら「見母」,
「g」なら「群母」という具合です。たまたま「匣母」の場合はちょっとアルファベットで
表しにくい音だったので, 伝統的な用語をそのまま使いました。



Re: 常用漢字表

massangeana (2001/07/22 21:04)

「テンノウ」については, 常用漢字表の「皇」字の「備考」欄に“「天皇」は「テンノウ」。”と書いてあります。
「ニホン」については, 前書きに“この表は,固有名詞を対象とするものではない。”とあるために載っていないのではないかと思います。

なお, これらの例を常用漢字表が尽くしていないことは, 表の前書きに書いてあるとおりです。



連声(れんじょう)

佐藤和美 (2001/07/22 12:50)

連声に関しては以下のページを読んでみてください。

「連声(れんじょう)」
http://www.asahi-net.or.jp/~hi5k-stu/nihongo/renjo.htm



日本刀

GAUCHA (2001/07/21 22:16)

常用漢字表の音訓表に従えば、「日本」は「ニッポン」と読むべきであって、どうがんばっても「ニホン」とは読めないようですね。「日」の音読みは「ニチ」と「ジツ」だけですから。でも、「日本刀」や「日本酒」は「ニホン」ですよね。
それに、「皇」の読み方は「オウ」と「ノウ」だけです。「天皇」は連声を起こして、「テンノウ」となりますが、この「連声」については、「連濁」のように国語の時間に教わらないですよね。常用漢字表の最後に、「注意すべき音訓」というのがあって、そこに連声を起こす漢字が載っているのですが、その中にも「皇」の字はありません。常用漢字表を眺める子供なんてまずいないでしょうけど、もし、「皇」は「ノウ」という読み方がないのに、どうして「天皇」は「テンノウと読むんですか、と質問されたらどう答えたらいいのでしょうね。



Re:いらっしゃってください

朝倉勇一 (2001/07/20 06:53)

狐の悠さん:
≪それでも「いらっしゃってください」に違和感を感じることには違いないのですが、その点に付いては如何ですか?
例えばお客様が店を訪ねてくださり、そのお帰りの際に「またいらっしゃってください」とお声をお掛けするのと
「またお越しください」とお声をお掛けするのではどちらがより適当かと言うことでも構いませんが。
#ことばとしておかしくはないとは思うのですが、私にはどうにも座りが悪いもので。≫

 私は「いらっしゃってください」に特別な違和感はないのです。まあ、このへんは個人の感覚の問題でありますけれども。
ある場面での可能な表現が何種類かあったとして、その中のどれが一番適当だとは一概にいえないですね。根拠薄弱・私的独断偏見モードでいえば、私は逆に「お越し(名詞)」の意味がピンときません。山坂越えてはるばるやってくるイメージがどうしても付きまとってしまう。普通は「また来てください」なのですから、それを「来る」の尊敬語「いらせられる」で置き換えると「いらっしゃってください」になる、と簡単に考えているわけですが・・(^^;
「(名詞)+ください」と「(動詞)+ください」でどうニュアンスが変わるかといえば、「お助けください」と「助けてください」の違い程度のものではないですか。(^^;

≪余談ですが、お客様を迎えての「いらっしゃいませ」は命令なんでしょうか。
或いは、命令ではないとしたらどう解釈するべきでしょうか。
#無論、「こちらにいらっしゃいませ」などと命令として使う場合は問題としませんが。≫

 こちらも独断偏見モードです。(^^;
「いらっしゃいませ」は(もともと)玄関で客を迎えた時に「さあ、中にお入りください」くらいの意味だと思います。つまり、尊敬の命令では?。



ふたたび「豪洲」

MIMA (2001/07/19 20:48)

massangeanaさん、ありがとうございます。
「豪」の音については、だいたい理解できました。
広東語圏(多分香港)で、Australiaという音を聞いたとき、【o:】に「豪」が宛てられる可能性はあったということになりますね。
手元にある現代漢語の辞書で調べてみましたが、今のところ「豪」にも「濠」にも、オーストラリアの意味に使われた形跡は見つかりません。今後も探してみたいと思っています。

> 19世紀の中国の資料をあたってみるのがよいのではないでしょうか。

webの上でだけしか探していませんが、何かいい方法がないものでしょうか?

ところで、「匣母」という言葉をはじめて聞きました。
簡単にいうと、どういう意味なのでしょうか?

http://homepage2.nifty.com/jonai/





chinachina (2001/07/19 16:09)

「あの子は筋がいいねえ」なんて言う時の「筋」を中国語でなんと言うのか調べたら「素質」という漢字で「スジ」と読むんですね。日本語のスジはもしかしたら中国語から来ているのでは?と思うのですが、深読みしすぎですかね?



プロジェクトX

佐藤和美 (2001/07/19 12:00)

「プロジェクトX」佐藤和美(2001/06/17)
>6/19(火)のNHK/プロジェクトXは
>「父と息子 執念燃ゆ 大辞典」
>「広辞苑」のことをやるようです。

この番組、私は見なかったんですが、「事実わい曲」があったようです。

「プロジェクトX事実わい曲でNHK謝罪(夕刊フジ)」
http://news.yahoo.co.jp/headlines/fuj/010718/ent/12020000_fujient012.html



Re: 「逢魔が時」

狐の悠 (2001/07/18 12:14)

面独斎さん:
>『大辞林』を引いてみました。
お世話様です。大辞林から判断する限り、
「大禍時」と言う言葉があって、ある時点から「逢魔が時」という言い方が出てきたと考えていいのでしょうか。
「逢魔が刻」に関しては時代が新しくて収録されてないということでしょうかね。
もう一つ気になるのは、元々の「大禍時」は照明のない時代の言葉なので、今の「逢魔が刻」と同じニュアンスかどうか。
今の(例えばメディアなどでの)使われ方では日没前後を指しているように思われるのですが、
当時(っていつかは兎も角)はもっと暗くなってきてからと言う気がしないでもないのです。
#この辺になると、ことばの問題と言うよりも文化とか風習とかって話になるんでしょうか...



