| 「Netscape Navigator 3.01」のバージョンアップ版、「Netscape Communicator
4.01」の日本語版が発売された。「Netscape Navigator 3.01」を使ってきた人は、「どんなところが変わったのだろう」、「バージョンアップしたほうがいいだろうか」と思案しているかもしれない。僕も発売と同時に、早速買い求めてみた。大きな変化はないが、細かいところではかなり使いやすくなっている。5000円〜6000円前後で市販されているが、インターネットに快適にアクセスしようと思うなら、「Netscape
Communicator 4.01」は手に入れておいたほうがよさそうだ。 すでに、インストールして使い始めたという人のためにも、新機能を中心に使い方のポイントを解説しよう。基本的にはWindows95版について解説したが、Macintosh版と違うところにについては、その都度説明するようにした。 Netscape Communicatorって何だろう
Netscapeの新バージョンはNetscape Communicatorという名称になったが、これは、従来のWWWブラウザ「Navigator」のほかに、メールソフトの「Messenger」、ニュースリーダーの「Collabra」(ネットニュースを読むためのソフト、ネットニュースについては、機会を見て解説します)、ホームページを作る「Composer」、音声会議ソフトの「Conference」を統合しているということ。ホームページをブラウズ(閲覧)するだけではなく、インターネットを使うための総合的なソフトというイメージを持たせるためだ。 ツールバーが変わった
Netscape Communicatorを立ち上げて最初に感じるのは、メニューバーの下のツールバーの雰囲気がずいぶん変わったこと。アイコンが立体的になっている。もちろん見た目だけでなく、ツールバーにはいろんな新機能が盛り込まれている。 「戻る」と「次」のボタンが便利に
ツールバーの一番上、コマンドツールバーはあまり変わっていないようだが、「戻る」のボタンをマウスの左ボタンで少し長く押し続けてみよう。そうすると、「戻る」の下にページの一覧が最大15個まで表示される。これまでは、1回のクリックで「戻る」ことができるのは、ひとつ前のページだけだったが、この機能を使えば、最大15まで前のページに直接戻ることができる。 ブックマークの追加が簡単になった
Navigator 3.01では、メニューバーにあった[ブックマーク]は、[場所ツールバー]に移動して、機能も追加された(ただし、メニューバーの[Comunicator]からも[ブックマーク]に行ける)。 フォントの大きさが簡単に変えられるホームページにアクセスしていると、文字が小さくて読みにくいページに出くわすことがある。Navigator 3.01では、フォントの大きさは、[オプション]→[全般の設定]→[フォント]のタグ、でしか変えられないので不便だったが、Communicator 4.01では、[表示]→[フォントを大きくする]または、[フォントを小さくする]で調節できるようになった。ただし、Macintosh版には、この機能はない。 コンポーネントバー最初に、Communicator 4.01ではツールバーの印象が全然変わったと書いたが、もうひとつ、「何だろうこれは」と思うのが、右下のあたりに出てくる「コンポーネントバー」だ。これは、Navigator(ブラウザ)や、Messanger(メールボックス)、Collabra(ディスカッション)、Composer(HTML作成)などの機能ををすばやく切り替えて使うためのもの。 この場所にあるのはじゃまだという人は、[Communicator]→[ドックコンポーネントバー]をクリックすれば、ウィンドウの右下に収めることができる(コンポーネントバー自体の[×]をクリックしてもいい)。元の場所に戻すには、[Communicator]→[コンポーネントバーの表示]をクリックする(ウィンドウ右下に収めたアイコンの左端のボタンをクリックしてもいい)。 |
前回に続いて、新発売のNetscape Communicator 4.01の新機能とその使い方の解説を続けます。オンラインモードとオフラインモード
Netscape Navigator 3.01では、ブラウザは、ダイヤルアップ接続でプロバイダーとつないだ状態(オンライン)で使うのが基本だった。もちろん、回線を切ってから、キャッシュに保存されているページを見ることはできたが、ブラウザは「まだオンラインでつながっている」と思っているから、動作や表示がおかしくなることも多かった。 複数の人が使うのに便利
