言葉の世界・伝言板 2000年12月



マタギ

佐藤和美 (2000/12/31 11:25)

堀井令以知編「語源大辞典」(東京堂出版)からです。
マタギ
東北地方の山間に住む猟師。狩の意のアイヌ語マタクからか。

萱野茂「萱野茂のアイヌ語辞典」(三省堂)からです。
マタンキ matanki
猟。

堀井令以知は「関西外国語大学教授」とありますが、
アイヌ語「マタク」が存在するかは疑問。
私には「マタンキ」が本来のアイヌ語とは思えません。



ドレミ

佐藤和美 (2000/12/31 08:34)

「ドレミ」の語源ですが、
UEJさんのHP「コトバ雑記」
http://home.att.ne.jp/green/uej/kotoba/
「レはレレレのレ」
を読んでみてください。



RE:マタギ言葉

Nupkes (2000/12/30 22:32)

 マタギの言葉に、アイヌ語に関係する言葉があるとの興味あることが、議論されています。
手元にある、昭和33年1月号『言語生活』(筑摩書房)に「アイヌ語起源の東北方言」なる文章が、記載されています。
 方言として東北にアイヌ語起源の言葉が使用されているようです。マタギよりは、濃厚ではなくともアイヌ語起源の方言が、東北で一般に使用されているようですので、興味が持てますね。
ただ、わたくしは方言については、門外漢ですのでこの文章の信頼性については不明です。



マタギはアイヌ語?

resaknay (2000/12/30 07:27)

KAORIさん
「マタギ」と「シカリ」についてですが、
これについては、ちゃんとした学説のようなもの
はないと思いますが、私は勝手に次のように考えています。

まず、このうち、「シカリ」については、
“シカリsi-kari(自分・を回る)”
と田村アイヌ語辞典に載っています。
この「シカリ」は、通常「狩猟チームの統率者」を
表すと言われていますが、そうであるなら、
チーム一人一人の配置、及び、全体の配置などに
常に配慮しなくてはならない立場の人を表すことになります。
つまり、“シカリsi-kari(自分・を回る)”とは
「目を配る(人)<自分・(の周りを見)回す(人)>」
を表すものではないかと思えるのです。
*なお、アイヌ語地名では、上流域にあることの多い
短いスパンで激しく曲流しているような河川を
“シカリペッsikari-pet(曲流する・川)”と
表現しますが、結構例は多いです。

また、「マタギ」については、
これも定説はありませんが(無いと思いますが)
その音から、最初の「マタ」は“マタmata(冬)”
で、語尾の「ギ」は、「マタギ」自体が「人」を
表しているのですから、“クルkur((の)人)”
あたりが転訛したものではないかと考えています。
「マタギ」や、アイヌの人々の、
狩猟<特に「クマ」>のシーズンは、
降雪が締まって硬くなり、山谷を歩きやすくなる
『「冬」の終わり』であるなら、
その狩人を「冬の人」と呼称しても、私には良いように
思うのですが、どうでしょう?

なお、「マタギ」が連れている狩猟犬は
“セタseta(犬)”:<アイヌ語>
や、それの転訛した音で表現されることが多いようです。

これらのことから、アイヌ文化と酷似した文化が秋田県付近に
ある<あった>と考えられます。

また、最近あるHPを通して
明治以降に生まれた津軽半島出身のおばあさんで、
アイヌ語を話せる方がいらっしゃった、という事実を知り、
「東北地方」の北部には、
(ここには、しっかりとアイヌ語地名も残っています)
かなり近い過去にアイヌ民族と共通の文化を担った人々も
生活していたと考えられます。

「マタギ」とアイヌ民族・・・そして、アイヌ民族のルーツ
さらには、日本人のルーツ・・・
地名や言葉を通して、そんなことに接近出来るなら良いですね。



膃肭臍

益山 健 (2000/12/30 05:03)

アイヌ語にも本草学にも無知ですが, 藤堂氏の辞典の発音の記述に少し疑問が
あったので一言。

まず肥えた様子を表す「膃肭」ですが, 畳韻の語で, 11世紀の集韻では(おお
まかにローマ字表記すると) 'uot-not (没韻)および 'uat-nat (黠韻)の 2音
があったようです(後者の方が新しい音のようです)。後者が現代の wana に結
びつきます。前者は(規則的に変化していれば)たぶん wunu のような音になっ
たでしょう。

藤堂氏の辞典で, 中古音として没韻の方を採用しているのは問題ありません。
問題は中世音(中原音韻, 14世紀)を膃(uo)肭(=訥,nuo)としていることで, こ
れは事実と異なります。没韻字は中原音韻ではすべて魚模韻(u)に変化するの
で, 膃はu, 肭・訥は nu でなければ辻褄が合いません。藤堂氏の辞典でも巻
末の中原音韻の説明ではそう書いてあります。

膃肭臍の膃肭がアイヌ語に由来するものだとした場合, いつのどこの方言を使
用したのかわかりませんが, かりに 16世紀だとすると, 中原音韻と現代語か
ら考えれば wunu ないし wana であった可能性が高いと思います。「膃肭」の
語自身はオットセイの意味が生じる前からあるわけなので, 原語とは多少発音
にずれがあった可能性もあります。
以上は膃肭臍アイヌ語由来説にどういう根拠があるのかを知らずに言っている
ので, 憶測です(すいません)。

なお, 「訥」の字は現代中国語で ne4 と発音しますが, これは例外的な変化
だと思います。



マタギ言葉その他

KAORI (2000/12/30 02:54)

この間お便りしたものです。その時聞くのを忘れていたのですが
「マタギ」自体は何を意味しているのでしょう。マタギ言葉で、
猟師を「シカリ」というらしいですが、これは何を意味している
のでしょうね。
その他、私は著名クラシック作曲家の人名の意味の中でどうしても
「ベ−ト−ベン Beethoven」「モ−ツァルト Mozart」だけが分
かりません。他は大体調べました。ベ−ト−ベンはオランダ語なの
で分かりません。モ−ツァルトは、私自身ウィ−ンに住んでいてこ
っちのいろんな人に聞いたけど、誰も知りません。ドイツ語の名前
には、全く意味の無い物もあるらしいですが。
もう一つ「ドレミファソラシド」の意味は何でしょうか。



RE:胡麻を擂るの語源は?

佐藤和美 (2000/12/30 00:30)

「故事ことわざ・慣用句辞典」(三省堂)からです。

胡麻を擂る
(あちこちに付いてへつらう様子を、擂り鉢で胡麻を擂ると、胡麻が鉢の内側に付いて離れなくなることにたとえたものと言う)他人にへつらって自分の利益を図る。「私なんかに胡麻を擂っても無駄だよ」



「オットセイ」の語源を求めて

佐藤和美 (2000/12/29 17:18)

 「日本語とその周辺」に「「オットセイ」の語源を求めて」を追加しました。
私の今世紀最後の作品ですね。

Ver.1.0のつもりでまとめてみました。
なにか情報がありましたら、教えてください。
Ver.2.0に使いたいと思います。
(今回は本草学のことが資料不足で書けませんでした。)

「オットセイ」の語源って、アイヌ語が関係してたんですね。



胡麻を擂るの語源は?

土筆 (2000/12/29 11:10)

”胡麻を擂る”の語源を教えてください。



RE:幌加内町のアイヌ語地名

佐藤和美 (2000/12/29 08:25)

Nupkesさん
>幌加内町の公式ホームページ http://www.infosnow.ne.jp/horokanai/quize.htmを見たところ、以下のアイヌ語地名が書いてありました。
>「弥運内〜やうんない。 アイヌ語で、「陸のある川」という意味です。ヤは「陸」、ウンは「・・・がある」、ナイは「川または沢」という意味。」

アイヌ語「ヤya」ですが、「陸」という意味以外に「網」という意味もあります。「やうんない」は「網のある川」だったかもしれません。「陸のある川」よりは自然です。

別海町にある矢臼別(やうすべつ)は「ヤya」(網)+「ウス(ウシ)us」(多い)+「ペツpet」(川)のようですね。
(山田秀三「北海道の地名」)



Re: 「ため」

益山 健 (2000/12/29 00:31)

下のリンク(およびそこからリンクされている米川明彦教授の文章)をどうぞ。

「ことば会議室」:「タメ」の意味

http://kuzan.f-edu.fukui-u.ac.jp/BBS/room_1/read.bbs?BBS_MSG_971222225053.html



ため又はため語の語源

知りたがり屋 (2000/12/28 19:16)

若者の会話の中で、「私とあの人はためよ」とか「ため語」と言う言葉を聞きますが
、この「ため」というのは、もともとどこから来た言葉でしょうか?



RE:君にも書ける「地名の世界地図」

佐藤和美 (2000/12/28 17:00)

この本って、ページ数から見て問題点が500以上はありそう。
「22世紀研究会」、おもしろそうですね。



本『空知のアイヌ語地名考』

Nupkes (2000/12/28 09:48)

 トンデモ本の話題に、『空知のアイヌ語地名考』を加えてください。
p.4には、オ=陰部(肛門)とあります。
肛門ではなく、女性性器だと思うのですが。
p.15の右半分は、山田秀三の無断引用です。これを、普通は、盗作といいます。
p.19には、モセ・ウシ(イラクサの・原)とあります。ウシは、us-iですから、原とはならないと思うのですが.
p.44ペンケ利根別川、パンケ利根別川との記載があります。江戸、明治、大正時代の文献や地図を確認してもそのような記載がなく、捏造としか思えません。
p.44に、ダルミ川はダルミ(短い)との記載があります。各種の辞書を確認しましたが、そのようなアイヌ語はありませんでした。ダルミ川は、明治の文献では、フシコベツでした。

これらは、ほんの一部です。全ページ、捏造と創作のオンパレードです。
 出版は、空知地方史研究協議会です。札幌の古書店であるサッポロ堂で、入手できます。



re: 君にも書ける「地名の世界地図」

田邉露影 (2000/12/27 20:03)

話が外れますが、
http://bosei.cc.u-tokai.ac.jp/~haruta/indexj.html
というインチキ本を意外と真面目に分析したサイトがあります。

本場といえば「と学会」がありますが。


ただ、トンデモ本のレトリック手法って、
けっこう眼を凝らして見てみると、
面白いものが多いので、
それほど私はトンデモ本に悪意は持っていません。



re: フィンランドの語源

田邉露影 (2000/12/27 19:58)

> 「フィン」は「ハンガリー」の「ハン」などと同じく
> フン族の「フン」が語源だそうです。

これもまた面白いですね。
確かに俗説でそういうのは存在するそうですが……。


佐藤さん、そしてメンバーの方はすでにご存じだと思いますが、
ハンガリー人の自称は Magyar [マジャル] です。

それでは「ハンガリー」というのは何かというと、
ラテン語の ungar から来ているそうですが、
ラテン語でなぜこのように名づけたかは、
詳しいことは分からないようです。

h がついた理由も色々と考えられていますが、
これも決定的な証拠は無いようです。


> なにを元ネタにしたのかわかりませんけど、語源の世界も百花繚乱ですね。
> ま、最終的に正しいかどうか判断するのは各自ですか。

語源に関してはキリがないですからね。
思い込みが一般化するのにもそれほど時間がかからないみたいですし。

ここ1年で、興味深かったのが、
DVDという用語でして、
DVDが映像部門で活躍しているのが目立っているせいか、
Digital Video Disk の略だと認識されていることが多いですね。

たしかに“Versatile 「万能」”という用語は
なじみの薄い単語ですし、
電子万能円盤っていうと万能包丁や万能鍋みたいで、
妙な生活観が浮き彫りとされて、
おもわず今夜は湯豆腐にしてみたくなったりしてしまいますが……。



君にも書ける「地名の世界地図」

松茸 (2000/12/27 18:53)

 トンデモ本は好きなので、「地名の世界地図」を買ってしまいました。(^^;
 地名の語源・語義の記述がでたらめなのは佐藤様ご指摘の通りですが、その他の「一般常識」の水準でも決定的にトンデモない。
 最初の「はじめに」に、もうこんな問題点が。(すぐ指摘できるものだけ挙げます):

「一九三九年九月一日、東西国境を越えて突如攻め込んできたナチス・ドイツ軍、ソ連軍によって、ポーランドはたった三週間で占領、分割されてしまった。[後略]」

……<言葉>とは関係ないですが、ソヴィエトの参戦は9月17日、ポーランド軍の壊滅が決定的になった後。

「古代ギリシア人は、アフリカのベルベル人をバルバロイ(言葉が通じない人=野蛮人)とよんだ。[後略]」
……「バルバロイ」は異民族一般に使われた蔑称で、特定の集団の呼称ではない。

「[前略]ウラジオストックと名づけられたこの都市名の意味するところは、「東方を征服せよ」なのである。[後略]」
……過去ログ2000/01にもあるように、こじつければ「東方を支配せよ」とはいえるものの、「征服」は解釈過剰。
# p.82では、同じ語構成の「ウラジカフカス」に「カフカス人の占領地」という意味を当てています!
 この調子で、素人目にもすぐわかるウソが延々と書かれています。単純な誤記らしいものも多く、専門の研究者の書いたものとは思えません。
# 「22世紀研究会」を結成して批判本を書こうかな、と半分本気で思います。(^^;



RE:陸のある川

Nupkes (2000/12/27 18:29)

地図を見ますとヤウンナイ川は、狭い川で、島がないのですが。
http://mapbrowse.gsi-mc.go.jp/cgi-bin/nph-mm.cgi?mesh=6542713&x=42689&y=89733
ただし、これは、現在の状態で、明治の地図を検討をしていませんので、確実ではありませんが。
 yaには、他に「岸」とか「魚をとる網」の意味があります。
通常であれば、特徴的な川岸があるとか、網があるとかの解釈となると思うのですが。なんの説明もなく、陸があると記載されると、戸惑いました。



陸のある川

のんきぃ (2000/12/27 13:35)

単純に考えれば「島のある川」ってことじゃないですか?



フィンランドの語源

佐藤和美 (2000/12/27 12:58)

フィンランドの語源を検索してたら新説(?)を見つけました。
「フィン」は「ハンガリー」の「ハン」などと同じくフン族の「フン」が語源だそうです。
なにを元ネタにしたのかわかりませんけど、語源の世界も百花繚乱ですね。
ま、最終的に正しいかどうか判断するのは各自ですか。



幌加内町のアイヌ語地名

Nupkes (2000/12/27 12:57)

幌加内町の公式ホームページ http://www.infosnow.ne.jp/horokanai/quize.htmを見たところ、以下のアイヌ語地名が書いてありました。
 「弥運内〜やうんない。 アイヌ語で、「陸のある川」という意味です。ヤは「陸」、ウンは「・・・がある」、ナイは「川または沢」という意味。」
 幌加内町は、内陸にありますから、陸があるのでしょう。きっと、幌加内の他の川は、海があるのでしょうね。は、冗談としても、陸のある川とは、どのようなことかわかりません。
 このような解釈を平気で記載する感覚がわかりません。



(無題)

田邉露影 (2000/12/27 01:51)

> 「自称はフィンランド語でスオミSuoma「沼沢地」。

……(^_^;;。

詳しくいうと確かに、
suomi の語はフィンランド人にとっても、
意味がよくわからないのだそうですが、
suomi に「沼」という意味があったという説は、
あるには……あります。
(確かウラル祖語の *su- が
 「沼」だとか聞いたことが……)

しかし「人」であったという説もあり、
そちらの方が民族の自称としては、
少なくとも私には説得力があるように思えます。

> 「Suoma」はミスプリントかな?

フィンランド語の辞典は持っていませんので分かりませんが、
検索したところ
http://www.elite.net/%7Erunner/jennifers/language.htm
に用例がありましたから、
英語か何かかもしれません。

> 「フィン」は「スオミ」の英語訳だそうです。(^^);

この辺は田中克彦派的な言い方に置き換えると、
 社会的・経済的に権威を持っている言語である
 「英語」を交えると、
 まったく初めての人が見た時に、
 妙な説得力を与えてしまう、
ということなのでしょう。

ちなみに英語語源辞典を見たところによると、
どうやら fen と finn は関係がなさそうですね。

英語の finn がラテン語では fenni であるのに、
fen の方は印欧祖語では *pen- に遡ることができ、
両者の間には f - p とグリムの法則が働いていますから、
少なくとも同時期に入ってきた単語ではないでしょうね。

……断言できませんけど(^_^;;;。

> 「フィン人なる人種名は、2世紀のギリシアの > 地理学者プトレマイオスの地理書にも記されている古いものである。
> しかし、その語源は知られていない。」
> と書いてありますねぇ。(^^);

ちょっと話は外れますが、
この文献の「人種」という用語にも、
疑問の余地はあります。
「民族」とすべきでしょう。

> 「地名の世界地図」の著者達は参考文献にも
> 目をとおしてない、または無視した?