Re:いらっしゃってください

狐の悠 (2001/07/18 12:05)

朝倉さん:
>ううむ、そうでしょうか・・・。「いらっしゃいませ」の場合は面と向かって言いますね。

いや、まぁ、「いらっしゃいませ」を持ち出すまでもなく、論点に穴がありました。
「ようこそいらっしゃいました」なら特に違和感を感じませんから。
#だから私が解説の真似事などするべきではないと言うことですね。

それでも「いらっしゃってください」に違和感を感じることには違いないのですが、その点に付いては如何ですか?
例えばお客様が店を訪ねてくださり、そのお帰りの際に「またいらっしゃってください」とお声をお掛けするのと
「またお越しください」とお声をお掛けするのではどちらがより適当かと言うことでも構いませんが。
#ことばとしておかしくはないとは思うのですが、私にはどうにも座りが悪いもので。

余談ですが、お客様を迎えての「いらっしゃいませ」は命令なんでしょうか。
或いは、命令ではないとしたらどう解釈するべきでしょうか。
#無論、「こちらにいらっしゃいませ」などと命令として使う場合は問題としませんが。

##「お名前様」には誰も反応されませんかねぇ(微笑)。



Re:いらっしゃってください

朝倉勇一 (2001/07/18 07:50)

狐の悠さん:
>本来、「いらっしゃる」は尊敬する対象者を第三者的に語る場合に使うのだと思います。
>#「お客様がいらっしゃいました」ってことですね。
>つまり、対象に面と向かって言うべき言葉ではないのではないかと。
>#「お客様がお見えになるのをお待ちしておりました」と言えば宜しいかと。

 ううむ、そうでしょうか・・・。「いらっしゃいませ」の場合は面と向かって言いますね。
「ませ」は「ます」の命令形で、「くださる」の命令形である「ください」も同じように扱ってよいと私は思います。
尊敬語の命令形(笑)とは変な表現ですが、「言う」の尊敬語「おっしゃる」も「おっしゃい」という強い命令形になったりしますから。



「を」するのなぞ

あずき (2001/07/18 02:41)

他の伝言板にものせていただいているのですが、なぜ「運転」「学習」などは、「会話をする」「無視をする」のように「をする」にならないのですか?どなたか分かる方はいませんか?



Re: 豪

massangeana (2001/07/18 02:25)

ちゃんと調べてないので, いいかげんですみません。

古い時代の「豪」の声母は伝統的な用語でいうと匣母といい, おおざっぱにいうと有声の h
です。
多くの方言では無声化してただの h になっているのですが, 有声音のまま残っている方言で
はほとんど聞こえない場合があり, じゅうぶん「アウ」(または「オ」)に近い音になります。
ちょっと見たところでは上海では「オ」のように聞こえる音ですし, 調べてませんがたぶん
寧波あたりでもそうでしょう。(「行」が唐音でアンになるのも同じ原理)

また, 福建の一部でも au になる地方があるようです。厦門でも「豪」は ho ですが, 虫
へんに豪の字(歴史的には豪と同音のはず)は文語音で ho, 口語音で o のようです。

実際にどこの方言の音を使っているかはこれだけではわかりませんが, みなさんのおっしゃ
るように中国由来の表記である可能性が高いので, やはり 19世紀の中国の資料をあたって
みるのがよいのではないでしょうか。



「豪」

MIMA (2001/07/18 02:08)

佐藤さん、ありがとうございます。
「豪」は、北京語では"hao"、広東語では"hou"。
"h"の音がサイレントなら、どちらもそれらしく聞こえてくるのですが。



Re: 父兄の語源

UEJ (2001/07/17 09:22)

> なぜ(ふけい)は、(ちち)と(あに)と書くのですか?
というよりも、なぜ「保護者」のことを「父兄」と呼ぶのか、ということではないでしょうか?
女性が一家の長としては認められなかった時代の名残でしょう。
広辞苑にも「父兄会=保護者会の旧称」と出ていて、
現在ではあまり適切な表現ではないですね。



父兄の語源

あじネット (2001/07/17 09:06)

父兄参観、父兄会など という行事がありますが、なぜ(ふけい)は、(ちち)と(あに)と書くのですか?



RE:父兄の語源

佐藤和美 (2001/07/16 23:05)

質問の意味がわかりません。





佐藤和美 (2001/07/16 23:04)

広東語の「豪」の発音は「hou」ですね。
(香港萬里機構出版有限公司・東方書店編「広東語辞典ポケット版」東方書店)



父兄の語源

あじネット (2001/07/16 18:33)

父兄は、なぜ (父 兄)と書くのでしょうか?



豪州

MIMA (2001/07/16 12:13)

松茸さん、ありがとうございます。
ご指摘のメルボルン総領事上野さんのページは以前から拝見しています。
やはり「広東語」の発音ということになりますかね。
長女が4年間北京に留学していましたので中国語の辞書類をあさっていますが、広東語についてはまったくの資料不足です。
poronupさん、よろしくお願いいたします。

http://homepage2.nifty.com/jonai/



RE^2:豪州

松茸 (2001/07/15 23:03)

 検索したら、こういうページがありました。

http://www.melbournenet.com.au/dengon/essay/souryouji/souryouji_0101.asp

 これで見る限り、他の地名にも日本語音読みでなく中国音を用いていますから、「豪」も中国音でしょう。
 箕作による独自の表記なのか、中国での表記の特殊なものを採用したのかは不明ですが、前者の場合も、当時の日本では、北京語より広東語を知る機会が多かった以上、特に問題はないと思います。



RE:豪州

MIMA (2001/07/15 15:30)

poronupさん、早速ありがとうございます。
前の書き込みで書き漏らしましたが、中国では「澳太利亜」と表記しています。日本の地図ではじめて「豪斯多棘里」の表記が現れたのは、私の調べでは1844年です。
中国の「澳太利亜」がいつから使われているのかは不明ですが、ヨーロッパで"Australia"が世界地図上に現れるのは1814年以降(それまでは"New Holland")ですから、中国とてそう古いものではないはずです。
1844年、まだオランダ人にしか接触していなかった蘭学者が「豪」を使ったのは、当時の「豪」に"ou"に近い読みがあったのか、あるいはオランダ語の"au"に日本人が聞いたとき「ガウ」または「ゴウ」と聞き取れる発音があったのか。
後者の方は、オランダ語関係のBBSの方にもHELPを出させていただいています。



豪州

poronup (2001/07/15 14:12)

確か私の記憶では、「豪」の字の広東語読みが、ouに近い発音だったと思います。あとで確認しておきます。

中国語の、外国の地名の音訳は、広東語読みがもとになっているものが多いみたいです。中国で、外国の情報や文化が一番先に入ってきたのが、香港を中心とする広東だったからではないでしょうか。
ハワイ(夏哇)もそうですね。北京語だと、「シアワイ(xiawai)」ですが、広東語だとhawaiです。スイス(瑞西)などもそうだったと思います。



オーストラリアはなぜ豪州?