1台のパソコンを家族何人かで使っているという人にとって、Communicator 4.01はかなり使いやすくなった。Navigator
3.01では、電子メールアドレスの設定などプロファイルはひとつしかできなかったが、Communicator
4.01では、複数のプロファイルの設定ができるようになった。 スタイルシートのサポート
ホームページを作ってみるとわかるが、ホームページのデザインにはいろいろと制約がある。文字のレイアウトを細かく指定することはできないし、イラストと文章を重ねることも不可能だ。 スマートアップデート
最近のソフトウェアは頻繁にバージョンアップされるので、ユーザーはついていくだけで大変だ。ソフトメーカーによっては、CD-ROMを送ってくれるサービスもあるが、有料のものが多い。インターネットでダウンロードすれば無料という場合が多いが、パソコンにインストールしているソフトウェアはたくさんあるから、いちいちそのソフトウェアメーカーのホームページにアクセスしてダウンロードするのはけっこう面倒くさい。 その他の新機能
他にも、Communicator 4.01はいろいろと便利な機能が増えた。 |
| Netscape Navigator 3.01には、Netscape Mailというメールソフトが付属していたが、新しいNetscape
Communicator 4.01では、機能アップしてNetscape Messengerになった。 旧Netscape Mailはオマケ程度で、メールが送受信できるという程度のものだったが、新Netscape Messengerになって、ようやくメールソフトとして使いやすいものになった。今回は、Netscape Messengerの新機能を紹介しながら、その使い方の基本を解説していこう。 Netscape Messengerを起動する
Netscape Messengerは、Netscape Communicatorのメニューバーにある、[Communicator]→[Messenger
メールボックス]をクリックして立ち上げる。ほかに、[コンポーネントバー](ウィンドウの右脇か、右下のバーにある)の[メールボックス]をクリックしても立ち上がる。 メールの自動振り分け機能
新しいNetscape Messengerで一番便利になったのは、受信メッセージの自動振り分けができることだ。今の電子メールの使い方は、ただ知り合いからメールを受け取ったり、送ったりするだけではない。いろんなジャンルのニュースやバーゲンの情報などが無料や有料で定期的に送られてくる便利なメール配信サービスが増えている。連載第14回で紹介した、メーリングリストに参加すれば、そこからかなりたくさんのメールが送られてくる。 自動振り分け機能の設定
メールの振り分けは、[編集]→[メール振り分け設定]で設定するが、その前に、振り分けたメールをしまうフォルダを作っておこう。Netscape
Messengerのメニューバーの[ファイル]→[新しいフォルダ]をクリックして、新しいフォルダの名前を入力する。受信メールを振り分けるのだから、「Inbox」のサブフォルダ(下のフォルダ)として作るのがいいだろう。まず、自分が利用しているメール配信サービスや、メーリングリストごとのフォルダを作る。別に、「仕事」「プライベート」といったフォルダを作っておいてもいい。 Jmailの自動振り分けを設定する
僕が利用している、メール配信サービスにソニーが提供している「Jmail」がある。自分の希望や興味のあるジャンルなどを登録しておくと、それに合わせて、一人一人カスタマイズした雑誌の目次、コンサートやイベントなどの情報を毎日メールとして無料で届けてくれるけっこう役に立つサービスだ(申し込みは、http://www.jmail.com/)。 アドレス帳
Netscape Messengerは、旧Netscape Mailに比べてアドレス帳が実用的で使いやすくなった。Netscape
Mailのアドレス帳は、ニックネーム、名前、メールアドレスのほかは、説明として書き込むことしかできなかったが、Netscape
Messengerになって、ようやくアドレス帳らしくなったと言ってもいいだろう。 |
| これまで、第6回でマイクロソフトのInternet Mail、第12回と13回で電子メールのマナーと注意事項、第14回でメーリングリスト、第22回でNetscape