う〜ん、非常にステレオタイプな物言いをしますと、
この手の書籍の「参考文献」って、
限りなく装飾に近いですよね。

確かに自分の有利な部分を抜き出して、
それをまとめるというのは、
非常に重要な技術だとは思います。

しかし、その結果に出てくるものが、
一方的な偏見だけによるものならば、
参考文献なんて初めから読まなければいいのに……と思います。

> 一般的にトンデモ系の人たちは語源不明を
> 嫌がるみたいだから、それを連想してしまいます。
> いいすぎかな?

語源不明を嫌がるというよりは、
トンデモ系の人々にとって、
不明なものを説明する、という行為が
萌えるのでしょう。



中国の省名

佐藤和美 (2000/12/26 16:53)

「大辞林」
http://dictionary.goo.ne.jp/cgi-bin/jp-top.cgi
で、「省」をつけないで検索すれば出てきます。
「安徽省」は「安徽」で検索すればいいわけです。

山東省→さんとうしょう
安徽省→あんきしょう
河南省→かなんしょう
江蘇省→こうそしょう
浙江省→せっこうしょう


中国関係のポータルサイトです。

中国情報局
http://searchina.ne.jp/

ALA!中国
http://www.alachugoku.com/



中国語の日本語読み

ゆか (2000/12/26 16:27)

中国語の日本語読みについて教えてください!
山東省→さんとんしょう
安徽省→??
河南省→かなんしょう
江蘇省→えなんしょう
浙江省→??

とても初歩的な質問で申し訳ありません。
あと、お勧めなサイトなどありましたらお願いします。



西瓜(スイカ)

佐藤和美 (2000/12/26 12:48)

「西瓜」の「西」ですが、
「西」の呉音は「サイ」、漢音は「セイ」
で、唐音が「スイ」
恥ずかしながら、最近まで知りませんでした。(^^);



カウント十万突破

佐藤和美 (2000/12/26 12:37)

ついにカウントが十万突破しました。
20世紀中に達成できてうれしー (^^)
これからもよろしくお願いします。



麻婆豆腐

あい (2000/12/26 11:20)

UEJさん、益山 健さん、レスありがとうございました。なんかすっきり!(^−^)皆にも教えてあげよぉ〜っと。



フィンランド

佐藤和美 (2000/12/25 22:14)

田邉さん
>> 文春新書の新刊です。
>> 21世紀研究会編「地名の世界地図」
>> ちょっとめくってみたんですが、まちがいが目立つ本です。
>面白そうですね、
>「フィンランド」の語源なんてのは、
>どのように記述されているのでしょうか?
>ひょっとして、
>「森と湖の国」かな?

当たり!
まるごと引用します。
「自称はフィンランド語でスオミSuoma「沼沢地」。フィンランドは英語訳。fen「湖沼」とlandで「湖沼の国」を意味する。」
「Suoma」はミスプリントかな?
「フィン」は「スオミ」の英語訳だそうです。(^^);

「地名の世界地図」には参考文献に牧英夫編著「世界地名ルーツ辞典」(創拓社)があげてあるんですが、その本には
「フィン人なる人種名は、2世紀のギリシアの地理学者プトレマイオスの地理書にも記されている古いものである。しかし、その語源は知られていない。」
と書いてありますねぇ。(^^);
「地名の世界地図」の著者達は参考文献にも目をとおしてない、または無視した?
一般的にトンデモ系の人たちは語源不明を嫌がるみたいだから、それを連想してしまいます。
いいすぎかな?



秋田県はアイヌ語地名の宝庫

resaknay (2000/12/25 15:13)

マタギの言葉
についての、佐藤さんの記事がありましたが、
全く、秋田県はアイヌ語地名の宝庫です。
そして、マタギ言葉とアイヌ語が符合するということは・・・
やはり、秋田県にはアイヌ民族と起源がいっしょの人々が
少なくとも、かなり近い過去に居住していたこととなり、
興味は尽きないものとなります。

しかし、だからといって、一足飛びに、
「アイヌ民族は縄文人の末裔である」
とは、まだ軽々には言いきれないのでありまして、
これから、それが本当かどうかを確認していく作業が
是非とも必要と考えます。

・・・そして、その前にしておかなければならないことが、
北海道内のアイヌ語地名リストを完成させることだと思います。
しかしながら、地名研究者の数は少なく、北海道全域のリストアップ
にはまだ相当の時間がかかると思います。
そこで、アイヌ語地名に関心がある方々の中から
地名調査を志す方がたくさん出てきて、なるべく早く
道内全域のリストアップを終えたいと思います。
是非、そんな方が出てくることを心から期待しています。

そして、そのリストを携えて、秋田県をはじめとする東北地方
のアイヌ語地名調査・・・さらには西日本までの調査を実施し、
それによって、出来れば、アイヌ民族、そして、日本人のルーツ
に接近できれば・・・・と考えています。

いっしょに研究しませんか?
そして、協力くださいませんか?

(注)なお、この研究をしても、お金が出ていくことはあっても、
   決して入ってくることはありませんから、その辺は
   あしからず・・ということで、ヨロシク。



Re: 麻婆豆腐

益山 健 (2000/12/25 13:25)

細かいことですが,
>陳と言う名のあばたの多いお婆さん
「婆(婆子)」はお婆さんではなくて, 夫人を一般的によぶ言葉です。日本語だと
「おかみさん」程度でしょうか?

陳麻婆豆腐店の写真がのっている場所へのリンクをはっておきます。

http://www2.uncle.or.jp/~totsuka/toufuten.html



マタギ言葉

佐藤和美 (2000/12/25 12:51)

「アッパ」佐藤和美wrote(1999/07/20)
>マタギが山で話す言葉にもアイヌ語が含まれているといわれています。
>矢口高雄の「マタギ列伝」にもクマを解剖するするシーンで心臓のことを
>「サンベ」といってますが、これもアイヌ語と同じです。

マタギの言葉に多くのアイヌ語が含まれるというのは興味深い話ですね。
東北地方北部にはアイヌ語地名が残ってますが、山間部により多くのアイヌ語地名が残ってるのと、マタギが山間部にいるというのが関係あるのかどうか。

知里真志保の「日本語とアイヌ語の関係」(「知里真志保著作集4」平凡社所載)という短い文章に、マタギ言葉の中のアイヌ語らしい言葉の説明があります。そこから少しひろってみました。

アイヌ語      マタギ言葉
セタ(犬)     セタ、シェタ、シェダ、セッタ、ヘダ
パケ(頭)     ハケ、ハッケ、ハッケィ、ハッキ
ワッカ(水)    ワカ、ワッカ



Re: 麻婆豆腐

UEJ (2000/12/25 12:50)

私が知っている説:
 正式には陳麻婆豆腐という。
 麻は「あばた」のことで、陳と言う名のあばたの多いお婆さん(陳麻婆)が作った料理。



麻婆豆腐

あい (2000/12/25 09:18)

はじめまして。素朴な疑問ですが分かる方がいたら教えて下さい。なんで麻婆豆腐って書くんでしょうか?調べたところによると、麻は麻酔の麻でもあるように、中国料理では山椒(ピリリとしびれさせるから)を意味するということなのですが、婆はなんなのでしょう??お婆さんがよく作るから・・なんて、きっとそんな単純ではないですよね。(笑)ふと気になってしまって。お願いします。



(無題)

Nupkes (2000/12/24 22:07)

  佐藤和美さん
>富士山の語源はアイヌ語起源だといわれることがある。
 初出は、ジョン・バチェラーですよね。岩波が今でも発売している『アイヌ・英・和辞典第4版』にもHujiはHuchiで、火を意味し等とかいてありますから、今でも信じる人がいるのでしょうね。
ジョン・バチェラー『アイヌ地名考』にもFuji no yamaは、Hunch Unchi-nupriと記載していますから、影響は大きいですね。
 今でも、バチェラーの影響を受けたアイヌ語地名解が、あちらこちらで発表されています。
 どうしたら良いのでしょうね。
 以前、やはりバチェラーの影響を受け、地名「落合」は、アイヌ語由来と記載したものを読んだことがあります。その方は、札幌の某大学で、北海道庁の補助金を受けある調査をしている方ですから、だれも疑いません。当然、わたくしが間違いを指摘しても聞く人はいません。
 21世紀も、バチェラーの亡霊が徘徊するのでしょうか。あきらめるしかないようですね。



地名の世界地図

田邉露影 (2000/12/24 18:41)

>佐藤和美さん
> 文春新書の新刊です。
> 21世紀研究会編「地名の世界地図」
>
> ちょっとめくってみたんですが、まちがいが目立つ本です。

面白そうですね、
「フィンランド」の語源なんてのは、
どのように記述されているのでしょうか?

ひょっとして、
「森と湖の国」かな?



Re: ビエロロシア

松茸 (2000/12/24 18:01)

->佐藤和美さまへ:

> P75
> 「白ロシア」が「ロシア語でビエロロシア、そして独立した現在は、スラブ語でベラルーシ「白ロシア」である、」
> (この文章を書いた人ってロシア語とスラブ語の関係がわかってるのかな? ここでは「スラブ語」ではなく「ベラルーシ語(白ロシア語)」を使うべきでしょうね。仮名表記だけど「ビエロ」でいいの? ロシア語わかる方フォローお願いします。)

 手元の辞書類(1980年代のもの)でのロシア語表記はどれも"Белоруссия"(アクセントは"у")となっています。
 ロシア語での"е"の音価は /je/ なので、「ビエロ」を否定しさることはできませんが、「ビエロロシア」は明らかに誤りですね。
# なお「ロシア(ロシヤ)」の綴りは"Россия"。

> P110
> ロシア語「スク(川辺の渡場集落)」
> (ロシア語「スク」にそんな意味あるの?)

 そういう単語は辞書に載っていません。「クルスク」「オムスク」などの地名につく<−スク>のつもりかも知れませんが。



地名の世界地図

佐藤和美 (2000/12/24 08:51)

文春新書の新刊です。
21世紀研究会編「地名の世界地図」

ちょっとめくってみたんですが、まちがいが目立つ本です。
文藝春秋みたいな大出版社でも、こんな本出すんですね。
買わないほうがよさそうな本です。
アイヌ語を重点的に、疑問点をあげてみました。
(幽霊(ゴースト)アイヌ語バスターズ!)

P75
「白ロシア」が「ロシア語でビエロロシア、そして独立した現在は、スラブ語でベラルーシ「白ロシア」である、」
(この文章を書いた人ってロシア語とスラブ語の関係がわかってるのかな? ここでは「スラブ語」ではなく「ベラルーシ語(白ロシア語)」を使うべきでしょうね。仮名表記だけど「ビエロ」でいいの? ロシア語わかる方フォローお願いします。)

P76
「樺太」の語源は「江戸時代、ここに中国人が多く住んでいたので唐人(からと)とよばれていた」から
(おい、おい。(^^);)

P108
アイヌ語「ワッカ」の意味は「飲み水」
(正しくは「水」)

P108
アイヌ語「フルー」の意味は「赤い」
(正しくは「赤い」は「フレ」)

P108
江別の語源はアイヌ語「エ・ペツ(胆汁のような色の川)」
(「エ」にそんな意味ない!)

P109
斑鳩の語源はアイヌ語「イカルカ(山の頂、物見をするところ)」
(「イカルカ」なんて単語はない! 単語に区切ってない! 幽霊アイヌ語のいつものパターン。「インカルシinkar-us-i」(「札幌地名行」参考のこと)のことを言いたいのかな?)

P110
富士山の語源はアイヌ語起源だといわれることがある。
(「富士山の語源はアイヌ語の「火」?」(1999/09/07)参考のこと)

P110
「クリル島は、千島アイヌ語のクル(人)がロシア語化したものだ。」
(なにを根拠にこう言いきるの?)

P110
千島の語源はアイヌ語「チカップ(日の出る所)」
(「チカプ」は「鳥」。「太陽」は「チュプ」。「チシマ」と「チカップ」じゃ「チ」しか同じじゃないぞ。古くは蝦夷ケ千島という言葉があったので、「千島」は「多くの島」くらいの意味だと思いますけど。)

P110
アイヌ語「エトゥロ(鼻、先端)」
(「エトゥ」が「鼻、先端」)

P110
アイヌ語「フ(所)」
(「フ」にそんな意味ない! 「プ(者)」の間違い?)

P110
ロシア語「スク(川辺の渡場集落)」
(ロシア語「スク」にそんな意味あるの?)

P110
「樺太の場合は、北緯五〇度線がアイヌ語地名の北限であるとの興味深い報告もある。」
(北緯五〇度線は昔の日露の国境(ポーツマス条約できまった国境)だけど、ほんとにそんな報告あるの?)



そわか

佐藤和美 (2000/12/23 16:53)

「そわか」って「大辞林」に載ってますね。

そわか【蘇婆訶・薩婆訶】
〔梵 svāhā〕〔仏〕 密教で呪文の最後につける語。密教ではさまざまに解釈するが、元来は仏への感嘆・呼びかけの語。「(おん)阿毘羅吽欠(あびらうんけん)―」



バーモント

佐藤和美 (2000/12/23 14:48)

たきさん
>私の住むモントリオールMontrealの語源は、フランス語でMont royal「王様の山」

も一つ「モント」ネタです。

アメリカのバーモント州の語源です。

バーモント(Vermont)
フランス語のモン・ベルle mont vert「緑の山」の語順をかえ、合成したもの。ver(t)+mont
(牧英夫編「世界地名ルーツ辞典」創拓社)



どうも

益山 健 (2000/12/23 11:56)

ビーバさん, ありがとうございます。Corea がふつうだったというのはそのようです
ね。

>アブラウンケンソワカ
大日如来の真言「アビラウンケン」ですね。サンスクリットの a vi ra hum kham
みたいですが, もともと呪文なのであんまり意味はわからないようです。「ウン」の
部分はこないだ出てきた吽のようですね。



これは何語なのか

KAORI (2000/12/23 09:48)

私は心霊だ超能力だ何だこうだというのに昔から興味があり、
魔除けの呪文とか、少しだけ読んだことがあります。
「アブラウンケンソワカ」とか聞いたことありませんか。
これはいったいどのようなところから来た言葉なのか、不思議
でたまりません。これはいわゆる陰陽術というものから来てい
るんでしょうか。
また、その昔猟師の間のみで使われていたマタギ言葉について
も、どのようにして成立したものなのか知りたいです。
どなたか上記についてご存知の方教えてください。

PS  佐藤和美様 「アイヌ語の保存について」のお答え
ありがとうございました。早速読んでみます。



UEJさん、初めまして。

たき (2000/12/23 09:09)

「royal」という短い単語一つ取っても、日本語へ移す際にこれだけの問題が出てくるというのは面白いですね。
さて、この語の始めの部分を日本語で「ロワ」と読むか「ルワ」と読むかという点ですが、そもそも無母音の
閉音節を開音節化するのですから、私はどちらでもいいと思います。

昔々「トワ・エ・モワ」というグループがいましたが、これも「toi et moi」ですよね。「tu」トゥという発音が日本語に馴染んでいないので「o」を選んだのでしょうが、少なくともモワの方は「ムワ」でもよかった訳です。

矢崎源九郎の「日本の外来語」(岩波新書)には、次の様な指摘があります(p.179)
「外国語を受け入れるにあたって、子音+/u/というのが(閉音節の)開音節化の大原則であり、それ以外に
/o//i/をそえることもあると言っておけばよかろう」

ところで、今、一生懸命「ことば雑記」を読んでいる所です。色々啓発される記述があってとても面白いです。
今後もよろしく。



Re: Corea

ビーバ (2000/12/22 22:25)

 「Corea」の綴りについていくつかの辞書にあたったところ、次のようなこと
が確認できました。

 研究社『英語語源辞典』のKoreanの項には、19c末まではCoreanと綴られたと
書かれています。また、Oxford University Press『The Oxford Companion to
the English Language』のKoreaの項には、次のようにあります。
  KOREA [A name usually spelt Corea and occasionally Korea in the 19c,
  but fixed in the latter form during the Japanese occupation of the
  country (1910-45)]
 この二つによれば、19cまでは「Corea」の綴りの方が普通で、日本の占領期に
「Korea」となったようです。それ以上はわかりません。



"ル"ワイアル

UEJ (2000/12/22 21:21)

私が「royal」の日本語表記で気になるのは「ロワイア(ヤ)ル」ではなく「ルワイア(ヤ)ル」では無いかということです。
「oi」は「wa」と発音という規則を忠実に当てはめると後者が近いですね。
フランス語の辞書で発音記号を見ても「Rwajal」と書いてあり、「R」の後ろに「o」はありません。
「au revoir」も「オールヴォワール」ではなく「オールヴワール」ですよね。
「croissant」も「クルワッサン」の方が実際の発音には近いと思います。
やはり「oi」という表記に引っ張られてるんでしょうか。



オウムのマーク,コリアン語,方角

ビーバ  (2000/12/21 23:19)

■オウム真理教のマーク
 オウム真理教のマークがチベット文字でないというのは、全く私の勘違いでし
た。益山さんの書かれた通り、チベット文字が使われていました。失礼いたしま
した。

■コリアン語
 言われてみると、「the Korean language」の訳というのは無理があるかもしれ
ませんね。もちろん形容詞ということは承知で書いたのですが‥‥。
そうでなければ、コリアンが話す言語だから「コリアン語」?
それとも名詞の「Korean」(朝鮮語)に「語」を添えた?
 日本語としては、「コリアン」に比べて「コリア」は定着していないせいか、
「コリア語」にはちょっと馴染めません。先の書き込みでは書きませんでしたが、
私が普段使っているのは「朝鮮語」という言い方です。学術的には「朝鮮語」が
通用してますから。

■方角
 方角を並べて言うとき、日本では「東西南北」の順、英語では
「north, south, east, and west 」の順ですよね。関係あるでしょうか?
なぜこの順番なのかという疑問は残りますが。



RE:RE:こんな質問はいいのかな??