MIMA (2001/07/15 14:01)

はじめてお邪魔します。
オーストラリアをなぜ「豪州」「濠州」というのかという疑問を追っかけています。
現在では一般的には「濠太剌利」と書きますね。
古地図等を調べて、江戸時代の蘭学者が地図の上で「豪斯多棘里」と表記したのが始まりであろうというところまで辿りついたのですが、
(こちらの過去ログで、豪州は濠州の略字……というご意見がありましたが、どうも最初に出てきたのは「豪」の方だったと思われます。)
なぜ「豪」または「濠」の字が当てられたのか、未だに答が見つかりません。
どちらも、漢音、呉音とも「ゴウ」「ガウ」ですし、現代中国語では"hao"です。

英語のAustralia、オランダ語でAustraliの"au"が、なぜ"gau"になり「豪」「濠」と表記されたのか。
どなたか、この辺の理由をご存知の方はいらっしゃいませんでしょうか。
よろしくお願いします。


http://homepage2.nifty.com/jonai/



江沢民はチャンチョミン

massangeana (2001/07/14 13:03)

朝倉さん,
まず余談(というか本論はこっちだったはず...)
>余談ですが、この件は一昨日行った韓国料理店で教えてもらいました・・・
>「カン テッ ミン」というそうです。(^^)

韓国料理店ではそうかもしれませんね :-) 正式には私が前の文で書いたように
中国音になるべく忠実に, チャンチョミン(スト○ スス┤ ロ|レ) になります。
[ただいま Yahoo! Korea のニュースで確認]

ピンインの話ですが, そもそも中国の固有名詞に対して韓国が朝鮮漢字音を使うか
現代中国音を使うか, というのと, 米国がピンインを使うかウェード・ジャイルズ
式を使うか, というのはかなり違う性質の問題のはずです(前者は漢字文化圏内の
歴史的な問題, 後者は現代中国語を表す 2つのラテン文字表記のどちらを採用する
かという問題)が, それを別にすると, もし「米国がピンインを採用したように」
とだけ書いてあったら私は何も文句をいわなかったでしょう。

なお, 前のメッセージで朝倉さん個人に向けたものではありません。
私が「みなさん」と書いたのは, ふるさんが「英字綴り」と書いておられたのと,
それをだれもとりたてずに話題が進んでいったからです。

ここが言葉をテーマにした掲示板でなければこんな文句はつけなかったでしょう。

(ps. 朝倉さんも皆さんもご存知と思いますが, 念のため。北京を Peking と書くの
はウェード式ではありません)



2001年前半伝言板アイヌ語関係集

佐藤和美 (2001/07/14 13:00)

「北海道のアイヌ語地名」に「2001年前半伝言板アイヌ語関係集」を追加しました。



ピンインが英語だって?

朝倉勇一 (2001/07/14 04:46)

 数日前、massangeanaさんの「ピンインは英語にあらず!」という投稿を読みました。
題名を見たときは「当たり前じゃないか(笑)」と思ったのですが、内容がどうも私の発言に対するレスらしいと気が付き愕然とするとともに、一種の気味悪さも感じております。一体全体いつ、どこで私がピンインは英語だと言った(書いた)のでしょうか?。massangeanaさんの発言の前半の部分とそこで引用された私の文章を再掲すると:
>>「江沢民」国家主席は英語式に"Jiang Zemin"
>なんだかみなさん勘違いなさってるようですが, 中国のラテン文字表記はあくまで
>「中国語の」表記です。英語表記とか英語式表記とか呼ばないでください(しくしく)。
>ラテン文字は英語の独占物じゃないんですよー。

人の文章を勝手なところで切り取ってきてあれこれ言われたらかなわないな・・というのが率直な印象で、批判的に見る場合は特に気をつけていただきたいものです。この引用だけを見れば「"Jiang Zemin"は英語である」と無理に取れないこともないかもしれない。しかし私の文は:
『「江沢民」国家主席は英語式に"Jiang Zemin"をハングルで表現するとか?、漢字は一切使わないとか?・・・極く初歩的なことですみませんがよろしかったら教えて下さると助かります。』というものでした。これを"Jiang Zemin"で切るのは何か意図的な操作を感じます。

 1958年に制定されたピンイン法は表音文字によって文盲をなくすことが狙いだったらしいのですが、所期の目的を達成したあとは教育方法としては小学校入学直後に漢字を習う前の補助的な役割を担っている程度に過ぎません。1979年に中国政府がピンインを中国人名と地名の表記に採用する決定をしたのも、それまでにWade-Giles他いろいろな中国語音の英語表記法があって混乱していたのを統一するためでした。そしてアメリカ政府はすぐにこれを採用し、その影響で国連も追随してスタンダードになっていくわけです。二十数年前までのアメリカのテレビ・ラジオは北京を「ピーキン!」と甲高い声で読み、新聞などの出版物には毛沢東主席が「Mao Tse Tong」と書かれていましたが、この時を境に見事に「ベイジン」、また「Mao Zedong」となっていったのはアメリカの決断のすばらしい成果です。
 ですから私はアメリカがいち早く(ローマ字表記である)ピンインを積極的に英語に取り入れたことに敬意を表して「英語式」、つまり「英語のように」といったわけです。一方ハングルは表音文字なのでローマ字を採用する必要性はないが、ピンインをハングルに当てはめて中国人名や地名を読んでいるか?という、ごく普通の疑問を述べたに過ぎません。韓国語を全く知らない私でも、ソウルオリンピックの時に漢江をハンガンと発音することを覚えました。そこで「江沢民」の「江」が"Jiang"なのか、または「ガン」なのか、非常に興味が湧き、yoonさんにお尋ねしたという次第です。余談ですが、この件は一昨日行った韓国料理店で教えてもらいました・・・「カン テッ ミン」というそうです。(^^)
 以上、つまらない誤解を解くためにこんな長文を載せるのは私としても不本意ですが、降りかかる火の粉は払わなければならない・・・という意図であることをご理解ください。



Re: 「逢魔が時」「大禍時」「大魔が時」

面独斎 (2001/07/14 01:50)

『大辞林』を引いてみました。

おおまがとき おほまが― 【大禍時】
〔大きな災いの起こりやすいときの意〕夕方の薄暗い頃。〔「ま」を「魔」と解して、「大魔時」「逢う魔が時」あるいは王莽(おうもう)の故事に付会して「王莽時」とも書く〕

まが 【禍】
よくないこと。よこしまなこと。わざわい。「―ごと」「八十―つ日の神/古事記(上訓)」



「逢魔が時」「大禍時」「大魔が時」

狐の悠 (2001/07/13 15:25)

そうそう、質問もあったのです。

「逢魔が時」「大禍時」「大魔が時」の何れが元々の言葉なのでしょうか。
最近は、「逢魔が刻」という書き方も在るようですが...



