パソコンとインターネットのブックガイド

>>「パソコン・インターネット入門」の目次


「図書館員のためのインターネット入門」で毎週紹介してきたパソコンとインターネットに関する本のガイドです。
ジャンル別に分けてみましたので、購入の参考にしてください。

  1. パソコンの使い方
  2. インターネット文化論
  3. インターネットの法律
  4. 用語解説
  5. Macintosh
  6. インターネットの使い方
  7. ホームページの作り方
  8. インターネットの英語
  9. ホームページガイド

1.パソコンの使い方


できるインターネットWindows95版

山田祥平著 インプレス 2nd Edition 1748円

インプレスの「できる〜」シリーズは、画面をたっぷりと収録して、手取り足取りという感じで解説しているので、初心者にもわかりやすい。ポイントやヒントなども散りばめられているので、いろんな疑問も解決することができる。「できるインターネット」はパソコンに詳しくないけど、インターネットを始めたいというWindows95ユーザーにはおすすめだ。著者の山田祥平さんは、アサヒパソコンなどの雑誌の常連で、初心者向けの解説はわかりやすい。他に、「できるNetscapeNavigator3.0Windows95版」や「できるインターネット・エクスプローラ3.0Windows95版」もある。


パソコン犯罪から身を守る

谷岡康則著 講談社 720円

インターネットやパソコンを使い始めようという人の中には、セキュリティのことを気にしている人も多いだろう。いくつかの注意だけを守れば、個人で普通に使う分にはあまり心配はいらないが、コンピュータやネットワークの知識が少ないと、過大に心配したり、あまりに無防備な人というのもいる。この本は、そんな人がちょっとした知識をつけるのに役に立つ。コンピュータはますます生活の中に入ってきて、セキュリティにも気を配らなければならなくなる。これは、海外旅行に行く人が、その国に関する情報をきちんと集めておかないと、思わぬ危ない目に遭うのとよく似ている。


キーボード革命

諏訪邦夫著 中公新書 680円

パソコンやインターネットはどうも、と思っている人について、キーボードアレルギーということが言われる。確かに、インターネットでネットサーフィンをする程度なら、マウスの操作だけで事足りるが、電子メールのやりとりをしたり、チャットに参加するということになると、キーボードが早く正確に打てるかどうかが重要になってくる。この本では、10本の指を使って、キーボードを見ずにタイピングする基本技術(タッチタイピングという)を具体的に解説。1本の指でキーボードを打ちながら、電子メールを送ることもできるが、タッチタイピングを身につければ、インターネットの便利さはさらに深まる。キーボードがどうもという人にぜひ読んでほしい本だ。


コンピュータウィルス完全対策マニュアル

渡部章著 アスキー 1850円

コンピュータウィルスやワクチンの研究では10年の実績を持つ著者が、コンピュータウィルスの基礎知識から、被害の実態、対策まで、歴史から、最新情報まで、広い知識を駆使してまとめている。表紙のキャッチコピーにあるように、まさに、「最新情報満載!」「ウイルス対策はこの1冊ですべてOK」の本。後半は、国内で発見されたウィルスの詳細なカタログ、どのウィルスがいつ発病するかを紹介したカレンダー、ウィルス対策用ワクチンプログラムの紹介など、資料も充実している。


Windows版 これならわかる圧縮・解凍

石本浩司著 ディー・アート 1300円

インターネットでファイルのやり取りをするようになると、「圧縮・解凍」が必要になる。通信でファイルを送るためには、ファイルの大きさをなるべく小さくしたほうがいいから、「圧縮」が必要だし、受け取ったあとは、「解凍」して、元のファイルに戻さなければならない。「圧縮・解凍」には、いくつかの種類があるし、それぞれ使うソフトウェアも違うものになる。パソコンに最初から付いているものではないので、ダウンロードして手に入れるとか、初心者にはちょっと面倒かもしれない。この本では、そうした「圧縮・解凍」についてわかりやすく説明し、圧縮・解凍用のソフトの主要なものについて、インストールから使い方までわかりやすく解説。これを読めば、一歩進んだインターネットユーザーになれるはずだ。


Windows95ファイルがわかればみえてくる

高橋浩子著 技術評論社 1580円

パソコンの使い方に慣れてくると、もう少し中身を理解して、使いこなせるようになりたいと考えるようになる。そんなパソコン第二段階に進むために、必要なのがファイルやフォルダ、オブジェクトの理解だ。この本では、一般的なファイルの知識を身につけ、Windows95の中ではどんなファイルがどんなふうに動いているのかを理解し、上手なファイル管理の方法を身につけることができる。画面も多数収録して、説明も親切すぎるくらいわかりやすい。