のんきぃ (2000/12/21 19:46)

さらに、眉にツバつけて読んでください。

実は両方、南北を基準にしている。その語順が言語によって違うだけ。
「north east」は本来「north by east」の略で日本語に直すと「東よりの北」。
「東北」も日本語に開くと「東よりの北」(緑青、青緑と同じ感覚)。



RE:こんな質問はいいのかな??

佐藤和美 (2000/12/21 17:11)

黄河・長江は東西ってかんじだけど、
ラインは南北で、ドナウは東西ってかんじかな?


以下、眉にツバつけて読んでください。

中国では四季をわけるのを光によって行なっている。
例えば夏は北半球に光が最も多くふりそそぐ夏至を中心に立夏から立秋の前日までが夏である。
ヨーロッパでは四季は温度でわける。北半球が最も暑い頃が夏である。

これが東西、南北どちらが優先するかにも関わってくる。
中国では光を基準にして南北よりも東西が優先する。
ヨーロッパでは温度を基準に東西よりも南北が優先する。



こんな質問はいいのかな??

Ruqino (2000/12/21 15:41)

初めて書かせてもらいます。Ruqino(るきの)と申します。
レポート(理系大学の一般教養関連)の作成段階でここに立ち寄らせてもらったのですが
興味深い内容が多かったのでついつい斜め読みしてしまいました。
あぁレポートが・・・仕上がらない。

このレポートは今日が締め切りなのでまぁ適当に書いたんですが・・・
そのレポート課題について。
”八方向、斜めの方角を言う時、中国では「東北」と東西を先に書くのに対し、英語ではNorth eastと南北を先に書きます。これは何故でしょう?”というのが問題。
講師の方は「これにははっきりとした答えがないので、屁理屈こねまくって考えて下さい」
とのことでした。

ちなみに私の答えは、
「中国は東西に川が流れてるのに対し、ヨーロッパは南北に流れる川が多いから」とまぁ訳のわからない解答を書いたのですが・・・皆さんはどう思われますか?

管理人様へ>
この掲示板の趣旨にそぐわないのでしたら、消してください。
ではでは。



Re: ロワイヤル その2

益山 健 (2000/12/21 15:41)

「外来語の表記」(1991 内閣告示第3号) に「イ列・エ列の次のアの音に当たるものは,
原則として「ア」と書く」とあります。このためか, なんでも「イア」にしてしまう傾向
があるようです。たとえば「ロシヤ・アラビヤ」は「ロシア・アラビア」よりも明らかに
原語の音に近いのに, 後者の方が一般的になっています。(Hyades をヒアデスと発音する
のは何語によったものなのでしょうか?)
ロシヤ・バレエ団の Diagilev はふつう「ディアギレフ」ですが, Дягилевなので
本当は「デャーギレフ」のように写すべきだ, という話を以前きいたことがあります。



Re: ロワイヤル

益山 健 (2000/12/21 15:24)

Port-Royal だと, 両方あるようです。Google で検索したらポール・ロワイヤルが
657件, ポール・ロワイアルが 187件でした。ちなみにポール・ロワヤルは 9件です。



royal(e)=「ロワイアル」はほかにも?

坂梨 (2000/12/21 12:17)

佐藤様

すみません、書いてる途中で「リンク先」のところでリターンキーを押したら投稿されて
しまいました。(ロ)で書きたかったのは
旺文社発行の仏和辞典の名は「プチ・ロワイヤル」である(リンク参照)。
ということでした。

たき様
レスありがとうございます。先ほどのを投稿してからレスに気づきました。
内容が重複してるかもしれませんがご勘弁を。

この投稿の意図は、今回の映画のタイトルのようにフランス語のroyal(e)または
loyal(e)を標準的な「ロワイヤル」ではなく「ロワイアル」と表記するのはほかにも
見られる例なのか、ということです。ご存知の方、またこの件に限らずフランス語の
カナ表記に一家言ある方、投稿お待ちしています。

http://www.sankei.co.jp/release/9912/991221-17.html



Corea

益山 健 (2000/12/21 12:13)

いちおうリンクをはっておきます。要点は:
1. 20世紀はじめまでは米国では朝鮮のことを Corea と書いていた。
2. 20世紀はじめ以降 Korea に変わったのは日本人が Japan より後ろに並ぶように
  するために変えたのだ。
3. フランス語やスペイン語ではいまでも C で始まる。
4. 英語では K ではじまる単語は俗語・幼児語が多い。

だと思います。2. は憶測にすぎず, 3. はいいがかりだと思いますし, 4. も
普通名詞と外国地名では事情が異なるからあまり意味はないと思いますが, 問
題は 1. が事実であるかどうかですね。
http://goldsea.com/Poll/corea.html



(無題)

坂梨 (2000/12/21 12:00)

佐藤様

ええ、多分フランス語読みのつもりだと思います。royaleの語尾にeがついているのは
女性形でしょう。フランス語でbattleに当たるbatailleが女性名詞だからです。

ただ問題はbattle royaleもbataille royaleもいまのところフランス語の辞書に
見当たらないことです。英語のbattle royal(バトル・ロイヤル)なら問題なく
英語の辞書にありますが……

先ほどの投稿のポイントは「なぜファンともあろう人々がよりによってタイトルを誤表記
するのか。何か特別な事情でもあるのか?」という疑問だったのですが、
当伝言板にはふさわしくない問いかもしれません。僕が個人的にファンの人々にメールして
尋ねてみます。

というわけでちょっと方向を変えます。
佐藤さん、「フランス語の日本語表記」についてはもうやられましたでしょうか?
もしこの映画のカタカナタイトルがフランス読みのつもりだったとすると、
royal(e)を「ロワイアル」とするのは僕には違和感があります。日本語では伝統的には
「ロワイヤル」としてきたはずです。例をあげます。
(イ)17世紀にフランス成立した文法体系Grammaire de Port-Royal(1660)は
日本では「ポール・ロワイヤル文法」と呼ばれています(リンク参照)。ちなみにgooで「ポール・ロワイヤル文法」と「〜・ロワイアル〜」をそれぞれ検索したところ前者は6件のヒット、後者は0件でした(この言葉は『大辞林』にはありません)。
(ロ)

「その違和感をわざと狙ったのだ」といわれたらそれまでですが、
それならそれでいいんです。違和感があるという点は成立するわけですから。
どっちみちタイトルは固有名詞ですから、表記もある程度の自由は許される
かもしれませんし。

http://www.lang.nagoya-u.ac.jp/~takizawa/landmarks.html



Battle Royale

たき (2000/12/21 11:52)

坂梨さん、佐藤さん、
また私が出てきてすみません。(早く10万ヒットにしようというつもりではないんですが) (^^ゞ

映画についてはよく知りませんが。Battle Royaleってのは明らかにフランス語を意識したネーミングだと思います。形容詞が名詞に後置するのも仏語的ですし。
Royaleの発音もフランス語では「ロイヤル」より「ロワイヤル」ですね。勿論、名詞のロワ・Roi(王様)の派生語です。
Battleそのものがフランス語のBataille(戦い)から英語に入った外来語で、これは女性名詞ですから形容詞をそれに一致させて、royaleにeを付けたのでしょう。
ところで私の住むモントリオールMontrealの語源は、フランス語でMont royal「王様の山」で、この映画の名前にそっくりです。こちらはMontが
男性名詞なので royalにeがつきませんが。モントリオールは英語の発音で、 仏語では「モン・ロワイヤル」が訛った「モンレアル」です。



RE:『Battle Royale』

佐藤和美 (2000/12/21 10:27)

以下の書き込みが参考になると思います。

英語の発音とそのカナ表記
「カシオペア」佐藤和美(1999/07/21 09:32)
「カシオペアいろいろ」ビーバさん(1999/07/21 15:05)
「カシオペア」佐藤和美(1999/07/22 08:32)

スペルが「royal」じゃないのかわかりません。
この本・映画での造語?
スペルまちがい?

「ロワイアル」って、フランス語読みでしたっけ?



『Battle Royale』

坂梨 (2000/12/21 09:24)

連続投稿で恐縮ですがちょっと新しい話題を。

いま日本では上記の映画が話題を呼んでいるみたいですね(いま外国にいるので
インターネットを通して窺い知るのみです)。僕も早く観てみたいです。

気になるのがタイトルのカタカナ書きです。公式サイト(以下に記載)
は『バトル・ロワイアル』と表記しています。(サイト内で紹介されている
原作についても同様です)。

ところが、ファンのサイト又はニュース記事では原作又は映画を『バトル・ロワイヤル』と
表記しているのが少なくありません。「ただの間違い」として片付けるには
数が多いような気がします。まあファンの人たちは『バト・ロワ』と略称している
ようなので日常的には問題ないでしょうが……

(ちなみに『大辞林』には上記のどちらも見出し語にはなく、「バトル−ロイヤル」だけが
プロレス用語として載っています。)

なぜこういうことになってしまったのでしょうか?
http://www.battle-royale.com/



リンガ・フランカ、コリア(ン)語、om。

坂梨 (2000/12/21 08:39)

松茸様
# でも「リンガ・フランカ」には<語>はつけないですね。
この語が特定の言語ではなく、ひとつの概念を表しているからでしょうか?
「クレオール」の場合は大文字で始めるかそうでないかで意味が異なるようですが、
前者の場合ルイジアナや西インド諸島との連想が強いので「語」が付くのかもしれません
(www.m-w.comを見ました)。

益山様、たき様
>この Korean は形容詞なので, 「コリアの言語」になるのでは?
>the Korean languageの日本語訳は「コリア(=朝鮮)語」でよく、その意味は
>「コリア(=朝鮮)の言語」
うーむ、「コリアン語」の根拠として英語のKorean Languageを持ち出すのは
無理があったかな…一見よさそうに思ったのですが…

にもかかわらず僕の耳には「コリア語」よりも「コリアン語」の方がしっくり
来るのはなぜだろう。「在日コリアン」という言葉があるせいかな。
「コリアン料理」とも言うし。普段「コリア」は余り使いませんものね(日本語の
文脈では、ですよ)。

また「朝鮮」または「朝鮮語」を僕が余り使わない理由は前に書いた通りです。

>もとは Corea だったのを日本人がアルファベット順でJapan より後ろにくるように
>するために Korea に変えた, という話だったと覚えています。
初耳です、それ。いずれにせよコリアンの皆さんにおまかせすることになるでしょうね。

益山様
omとhumの件、サイト紹介ありがとうございます。両者が別物であることが
よくわかりました。



ユーゴスラビア=南スラブ族の国

坂梨 (2000/12/21 07:47)

これについては佐藤和美氏がすでに探求しておられます。
「ヨーロッパの言葉」中の「語源・思いつくままに(外国語編)」をご参照ください。



訂正(その2)

たき (2000/12/21 06:14)

佐藤さん、
どうも私ばかり書きまくっているようで赤面の至りですが、また訂正です。
ドジな私をお許し下さい。

3本前の書き込み「ローマン帝国?」で

「(・・・)英語や仏語でもCではなくてKですから、」

と書きましたが、読み返して「ガーン!」。とんだ大嘘でした。
仏語の方はCです。
今後は投稿前にもっと気を付けます。



つく・つき・つか

たき (2000/12/21 05:48)

動詞と名詞を繋ぐかの見える、ア音の名詞についての発見を報告します。やっと先行研究の一つを昨夜ついに発見しました。阪倉篤義の「日本語表現の流れ」(岩波セミナーブック:1993)から引用します。その機能については同意出来ませんが、形態的には私の考えと一致しています。

 「用言の種々の活用形は、その語幹部(例えば「読む」におけるyom-)に含まれる動作や状態の基本的意味の、場合に応じての種々の働きを表し分けるものであるが、その中には、それを、一つの事柄として体言的に表す場合もあった。(・・・・)動詞の語尾にa母音を持つ形も、古くは体言的な性格を持ったと考えられる。

    ムラ(村)←ムル(群る) ナハ(縄)←ナフ(綯ふ) ヲサ(長)←ヲス(治す) 
    ツラ(列)←ツル(連る) アカ(赤)←アク(明く)

 などは名詞として固定してしまったものであるが、広く「成立しうべき一つの情態」を体言的に表すという意味で、これを「情態言」と呼んでもよい」(pp.74-75) 

「搗く:塚、綯う:縄、打つ:歌」などの延長で私が「シマ」を動詞「占む・締む」と関連付けた(12月16日)のは、この阪倉説に沿って考えればそれほどトンデモ説でない様で安心しました。機能については阪倉が「成立しうべき一つの情態」、私は「行為・出来事の結果」と意見が分かれますが、この考察についてはまた機会を改めます。先ずはご報告まで。(面独齋さん、書き込みに深謝します。今読んだ所ですので、考えてまたお返事します)



Re: ほる・ほり・ほら

面独斎 (2000/12/21 04:50)

たきさん、

> 先ず行為があって、その後に結果が出る

そういうことです。語の派生の順序を別にしても、「掘る」という概念が先行したと考えていらっしゃるわけでしょう?

> hor-という共通の語幹

を考えた場合に、その hor- の意味としてやはり「掘る」のごとき行為・動作を想定するわけでしょう? そうでなければ「ほら」を「結果」とは呼ばないでしょうから。

いま仮に、語の派生の順序が「ほら → ほる」であったと仮定してみましょう (その可能性は、たきさんも否定なさらないわけですよね)。まず「ほら」と命名された「洞」という概念があり、それから派生して「掘る」という概念が生まれ、「ほる」の語形が与えられたと考えるわけです。この場合、「ほる」の原義は「洞 (のようなもの) を作る行為」であると言えましょうか。そうすると、「洞」は「結果」ではなく「目的」であるということになります。

「結果」と言ってしまうと「ほら → ほる」の可能性を否定しているように聞こえてしまうので、その可能性を否定するつもりがないなら「結果名詞」という言い方は不適当ですよ、というのが私の主張なんですが、お分かりになりませんか?



訂正です。

たき (2000/12/21 01:38)

すみません。先程の書き込みで

ここで考えているのは、あくまでも日本語内部の、語幹であるsim-, hor-, ut-,
naw-から派生される語形成についてです。

の、naw-の後に「など」を加えて下さい。



「ローマン帝国」?