Re:いらっしゃってください

狐の悠 (2001/07/13 13:39)

ちょっと古い話ですが、気になったもので。
「いらっしゃってください」は(言葉としては合ってるのかもしれませんが)適当ではない様に思われます。
来て欲しい場合には「お越しください」、行って欲しい場合は「お訪ねください」と言う方が適当かと。

私が解説すると穴だらけになりそうですが、一応それらしいことを書いてみます。
本来、「いらっしゃる」は尊敬する対象者を第三者的に語る場合に使うのだと思います。
#「お客様がいらっしゃいました」ってことですね。
つまり、対象に面と向かって言うべき言葉ではないのではないかと。
#「お客様がお見えになるのをお待ちしておりました」と言えば宜しいかと。

別に否定するわけじゃ在りませんが、百貨店のマニュアル語ってこの手のが多いようですね。
#「お名前様」とか。



訂正

kumanesir (2001/07/13 02:19)

言語学大辞典の記述で、首里方言のところは、首里と書いているだけです。
訂正します。



hwisi

kumanesir (2001/07/13 00:59)

kumanesirです。

佐藤さん、poronupさん、さっそくのご返事感謝します。

私も、少し調べました。
言語学大辞典ですが、以下のように総説の5ページ目の右に
あります。
「大隅風土記」の逸文によって知られる、ただ一つの意味が明らかな隼人(はやと)の
言語の単語、「海中之州」を表す「必至」なる単語が、琉球諸方言に広く分布している
ラグーンをとりまく珊瑚礁を意味する単語hwisi(首里方言)に対応することは確実で
ある。なお、この単語が「干瀬」、すなわち「干る」という動詞の語根と岩を意味する
「瀬」との複合である可能性は小さくないが、そうであると確定することもできない。

一方、沖縄語辞典をみると、ご指摘になった「干瀬」という風に書いてありますね。
説明は、ネット上のものと同じです。

(すいません、~は、弓形でsの上に付く符号です。)
琉球語辞典を見ると、fis~i(フィシ)「干瀬」という風に書いてあって、干潮時
に現れる州、礁原とあって、珊瑚礁とはありません。ただし、cf.とあって、
Jeebis~i(イェエビシ)というところを見ると、固有名詞で、「八重干瀬」、
池間島北方の珊瑚礁原とありました。
それと、「海中之州」は、海ノ中ノ州(ス)、「必至」は、(ヒシ)と
書いてあって、cf.として、万葉集の「比自(ヒジ)」とありました。
浅学の私には、なぜ万葉集の「比自(ヒジ)」なのか、意味がよくわ
かりませんが。。。

http://www2u.biglobe.ne.jp/~HEL/jp/prago/pragooki.htm



いやそれは..

massangeana (2001/07/13 00:27)

未菜実さん:
>私は四声表示のついたのがピンイン、四声表示の無いのは英語式表示と考えるの
>がいいような気がするのですが
中国国内でも, 本の題名や商店の雑貨に記してあるものは四声表示はないものが多いです。
チョコレートの包装紙に QIAOKELITANG と書いてあるのを見たことがありますが, これは
どう考えても英語じゃないですよね。

私の考えでは, 中国語は漢字で書かれていようがラテン文字で書かれていようが, あるいは
パスパ文字やチベット文字で記されていようが, 中国語であることに変わりはないし, ピン
インは中国人が中国語のために考えたラテン文字表記であるわけです。

英語(あるいは他の西欧語)の文章の中で中国語を引用する場合, ラテン文字表記が都合が
よいことが多いので, ピンインをそのまま利用しているのにすぎません。

たとえば, ドイツ銀行は英語ではそのままドイツ語を使って Deutschebank といいます
が, 「Deutschebank はドイツ銀行の英語式表記だ」とは誰もいいませんよね。
「Beijing が北京の英語表記」というのもそれと同じくらいおかしい表現だと思います。

なお, Beijing を「ベイジン」のように発音するのはまた別の話で, そういうのは「英
語式になまっている」といっても悪くないと思います。もっとも「ベイジン」はかなり
よい近似だと思いますが。
ベトナム人の姓のグエン(Nguyen) を英語では N-guy-en に分けて「エンガイアン」と
発音することがありますが, それと同じことです。

台湾でも去年教育部長が道路標識に大陸式のピンインを使うと発言しており, いずれ
Taibei になるかもしれません(そうなっても, それを台湾の外にまで及ぼすかどうかは
不明)。



Re:滑舌

未菜実 (2001/07/12 21:06)

かつぜつ(クヮツ‥)【滑舌】
俳優、アナウンサーなどが発音する場合に、舌の回りが滑らかであること。

Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) ゥ Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988

と載っていました。



カツゼツがよい

がは (2001/07/12 20:39)

はじめまして。投稿するのははじめてです。
カツゼツがよい,という言葉を耳にする機会が頻繁にありますが、どの辞書を見ても載っていません。この言葉は実際に存在するのでしょうか?また漢字で書くと何になるのでしょうか?「活舌」?「滑舌」?
何か別の言葉の誤った読み方が広まったのかなとも思いますが、思いつきません。
どなたかご存知の方、よろしくお願いします。



re^2: ピンインと英語表記

田邉露影 (2001/07/12 14:41)

> 私は四声表示のついたのがピンイン、
> 四声表示の無いのは英語式表示と
> 考えるのがいいような気がするのですが、いかがでしょうか?

そうとは限らないと思いますよ。
……ドイツ語とかでも使ってるし。

「欧文表記」くらいでいいんじゃないですか?