「未常識」のパソコンソフト活用法

森英二著 サンマーク出版 1165円

パソコンの解説書というと、ハードウェアとOSの使い方を解説したり、ソフトウェアの使い方を細かく紹介したり、というものが普通だし、「読む」というより、「引く」という感じのものが多い。しかし、この本は、例えばパソコンについて全然知識のない、パソコンを使ったことのないような人でも、読んで面白いという不思議な内容だ。ソフトウェアやインターネット、パソコン通信、データベースなどを軸に、著者の経験を語りながら、パソコンのいろいろな使い方を考えてみようという内容で、パソコンを使う前の心構えのようなものがよくわかる。


困ったときのハードディスク(秘)常備薬

涌井良幸・涌井貞美著 誠文堂新光社 1400円

パソコンを使い始めると、最初はいろんなアプリケーションをインストールして、なるべく使いやすい環境にしようと努力する。インターネットを始めれば、いろんなページや画像ファイルを保存したくなる。しかし、そのうちに、ハードディスクの残り容量が少なくなってくる。泣く泣く、取っておきたいファイルやアプリケーションも削除するということになるが、実はパソコンのことをよく知っていれば、ハードディスクにある無駄なファイルを削除することで、ハードディスクの空き容量はどんどん増やせるのだ。この本は、そんなハードディスク管理のテクニックを初心者にもわかりやすく解説している。


パソコン悩んだのが嘘みたい

森英二著 ダイヤモンド社 1068円

森英二さんは、パソコンやインターネット、マルチメディアについての解説書をいろいろと書いているが、どれも自分の体験を元にしていて、丁寧で親切でわかりやすい。この本は、パソコンが嫌いな人、パソコンはできれば使いたくないと思っている人等に向けて、著者の体験を元に、パソコンの面白さ、素晴らしさ、可能性について解説。「パソコンはどうも……」というたくさんの人にぜひ読んでもらいたい1冊だ。


パソコンで絵をかく

奈和浩子著 講談社 1400円

絵を描くというと、間違えずにきれいな線が引けたり、画材の使い方がわかっていたり、とある程度の技術が必要なものだった。しかし、パソコンのお絵かきソフトを使えば、そうした技術的なことはクリアして、誰でも、きれいでそれなりの絵を描くことができるようになってしまう。この本では、そんな観点から、誰でも手に入るグラフィックソフトをの基本的な使い方を解説。付属の8センチCD-ROMにソフトが入っているので、これ1冊で、ホームページに載せたり、年賀状に使ったりするイラストを描くことができる。全然絵には自信がないという人に、ぜひ手にとってほしい本だ。


2.インターネット文化論


もしインターネットが世界を変えるとしたら

粉川哲夫著 晶文社 1845円

 インターネットは体験するのが一番と書いたが、もちろんひとつのメディア、しかもこれから世界を覆い尽くすかもしれない生まれたてのメディアとして考察することも必要だ。参考図書として、そうした本を中心にあげてみた。特に、粉川哲夫さんは、メディア論を専門として、過去にもFM放送局を作ったり実践的な活動を続けている方で、インターネットについても、ただパソコンでつなぐだけでなく、自分でコンピュータを立ち上げて、ホームページを開いている。外から見ているのではなく、自分で苦労してやっている人の考察はわくわくしながら読める。


インターネットが変える世界

古瀬幸広・廣瀬克哉著 岩波新書 631円

これは、実用書や解説書ではなく、いわばインターネットの歴史の本。インターネットの始まりから書き起こし、その歩みと仕組みを簡潔に紹介し、これからの課題についてまとめている。インターネットは使うと便利なメディアであると同時に、今まさに成長している新しいメディアでもある。将来、テレビや新聞、出版など現在のメディアと同じかそれ以上の影響を社会生活に与えることはまず間違いない。この本は、インターネットの将来の姿を考える基礎的な知識を与えてくれる。


インターネットの5年後を読む

西垣通著 カッパ・ブックス 796円

東大社会科学研究所教授でネットワーク論、マルチメディア論の第一人者著者が、インターネットの現状と将来についてわかりやすくまとめた本。アメリカのゴア副大統領が唱えた情報スーパーハイウェイがいつのまにか今のインターネットと誤解されているが実は違うものだということなど、インターネットについて基本的なことがよくわかる。これ1冊でインターネットの現状が把握できる便利な本だ。