Messengerについて、それぞれ解説してきた。 最初にInternet Mailを解説したのは、そのとき僕自身が使っているメールソフトがInternet Mailだったという単純な理由だ。当時は、他にNetscapeメールもあったが、機能的にはそれほど差がなかった。取りあえずダウンロードで手軽に手に入ったメールソフトを使っていたに過ぎない。 知り合いと電子メールのやりとりをする程度ならメールソフトの選択にそれほどこだわることはないが、メーリングリストに入ったり、メール配信サービスを利用するようになると、そうも言っていられなくなる。Internet Mailではどうも使いにくくなったので、インターネット関係の雑誌の編集者に聞いて、評判のいい「Becky! Internet Mail」というメールソフトを使い始めた(Windows95用のみ)。 Becky! は、インターネットやNIFTY-Serveからダウンロードで手に入れ、気に入って継続して使う場合は、振込やNIFTY-Serveの送金代行システムで、料金の4000円を支払うシェアウェアというソフトだ。ダウンロードが面倒だという人は、雑誌の付録CD-ROMから手に入れることもできる。 Becky! は、いろんな点で優れたメールソフトだが、読者の方にすすめる第一の理由、使いやすさだ。メールを分類するフォルダが画面左に、Windows95のエクスプローラと同じようにツリー表示される。他の使い方についても、Internet MailやNetscapeメールを使っていた人なら、ほとんど迷うことはないだろう。もちろん、初めてメールソフトを使う人でもだ。 複数のメールアドレスが使える
使える機能が多いのにもBecky!の特徴だ。 添付ファイルのエンコード・デコード方式
インターネットのメールは添付ファイルという便利な機能がある。メールの本文と一緒に、画像ファイルやワープロのファイルを簡単に送ることができるので活用している人も多いだろう。 最近増えてきたHTMLメールについて最近、テキストだけでなく、HTMLのタグを付けて送る「HTMLメール」が増えている。Netscape MessengerやInterent Explorer4.0に付属するOutlook Express というメールソフトで、HTMLメールが簡単に出せるようになったためだが、BeckyではHTMLメールも受信して表示することができる。 ただし、このHTMLメール、むやみに送るのは考えものだ。受信できないメールソフトを使っている人も多いし、単に文字を大きくしたり色を付けたりするだけでは、メールの容量が大きくなるだけで、インターネットの回線を無駄に使うことになる。 電子メールは、普通のテキストで送るのが基本だ。画像ファイルや文書ファイルを添付して送ることができるのは便利だが、必要がなければ、本文のテキストファイルだけにしたほうがいい。1年か2年たって、誰もがHTMLの受信ができるようになればまだいいが、今の時点でやたらにHTMLメールを送るのはさけるようにしよう。インターネットを始めたばかりで、メールソフトでHTMLメールが送れるからという程度で送ってしまっている人が多いかもしれないが、メーカーがデファクトでHTMLメールを送れるように設定するのは止めてほしい。 Netscape Messengerでは、むやみにHTMLメールを出すことがないように、[設定]の[メッセージ]のところで、「常にHTMLメッセージを送信]のチェックを外しておくようにしよう。 メールソフトを別のものに切り替えるときに不便なのは、それまでの受信メールをどうするかということだ。Becky!では、付属の「BKUtil.exe」というユーティリティソフトを使って、他の電子メールで受信したメールをコンバートすることができる。 Eudora、Netscapeメールの場合は、簡単にコンバートができるが、Internet Mailの場合はちょっと面倒くさい。Internet Mailでは、受信メールがテキストファイルで保存されていないので、ひとつひとつの受信メールをテキスト形式で保存して、それをコンバートしなければならない。また、アドレス帳はコンバートすることができないので、もう一度最初から登録し直すことになる。 こんなふうに、メールソフトの切り替えにはけっこう手間がかかるが、Becky!はそうした手間をかけても、使う価値のあるメールソフトだ。特に、僕のように複数のメールアドレスを使っている場合、Becky!は必須のソフトだ。NIFTY-ServeのメールもBecky!で読むことができるようになればさらに便利になるだろう。 「Becky! Internet Mail」の最新バージョンはVer.1.24(98年9月現在)。http://www.rimarts.co.jp/becky-j.htmのサイトでダウンロードできるほか、NIFTY-ServeのFINETAPのLIB 1にも登録されている。また、窓の杜(www.forest.impress.co.jp)などの大規模ダウンロード用サイトからも入手できる。 (ソフトウェアのダウンロードについては、第32回と第33回で解説します。) |