岩礁?珊瑚礁?

poronup (2001/07/12 13:44)

投稿したら佐藤さんの投稿がありました。^^

kumanesirさん、言語学大辞典、私も確認してみますが、「フィシ」は、首里方言でも「珊瑚礁」の意味だと書いてましたか?佐藤さんの紹介されてるデータベースの記述とは異なるようです。
確認が必要ですね。

そういえば、フィシはヤマト語の「干瀬」と同根であるとの記述を見たことあります。



必至

poronup (2001/07/12 13:26)

「海中之州」は「かいちゅうのす」じゃないでしょうか。
川にある、砂が堆積してできた島のような陸地を「中州(なかす)」と言いますよね?
その「州」は、日本語の古語で、海や川の中にあるような陸地のことを言うようです。

そして、海にある「州」を、隼人は「必至」と読んでいた、ということです。実際の発音は、おそらく「フィ(ッ)シ」もしくは「ピ(ッ)シ」と聞こえたのでしょう。その音に漢字を当てはめて「必至」と書いているのだと思います。

珊瑚礁って、海中にある陸地のようなものですから、意味的に近いですよね?

ちなみに知里真志保は『アイヌ語地名小辞典』のpisの項に、このpsiがこの「必至」と関連の可能性を指摘しています。どうなんでしょうね。



RE:教えてください。

佐藤和美 (2001/07/12 13:02)

Web上には琉球語の辞典が存在します。
琉球大学の「琉球語音声データベース」
http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/
です。
その「首里・那覇方言」で調べてみました。

琉球語での「hwisi」の仮名表記は「フィシ」です。
「フィシ」で検索すると、以下のとおりでした。

フィシ
(名詞) 満潮の時は隠れ、干潮になると現れる岩礁や州。大隅風土記の「海中之州者隼人俗語云必至」の「必至(ひっし) と比較される。フィシニ ヲゥル トゥイヤ ミチス ウラミユイ、ワミヤ アカチチヌ トゥイドゥ ウラミユル。Hwisini 'uru tuija micisju uramijui、'wamija akaCicinu tuidu uramijuru.[干潮に居る鳥や 満潮恨みゆい 我身や暁の 鳥ど恨みゆる] 沖の岩礁にいる鳥は満潮を恨むが、わたしは恋人との別れを知らせるあかつきの鳥が恨めしい。



教えてください。

kumanesir (2001/07/12 12:13)

kumanesirと申します。
最近、沖縄語を学習しているのですが、わからないことがあります。

「大隅風土記」にある、ただ一つの意味が明らかな、隼人(はやと)の言語の単語、「海中之州」を表す「必至」なる単語が、琉球諸方言に広く分布しているラグーンをとりまく珊瑚礁を意味する単語hwisi(首里方言)に対応すると言語学大辞典にありますが、浅学の私には意味がよくわかりません。どなか、わかりやすく教えてもらえますか?「海中之州」や「必至」もどう読みのか、わかりません。



ピンインと英語表記

未菜実 (2001/07/12 11:51)

ピンインの表示は確かにラテン文字を借用した表示です。
しかし、それを英語文の中に表示すると四声を表す部分が省略されてしまいます。
もうそれはピンインではなく英語の表記に変身してしまいます。

英米人が、北京の事を Beijing (日本人にはベイジンと聞こえます) 台北を Taipei (日本人にはタイペイと聞こえます。台灣はピンインを使っていませんので)と同じ文字でも、違う発音が一人歩きしてしまいます。

私は四声表示のついたのがピンイン、四声表示の無いのは英語式表示と考えるのがいいような気がするのですが、いかがでしょうか?



ピンインは英語にあらず!

massangeana (2001/07/09 23:28)

>「江沢民」国家主席は英語式に"Jiang Zemin"
なんだかみなさん勘違いなさってるようですが, 中国のラテン文字表記はあくまで
「中国語の」表記です。英語表記とか英語式表記とか呼ばないでください(しくしく)。
ラテン文字は英語の独占物じゃないんですよー。

で, 韓国ですが, 現在は中国音になるべく忠実に記しています。たとえばペキン
なら(カタカナ書きですみませんが)「ペイジン(北京)」のように記します。



RE: どうもありがとうございました

朝倉勇一 (2001/07/09 21:25)

>もし、日本語の語源について私が役立てることがあったらお手伝いいたします。

 yoonさん、お言葉に甘えて教えていただけるとありがたいことがあります。お国の韓国では中国人の名前の発音はどうしていますか?。私の不確かな学校勉強の記憶では、統一新羅の時に漢字の読み方が固定されたのだということでしたが、それが今でも続いているのでしょうか?。現代中国の読み方とも違う場合、例えば「江沢民」国家主席は英語式に"Jiang Zemin"をハングルで表現するとか?、漢字は一切使わないとか?・・・極く初歩的なことですみませんがよろしかったら教えて下さると助かります。



RE: 入らせられる

朝倉勇一 (2001/07/09 20:29)

 佐藤さんどうも申し訳ありません。
『大辞林』に「入らせられるの転」という記述は確かにあります。何を勘違いしたのか、私は「いらせられる」で引いて「入らせられる」を探していました。(^^;
大変失礼しました。



Re: 固有名詞

massangeana (2001/07/09 15:00)

うーん, 「シャンコウバイフイが山口百恵なんて当然じゃん」と思っていたので, ここでの議論は新鮮でした。

中国語は地方により漢字の読みはさまざまですが, 逆にいうと地方を固定すると漢字の読みも一定します。
日本人の名前を日本風に読ませる, というのは理屈の上ではありえましょうが, 山口百恵と書いて「やまぐち
ももえ」と読ませるのは無理なので, その場合は書くときにも「亜麻古幾茉茉A]とかなんとか書かれることに
なるでしょう。問題は日本人としてそれがうれしいかどうかですが。

また, 日本語音といっても北京の人間は「ヒ・キ」などが発音できないのが普通ですし, 有声閉鎖音もありま
せんし「え」は「エイ」か「イエ」になってしまいますから, 日本人が聞いても何のことかわからない発音になる
可能性が高いです。以前中国の先生の講義で「天の本来の意味は suole である」といったので, (日本人
の)学生は意味がわからず, 互いに顔を見合わせました。一瞬「鎖了」「索了」という字が頭に浮かんだのです
が, じつは単に日本語で「そら」といっただけだったという...

中国人は外国の地名・人名を書きあらわすのに苦労しているので, 日本語のように漢字表記がそのまま利用
できると中国側としては大変ありがたいということもあります。
(と, きょうも「昂山素姫」(もちろんアウンサンスーチーのこと) の新聞記事を見て思うのだった...)