たき (2000/12/21 01:33)

あれこれ調べた結果、動詞と名詞を繋ぐA音の名詞について大発見がありました。熱中している間に「シマ」の件と「朝鮮語」の件でたくさんコメントを戴き、皆さんに感謝します。コメントにお答えします。発見のご報告は別に書きます。

ビーバさん、the Korean languageの訳としての「コリアン語」ですね。成程、と一旦は盲点をつかれた気がしましたが、考えてみるとちょっと変ですよ。益山健さんがおっしゃる様に、ここの Korean は形容詞です。Koreanの「訳」は「コリアン」ではないでしょう。(「音訳」ですか?)つまりKorean languageはRoman Empireと同じ構造で、これを「ローマン帝国」と「訳す」のは変です。日本語では名詞が並立した場合に最初の名詞は形容詞的に使えますから(例:京都大学・郵便局。ともにフランス語ではde(=の)が入ります)、the Korean languageの日本語訳は「コリア(=朝鮮)語」でよく、その意味は「コリア(=朝鮮)の言語」です。益山健さんのおっしゃるKoreaとCoreaの表記についての政治的「陰謀」については、興味はありますが何も知りません。英語や仏語でもCではなくてKですから、これは「日本語でローマ字書きする時の」の謂いでしょうか。ローマ字書きなら、Kでいいのでは。

面独斎さん、
>「結果名詞」という呼び方は不適切ですね。「結果」という表現は特定の順序を想起させてしまいますから。
==特定の順序を想起させる、とはどういう意味でしょうか。先ず行為があって、その後に結果が出る、ということですか。でもその順で言葉が派生したことにはならないし、そうは言っていません。hor-という共通の語幹に、AーIーUという3つ母音がついた「ほら・ほり・ほる」という3つの、それぞれの機能を備えた単語があるのでは、というのが私の立場です。因に「聞くは一時の恥」のように終止形も名詞的に使えますので、子音語幹プラスAーIーUはすべて(動詞活用以外に)名詞にもなれる(元は、なれた)と言えると思います。一方、「ほれ・ほろ」ではそうは行きません。
それから幾つかコメント戴いた「シマ」も含めての朝鮮語との同系ウンヌンですが、私はここではその問題は論じていません。その可能性はあると思いますけど相互排他的でもないし。ここで考えているのは、あくまでも日本語内部の、語幹であるsim-, hor-, ut-, naw-から派生される語形成についてです。

松茸さん、及ばなかったのは松茸さんの筆ではなく、こちらの理解力でした。お許しあれ。m(_ _)m

佐藤さん、21世紀突入寸前にヒット数10万とは!感慨も一入でしょうね。何か大パーティでも御計画でしょうか。銀世界のモントリオールからワインで乾杯致します!!



南スラブ

ひぽぽ (2000/12/20 22:19)

だったのですね。中村さんもありがとうございました。
愛知大学の中日辞典ですね。ありがとうございます!



梵字とか

益山 健 (2000/12/20 14:44)

>the Korean language
この Korean は形容詞なので, 「コリアの言語」になるのでは?

そういえば Korea に反対して Corea を使うべきだと主張している人々がいますね。
どう思われますか? たしか, もとは Corea だったのを日本人がアルファベット順で
Japan より後ろにくるようにするために Korea に変えた, という話だったと覚えて
います。

>しま
しま(島), くま(熊), うり(瓜), くし(串), はた(畑), ほし(星) などは大野氏だけ
でなくていろんな人が朝鮮語の単語と対応しそうな例としてあげていると思います。

>オウム
少なくとも私の見たものは梵字でなく, はっきりチベット文字でした。別のところで梵
字を使っていたのかもしれませんが。
下のリンクにチベットでもっともよく使われる om mani padme hum をチベット文字で
書いた例があります。この最初のやつをオウムは使っていたと思います。(ちなみに最後
の文字が吽です)

http://www.dharma-haven.org/tibetan/prayer-wheel.htm



重言 Re:コリアン語、エスペラント、イディッシュ。

松茸 (2000/12/20 14:10)

#「可能性もありうる」の方がよっぽど重言です。(^^;

->坂梨さま:
 ご教示ありがとうございます。
 「イディッシュ」については、"judisch"そのものと同源とする説もありますが、いずれにしても「その言語を母語とする集団やその居住地」と限定しないと危ないですね。
 更に類例として「スワヒリ語」「ウルドゥ語」を思いつきました。いわゆる「クレオール語」(これは別の意味で妙な表現)にはこのタイプが多いようです。
# でも「リンガ・フランカ」には<語>はつけないですね。



いろいろ

佐藤和美 (2000/12/20 13:03)

この伝言板始まって以来の盛況ですねぇ。
この伝言板は1ページ10件表示しますが、それが全て同じ日付なんてほんと初めて。

私事ですが、今週は忘年会の週なものであまり伝言板に時間がさけません。(^^)
書き込み件数もおおくて、時間もとれないので、返事出し忘れてるのがあったらごめんなさい。

たきさん
>ヒット数10万ももうすぐですね。予想はいつごろでしょうか。
私の予想では来週の月曜日頃です。

坂梨さん
>佐藤さん、この話題まだ継続でいいですか?それとも一応この辺でよしとしましょうか?
この伝言板はスレッドになってるわけでもないし、新ネタしだいでいきましょう。

ビーバさん
>オウム真理教のアルファベット表記「AUM」は略ではなかったと思います。
そうですか。(^^);
私のほうはうろ覚えなもんで、ビーバさんがハッキリ覚えてるならそちらが正しそうですね。



ほる・ほり・ほら

面独斎 (2000/12/20 07:38)

>「ほる・ほり・ほら」で言えば、これに共通する語根としてhor-はどうか、
>動詞が先か名詞が先かということにはあまり関心がありません。

なるほど。しかし、そうなると、「結果名詞」という呼び方は不適切ですね。「結果」という表現は特定の順序を想起させてしまいますから。



Re:コリアン語、エスペラント、イディッシュ。

坂梨 (2000/12/20 04:50)

ビーバ様
>「コリアン語」というのは一見変ですが、英語で「the Korean language」と
>いう言い方があるので、その訳と考えれば納得がいきます。

僕もそう思います。個人的には「朝鮮語」というと一瞬いわゆる「北朝鮮」の言葉だけを
指しているような気分になるのですよね。どうも引っかかる。まあ日本の大学教育では
ほとんどの場合「朝鮮語」と呼んでいると思いますが。まあ将来南北統一の暁にもし国名が
「朝鮮国」みたいのになったら遠慮なく「朝鮮語」と呼べるかな、という感じです。

松茸様
>「コリアン語」以上に問題なのが「イディシュ語」ですね。これ
> は地名でも民族名でもないので重言の正当化ができません。

その通りだと思います。ただ難しい問題ですね。「〜語」と呼んでおかないと、事情を知らない
人には言語だとわかってもらえない危険もあります。
似たような例としてサンスクリットやエスペラントがありますよね。両方とも地名でも
民族名でもないですが(前者は「完成された語」後者は「希望する人」の意)、
日本ではしばしば「語」が付けられているようです。

と、ここでイディッシュの語源が気になったので、www.m-w.comを引くと
short for yidish daytsh, literally, Jewish German, from Middle High German judisch diutsch, from judisch Jewish (from Jude Jew) + diutsch German
とありますね。要するに「ユダヤ系ドイツ人」が語源のようですが、語意としては
これは使われてはいないようなので、松茸様の論点はそのままです。でも興味深いですね。



南斯拉夫

なかむら (2000/12/20 04:42)

南斯拉夫とはユーゴスラビアだとすでに益山から正解が出されていますが、
少し蛇尾を。。。

南斯拉夫は中国語での表記です(日本でもそれを受け入れているのかどうか
は知りません)。で、斯拉夫は「スラブ」ですので、南斯拉夫とは「南スラ
ブ」という意味になります。音訳ではなく意訳ですね。

>ひぽぽさんへ
 国名の中国語表記は、『中日大辞典』(愛知大学)が便利です。巻末に
 190国ほど出てます。



終?・ジョン・レノンと仁王様と某宗教?

坂梨 (2000/12/20 04:23)

佐藤 和美様、益山 健様、ビーバ様

みなさまご教示ありがとうございます。大変参考になりました。
ここまでのところをいささか強引に整理させてもらいますと、

(イ)ジョン・レノンが「アクロス・ザ・ユニバース」の歌詞で使った"om"はサンスクリット
の音と思われ、漢字では「口へんに奄」である(益山氏)。彼のラーマクリシュナへの
傾倒の現れか(佐藤氏)。
(ロ)某宗教団体名”AUM"は上記"om"を体現する複数の概念の頭文字?を取ったもの(佐藤氏、ビーバ氏)。ただしロゴマークは"om"を表す梵字らしい(ビーバ氏)。
(ハ)"om"と"a-hum"(「阿吽」)は同じサンスクリットながら別物?。しかし共に世界の
究極概念(諸辞典より)。"a"は「最初の音」(佐藤氏)。

佐藤さん、この話題まだ継続でいいですか?それとも一応この辺でよしとしましょうか?



om,コリアン語

ビーバ (2000/12/19 21:44)

 最近、書き込みが多いですね。いくつか気になることがあるので書き込ませて
いただきました。

■om,AUM,オウム‥‥
 オウム真理教のアルファベット表記「AUM」は略ではなかったと思います。
インドの宗教哲学で「オン」をAとUとMに分解して解釈することがあり、それに
従ったものだと思います(解釈には諸説あって統一されていなかったと思う)。
 それから、オウムのマークに使われていたのは梵字(より正確には悉曇梵字)
でしょう。チベット文字のことはほとんど知らないのですが、梵字から発展した
別の文字だと思います。もし広辞苑をお持ちなら、「梵字」の項を見てみてくだ
さい。一番上にある「オン」の文字がオウムのマークだったと記憶してます。
 それから、Beatlesの歌詞にあるDevaというのは「神」のことですね。仏教で
は、意訳で「天」とか音訳で「提婆」とか訳されますけど。

# 手許にある広辞苑は第四版なので、ほかの版だと違うかもしれない

■「コリアン語」について
 「コリアン語」というのは一見変ですが、英語で「the Korean language」と
いう言い方があるので、その訳と考えれば納得がいきます。



Re: 岩波古語辞典

松茸 (2000/12/19 21:44)

 お騒がせしました。
 「例のごとくトンデモ説が載っている」というニュアンスで書いたつもりですが、筆が及ばなかったようです。m(_ _)m
 なお、「しま」については、安本氏の著作(題名忘失)にも、“同源の可能性もありうる”程度で言及されていました。
 
->たきさまへ:
 大野氏のトンデモは昔からです。なにせ1950年代にモーガンの『古代社会』を援用した語源解釈を提唱したわけで、以来「国語学」以外の研究者からは敬(?)して遠ざけられているのが実情でしょう。
 また、大野氏の著作には《朝鮮語にもタミル語起源の語がある》という「研究」が紹介されており、一応筋は通っているようです。(^^;
*追記。私自身はふだんは「朝鮮(語)」という表現を使っています。ただ、植民統治を連想して嫌う人もいるのは事実なので、多くの人が納得するものならすすんで言い換えるべきだ、とは思います。
# 「コリアン語」以上に問題なのが「イディシュ語」ですね。これ
# は地名でも民族名でもないので重言の正当化ができません。



(無題)

ひぽぽ (2000/12/19 17:00)

ふぉうさん、あの時間に素早いお答えありがとうございました!
朝起きてみて感動しました。
益山さん、ありがとうございました。
出題には「南尾斯拉夫」とありましたが「南斯拉夫」が正しいのですか?
新聞でもまったく気がつきませんでした。
HPでいろんな漢字で国名を一覧にしてくれているところを調べましたが
どこもこれはありませんでした。(私が検索した範囲ですが)
どうもありがとうございました!!すっきりしました。



岩波古語辞典

佐藤和美 (2000/12/19 14:09)

「岩波古語辞典」の朝鮮語語源説ですが、安本美典「日本語の成立」(講談社現代新書)に批判が載ってます。
私にはタミル語語源説といい勝負かな、というふうにしかみえません。



RE:アイヌ語保存について

佐藤和美 (2000/12/19 10:43)

以下のHPを参考にしてみてください。

アイヌ文化振興・研究推進機構
http://www.frpac.or.jp/

アイヌ民族博物館
http://www.ainu-museum.or.jp/

Ainu puyarA
http://www.alles.or.jp/~tariq/
このHPには掲示板もあります。質問にいいかもしれません。



(無題)

たき (2000/12/19 10:43)

佐藤さん、このサイトは本当に素晴らしいです!ヒット数10万ももうすぐですね。予想はいつごろでしょうか。

あっと言う間にお三人からコメント戴きました。松茸さん、坂梨さん、面独斎さん、
有難うございます。

松茸さん、岩波古語辞典は私もよく見ますが、この本のコリア語の語源はあんまり当てになりませんね。タミール語の方へ行ってしまった大野氏、今はどんな風にコリア語との関係を考えているのでしょう。優秀な国語学者と尊敬していただけに、一連のとんでもタミール説で学者生命を自ら断ったかに見受けられます。

坂梨さん、面白いサイトのご紹介、感謝致します。でも「コリアン語」ってのは何か「キンカクジ・テンプル」みたいですね。それともコリアンを民族名で言っているのでしょうか。松茸さんも使われた、地名との「コリア語」の方が納得出来ます。確か渡部昇一あたりも「コリア語」と言っていたように記憶しています。うろ覚えですが。そう言えば鈴木孝夫と渡辺キルヨンの慶応コンビはずばり「朝鮮語のすすめ」という本を出していましたね。キンヨルさんは韓国ご出身ですから、これを見れば差別語じゃないみたいです。

面独斎さん、私の言葉が足りなかった様で誤解を生みました。私が考えているのは実は子音で終る語根なのです。「ほる・ほり・ほら」で言えば、これに共通する語根としてhor-はどうか、と思うわけです。塚であれば、これはtuk-を持つ「つく・つき・つか」の一つと捉えます。阪倉篤義によれば4段動詞から1段や2段が派生した様ですから、動詞は子音で終るものが基本だったのでしょう。私は動詞が先か名詞が先かということにはあまり関心がありません。これは大野の例ですが、名詞にもis-を共通に持つ「磯・石・砂子(いさご)」があります。印欧語でも同じですが、大昔は名詞も動詞もごっちゃなんですね。今でも「話(し)に行く」の「はなし」など、名詞なのか動詞なのかはっきりしない例があります。「つく・つき・つか」を例にとると、ここでtuk-に続く3母音A-I-Uは沖縄語やハワイ語の3母音と同じですし、おそらく日本語の母音として最も基本的なものであろうと思います。動詞としても勿論(それぞれ終止/連体、連用、未然として)使われる母音ですが、名詞としては行為名詞の-I に対して結果名詞の-Aという機能分担が本来はあったのではと考えました。
(因にフランス語などの現在分詞(ジェロンディフ)と過去分詞の関係がこれに似ています。A-I-Uの3母音では英語の動詞活用にsing-sang-sungなどあり、対照的な考察が面白いです)



どうも

益山 健 (2000/12/19 10:30)

坂梨さん, 言葉が足りずに申し訳ありません。
サンスクリットは現在は通常デーヴァナーガリーで書かれます。チベット文字と言ったのは
オウムのマークにチベット文字の om を使っていたということです。

ひぽぽさん, 南尾斯拉夫というのは南斯拉夫のことでしょうか? ユーゴスラビアのこと
です。新聞の見出しでは「南国」と省略されることがあって, 知らないと何のことやら
わかりません。NATO を北約, アルバニア系を阿裔というのもわかりにくかった…

償さん, テレサテンのテンは「とう小平」の「とう」と同じ字です。「つぐない」は
「になう・いざなう・ともなう・あざなう・やしなう・うしなう・あがなう・
まかなう・あきなう・おこなう・そこなう」などと同じ「なう」つき動詞かとも思い
ますが, 16世紀には「つくのい」と言っていたらしく, 違うかもしれません。



「洞」と「掘る」

面独斎 (2000/12/19 07:55)

「ほら (洞)」「ほる (掘る)」「ほり (堀)」についてですが、たきさんは「ほら」も「ほり」も動詞「ほる」に由来するとお考えのようですね。たしかに、「ほり」は連用形名詞でしょうから、

 ほる → ほり

という派生過程を想定するのは肯けます。しかし、「ほら」も同様に「ほる」から派生したと考えてしまうのはいかがなものかという気がします。可能性を言えば、

 ほら → ほる

という派生過程も考えうるわけで、たきさんがこの点をハナから否定していらっしゃる (ように見える) のがどうもよく理解できません。動詞よりも名詞のほうがより原始的な言語要素であるとも考えられますし……。



アイヌ語保存について

KAORI (2000/12/19 07:08)

私は少数言語に興味を持っているものです。インタ−ネットでアイヌ語
についての情報集めをしていますが、なかなか私の知りたいことに関す
るサイトが見つからないため、ご存知の方に教えて頂きたいと思い、書
き込みいたしまいした。それは次のようなことです。

・アイヌ語保存協会のようなもののインタ−ネットのサイトがあったら
 アドレスが知りたいです。
・他のアイヌに関するサイトで、今もアイヌ人に対する社会的差別行為
 はなくなっていないと知りましたが、その現在の状況とそれに対する
 対策機関の有無。
・国(文部省など)・北海道の行政機関からのアイヌ語保存への姿勢。
 そのための補助金などの有無。公立の学校などでのアイヌ語学習の状況。
・一般の人たちの意識。なぜ皆さんは現在アイヌ語を習っているのか。
 アイヌ語についてどのような考え方を持っているのか。

質問が少し抽象的なものになり恐縮ですが、上記に関する情報が何か
あったらぜひ教えて頂きたいと思います。なお琉球方言に関しても同
様のことを知りたいです。お願いいたします。



Re:たきさん、初めまして。

坂梨 (2000/12/19 06:17)

>佐藤和美様

いわゆるKorean Languageを日本語でなんと呼ぶかですが、在日コリアンの方々の間で
「コリアン語」というのが使われているようです。

以下のサイトで見ました。

http://www.info-net.co.jp/mire/index.html#ret



再びジョン・レノンと仁王さまと某宗教?

