ナイルレストラン

 銀座の有名店。ご主人のルックスはどっから見てもインド人だが、実はチャキチャキの江戸っ子なんだとか。
 お昼のムルギーランチがおすすめ。一枚の銀皿の上に、サフランライス・軽く煮たキャベツ・インド風マッシュドポテト・鳥モモのカレーがのっている(よく混ぜるとうまい)。それを運んできたウエイターは、見ている前でモモ肉の骨を取り除いてくれる。しっかり煮込まれた肉からするっと骨が除かれる様は実に気持ち良く、食欲を嫌が応にも高めてくれる。
 インドビールもちょっとウイスキーっぽい香りでおいしいし、お通しの平たいエビセン(インド名はバッバルとかパッパルとかいうらしい)もいける。おみやげにインデラカレーのカレー粉やインド紅茶、エビセンなんかも買っていける。

デリー

 本店は銀座にあって、そこはいかにもレストランって感じでちょいと高級な感じだが、上野広小路店の方は町のカレースタンドという雰囲気で入りやすい。そういうのって、それぞれの町の空気に合ってていいなあと思う。レトルトカレーも売り出してんので、地方でも食べられるんだろうし。
 インドやパキスタンやバンクラディシュなどのカレーを出してくれるお店で、一番人気は辛口のカシミールカレーらしいが、僕のおすすめはコルマカレー。辛さも程よいし、なんともいえない香ばしさが嬉しいのだ。
 上野店にはタンドリーチキンティッカっていうサイドメニューがあるんだけど、これにライスをつけるだけでも立派なカレーとして美味しく食べられそうである。

シバ

 JR総武線の稲毛駅にあるお店。世田谷区民の僕にとって千葉県稲毛市ってのは非常に遠いのだが、カレーミュージアム名誉館長の小野さんから「それでも行く価値ある店だよ」とすすめられて行ってみた。──房総半島サイクリング旅行の途中で寄ったのだが、確かに来た甲斐のある店であった。
 サービスターリとしてダルバードっていうメニューが嬉しい。銀盆の上にサフランライスと3種類のスパイス料理がつく上、ダルスープ(豆&玉葱の風味が美味)やチャツネやチャイもついてくる。4種類のカレーと2種類のザグ(野菜のスパイス料理)を選択できるんだけど、僕のおすすめはベンガルチキンのカレーとホウレン草のザグ。スパイシーなのが好きな人はマトン(激辛)やチキン(クローブがきいてる)や高菜ザグも楽しかろう。
 3種類のスパイス料理は一気に全部かけて食べるってのが流儀のようだが、一つ一つ味わっていろんな混ぜ方を試してみるってのがいいと思う。多人数でいってとっかえひっかえってのもいいね。

ナタラジ

 荻窪の南口にある自然派インド料理のお店。──僕にとっては荻窪南口ってえとトマトと相場が決まってたのだが、一度満員で入れなかったことがあり、それではとナタラジに入ってみたら凄え美味くて驚いた。
 取材でインドに行った時、いろんなカレーを食べる中で一番感心したのはベジタリアンカレーの豊富さだった。インドでは宗教的な戒律とかで肉を食べない人の割合が結構多いんだけど、肉なんか食べなくても充分に食生活がなりたつほど野菜のカレーがバリエーション豊かで美味いのだ。──そんでもって、このナタラジってのは、肉や野菜を一切使わずに何十種類ものカレーを提供してんのである。
 大豆グルテンを使ったナタラジカレーとかインド風カッテージチーズのパニールのカレーがおすすめだけど、個人的にはカボチャのカレー(パンプキンマサラっつったかな)が大好きである。イースト菌じゃなくて天然酵母を使ってるというナンもふっくらしてて甘みがあって実にうまい。

グレートインディア

 京王線の下高井戸駅前、日大通りにあるお店。カウンターの広いオープンキッチンの店内は一人でも入りやすい。
 カレーも、フルーティな甘さがあって食べやすい。もちろん辛いのがよければ調整してくれるし、お子様セットなんてのもある。──全般に、日本人に受け入れやすい配慮がいきとどいてるなあという感じである。
 個人的にはチキンカレーがおすすめで、ランチタイムにはチキンカレーとベジタブルカレーのセットなんてのもグッド。マトンも臭みがなくておいしかった。ナンもおいしいけれど、サフランライスの大盛が無料ってのも嬉しい。