RE:中国語を教えてください。

未菜実 (2001/07/09 12:19)

中国語をこう言う掲示板なり、メールでお教えするのは大変です。
先ず、発音の四声が大問題! ピンインを使うにしても四声の表示が難しい。次に漢字の簡体字の表示が出来ない。
最後に、日本の漢字で代用しようとしても、頻繁に使われる漢字に、日本に無い漢字が存在する、などの理由によります。

NHKのテレビの日本語講座初級などを見るか、本屋さんで中国語入門などを見るほうが、よほどいいと思います。



漢字氏名の読み方

佐藤和美 (2001/07/09 12:14)

以前、メールで漢字氏名の読み方の質問があったのですが、その返事です。
質問内容はそのまま引用するわけにはいかないので、編集してあります。

−−−−−−−−−−−−−−−−−

佐藤和美 2000年1月16日 10:12

>「中国語の講習で自分の氏名を中国語読みされたが。」

漢字文化圏では基本的に漢字の読み方は自国流です。
日本人の名を中国では中国語読みしますが、
そのかわり日本では中国人の名を日本語読みしてます。
「毛沢東」を「もうたくとう」といっても、中国人には通じません。

>「それは間違っていると思うのだが」

当然、そのような考え方も存在します。
韓国・北朝鮮とはいろいろな経緯があり、
おたがいに相手国の読み方をするようになりました。
昭和40年代にあった「金大中事件」の「金大中」は「きんだいちゅう」です
が、今の韓国大統領は「キムデジュン」です。
つまりこの間、読み方の変更があったというわけです。

>「自分の氏名は自国語読みすべきではないか」

日本と中国の間を、日本と韓国・北朝鮮のような関係にすればいいわけです。
どちらかの国から行動を起こせば、不可能ではないかもしれませんね。
きっかけをつくってみますか?



RE:入らせられる

佐藤和美 (2001/07/09 12:11)

朝倉さん
>私の探し方が悪いせいか、インターネットの『大辞林第二版』(アドレス:www.kotoba.ne.jp/)ではおっしゃるような「入らせられるの転」という記述は発見できませんでした。紙媒体ではそうなっているのでしょうか?。

『大辞林』
http://dictionary.goo.ne.jp/cgi-bin/jp-top.cgi
「いらっしゃる」の項の最初に「(動ラ五[四])〔下二段動詞「入らせらる」の転で、活用も五(四)段化したもの〕」とあります。



中国語を教えてください!

学生さん (2001/07/09 12:01)

はじめまして!20の千葉の大学生です。いきなりで申し訳ないのですが、中国語がわかる人!
話、言葉に使う簡単な単語や受け答えの言葉でいいので教えて下さい。m(−−)m
よろしくお願いします。



入らせられる

朝倉勇一 (2001/07/09 04:38)

 佐藤さんレスをありがとうございました。目から鱗とはこのことですね。
>「いらっしゃる」ですが、『広辞苑』には「イラセラルの転」って書いて
>ありますが、『大辞林』には「入らせらるの転」と書いてあります。
>
>「入(い)る」だとわかると、「来る」、「行く」、「居る」の尊敬語だ
>というのがなんとなく理解できます。

ただ、私の探し方が悪いせいか、インターネットの『大辞林第二版』(アドレス:www.kotoba.ne.jp/)ではおっしゃるような「入らせられるの転」という記述は発見できませんでした。紙媒体ではそうなっているのでしょうか?。ちなみに金田一京助の『明解国語辞典』にも「いらっしゃる」は「(入る)の敬語」とあるので内容的に問題はないと思われますが・・。



どうもありがとうございました.

yoon (2001/07/08 14:49)

ご丁寧に質問に答えてくださった方々に心から感謝致します。

もし、日本語の語源について私が役立てることがあったらお手伝いいたします。

私が役立てるのなら、無力ですが私でも出来ることを続けていきたいですので、どうぞ宜しくお願いします。

下記の文章は私が学生に質問された日本の古文の中の一部ですが、二つのところがどうしても理解できないのです。皆さまにご協力お願いできないでしょうか。

病者労役節なく及び馬に跨り車に坐して卵核腫脹を致す。或は偏に大小上下常なきことある。名付けて卵腸という。小児生来便ち此の如きものは乃ち宿疾なり。

ここで「労役節なく」というのは、体の痛みが相変わらず、、、という意味ですか?

もう一つは、「偏に大小上下常なきことある」という所ですが、もう少し易しい日本語(現代いの日本語)に直すとどうなるんでしょうか。

この伝言板に関係のない質問でしたら、どうもすみません。



re: 固有名詞

田邉露影 (2001/07/08 14:13)

>坂梨さん
> 「私の名前はパンリーではなく、さかなしです」と文句を言うことも > できたのだなあと思います。

中国語に慣れさせる目的もあったのではないでしょうか。
また、中国語が母語の方は「さかなしさん」とは
言ってくれないでしょうし、
それはそれで良い案だったのかもしれませんよ。

私の場合、スウェーデン語の授業の時、
先生の母語はスウェーデン語だったのですが、
断固として 姓-名 の順で名乗っていました。
例えば“TANABE Roei”みたいに。

最初は色々と勘違いされましたけれども、
「そういえばハンガリーでもそうだね」
みたいな感じで、
理解を得られた時には非常にうれしかったです。


>ふるさん
英語が標準化されること自体は、
良い面も悪い面もあるのは確かです。

ただ、個人的な愚痴なんですが、
日本で「英語」っていった場合、
その視線の先には
ほとんどの場合「アメリカ」があるのが、
どうも好きになれませんし、
日本では何より先に「英語」なのも同様です(^_^;。

ふるさんの後藤さんのサイトは、
ちょっと「週間金曜日」みたいな感じはしますが、
英語に対する反動のひとつなのでしょうし、
参考になる意見だと思います。



RE:いらっしゃってください

佐藤和美 (2001/07/08 09:37)

「いらっしゃる」ですが、『広辞苑』には「イラセラルの転」って書いてありますが、『大辞林』には「入らせらるの転」と書いてあります。

「入(い)る」だとわかると、「来る」、「行く」、「居る」の尊敬語だというのがなんとなく理解できます。



固有名詞

坂梨 (2001/07/08 05:17)