坂梨 (2000/12/19 05:21)

益山 健様

ご教示ありがとうございます。
>チベット文字で書かれた字は明らかに om
サンスクリットはチベット文字で表記するのですか?
すみません、この点まったくの無知なもので。

佐藤 和美様
ご教示ありがとうございます。
AUMが略称とは知りませんでした。

結論としてはomとa-humは共にサンスクリットの字だが別物であるということで
よろしいのでしょうか。他方、どちらも「究極の世界」を表すことになっているのですね?
うーむ・・・



テレサテンの悲しみ

償 (2000/12/19 03:18)

テレサンテンの死を知ったとき何故と思いました。
その後、マスコミからいろいろな話がつたわりました。
 最後の言葉が(お母さん)と聞いたときには、また、
泣いてしまいました。テレサがのこしたつぐないを聞きながら
物思いにふける夜更け前です。ところで、つぐないの語源とテレサテンの(テン)の意味を教えて下さい。



琉球王朝について

償 (2000/12/19 01:04)

最近、琉球の初期王朝とおもわれる浦添城址から韓国産の瓦が多数出土したとの
ニュースがNHKでありましたが、謎につつまれている琉球王朝が、中国ではなく
韓国と繋がっているとしたらとてもわくわくしますね。
 そういえば、琉球では母親のことをアンマ、親戚のおじいさんのこエエカハロウオジ 
というそです。それって、韓国的な響きですよね。しかし、私が期待した長老を意味するタンメーは中国語との結論がこの伝言版ででました。私の恋人琉球はやはり中国、大和、韓国のチャンポンなのでしょうか



もしかして

ふぉう (2000/12/19 00:55)

ユーゴスラビアかしら?



南尾斯拉夫は何と読むのでしょうか?

ひぽぽ (2000/12/19 00:30)

「南尾斯拉夫」・・7国と国境を接する地中海沿岸の国
らしいのですが、わかりません。いったい何と読めばいいのでしょうか?
教えてください。よろしくお願いいたします。



南(ハエ)と蝿

償 (2000/12/18 20:14)

とんでも本を読んで以後、蝿(ハエ)と南(ハエ)
がつながるんではないかと考えるようになりました。
 南西諸島では蝿のことを(ヘ、フェ)というそうです。
沖縄県には南風原町(ハエバルチョウ)、東風平町(コチンダチョウ)などの地名が
あるそうです。万葉の言葉は沖縄で生き残っていると、とんでも本に書いてありました。



山(ヤマ)について

償 (2000/12/18 16:55)

山(ヤマ)は高いを意味する(ヤ)と島、陸、土地を意味する(マ)から
できているととんでも本に書いてありましたが本当でしょうか。



Re: シマ

松茸 (2000/12/18 15:14)

->たきさまへ:

 はじめまして。
 既にご存知でしょうが、話題の「シマ」について、「コリア語」起源説もありますので、記しておきます。
 『日本書紀』の雄略紀・武烈紀の古訓に、百済人が「嶋君」「主嶋」を<せまきし><にりむせま>と呼んだ、とみなせる部分があります。これが本当にある時代の百済語に由来するとすれば、「島」=<せま>と考えられ、日本語「シマ」と似ていることになります。
 また、現代コリア語でも、「島」の意味の“seo:m”("eo"は広いオ、IPAでは'c'をひっくり返して示す)。":"は長音)という言葉があります。
 もちろん同源の証明は不可能ですし、こういう短い語の場合は偶合の可能性も大きいわけですが。
# 例の『岩波古語辞典(補訂版)』では、「朝鮮語siem(島)と同源」と断言しています。(^^;



RE:ジョン・レノンと仁王さまと某宗教?

佐藤和美 (2000/12/18 12:53)

手元に昔買った「ヤングセンス昭和45年春号付録BEATLES DICTIONARY全曲保存版」というのがあるんで、「アクロス・ザ・ユニバース」の歌詞を確認しました。(私もBeatlesファンです)

Jai Guru De Va Om

おぼろげな記憶ですが、某宗教はなにかのイニシャルじゃなかったかと思います。
「北大西洋条約機構NATO」を「ナトー」というみたいな。

「阿吽(a-hum」)」の「a」は「最初」の意味である、と辞典に書いてあります。
五十音図はインドの影響があるようです。
(たとえば「大辞林」で「悉曇(しったん)」の項を見てみてください)
五十音図の最初の字は「あ」ですよね。
これで「あ」が「最初」の意味になるのがわかる?
「ん」は五十音図の最後だったなぁ。
(以上、完全には確認してない情報です。)



RE:どなたかつなげてください

佐藤和美 (2000/12/18 12:50)

「泡」の旧仮名は「あわ」(新仮名と同じ)
「鮑」の旧仮名は「あはび」
「あわび」の「あわ」は「あは」だから、「泡(あわ)」とは無関係でしょう。
語源を考えるときは旧仮名を考慮に入れたほうがいいですよ。

「し」で始まる言葉を考えてみると、
「しお」
「しか」
「しみ」
「しも」
「しわ」
植物と関係ありますか?
それに「シマ」を「草木」+「土地、陸、丘」でナットクできる人はほとんどいないと思いますけど。

他の語も同じですが、自分の都合のいいデータだけひろってこないようにしましょう。
トンデモ系は自分に都合のいいデータしか使わないので注意しましょう。
それとトンデモ系はデータの捏造もするので、自分でできるデータのチェックは必須です。



なわ・つか・しま?

たき (2000/12/18 08:34)

佐藤さん、コメントに感謝します。
>山口佳紀編「暮らしのことば語源辞典」(講談社)では「ア音」ではなく、「未然形」という言葉が使われてます。ただ動詞の未然形が名詞化されるとは言い切ってませんが。
==おっしゃる通り、普通は「(雨)ふり・まつり」など、連用形が名詞の形ですね。ただ、行為や出来事のプロセスそのものを表すものと、結果を表すもの(なわ・つか・うた)が本来大和言葉にはあって、4段動詞を例に取れば「イ音」が前者、「ア音」が後者で表されたのじゃないか、と私は疑って調べています。この「結果名詞」の方は今は数える程しか残っていず、恐らくは結果の方も連用形に収斂してしまったという印象ですが。どなたか、他の例を(方言でも)御存知でしたらご教示下さい。それからこういった先行研究や本があった知りたいです。

>私が気になるのは「洞(ほら)」は人工物でなくても使いますよね。つまり掘ったものでなくても「洞(ほら)」ですよね。せいぜい「同根」あたりがいいんじゃないかと思うんですが。 ==なるほど。自然のプロセスと考えると別に人工物でなくともいいのでは。雨や波や風が掘ったものとして「ほら」を考えました。上に述べました様に、連用形に収斂されてしまえば「掘る」には何より結果としての「堀(ほり)」がありますね。動詞の方は手偏、名詞の方は土偏で、行為と結果が漢字表記に区別するのは面白いと思います。



城(グスク)考

償 (2000/12/18 06:15)

琉球では(城)のことを(グスク)というそうですが
その語源について諸説あるとのことです。
私はグスクは日本語の(おごそか)からきたのではないかと
思いますがどうでしょうか。



いろいろ

益山 健 (2000/12/18 04:17)

「つう」と「かあ」は例えば江戸語の辞典(講談社学術新書)の「つうかあ」の所に語源
らしきものが書いてあります。

om については, 「おん」(口へんに奄)で辞書をひかれるといいかと思います。某真理教
がなぜ aum とつづったのかはわかりませんが, チベット文字で書かれた字は明らかに om
でした。なお, guru は「師」とか「先生」という意味ですね。jai は「勝利」という意味
でかけ声の頭によく使います。ビートルズは一時ラーマクリシュナなんとかという怪しい
インドの宗教に凝ってたのでそのへんの何かではないのでしょうか。

混沌については古いですが袁珂「中国古代神話」(みすず)あたりは如何?



混沌帝

天養 (2000/12/17 21:58)

道教のお話しより、混沌帝に付いてお聞きしました。
ご存じの範囲内で、混沌帝に付いて御教え下さい。
混沌帝で検索しましたところ此方のサイトに当りました。



「つうと言えばかあ」の語源

こぶへい (2000/12/17 19:19)

この間、友人と話していて「つうと言えばかあ」の「つう」と「かあ」の意味って何だろうと言うことになり調べて見たのですが分かりません。どうか教えて下さい。



RE:シマ

佐藤和美 (2000/12/17 17:07)

たきさん
>ところで、「綯う(なう)」と縄(なわ)、「搗く」と塚、「掘る」と洞、(恐らくは)「打つ」と歌、などア音は行為の結果を指す名詞であることが多いですね。

山口佳紀編「暮らしのことば語源辞典」(講談社)では「ア音」ではなく、「未然形」という言葉が使われてます。ただ動詞の未然形が名詞化されるとは言い切ってませんが。
私が気になるのは「洞(ほら)」は人工物でなくても使いますよね。つまり掘ったものでなくても「洞(ほら)」ですよね。
せいぜい「同根」あたりがいいんじゃないかと思うんですが。

>この延長で行くと、シマは古語の「締む、占む、標む」(物の所有が土地への立入り禁止が、社会的に承認されるように、物に何かを結いつけたり木の枝をその土地に刺したりする意:岩波古語辞典)から来ていると言えませんか。(お正月の注連縄もこの「シメ」ですね)上の「なう」から「うつ」までは4段活用、「しむ」は下一段という違いはありますけど。下一段では「群る」と「群、叢、村」を挙げてもいいと思います。

「しむ」と「しま」ですか。わたしも「同根」かなという気がします。
ただ、私の持ってる資料の中には見当たりませんでした。

「添(そ)ふ」と「側(そば)」
「墾(は)る」と「「原(はら)」
なんてのもあるようです。



益山さんへ

カレン (2000/12/17 16:36)

教えてくださいまして、ありがとうございます!
早速教えていただいたサイトにとんで読んでみました。

私の知りたかったことが全て書いてあるーっ♪と、大感激しました。
とりあえず「ダ埼玉」が「ダサい」の語源でないことも、これで
はっきりしました。胸のモヤモヤが晴れてスッキリした気分です。

本当にありがとうございました。



Re: ダサい

益山 健 (2000/12/17 12:20)

ダサいの発生については, ここに簡単に書いてありました。
飯間浩明氏, ことばをめぐるひとりごと #20

http://www.asahi-net.or.jp/~QM4H-IIM/ktb020.htm



「ダサい」の語源は?

カレン (2000/12/17 07:40)

こんにちは。今、悶々と気になっている言葉があります。
それは「ダサい」。

つい先日、死語関係のホームページで「ダサい」の言葉の語源は「ダ埼玉」だ、と
書いてありましたが、これは本当なのでしょうか?

広辞苑には「野暮ったい、洗練されていない意を表す俗語」とありますが、語源までは
さすがに載っていなくて...。

どなたか教えていただけると、とてもうれしいです。どうぞよろしくお願いします。



ジョン・レノンと仁王さまと某宗教?

坂梨 (2000/12/17 04:54)

始めまして、坂梨と申します。すばらしいサイトですね。僕も言葉全般に関心があるのでちょくちょく寄らせてもらいます。早速ですが、以前から気になっていた疑問が2点あります。

a)ジョン・レノンの曲「アクロス・ザ・ユニバース」に、確か以下のような歌詞があったと思います(うろ覚えでごめんなさい)。

Jai guru dei va, om.

いままで意味も調べず歌っていましたが、あるときふと気になり"om"を辞書で引くと
たとえばwww.m-w.comの辞書ではこう出ています。

Function: noun
Etymology: Sanskrit
Date: 1788
: a mantra consisting of the sound Om and used in contemplation of ultimate
reality

要するに瞑想時の掛け声のようなものらしいですが、サンスクリットで思い出したのが日本語で「阿吽(あうん)の呼吸」と言うときの「阿吽」です。小学館『国語大辞典』には「阿吽」は

(梵a-hum の音訳)仏語。
1 密教の言語観で、阿は悉曇(しったん)一二母音の初音で開口音。吽は終わりで閉口音。密教ではこの二字をもって法界万有を摂し、阿は一切が発生する理体、吽は一切の終結する智得を表わすとし、また菩提心と涅槃などを表わすとする。
2 吐く息と吸う息。→あうんの呼吸。
3 寺社山門の仁王、狛犬(こまいぬ)などの一対。一は口を開き、一は口を閉じる。(以下略)

と出ています。「"om"=阿吽」と考えてよいのでしょうか?またここの部分の歌詞の意味がわかる方教えてください。

b)一つ目の質問に関連するのですが、上記の歌詞の中の"guru"と言う言葉は某宗教団体を思い起こさせます。確か英語名は"AUM"だったはず。"om"とは綴りが違いますが、"A+UM"と考えると「阿吽」ですよね。そう言えばあの団体はもともとはヨガのグループだったと記憶しています。どなたか"AUM"の由来をご存知ないですか?
長くなって申し訳ないですがよろしく。

Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) ゥ Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988



谷について

償 (2000/12/17 02:47)

読谷(ヨミタン、ユンタン)、北谷(チャタン)の(タン)が(谷)を意味
するなら、谷の前についている(読、と北)の意味はなんでしょうか
 沖縄地方では北のことを(チャ)というのでしょうか、キが変化してチにタが変化してヤになったのでしょうか。沖縄では、北は西(イリ)だと、
トンデモ本にかいてありました。私はどうしてもタンが村につながってほしいんです。
どなたか、なんとかなりませんか、本末転倒でごめんなさい。



羽地の語源について

償 (2000/12/17 01:29)

沖縄島の北部地方に羽地(ハネチ)、(ハネジ)、(パニジ)、
方言では(ハニク)、(カニク)というところがあるとのことです。
 羽地の語源をめぐってこれまでにいろんな説がでているとのことですが
一般には砂地を意味する(ハニク)が受け入れられているとのことです。
 どなたかハニクを(ハ)、(ニ)、(ク)に分解して説明できませんか。



どなたかつなげてください

償 (2000/12/17 01:11)

葦(アシ)が水を意味する(ア)と植物を意味する(シ)からできたことを
島(シマ)が草木を意味する(シ)と土地、陸、丘を意味する(マ)であることを
泡(アワ)が鮑とかんけいのあることを
花(ハナ)のハが色をいみするハにつながることを



な〜るほど!!