マサラ

 小田急線の千歳船橋の北口商店街の端っこにあるお店。最初に行った時は特にひかれなかったのだが、何年かたって再び訪れた時にこれはイケると思った。──僕が気分屋なせいかとも思うが、レシピやシェフが変わったのかもしれない。
 鮮やかに黄色いチキンカレーがおいしい。ポークやベジタブルカレーもおいしいんだけど、一番安いチキンカレーが一番おすすめなのである。カレーの奥になんともいえないコクがあって美味なのだ。唐辛子の辛みはあんまりなくて(中辛ってのを頼んでも結構マイルド)、コショウとコリアンダーの辛みがほのかに香る感じかな。
 このカレーの黄色とコクは何だろねと友達と議論したのだが、かぼちゃ説とか卵の黄身説とかターメリックとチキンブイヨン説とかいろいろな説が出た。まあそうやってあれこれ言ってるのも楽しいもんである。

ガラムマサラ

 小田急線の経堂駅からちょこっと歩いたところにあるお店。経堂駅周辺の道って線路に対して斜めに入り組んでるので、僕は何度かここに行こうとして道に迷ったことがある。
 この店で凄いのは、インドなのにビーフカレーがどどんと出てくるところ。宗教的にOKなんだろーかと心配しつつ、こちとら日本人なのでおいしきゃ文句はないのである。
 カレーの方は、スパイスをたっぷり使ってる割には辛味を抑えたマイルドな味(たのめば辛くしてくれるけど)。前に一度、日替わりカレーがハウスのバーモンドカレーにそっくりな味だったことがあって驚いたことがある。
 ランチメニューには日替わりで2種類のカレーがあって、Aセットだとそのうちの1種類を選び、Bセットだと2種類とも出てくる。そんでもちろん、僕はBセットしか頼んだことはないのであった。

アリガル

 京王線の仙川駅前のお店。二階にあるんだけど、入り口に向かう階段のあたりから店内にかけて、宇崎竜童関係のポスターやいろんな芸能人のサインなんかが飾ってある。オーナーか誰かが芸能関係者なんだろうか。
 おすすめはゴマをたっぷりまぶしてあるナンと豆のカレー。ゴマナン(なんかちゃんとした呼び方があったけど忘れた)はそれだけで何枚も食べられちゃうほどうまい。それに豆のカレーをつけて食べると、実に香ばしくてうまいのだ。
 金曜日の昼には食べ放題のカレーバイキングやってるし、他の日のランチメニューにもだいたいカレーが二種類ついてくるのが嬉しい。

吉祥利

 これも仙川近くのお店(ちょっと千歳烏山寄りだが)。──仙川から烏山のあたりって、やけにインド料理屋が多い気がするのは僕だけだろうか?
 この店でのお勧めはキーマカレーとナン。ランチメニューはライスがつくんだけど、頼むとライスの代わりにナンをつけてくれる(確か少し高くなるのだが)。ごく普通のナンに見えるんだけど、味のしっかりしたおいしいナンである。キーマもほどよいスパイス加減で食べやすいし。
 店内にはお客さんが感想を書いていくノートみたいなのがあって、それを見るとたくさんの人に愛されてる店なんだなーと分かる。

印度屋

 新宿の東口、ゲームセンターの店内にあるエレベーターから上がっていくという変な立地条件のお店。
 ランチタイムには四種類ぐらいのインドカレーとナンやライスやサラダを並べてバイキングをやっていて、以前ふらりと立ち寄った僕はうまいうまいと苦しくなるまで食いまくった覚えがある。──確か薬味もいろいろと用意されてて、一通り試してみてたら満腹になってしまったのだ。僕の中にはカレーというのはおかわりする食べ物だっていう感覚があって、何杯でも食べられるこういうお店というのはすごくありがたい。
 聞いたところによるとあずきのナンってのがあるそうなのだが、ランチタイムにしか行ったことのない僕はまだ試したことがない。──やっぱし甘いナンなのだろうか?
コートロッジ

 スリランカカレーのお店。スリランカカレーの特徴なのかたまたま頼んだメニューがそうだったのか、以前数人で入っていろいろ注文したら全てスープっぽいカレーであった。
 味の方はスパイシーなのからマイルドなのまでいろいろと揃っていて、とっかえひっかえ楽しむのはなかなかいいものであった。──インド料理屋では基本的におめにかかれないビーフのカレーも、まろやかなコクがあっておいしい。

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