いろいろ考えさせられます。>>ふるさん、田邊さん

大学では第2外国語として中国語を選択しましたが、北京から来た先生は
学生の名前を中国語読みにしていました(私の場合は「パンリー」)。

なんとなく新鮮な感じがしてそのまま呼ばれていましたが、いまから考えると
「私の名前はパンリーではなく、さかなしです」と文句を言うことも
できたのだなあと思います。



re^4:固有名詞

ふる (2001/07/06 10:25)

田邊さん

 私も、お前自身どうするかと言われれば、英語中心の世界標準化を
前提に、英語表記を覚えて順応していく途を選びます。というか、そ
うしないと当座は生きて行けない。

 ただ、その一方で「待てよ」という声を忘れないということは大事
なのではないかとも思うわけで、そういう意味で、異議申し立てをし
ているサイトを引用して注意を喚起したわけです。



いらっしゃってください

朝倉勇一 (2001/07/06 04:51)

昔、日本文学の老教授を学生のコンパか何かに招待したとき、「是非いらしてください」とメモを渡したら怒られたことがありました。「いらしてください」は女性言葉だ、気色悪い!・・。ま、そういう意見もある位に受け取ってください。
ところで、「いらっしゃる」を広辞苑で引いてみると『(いらせられるの転)・・(1)「居る」「在る」「来る」「行く」の尊敬語』とあります。しかし、こんな異なる4つの動詞の尊敬語が同じとはどう理解したらよいのでしょうか?。「居る」と「在る」が一緒になる程度までは感覚的につかめても、「来る」と「行く」という正反対の概念が同じ言葉になるのは何か特別なからくりがあるに違いない・・・とは思うのですがさっぱりわかりません。どなたかご存知ないでしょうか?。



re^3: 固有名詞

田邉露影 (2001/07/05 16:08)

実際、表意文字と表音文字では互換性がありませんからね(^_^;。
(といっても古代だったら象形文字ルウィ語みたいなのもありますが)

実際、欧州で使用されている言語のほとんどは、
アルファベット(=表音文字)ですから、
普通、会話や記述するうえで漢字の一字一句の意味なんて、
知ろうとは思いませんし、
それを求めるのも酷な話だと思います。


>ふるさん
>  逆に英字綴りさえ知っていれば、世界中のwebサイトの
> うちかなりの量を検索できる、という時代になってしまっ
> ているのは、それ自身良いこととは思いませんが、否定の
> しようもない事実かと思います。

……う〜ん、まあ私は
立場上、良い悪いは決められませんが、
私個人の認識的には決して悪い事はないと思います。

歴史的な背景からも英語が異言語間での中間言語として、
大きく役立って(しまって)いるのは曲げられようのない事実ですし。

その結果、英語が世界語だと思い込んでいる人が沢山いることと、
英語を一種の権威に祭り上げて
田中康夫みたいに何がなんでも英語(風)に
したがる人が多いことは問題だとは思いますが。


…………あと、関係ないですけど、
be動詞を「イコール動詞」って教えている人が多いですね(^_^;;。


> (↓英語偏重の問題点については下記ページなど)

このサイト自体、片寄ってません(^_^;?


>chinachinaさん
> なるほど。固有名詞ひとつとっても文化の違い、言葉(文字)に対する考え方の違いが反映されてくるんですね。

chinachinaさんの 7/3 のご発言も、
もちろん、文化理解への配慮がうかがわれる内容ですが、
視点を変えれば中国の人に対して、
発音はともかく漢字をしっかりと覚えるというのも、
敬意をもっていることになるのではないでしょうか。

母語にアルファベットを使用する人には、
漢字を覚え、意味を理解するなんて
普通は到底、できない芸当です。
(昔習っていたスウェーデン人の先生は、
 漢字で板書できるように一生懸命漢字を覚えていました。)



ありがとうございました.

モッチ (2001/07/05 15:33)

なるほど、皆さんのおかげで「ん」の謎も解決いたしました。
丁寧に質問に答えてくださって、本当にありがとうございました。
また、何か疑問に思うことができたら、ここで質問しようと思います。



固有名詞

chinachina (2001/07/05 15:04)

なるほど。固有名詞ひとつとっても文化の違い、言葉(文字)に対する考え方の違いが反映されてくるんですね。
現状は、やっぱりひとつひとつ固有名詞を中国語として覚えなおしていくしかないようですね・・・



中国の固有名詞

ふる (2001/07/05 14:31)

 chinachinaさんのように中国人とのコミュニケーション
に苦労する、ということは十分想像できることですが、そ
うでなくてもプラクティカルな読み書きのレベルでも困る
のは、欧州語圏などの文献に出てくる中国人の名前やら地
名やらの綴りが、理解できないことなんですよね。Deng
XiaoPing(でしたっけ?)とか書いてあっても誰のことや
ら。
 逆に英字綴りさえ知っていれば、世界中のwebサイトの
うちかなりの量を検索できる、という時代になってしまっ
ているのは、それ自身良いこととは思いませんが、否定の
しようもない事実かと思います。
(↓英語偏重の問題点については下記ページなど)

http://plaza22.mbn.or.jp/~gthmhk/eigo.html#dai2



re: 固有名詞

田邉露影 (2001/07/05 02:47)

私より詳しい方は多いと思いますが……。
とりあえず、前の司空さんのご発言をお借りして、
お答えいたしますので、
なにか問題点があったらお願いします>司空さん


結局、「漢字」が意味を伝える文字であって、
読み方を表す文字ではないために、
極端な話、現地では(中国以外でも)どう読まれているかは、
関係がないのだと思います。

逆に中国語の話者が日本人の固有名詞をどう読もうと、
文句は言えないわけです。
(少なくともわたしゃ、文句を言いません)

だいたい、同じ漢字の読まれ方なんて、
各地でまったく違うそうですから。


では外来語源で発音重視な固有名詞、
「杏奈(Anna)」だとか
「恵理花(Erika)」だとかはどうするか、というと、
これはさすがに正しく読んでもらうのが
筋の通った方法なのかも知れませんが……(^_^;。


ただ、日本語では外来語(とくに表音文字を主に使用している言語)は、
できるだけ輸入元の発音を重視しようとする傾向があるため、
(英語読み化されている場合がほとんどですが)
混乱しているケースが見られます。
(実際には、中国の固有名詞でも、
 日本語読みしているものもあれば、
 中国語風の読みをしているものもあるかと思われますが、
 ……なんか、こういう現状の方が、
 私にとってはあまり好きになれないかもしれません。
 中国語に限らず印欧語にしても、
 不当に英語風の読みに変えられていたり、とか
 英語の流儀に従わせられたり、とか。)


そして、韓国は漢字を使用する言語ではあるけれども、
通常はハングルを用いることによって、
次第に発音に重要度の比重が片寄ってきたために、
漢字で表記されていたとしても
どうしても同時に発音にもこだわざるを得ないようです。

……と、まあこんなところでよいのでしょうか?