TV (2000/12/16 23:39)

わぁ!ありがとうございます。>いばらさん
なるほど、確かによく中世物の映画に出てくるような、お城のあれですね。
portcullisですか…「光を遮断する」って感じなんでしょうね。

いばらさんの調べて下さった物を読んで、「ああ、そうか、結構、滝の裏側から見た景色にも似ているのかも」なんていうのも思ったりしました。 始めの頃(伯父曰く)、物の形は見えるのだけれど、輪郭がボンヤリとしてくるのだそうです。

いやぁ、なるほどスッキリいたしました。嬉しいです。
でも、なんかそんな意味深なネーミングするなよ>中世人(笑)
ですね。「曇空」とか、くらいにしてほしいです。

本当にありがとうございました。また、謎にぶち当たったら教えていただきたいです。
ちょこちょこ、のぞかせていただきます…



Re: cataract(白内障)

いばら (2000/12/16 22:48)

TVさん、はじめまして。

Merriam-Webster's COLLEGIATE DICTIONARYからの引用です。
http://www.m-w.com/dictionary.htm

Main Entry: cat・a・ract
Etymology: Latin "cataracta" waterfall, portcullis, from Greek "kataraktEs",
from "katarassein" to dash down, from "kata- + arassein" to strike, dash
Date: 14th century
1 [Middle English, from Middle French or Medieval Latin; Middle French cataracte,
from Medieval Latin cataracta, from Latin, portcullis] :
a clouding of the lens of the eye or of its surrounding transparent membrane that
obstructs the passage of light.

これによると、英語のcataractの語源はラテン語のcataractaで、
さらにその語源がギリシャ語ということのようですね。
上から勢いよく下りてくる(もの)、という意味でしょうか。
cataractaの意味はwaterfall(滝)のほかにportcullisがあり、
白内障のcataractは後者から来ているようです。
Portcullisとは昔の城門や城壁の出入り口などについていた鉄格子のことで、 普段は上に上がっていて、人などの出入りを止める場合に下ろします。
※欧州の中世からの歴史のある街に行くと、今でもこんな鉄格子のついた城門をくぐることがあります。
 通っているときにガシャン!と落ちてきたらどうしよう?と思ったりして。(^^;)

私自身は白内障についての知識はありませんが、この説明を読んだ限りでは
白内障になると眼のレンズまたはそれを取り囲む透明な膜が濁って光が通らなくなることから、
城門の鉄格子になぞらえてcataractと呼んだのではないかと思われます。



アワ

佐藤和美 (2000/12/16 19:35)

「泡」
「「あわ」は動詞「あわてる」の語根」
(三省堂「新明解国語辞典」)



アシ

佐藤和美 (2000/12/16 19:34)

どこまであってるんだかわかりませんけど、次のようなのがありました。

葦(アシ)
「「あし」の語は、「はし」から来た。「始め」という意味である。草木の始めが「あし」で、それは生命の初めでもあった。」(「葦」の項の一部)
(武光誠「日常語の由来辞典」東京堂出版)



初めまして!

TV (2000/12/16 03:27)

こんばんわ、放浪の末こちらを発見。良かったです…

ご挨拶もそこそこなんですが、「白内障、緑内障」の英語の語源を調べておりました。
先日、身内がそれだったもので、ものの弾みでこの病の事を調べてました所、白内障cataract、緑内障glaucomatousとありました。
医学用語によくあるギリシャ語が語源、との事でしたがこのcataはdown、ractはbreak、したがって「大洪水、大滝」という意味が第一項目として上がっていました。
白内障は大洪水?なんの事やら…
もし、ご存じでしたらぜひ教えていただきたいな、と思い書き込みいたしました。

ちなみに、緑内障のglaucoは青味がかった灰色…の様な事を書いてあったので、こちらは「フムフム」と一応「緑」つながりで、何となく納得したのですが…

病としては、全くの別もの(日本語だと〜内障なので)の様なのですが(本日、たまたまお医者にかかったので聞いてみたのですが、「語源は解らないなぁ」でした)、医学的な認知度では聖書の時代から「白内障」は語られていたようです。

お医者さんのHPや医学関係などもウロウロしてみたのですが、「お大事に…」という感じで(涙)。
すっかり丑三つです。

宜しくお願いいたします。



意味の彼方へ

償 (2000/12/16 02:48)

島、(シマ)、葦(アシ)、泡(アワ)
の語源を質問したのは、トンデモ本に影響うけてのことです。お騒がせしました。
(シ)は草木」であってほしい
(マ)は陸、土地、丘であってほしい
(ア)は水であってほしい、(ワ)が水中であってほしいとの希望で質問しました。



シマ

たき (2000/12/16 02:09)

佐藤さん、朝鮮語についてのコメント、有難うございました。私は北も南も含めた朝鮮半島全体で話されている言葉という意味で朝鮮語が一番いいと思うのですが、政治的ニュアンスを帯びてしまうのは困りますね。今回のノーベル平和賞を弾みに、早く統一してほしいものです。いっそコリア語とでもしましょうか。そうなさっている人もいるようです。

さて、話題変わってシマについてですが、「言海」(明治41年版)では「四面局(カギ)ラレテ、狭(セマ)叉は締(シマ)ノ義」とあります。この限っているのが水であれば現在の意味の「島」となり、陸上の話であれは沖縄語の村の意味になるのでしょう。ところで、「綯う(なう)」と縄(なわ)、「搗く」と塚、「掘る」と洞、(恐らくは)「打つ」と歌、などア音は行為の結果を指す名詞であることが多いですね。この延長で行くと、シマは古語の「締む、占む、標む」(物の所有が土地への立入り禁止が、社会的に承認されるように、物に何かを結いつけたり木の枝をその土地に刺したりする意:岩波古語辞典)から来ていると言えませんか。(お正月の注連縄もこの「シメ」ですね)上の「なう」から「うつ」までは4段活用、「しむ」は下一段という違いはありますけど。下一段では「群る」と「群、叢、村」を挙げてもいいと思います。



シマ

佐藤和美 (2000/12/15 12:32)

「シマ」ですが堀井令以知編「語源大辞典」東京堂出版にはこのようにあります。
「シマは、海に浮かぶ島のほかに、村落のことであり、生活共同体、特定の民家群をいった。それがたまたま、海上に存在する島に主としていうようになった。今でも、陸地である限られた地域をシマということがある。沖縄では村をシマといい、シマをハナリ(離)というところがある。シマに島の字を当てたのはまちがい。シマはセマイ(狭)と同系か。」

暴力団等がナワバリのことをシマといいますよね。これが由緒正しい本来のシマ?



たきさん、初めまして。

佐藤和美 (2000/12/15 12:31)

たきさん
>数日かけて過去ログを読破した所です。
ありがとうございます。
ちりも積もればで、いつのまにか過去ログも一財産になってしまいました。
これもいろいろな方に書き込んでいただいてるおかげです。(^^)

>朝鮮語って差別語じゃないですよね。
「朝鮮語」と「韓国語」のどちらかを使うことになりますが、私も頭を悩ませてます。「朝鮮語」が北朝鮮の言葉で、「韓国語」が韓国の言葉みたいなニュアンスがありますから。NHKは「ハングル講座」でやってますが、それも仕方のないことでしょうね。
私はこの伝言板のどこかで「韓国・朝鮮語」という名称を使ったときがあったかもしれません。「在日韓国・朝鮮人」という言い方があるので、それを参考に造語したのですが、結構いいかな?



Re:カンナ

メノウ (2000/12/15 11:00)

佐藤さんありがとうございました。
漢名がわかっただけでも助かりました。
本の名前まで書いてくださったので、これから参考にしたいと思います。



佐藤さんありがとうございました。

償 (2000/12/14 14:44)

もっと調べる努力をしてから
質問します。



RE:タンメーについて

佐藤和美 (2000/12/14 12:39)

まずは琉球大学の「琉球語音声データベース」
http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/
の「首里・那覇方言」から。
タンメー (名詞) 士族の祖父。また、士族の老翁。おじいさん。平民の祖父はウスメー usjumee 『 [御主前] という。』

次は西岡敏・仲原穣「沖縄語の入門」白水社から。
父:ターリーtaarii……中国語の「大人(ターレン)」からの転化。
祖父:タンメーtaNmee……ターリーに尊敬の意を表わすメーmee(前)がついた「ターリーメー」からの転化。

>私としては、タンメーのタンが読谷(ユンタン)のタンや、北谷(チャタン)のタン
>につながればおもしろいと思っています。
その「タン」は「谷(タニ)」なので、「タンメー」の「タン」とは無関係ですね。



佐藤さん、皆さん、初めまして。

たき (2000/12/14 05:58)

いやはや大変な宝の山サイトを発見しました。数日かけて過去ログを読破した所です。是非この楽しくかつ有益な伝言板に参加させて下さい。当方、モントリオールでこれまで12年日本語を教え、英語や仏語の通訳をしております。当地では英仏語は生活語ですから何かお役にたてるかも知れません。沖縄語、アイヌ語や朝鮮語、それから語源のあれこれ、いろいろ学ぶ所が多く、楽しみにしています。先ずは御挨拶まで。(朝鮮語って差別語じゃないですよね。日本を離れて長いのでこういう点にはあまり通じておりません。よろしく御教示願います)



タンメーについて

償 (2000/12/13 13:06)

沖縄のある地方では村の古老(男)のことを
タンメーというそうですが、それって中国語でしょうか
どなたか教えて下さい
 私としては、タンメーのタンが読谷(ユンタン)のタンや、北谷(チャタン)のタン
につながればおもしろいと思っています。



RE:鹿部はシカウンペ?

佐藤和美 (2000/12/13 12:04)

Nupkesさん
>平成12年11月18日の北海道新聞夕刊に、本多氏は、鹿部は「シカ・ウン・ペ」由来と記載しました。
>(中略)
>各種の辞書を確認しましたが、本多氏の主張するsika(背負う)を見つけられませんでした。
>当然、sikeは、どの辞書にも記載されています。

存在しない可能性が高い「シカ」が「背負う」なら、「ウン」はなんと訳そうというのでしょうか。「ウン」は普通「ある」とか「つく」ですよね。
「背負う」が「ある」じゃ訳せない。(^^);



はま

佐藤和美 (2000/12/13 12:03)

>「浜」の語源説を一つ見つけました。
>「ハアマ(端海)の意からかどうか」
>(堀井令以知編「語源大辞典」東京堂出版)

「大辞林」には
うみばた【海端】 海のほとり。海辺。
は載ってました。

これでもわかるように、「ハアマ(端海)」というのは語順がどうもなっとくできません。
日本語の普通の語順だったら「アマハ(海端)」になるんじゃないかな?



教えてください

償 (2000/12/13 01:27)

佐藤さん ありがとうございました。
 次の語源について、どなたか教えて下さい。
葦(アシ)、島(シマ)、泡(アワ)



はな、はま

佐藤和美 (2000/12/12 17:15)

償さん
>ハナ(花)のハの意味とナの意味をどなたか教えて下さい。
>ハマ(浜)のハの意味とマの意味をどなたか教えて下さい。

その前に「はな」、「はま」が「は・な」、「は・ま」と分解できるかどうかのほうが問題だと思いますけど。
「花」も「浜」も分解できるというのはどこから出てきたんでしょうか?

「前(まへ)」は「目(ま)」と「方(へ)」に分解できますが、「はな」、「はま」を分解してから意味を考えようというのは順番が逆じゃないでしょうか。

以前立ち読みしたトンデモ系の本には、日本語はすべて一音に分解できるなんてのもありましたが、そういうのでなら「はな」も「はま」も分解できるんでしょうが。

「浜」の語源説を一つ見つけました。
「ハアマ(端海)の意からかどうか」
(堀井令以知編「語源大辞典」東京堂出版)
当然のことながら「語源」ではなく「語源説」ですから。



カンナ

佐藤和美 (2000/12/12 17:14)

「カンナ」の漢字表記はないようですね。

「江戸時代にもカンナの仲間はひろく栽培されていた。このカンナはダンドク(壇特)とよばれていた。漢名を曇華という。」
(中村浩「園芸植物名の由来」東京書籍)



ハマ(浜)のハの意味について

償 (2000/12/12 01:37)

ハマ(浜)のハの意味とマの意味をどなたか教えて下さい。



南瓜

佐藤和美 (2000/12/11 23:04)

南瓜nangua
<植>カボチャ。ナンキン。
俗に倭瓜wogua、北瓜beiguaという。

老倭瓜laowogua
<方><植>カボチャ。

(「日中辞典」小学館による)

「老倭瓜」は普通話ではないようですね。

カボチャはアメリカ大陸原産で、日本には「南蛮人」が持ち込んだようです。そのうちカンボジアからのルートの名が今に残っているというわけです。(当然他のルートもあったわけですが)
中国に入ったルートには日本からのルートもあったのかもしれませんね。

以前の書き込みからです。
「語源は地名」佐藤和美(1999/02/12)
>調べたら語源は地名だったという話です。
>「カボチャ」  「カンボジア」が語源。
>「ジャガいも」 「ジャガタラいも」の省略形。「ジャガタラ」は「ジャカルタ」のこと。
>「カステラ」  「カスティリア」(スペインの一地方)が語源。
>「安山岩」   「アンデス山脈の岩」の意味。
>「羅宇(らお)」(キセルの中間の竹の部分)「ラオス」が語源だそうです。



胡瓜

佐藤和美 (2000/12/11 23:03)

「胡瓜」(きゅうり)は「黄瓜」(きうり)だそうです。
古くは熟して黄色くなったものを食べてたから。
(山口佳紀編「暮らしのことば語源辞典」講談社)



RE:スイカとカボチャとキュウリ

Nupkes (2000/12/11 16:13)

南瓜を、学生時代に使っていた中日大辞典(愛知大学中日大辞典編纂処)を、久しぶりに引っ張り出してみたところ、中国では、長い形をしものを言うらしいです。
 カボチャは、中国語で「老倭瓜」とのこと。この倭は、日本のことでしょうか。
 日本では、カボチャはカンボジアから来たといい、中国では、カボチャは日本から来たといっているのでしょうか。





佐藤和美 (2000/12/11 12:57)

貴さん
>学生時代に中国語を勉強していて目から鱗が落ちる思いをしたことがあります。

私も中国語を勉強していて「目から鱗」を感じたのは「正午」ですね。
「正午」の「正」は「ただしい」では意味がつうじないですけど、
中国語には「正」に「ちょうど」の意味があると知って、
「正午」は「ちょうど12時」なんだと感激したものです。



カンナについて

メノウ (2000/12/11 03:52)

はじめまして。
現在、いろいろな植物の漢字表記を調べています。
カンナという植物(花)がありますよね。通常、カタカナで表記されていますが、これに漢字はあてられているのでしょうか?
別名というか、一品種として檀特(だんどく)というものがあるそうなのですが、このようなものを他に知っている方がいらっしゃいましたら、どうか教えてください。外国産の植物のようなので難しいとは思いますが、別名や当て字のようなものでもかまいませんので。



ハナ(花)のハの意味について

償 (2000/12/11 03:52)

ハナ(花)のハの意味とナの意味をどなたか教えて下さい。



スイカとカボチャとキュウリ

貴 (2000/12/10 18:05)

はじめまして。すでに議論されていたらごめんなさい。
学生時代に中国語を勉強していて目から鱗が落ちる思いをしたことがあります。
それは「スイカ」の語源です。漢字で書けば「西瓜」です。
八百屋などで「西瓜」と書いて売っているのを子供の頃からよくみていましたが
なんでこれを「スイカ」と読むのかはまるでわからなかった。確かに西方が原産の
瓜っぽいから当て字かな・・とか思っていたのですが、中国語を勉強してわかりました。
「西瓜」の発音は「シーグア(xi gua)」なんですね。これがなまれば「スイカ」と
なることは容易に想像がつきます。そこで私は、では「南瓜(カボチャ)」は発音は
nan gua なのにどうして「カボチャ」と読むのか考えてから国語辞典を引きました。
「かぼちゃ(南瓜):カボチャ、語源は原産国カンボジアから」。う〜むやっぱり!
とうれしくなったことがあります。
北瓜と東瓜ということばはないですかね。私は知りませんが。
また、キュウウリは胡瓜と書きますが、日本語の時点でウリが出てくるので漢字が先なのか、
日本語読みが先なのかよくわかりませんね。では。



RE:徳と修と隆 簡体字と当用(常用)漢字

佐藤和美 (2000/12/10 16:30)

>徳という字の昔の字は心の上に一本線がいりますよね。
漢和辞典をひっぱりだして、と……
「徳」は古くは「コ」ですが、本字は「悳」だとあります。
「コ」の横棒は「直」の直角になってる部分のようですね。

>逆に姓名判断でどっちの
>”とく”を使って占えばいいのかなんてというくだらない悩みも出てきます。
たしか山口百恵は姓名判断で山口百惠にかえたのだったと思います。
姓名判断に都合のいいほうの字を使えばいいですね。(^^)

>今の中国語も簡体字を使って表していますが
>よく日本の漢字とすごくそっくりなところが多いですよね
元は同じ漢字を使っていて、それを両国で別々に簡略化したわけですから、どこかに似ているところは残りますよね。
識字率をあげるのには字の簡略化はさけてとおれないですね。
現在の漢字の簡略化が始まったのは第二次世界大戦後のことですが、
日中両国共同で漢字簡略化委員会のようなものをつくれというのは無理でしょうね。
簡体字をつくったのは中華人民共和国で、中華民国は簡略化を行なってないわけだし、
どちらが正当な政権かという問題もでてくるでしょうし。
日中両国で漢字簡略化をしてたのは、日本が台湾を中国の正当な政権だとしてた頃です。
日本が中華人民共和国を中国の正当な政権として、国交成立したのは1972年だったかな?
また、政治的な話はぬきにしても、どういう簡略化がそれぞれの国民に適しているのかということも言えるでしょう。


「變」が「変」
「戀」が「恋」
じゃ「親鸞」の「鸞」はなんでそのまま?