インターネットのホームページを見るためのブラウザは、現在Netscape
CommunicatorとInternet Explorerの2つが広く使われている。Netscape Communicatorの最新バージョンは4.0で、連載の第20回から22回に解説したが、Internet
Explorerもいよいよバージョン4.0の日本語版が登場。Internet Explorer 4.0はWindows98を先取りして、デスクトップも変えてしまうという新しいブラウザだ。今回から何回かに分けて、バージョン4.0の使い方について、新機能を中心に解説しよう。CPUとメモリーをチェックしよう
Internet Explorer 4.0は、新機能を満載している。インターネット関係の各誌も特集で取り上げていて、インストールして使ってみたいと考えている人も多いだろうが、最新のバージョンのソフトを使うには、ひとつ注意が必要だ。 Internet Explorer 4.0のインストールで気をつけること
Internet Explorer 4.0のインストールは、setup.exeを開いて(エクスプローラでダブルクリックするか、タスクバーの[スタート][ファイル名を指定して実行]で開く)、あとは、セットアップウィザードの指示に従えばいい。[インストールオプション]では、「標準インストール」と「完全インストール」のどちらかを選ぶ。「完全インストール」では、ホームページ作成ソフトの「Front
Page Express」やチャット機能を持った「Microsoft Chat 2.0」などがインストールできるが、取りあえずは、「標準インストール」しておけばいいだろう。 ブラウザとして変わったところアクティブデスクトップなどInternet Explorer 4.0には新機能がいろいろとあるが、ブラウザとしては、3.0とそれほど変わりはない。使うときに、迷うことはないはずだ。 便利になったのは、印刷の時に、フレームそれぞれではなく、ページ全体をそのままプリントアウトできるようになったこと。文字(フォント)サイズも5段階に細かく変えることができるようになった。また、メニューバーの[ファイル]→[オフライン作業]で、オフラインとオンラインの切り替えをすることができる。今までと違い、プロバイダーに接続しなくても自分のハードディスクにキャッシュされたページを見ることができて、ダイヤルアップ接続の人には便利だ。 セキュリティもインターネットのページによって切り替えることができるようになった。ゾーンという考え方で、サイトを4つのゾーン「信頼済みサイトゾーン」「制限付きサイトゾーン」「イントラネットゾーン」「インターネットゾーン」に分類。セキュリティの段階が高→中→低と3段階に設定される。最初は、すべて「インターネットゾーン」に分類されるから、セキュリティは「中」に設定されるが、サイトごとに、「信頼済みサイトゾーン」「制限付きサイトゾーン」に登録していけば、セキュリティの段階を変えることができる(例えば、「信頼済みサイトゾーン」では、情報を送るときに警告が出ないなど)。この設定は、メニューバーの[表示]→[インターネットオプション]で、「セキュリティ」のタグをクリックして行なう。 メニューバーの[表示]→[インターネットオプション]で、「コンテンツ」のタグをクリックすると、コンテンツアドバイザを使うことができる。これは、性や暴力に関するものなど子供に見せたくないサイトへのアクセスを制限するもの。ただし、コンテンツアドバイザーに対応した一部のサイトでしか使えないので、まだ実用的ではない。 一番変わったのは、ブラウザの左側に、エクスプローラのように、アイコンやフォルダが表示できるようになったことだ(画面参照)。例えば、「お気に入り」のアイコンをクリックすると、ブックマークが左側に表示される。これまでは、メニューバーからいちいち開いていたが、これだとずっと表示されているので、次々「お気に入り」に登録したページにアクセスするのに便利だ。この左側のスペースは、「お気に入り」のかわりに「履歴」や「チャンネル」(これについては次回に解説する)を表示することもできる。 |