固有名詞

chinachina (2001/07/03 23:56)

現在北京に語学留学中の者です。言葉の世界、面白く拝見しました。私も旅行中、中国語ガイドの説明で、特に固有名詞が聞き取れず、苦労した経験があります。蒋介石は「ジャンジエシイ」、張学良は「チャンシュエリャン」等等・・・どれも歴史の授業で習った超有名人なのに、聞き取れず中国人に「そんなことも知らないのか」という目で見られて悔しい思いをしました。歴史の教科書で中国語読みの名前を教えるという計画はないのでしょうかね。
韓国の固有名詞は最近韓国語に近い読みにするよう見直されているようですが、中国語はまだのようですね。私の友達の見解としては、中国語は四声があるから、これを無視してカタカナ表記しても、中国人には通じないからでは?という理由。これもなるほど、という気がします。
ちなみに列車の中で中国人に「日本人ならシャンコウバイフイは当然知っているだろう」といわれたのですが、ちっとも思いつかず書いてもらったら「山口百恵」だったなんていうのもありました・・・私個人としては、やっぱり固有名詞はその国の発音に近い音で発音するべきだと思います。山口百恵だってやっぱり「やまぐちももえ」と発音してもらいたいでしょうから。



「言葉の世界」伝言板6月分

佐藤和美 (2001/07/03 23:03)

 「「言葉の世界」伝言板6月分」を追加しました。



Re: いらしてくださいといらっしゃって。。。

massangeana (2001/07/03 17:20)

ううむ, これはむずかしいです。
私の個人的な意見では, 「いらして」と「いらっしゃって」はていねい度も使い方も同じです。
文法的といえば「いらっしゃって」自体が「いらせられて」の縮まった形ですから, どっちもどっちです :-)
「すいません」と「すみません」もほとんど同じように使われると思います。ゆっくり言えば「すみません」, 早く言えば「すいません」, という程度の違いしか思いつきません。(「すんません」だとちょっと違いますが)



「ん」

massangeana (2001/07/03 17:12)

表記の問題ですか。
憶測ですが, 「ん」が必要になるばあいは主に漢字音と撥音便で, いずれも語頭では起こらないので, 「ん」は語頭には書かないのではないでしょうか。
語頭以外の「はひふへほ」が「わいうえお」に変化したあと, 語頭では「わいうえ」, それ以外では「はひふへ」を書く(歴史的仮名遣いとは無関係に) 習慣が生まれたのと同じように。

また, 「ん」を書く習慣が確立したのは 12世紀ごろのようですが, 「むめ」などについては, それ以前に「む」と書くやり方が定着していた, ということもありましょう。それを除くと擬態語や方言など, 例はかなり限られたものになってしまいます。

現代語の否定の「ん」などは, かならず前に動詞がつくので, 「ん」と書かれるのでしょう。

どうも歴史的な説明と現代語での現象の説明がごっちゃになってて申し訳ありませんが, こんなところでどうでしょうか。



RE:いらしてくださいといらっしゃって。。。

佐藤和美 (2001/07/03 12:09)

yoonさん、はじめまして。

「いらっしゃって下さい」、「いらして下さい」
「いらして下さい」のほうはやや軽い感じがします。一つ覚えるのだったら「いらっしゃって下さい」を覚えたほうがいいでしょう。

「すいません」、「すみません」
一般的には「すいません」を使います。「すみません」のほうは硬い感じがします。よほどあらたまったとき以外は、あまり使わないと思います。(接客業の人があやまるときとか)

韓国で日本語教師をしているFumiさんのHPを紹介します。掲示板もあります。参考になるかと思います。

Fumi's JFL Network
http://www.kfcs2000.com/f/



いらしてくださいといらっしゃって。。。

yoon (2001/07/02 15:17)

はじめまして。僕は韓国で日本語を教えているyoonと申します。
どうぞ宜しくお願いします。m(_"_)m

正しい日本語を使うために一つ教えて頂きのです。
日本語で「いらっしゃる」という言葉がありますが、例えば、お客を家に招待する場合に“ぜひいらっしゃって下さい”と“ぜひいらして下さい”どれを使えばいいのでしょうか?

文法的には“いらっしゃって下さい”の方があっているような気がしますが、実際はどうでしょうか。

そして、“すいません”と“すみません”はどんな違いがあるのですか。

辞書を引いてもちゃんとした説明が出てこないし、非常に困っています。

その違いについて説明宜しくお願いします。

それじゃ。また!



『地名の由来を知る事典』のアイヌ語

佐藤和美 (2001/07/01 12:14)

「北海道のアイヌ語地名」に「『地名の由来を知る事典』のアイヌ語」を追加しました。

6月の伝言板に書き込みのあった武光誠の『地名の由来を知る事典』のうち、アイヌ語地名について検討してみました。アイヌ語をほとんど知らないのにアイヌ語のことを書いてしまう、というよくあるパターンが見えてきます。



RE:銀のしずく降る降る

佐藤和美 (2001/07/01 08:42)

中川裕『アイヌ語千歳方言辞典』(草風館)からです。

コンカネ konkane
金。金色をした金属;沙流・千歳方言ではこの形。他の多くの方言ではコンカニkonkaniという形をとる。<日本語。

シロカネ sirokane
銀;沙流・千歳方言ではこの形。他の多くの方言ではシロカニsirokaniという形が用いられる。<日本語。

「<日本語」というのは、日本語から外来語としてアイヌ語に入ったという意味です。

「shirokanipe」は「shirokani」(銀)+「pe」(しずく)
「konkanipe」は「konkani」(金)+「pe」(しずく)
です。

田村すず子『アイヌ語沙流方言辞典』(草風館)から。
pe ペ
水、固体の中に含まれていてどうかすると出て来る水気(ぬれたタオルの水、果物の汁など、何かについている水やしずく、露)
物質としての「水」はwakkaワッカ。おつゆの汁はrurルル、煮物の汁はuweheウウェヘ。



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