鹿部はシカウンペ?

Nupkes (2000/12/10 10:56)

 平成12年11月18日の北海道新聞夕刊に、本多氏は、鹿部は「シカ・ウン
・ペ」由来と記載しました。
山田秀三『北海道の地名』には、「シケペ」では、文法的に成り立たないが、
「シカウンペ」なら成り立つとのことが書いてあります。
これは、sikeには、-peではなく、-pであるが、sike-unには、-peがつく
との意味と、文の流れから理解できます。
 各種の辞書を確認しましたが、本多氏の主張するsika(背負う)を見つけ
られませんでした。当然、sikeは、どの辞書にも記載されています。



ひょっとこ=火男?

シンヤ (2000/12/10 01:11)

こんにちは、初めて投稿します。「ひょっとこ」の事を、「火男」の一言で片付けてありましたが、私は以前から違う考えを持つています。確かに辞書等にはそのような事を書いてあり、随分前のテレビ番組「TVムック」でも特集してました。(私はほんの5分ほどしか見てなのですが)
最近では、サントリーの新聞広告でも目にしました。しかし、私は「ひょっとこ」=「ひょうげおとこ」ではないかと思っています。私の地方(熊本)では、ふざけたり、おどけたりする事を、「ひょうげる」とか「ひょうぐる」とか言います。これは、辞書にも書いてあります。これまた古い話ですが、少年漫画ジャンプ「花の慶治」(ケイジは違う字かも?)の中に、おどけた仕草を指して「ひょうげもん」と、使ってありました。まさに、どじょうすくいなどの形態を連想させます。おどけた様を現す時に使う面だから、ひょうげ男面、転じて、ひょっとこ面、いかがでしょう?以上が私の説なのですが、そもそも、その様をなぜ、「ひょうげる」と言うのでしょうか?カギは、あの独特の唇の形に有りました。朝日新聞11月18日朝刊1面、「折々のうた」のなかに、「ひょぐる」とは、小便をほとばしらせる事、ひょぐりそうに朝顔つぼんでる、などと使い、子供がおしっこをする状態などをたとえる。と有るのを読み、これだと思いました。唇をとがらして踊る男の顔を、限りなくデフォルメするとあの形、当に「ひょぐる」様。ここにきて「ひょっとこ」=「ひょぐるおとこ」という説が、考えられます。つまりは、唇を突き出しておどける男を、デフォルメして出来た面を、ひょぐる男面と言い、そこよりおどける様をひょうげると言い、そのめんは、いつしか「ひょっとこ」と呼ばれるようになった。どうでしょうか?最後のほうは自分でも無理があるなーと、思うんですが、いかにも有りそうなもんで、長々と書いてみました。



いびる

佐藤和美 (2000/12/09 16:32)

「日本国語大辞典」第二版第1巻は「あーいろこ」なんで、「いびる」も載ってました。

語源説は
「イブル(火鬱)を他動詞に用いた語。」

「手で触れる。いじる。もてあそぶ。」という意味での方言分布は
栃木県、群馬県、新潟県上越市、山梨県甲府、南巨摩郡、長野県、岐阜県飛騨、島根県那賀郡、大分県、宮崎県」
長野県もはいってますね。

「いじめる」とは無関係のようです。



徳と修と隆 簡体字と当用(常用)漢字

徳岡 (2000/12/09 08:18)

こんにちは。みなさんどうもありがとうございました。

ところでまたまた質問ですが、徳という字の昔の字は
心の上に一本線がいりますよね。でも、修の今の字はにんべんの右に縦棒がありますよね。
この一本棒ってなんか意味があるのですか?もしもこの縦棒にすごく重大な意味があったとして残したとすると、徳の横棒にはあまり意味がなかったのですか?
日本の常用漢字(当用漢字)は誰が決めて簡単にしたのですか?
何を基準に簡単にしたのですか?
徳の横棒はあってもなくてもそんな簡単になったとは思えません。逆に姓名判断でどっちの
”とく”を使って占えばいいのかなんてというくだらない悩みも出てきます。

今の中国語も簡体字を使って表していますがよく日本の漢字とすごくそっくりなところが
多いですよね、これって日本の影響が大きいのですか?
たまに日本語の当用漢字(常用漢字)の方が書くのが簡単じゃないのって思う字もたくさんあったりします(図や実など)。
もしよろしければ今の中国が簡体字を造るようになった経緯などを詳しく知りたいのですが?
政治的、世界の情勢などに左右されて
(ここに書き込むテーマじゃないとお叱りを受けそうですが)。

中国語の徳や隆はそれぞれ心、生の上に横棒があったのが日本じゃなかったり、
日本語の”売る”と中国語の”殻(左側だけ)”は意味が違うのにすごく似てたり
二つの漢字を使う国の表記表が微妙に違うのが妙に気になりまして。
いつからこのよう別れてしまったんですか?



本多氏のアイヌ語地名

Nupkes (2000/12/08 22:44)

平成12年11月25日の北海道新聞夕刊に、本多氏は、砂原は、永田は「サラキ・ウシ」
としていると書いています。
でも永田地名解は「サラキ」としか書いていません。ウシはどこから来たのでしょう。
 また、上原熊次郎は、シャラは「高山なので周囲が良く見えるから」としています。
確かに、山田秀三「北海道の地名」には、そう書いていますが、上原熊次郎の本には、
そのようには書いていません。原典を確認していないようです。
 これが、北海道で最高権威の新聞に連載しているアイヌ語地名解です。
 あすの北海道新聞の夕刊は、本多氏の連載が載る日です。どのような新説が掲載
されるのでしょうか。これが、21世紀の新説となるのです。だれも止めることは
できません。なぜなら、北海道新聞だからです。



Re:満しゅう族

松茸 (2000/12/08 20:19)

# ご専門の方もおられるようで、僭越ですが……。

 手元にあった『北アジア史』(山川出版社「世界各国史」12、1981)の第七章「満洲における国家の成立」(神田信夫執筆)から引用します。

 満洲とはもともと文殊菩薩のマンジュシリから出たマンジュ(Manju)という発音をあらわした漢字である。……マンジュすなわち満洲という語は、清朝の支配者の民族名としてもっぱら行なわれることとなった。
 このように満洲という語はがんらい国名あるいは民族名であって、地理的名称ではない。ところが十九世紀の初めころから西洋人によって地名として用いられるようになった。……日本でも……幕末にいたって西洋人の呼称に影響されて満洲と呼び始めた。……
 ……清末ころからは外国との関係などで、中国でも満洲という語を地名として使った例が時にありはするけれども、やはり例外というべきであろう。
             (p.271〜272。「……」は引用者による省略部分)

 なお、この本では「民族名」「地理的名称」共に一貫して「満洲」が用いられています。

 ただし、やはり手元の本の中に、この語源説について「断定的な語源とは言えない」という留保をつけているものもありますが(田中克彦『名前と人間』。岩波新書新赤版472、第三刷、1997)。



駅名のローマ字について

益山 健 (2000/12/08 17:43)

以前「東京近郊駅名ローマ字つづり」というページを書いた者ですが, たまたまここで
駅名標のローマ字についての議論を拝見したので宣伝にきました :-)
「ん」のローマ字綴りですが:

>東京の交通網で「p」の例があったら、三つの例がそろうんで、なにかに使えるかも
>しれないな、とか考えてたんですが……。

ない, と思います。少なくとも私が調べたときにはありませんでした。

http://www.asahi-net.or.jp/~ez3k-msym/charsets/ekiroma.htm





佐藤和美 (2000/12/08 12:50)

佐藤和美wrote
>「桜」
>語源は動詞サク(咲く)に名詞をつくる接尾語ラがついたもの。
>(山口佳紀編「暮らしのことば語源辞典」講談社)

その後にはこうあります。
「一説にサは神霊を表し、クラは「座」の意で、サクラは「田の神が来臨する花」であったとするが、そのような意をもつサは古く認められず、信じがたい。」

>神代の頃のことばらしいです。
そういう話はこの伝言板ではしたくありません。



黄泉(よみ)

佐藤和美 (2000/12/08 12:46)

「黄泉(よみ)」ですが、以下の書き込みを読んでみてください。

「ナゼ『黄泉』は「ヨミ」なのでしょう?」(2000/06/09)
「よみ」(2000/06/10)
「佐藤さん、お礼が遅くなりましてすみません。」(2000/06/19)



満しゅう族

佐藤和美 (2000/12/08 12:45)

以前何の本で読んだか忘れましたが、「満州族」が正しいと書いてありました。
題名を思い出せないような本じゃしょうがないので、
今回は「大辞林」の表記
「まんしゅう」は「満州・満洲」、
「まんしゅう-ぞく」は「満州族」
を信用することにしました。

(「まんしゅう」は「満州・満洲」と二つ書いてありますが、「まんしゅう-ぞく」には「満州族」しかなく「満洲族」はありませんでした。)

どこかに(司馬遼太郎?)女真は「文殊菩薩」を信仰してて、文殊に満州の字を当てて満州族と名乗るようになったと書いてありました。私は未確認ですが、これが本当なら満洲と満州族の字が違ってもいいんじゃないかと思います。満洲に住んでるから「まんしゅう族」だというなら同じ「洲」になるでしょうけど。

どう調べていいかわからないです。



黄泉とよみ

のんきぃ (2000/12/07 22:04)

「黄泉」は、元々中国語で、「死者の国」という意味があります。
意味が同じということで、やまとことばの「よみ」にこの漢字を当てたのです。

では、何故「黄泉」が「死者の国」となるのか。
...すいません、よく分かりません。「黄泉」はもう一つ「地下の泉」という意味があるけど、それと関係があるんでしょうか。五行説も関係するような気もしますが...



CLS

佐藤和美 (2000/12/07 13:00)

今日はCLS(ロータス認定ノーツ・スペシャリスト)の試験を受けてきました。
どうにか合格。
時間がないので、今日の言葉関係の書き込みは休みます。



酒と桜

花吹雪 (2000/12/07 05:36)

サケとサクラの「サ」にはサ神という神様の意味があるそうです、ケは飲み物、クラには座する所という意味があるそうです。んで、サケは神様の飲み物、サクラは神様の座る所という意味があるらしい。神代の頃のことばらしいです。



黄泉

花吹雪 (2000/12/07 05:27)

ヨミガエルはヨミから帰るから甦るらしいです。ヨミはなんでしょう?



ヨミはなぜ黄泉?

木村 竜 (2000/12/07 05:18)

どう考えてもヨミとはヨミませんよねえ、黄色い泉があったからですかねえ、有馬温泉の湯は黄色いけど関係ありますかね?誰か教えてください!



「いじめ」

いばら (2000/12/07 03:16)

ふと思いついたことをふたつばかり。

ひとつめ。
>痛めつける→いぢめ
>諌イサめる→いじめ のように理解しています。
「苛める・虐める」って「いじめる」ですよね?
「いぢめる」は歴史的仮名遣いで、ただ最近はわざと「いぢめる」と
書いたりもするようですけれど。
視覚的効果を狙っただけのものかと思っていたのですが
(なんか独特の雰囲気を醸し出しますよね?)
それだけではなくて、「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の用法に
混乱が起きているのかなあとも思いました。
厳密にいえばもともとは発音が違ったから使い分けていたものを
現在では発音の違いが認識されなくなって、明らかに「ち」や「つ」が濁ったもの以外は
「じ」「ず」に統一された、と認識していたのですが・・・。
ネット上でこの頃「ずつ」ではなく「づつ」(例:少しづつ)なんていうのを目にします。
※「ぢ」「づ」について、どなたか詳しい方、フォローいただければありがたいです。m(_ _)m

ふたつめ。
大辞林で調べると意味の中に「いじる」というのがありますし、
佐藤さんのおっしゃる語源説のひとつにも「イジルからか」とありましたが、
それで思い出したのが「いびる」という言葉。
学生の頃、長野県佐久地方の農家でアルバイトをしたことがあるんですが、
その辺りでは「いびる」は「いじる」の意味でも使われていました。
「砂いびり」(砂いじりの意)という言葉を聞いてびっくりした記憶があります。
「いびる」も「いじめる」も似たような意味があると思うのですが、
このふたつの言葉ってどういう関係なのでしょうか?
単なる偶然?
(なんだかとりとめのない質問になってしまいました。)



満洲族

面独斎 (2000/12/07 01:56)

民族名もやはり「満洲」であるようです。『大修館新漢和辞典』の「満」の項の熟語欄には「満州」はなく、「満洲」のみが収録されています。その「満洲」の語義説明を引用しておきます。引用中「溥儀」とあるべきところが「傅儀」となっていますが、原文のママです (ご愛嬌? ^^;)。

- - - - - - - - - - - -
【満洲】
(1) 部族の名。ツングース族に属し、満洲地方に住んでいたが、明を滅ぼして清朝を建て、中国を支配した。
(2) 地名。中国東北部の、昔、東三省と呼ばれた地方。
(3) 国の名。 (イ) 清国の初名。 (ロ) 一九三二年 (昭和七年) に清国の最後の皇帝宣統帝傅儀を元首として日本が満洲の地に建てた帝国。首都は新京。第二次世界大戦の終結 (一九四五年) とともに消滅。
- - - - - - - - - - - -

大辞林の「満州族」の項には「後金国を建て清朝をひらいた女真族がみずからの族名として用いるようになった」とありますが、下に示すページなどによれば、1636 年に国号を清と改めた際、同時に民族名も「満洲族」と定めたものであるようです。

→ http://home.ccb.shukutoku.ac.jp/faculty/homma/2000No5.htm
→ http://ayumu.com/manchu/houkoku.htm



MANDARINの語源

MANDARIN (2000/12/06 21:19)

中国語をマンダリンと呼ぶ語源をご存知の方、教えて下さいますか



〜ら

MON (2000/12/06 13:16)

どうもはじめまして。

>語源は動詞サク(咲く)に名詞をつくる接尾語ラがついたもの。
ときいて、ちょっと名詞思い浮かべてみました。
くじら、もぐら、おけら、かぶら、とか。
もぐらなんかは、ああそうだなあと感心してしまいました。
で、ゴジラ、モスラ、ガメラなんかも何かしら関連があるのかとか
考えたくなってしまいました(苦笑。





佐藤和美 (2000/12/06 12:41)

>いじめは三種類が混ざってしまったと思うのですが?
>「ざ行」 の zi 、「じゃ行」のji 、「だ行」の di これ、アイヌ語で説明して欲しいです。

どういう意味なのでしょうか?
私には意味不明です。



酒と桜

佐藤和美 (2000/12/06 12:39)

サケとサクラは無関係ですね。

「桜」
語源は動詞サク(咲く)に名詞をつくる接尾語ラがついたもの。
(山口佳紀編「暮らしのことば語源辞典」講談社)

サケのほうは語源の定説なしですが、「咲く」と関係ある説はなし。
で、サクラとも関係なし。



ちゃんぽん

佐藤和美 (2000/12/06 12:06)

ちゃんぽんですが、以下の書き込みを読んでみてください。

「チャンプルについて。」(2000/10/11 01:29)
「チャンポン、チャンプルー」(2000/10/12 12:37)
「ミーチャンプル」(2000/10/14 08:23)
「遅くなりました。」(2000/11/21 02:55)
「ちゃんぽん」(2000/11/21 21:23)
「Re.ちゃんぽん」(2000/11/22 01:25)



Re: 司祭の服

UEJ (2000/12/06 08:41)

「赤みがかった紫色」を示す「biship violet」という単語もあるので
必ずしも黒では無いのでは?
「man of the cloth」で「聖職者」を意味するので、
その特徴ある服がシンボルになっていることは間違いありませんが。



RE:司祭の服

佐藤和美 (2000/12/05 12:52)

先月もありましたが、
この伝言板は「なんでも相談室」ではありません。
どう言う伝言板か確認してから書き込んでください。



満州族、満洲

佐藤和美 (2000/12/05 12:47)

以下、記憶と「大辞林」にたよって書きます。

まずは「満州族」。
「満州族」は「州」の字を使います。

地名のほうは「満洲」ですが、「洲」の字は当用漢字になかったため、戦後「州」の字を使うようになり、現在に至る。ただし、「当時の呼称による」というのが枕詞になってますよね。これに気をつけてないとまずいでしょう。

なんで「満州族」と「満洲」で違うのかは知りません。



いじめ

佐藤和美 (2000/12/05 12:35)

先週、発行されたばかりの「日本国語大辞典」第二版第1巻を早速使ってみました。

「いじめ」は「いじめる」の連用形が名詞化したもの。

「いじめる」の語言説には以下のようなものがあるそうです。
1.イジルからか。
2.意地を活用した語。
3.イ-シメル(締)の意。
4.イヒチヂメルの略語か。



司祭の服

地蔵 (2000/12/05 02:32)

司祭の服は、なぜ黒なのでしょうか。



RE:.com(ドット・コム)

Nupkes (2000/12/04 23:04)

佐藤和美さんが、2000/11/29 に、「ドメイン名の最後についてる「com」ってなんの略。
「commercial」で「商用」の意味だそうです。」と書いてあり、なるほどと思いました。
 「月刊言語」(2000/12大修館書店)のp.4「ドメイン名と語呂合せ」には、「.com
(companyの略と言われている)」とありました。
言語学の雑誌でもこんなものかと思いました。でも、内容は面白く、ドメインでこんな
言葉遊びができるのかと、驚きました。お近くの図書館で読むことをお勧めします。



満洲について

よしむ (2000/12/04 22:32)

うろ覚えですが、最近の日本で「満洲」と表記すべきだ、
という主張の人が書いていたのは、「満洲」はもともと
清朝を建てた満洲族の住む地が満洲と呼ばれるようにな
ったもので、固有の名称であるから、日本の漢字が「洲」
を使わなくなったからといって簡単に換えていいもので
はない、ということだったと思います。もう少し詳しい
コメントがあったのですが、忘れました。



「言葉の世界」伝言板11月分

佐藤和美 (2000/12/04 12:36)

 「「言葉の世界」伝言板11月分」を追加しました。



いじめ と 洲

きまじめ初投稿 (2000/12/04 08:58)

いじめは三種類が混ざってしまったと思うのですが?
「ざ行」 の zi 、「じゃ行」のji 、「だ行」の di これ、アイヌ語で説明して欲しいです。
個人的には
 痛めつける→いぢめ
 諌イサめる→いじめ のように理解しています。

「州」は、大辞林だと大陸、行政区画を表すらしい。水の流れ「川」でなく、区分する感じ。
「洲」は、思うのですが、水を隔てて、海を越えてでしょうか。



はじめまして

きまじめ初投稿 (2000/12/04 07:20)

佐藤和美さんの日本語のページはスゴイ量ですね。8月にロードしたけど、読みきれません。
教えて下さい。

ある本で「サクラの下で宴会できるけれど、チューリップを前にしては どうも」と ありました。
なぜでしょう? ( サクラとサケ、似たような音だから頭の中では近縁関係?かしら)

蛇足.
このHPのデーターに、検索機能があるといいですね。 一人では大変だと思うので...。



ちゃんぽん と いじめ と 洲

徳岡 (2000/12/04 02:23)

はじめまして、今北京で留学してる徳岡というものです。
僕のまわりにはたくさんの韓国人いて韓国料理にもちゃんぽんというものがあります。ちゃんぽんって何語ですか?ちゃんぽんに当たる漢字は見た事がないので、長崎の方言かとか勝手に思ってます。
いじめという言葉も謎です。韓国人の友達がいじめは韓国語だとか言ってます。私としては日本語だと思っていたのに、いじめという言葉はいつ頃出来たのですか?
韓国語の名詞には日本語が結構いっぱいあったのを知って驚きました。たとえば、バケツ、鞄、弁当等です。恐らく朝鮮半島併合の時に入った言葉なのでしょう。そのほかにも読み方が違うが漢字は同じとかもありますよね。

韓国語から日本語になったのはキムチ、カルビ、パッチ(ズボン下)、等です。その外に近代〜現代の言葉で韓国語から日本語、日本語から韓国語になったのってあるのでしょうか?
この併合時に往来した言葉は外来語扱いされるのですか?

昔の朝鮮語も日本に伝来したと思いますが、古代朝鮮語は外来語なのですが、漢語(古代中国語)
に含まれますか?それとも古代朝鮮語は別個のものなんですか?

中国語を習っていますが、例えばアフリカ大陸は非洲と洲はさんずいに州ですよね。
中国語の辞書では、でっかい大陸には洲を使うらしいです。昔満州国というのがありましたよね。
どこかでこれの正確な名前は満洲国だと書いてある人がいました。いまでも日本では’まんしゅう’をそう表記するのですか?正式名称はさんずいがいるのかそれとも戦後漢字が間単になったからさんずいがいらないか、それとも戦前の国名だからそのままさんずいがついていてもいいのか、
洲と州の意味は一緒だから気にしなくていいのか。
今、日本語で まんしゅうこく は何とあらわすのが一番いいのですか?
ちなみに中国語で州のつくものは抗州、蘭州、広州、貴州(地名)自治州、中州、九州、神州など
洲は沙洲(砂州)大洋洲(大洋州)、三角洲(デルタ)、五洲(世界各地)大洲(大陸)緑州(オアシス)美洲(アメリカ州)、満洲(満州)各大陸の名前の後ろに洲(亜洲、欧洲、非洲等、)
では



北海道地名分類字典

佐藤和美 (2000/12/03 09:49)

私も『北海道地名分類字典』持ってたんで(買っただけで見たことなかったですが)内容をチェックしてみたんですが、いろいろ問題のある本ですね。

・語源説の著者名はあるが著書名がない。
これは著作権的にも、学問的にも問題です。
引用元を探すのに一苦労します。

・引用を勝手に変えている。
「tutuk」は絶対「トト」とは読まないですよね。
松浦武四郎を引用してるのにローマ字があるのはどうして?

・引用文と著者の文がシームレスである。
どこまでが引用元の文で、どこからが著者の文かはっきりしない。

・「チ」を「訓令式」で「ti」と書いている。
なんでアイヌ語に訓令式を当てはめるのか、理解に苦しみます。

私にはたいした本には見えません。



Re: "re"

いばら (2000/12/02 13:59)

こんにちは、久しぶりに投稿します。

>田邉さん
>……あれ??
>でも英語に“re”って前置詞ありましたっけ?

はい、存在しています。
愛用のオンライン英英辞典Merriam-Webster's COLLEGIATE DICTIONARYから。
http://www.m-w.com/dictionary.htm

【re】
Function: preposition
Etymology: Latin, ablative of "res" (=thing) -- more at REAL
Date: 1707
: with regard to : IN RE

同義語の前置詞 in reについては

【in re】
Function: preposition
Etymology: Latin
Date: 1877
: in the matter of : CONCERNING, RE -- often used
in the title or name of a law case

ちなみに、語源についてはrealに次のように書かれています。

【real】
Function: adjective
Etymology: Middle English, real, relating to things (in law),
from Middle French, from Medieval Latin & Late Latin;
Medieval Latin "realis" relating to things (in law),
from Late Latin, real, from Latin "res" thing, fact;
akin to Sanskrit "rayi" property
Date: 14th century
1 : of or relating to fixed, permanent, or immovable things
(as lands or tenements)
2 a : not artificial, fraudulent, illusory, or apparent :

>また、接頭辞としてなら確かに“re-”というのはありますが、
>この場合は「再現性」やら何やらを表すものだったはずなので、
>やはり「返信」という意味は内在しているのではないか、と予測してしまうのですが、
>……ホントはどうなんでしょう!?

確かにreはin regard to/regardingやreply、responseの略ではありませんが
意味はregarding(〜について)という意味ですから
運用という点からすれば、例えば相手のメールの件名(subject)を引用して
「(あなたのメールの)〜の件」とするのは成る程なあと思いますが、いかがでしょうか。

別のオンライン辞書Cambridge Dictionaries Onlineでは
http://dictionary.cambridge.org/
re (ABOUT) preposition FORMAL
(esp. in business letters) about; on the subject of
Re your communication of 15 February...
となっています。

特に商業文で使われる、とあるのですが、
私自身はレターではほとんど見かけたことがありません。
自分でもそうですが、件名欄には件名のみ書いて、本文中でconcerning/regarding/
reference is made to〜など改めて書くことがほとんどです。
(この辺りは個人的な経験であって、一般論ではありませんが。)

一昔前までは電子メールはもちろんファクシミリでさえ、海外との通信手段としては
一般的ではありませんでしたが、当時はtelexというものがよく使われておりました。
使えるのはアルファベットと数種類の記号のみで、まあ、電報のような感じです。
たしか1文字いくらというように課金されていたので
abbreviationを多用したり、できるだけ短い単語を使うように言われました。
このtelexでは件名をsubject:〜とはせずに、re:〜などとよく使っておりました。
※当時はreが前置詞だなんて知りませんでしたけれど。
 regardingの略だと堅く信じてました。(^^;)



RE:椴法華

Nupkes (2000/12/02 12:31)

 本多氏の『北海道地名分類字典』にはトト・ポケtutuk-pok(永田)と書いてあります。
tutukをトトと読むのが不可解です。また『永田地名解』には、ト゜ーポケTu pokeとあります。
これは、引用間違いというより捏造に近いのではと思うのですが。
でも、『北海道地名分類字典』は、北海道新聞社から発刊され、世間の評価も高い本ですからきっとこれで正しいのでしょう。(?)



RE:椴法華

佐藤和美 (2000/12/02 09:48)

椴法華(とどほっけ)ですが、
「トゥtu」(山の走り根)+「ポクpok」(下)+「ケke」(所)
のようです。
「トトポケ」とはなんのことか、私にもわかりません。
(山田秀三「北海道の地名」北海道新聞社による。)



(無題)

田邉露影 (2000/12/02 03:36)

> 「Regard-to」や「Response」「Reply」の略ではない。
>
> 以上、『標準パソコン用語事典』(秀和システム)からの抜粋です(*^_^*)。

も〜、わけ分かりませんね(笑)。
頭が混乱してきました。

私の見た用語辞典(ずいぶん昔なので書名は忘れてしまいました)では
以前、発言したように
“Reply”の略で“Regard-to”や“Response”ではない、と
書いてありますし……。

もしかして、森首相の“Who are you?”発言くらい、
元ネタが分からない状況なのでしょうか??


……あれ?? でも英語に“re”って前置詞ありましたっけ?

“de”ってやつなら
「〜について(スウェーデン語の om、ドイツ語の um と同義)」という
前置詞は存在しているのは記憶しておりますが。

また、接頭辞としてなら確かに“re-”というのはありますが、
この場合は「再現性」やら何やらを表すものだったはずなので、
やはり「返信」という意味は内在しているのではないか、と予測してしまうのですが、
……ホントはどうなんでしょう!?



漢字の総数

がめら (2000/12/02 00:33)

『諸橋大漢和辞典』には50225文字の漢字が収録されています。
この中には、「数百年前の書物に唯、一度だけ登場した漢字」や
「読み方、意味の解らない漢字」も含まれています。
日本の漢字には違いないでしょうが、
「現代日本の文字」ではないでしょう。
また、圀・國・国 はクニを表す漢字ですがこれは同字でしょうか別字でしょうか。青木功と中内(功)は?
20年ぐらい昔、あるソフト会社が戸籍ソフト開発のため
氏名に使われている漢字を調べたところ、膨大な数の異字体があったとのこと
「高」でも「てん」があったり、無かったり、「口」が「はしご」や「日」になったり。
渡邊さんの 「邊」は60種類以上あり、20万文字までは調べたそうですが、
その後どうなったかは、わかりません。

漢字の種類にしても、数にしても、明確な基準が無ければ、調べようがありません。



「Re:」について。

カツ (2000/12/01 22:57)

ラテン語に語源を持つ英語の前置詞。手紙で「〜について」という意味で
使われていたものが、そのまま電子メールやネットニューズで使われるよ
うになった。
「Regard-to」や「Response」「Reply」の略ではない。

以上、『標準パソコン用語事典』(秀和システム)からの抜粋です(*^_^*)。
妻は、「Regarding」からの用法だと騒いでますf(^^;)。

漢字の総数については、相変わらず調べているんですが、約50000あるので
は?という説もあるようです。



椴法華

Nupkes (2000/12/01 20:16)

平成12年11月4日の北海道新聞夕刊に本多 貢氏が「椴法華はアイヌ語トトポケが起源」と書いていました。トトポケなるアイヌ語は理解できないのですが。



RE: 毛人

佐藤和美 (2000/12/01 12:55)

松茸さん、面独斎さん、情報ありがとうございます。

『宋書』倭国伝の「毛人」がアイヌに関する最古の記録のようですね。
(「アイヌ民族の歴史と文化」(山川出版社))

>三国志、魏志倭人伝を見ると、当時の中国人の目に映った日本人を「毛人」と記してあります。
猿3さん、ちょっとずさん過ぎますよ。


北海道の歴史をちょっと調べてみればわかりますが、アイヌ文化が始まったのは本州での鎌倉時代あたりからです。それ以前は擦文文化、オホーツク文化等です。本州でいくら地面ほじくりかえしても、アイヌ文化の遺跡なんて出てこないでしょうね。(たぶん東北地方でさえ)

(『宋書』倭国伝の「毛人」はまだ遺跡として残るような「アイヌ文化」を持っていなかった。)



Re: 毛人

松茸 (2000/12/01 06:24)

面独斎さまへ:
 フォローアップありがとうございます。
 「毛人」を<エミシ>と訓んでいるらしい例としては、『上宮聖徳法王帝説』の「蘇我豊浦毛人大臣」(=蘇我蝦夷)がありますね。
 もっとも、これが『宋書』倭国伝の「毛人」と直接関連するかどうかは、時代が違うので何ともいえませんが。



毛人

面独斎 (2000/12/01 03:01)

「倭の五王」に関する記述で有名な『宋書』倭国伝には、西暦 478 年に倭王武 (雄略天皇に比定されている) が南朝宋の順帝に送った上表文の内容が記されており、「毛人」はその上表文において先祖来の諸国平定の苦労を物語ったくだりで使用されている表現ですね。松茸さんの紹介してくださったページには原文しかないようなので、問題の部分の訓み下し文を石原道博編訳『新訂魏志倭人伝他三篇』(岩波文庫、1985) から引用しておきます。

 東は毛人を征すること五十五国、西は衆夷を服すること六十六国、渡りて海北を平ぐること九十五国。

この『宋書』の記述が武からの上表文をそのまま引用したものであるとすれば、「毛人」を当時の中国人の目に映った日本人のこととするのは誤りで、倭政権が東国地方の住民を指して「毛人」と呼んだのだということになります。前掲書では「毛人」に対して「蝦夷・アイヌ」と、「衆夷」に対しては「熊襲・隼人など」と、それぞれ注記しています。



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