インターネット7日間の旅

武邑光裕・伊藤穣一著 日経BP出版センター 1456円

この本が書かれたのは94年12月だから、今から3年前。インターネット創世記とも言える時期で、インターネットの解説書で、技術書ではないものとしては、僕が手にした初めてのものだったと思う。内容は、メディア美学者の武邑光裕さんと、インターネットビジネスの分野で活躍する伊藤穣一さんの2人f対話形式で、当時のインターネットのサイト巡りをしながら(当然、日本には大したホームページは少ないから、英語のページが中心になる)、インターネットについていろいろな側面から解説を加えるというもの。紹介されているサイトはすでになくなったり、他に移ってしまったものもたくさんあるが、インターネットの本質を理解できるという意味では、この本は全然古くなっていない。現在では、インターネット創世記の記録としても、貴重なものになっている。


インターネット発見伝

松本侑子・鈴木康之著 ジャストシステム 1748円

作家の松本侑子さんが、コンピュータアーティストの藤幡正樹さん、メディア論の水越伸 さん、作家の大原まり子・岬兄悟ご夫妻、認知科学の美馬のゆりさん、翻訳家の岩谷宏さん、女性だけの会社を経営する佐々木かをりさん、プロバイダーの柳沢安慶さんの8人にインタビューして、ネットワークとコンピュータの変える未来について語った本。インターネットのいろいろな側面を概観することができる。
インタビューのまとめと、専門用語の解説で、僕も加わっていますが、96年日本のインターネット状況を捉えた本としておすすめしたい1冊です。


インターネット生活術

室謙二著 晶文社 1900円

日本とアメリカを往復して活躍するジャーナリストの室謙二さんが、『アサヒパソコン』に連載した、インターネットに関するエッセイをまとめたもの。どんなふうにインターネットと出会い、どう活用してきたが、毎日の体験から書かれていて、パソコンのことは全然わからないという人にも興味深く読める。特に、海外のインターネット事情、日本との違いがわかって面白い。


インターネット探検

立花隆著 講談社 1456円

技術書ではないインターネットの解説書としては、非常に早い時期に出版された。日本ではスタートしたばかりのインターネットについて、立花隆さんという文系、理系両方のテーマに通じている立花隆さんにとっては、インターネットは絶好のテーマ。インターネットのわかりやすい解説書であると同時に、当時のインターネットの状況と将来についても、適切な視点で語っている(そういうことは今読むとよくわかる)。これからのインターネットについて考えるためにも、もう一度読み返してみるのもいいのではないだろうか。そろそろ続編も期待したい。


インターネットの子どもたち

三宅なほみ著 岩波書店 1200円

インターネットの普及によって、子どもたちの学習や遊びやコミュニケーションはどんなふうに変わっていくかを、著書がさまざまに試みたインターネットを使った教育の実験や世界中でトライされているさまざまな事例を紹介しながら、わかりやすく解説した本。直接教育に携わる人だけでなく、インターネットに興味のある人なら誰でも興味の持てる実例や考察が詰まっている。「インターネットで英語を学べるか」という章で、紹介されている、「インターネットをやっていると英語の穴埋め問題が強くなる」(理由は読んでみてください)という話など、なるほどと感心すること、発見できることがいろいろとある。


震災とインターネット

田中克己編著 NECクリエイティブ 1456円

 1995年1月17日の阪神淡路大震災は、その後の救助活動や復旧作業でパソコン通信とインターネットが活躍し、その価値が多くの人に知られるきっかけとなった。この本は、神戸でのインターネットを使った活動に参加した大学やコンピュータメーカー、通信事業者の人たちによる報告をまとめたもの。読み物というより、報告書という感じだが、当時の状況とインターネットの役割がよくわかる。


デジタルチルドレン

ドン・タプスコット著 ソフトバンク

インターネットが普及することで、一番大きな影響を受けるのは子どもたちの世代かもしれない。しかも、大人はインターネット以前を知った上で、インターネットを受け入れていくが、子どもたちは、最初からインターネットのある世界を生きていくことになる。この本はそんな「デジタルチルドレン」について詳しい観察や調査を元に、分析した本。アメリカでベストセラーになっていたもので、子どもや教育のことだけでなく、インターネットと文化について理解する手助けになるはず。


電脳文化と漢字のゆくえ

平凡社編 平凡社 1900円

インターネットとパソコンが普及して、日本人にとって問題になることのひとつは、漢字が満足に表示できないことだ。これは、日本文化の根元的なところに関わるもので、そのままにしておくことはできないし、積極的に考えていかないと、将来に禍根を残すことになりかねない。この本では、吉目木晴彦、池澤夏樹、島田雅彦、紀田潤一郎氏など、そうそうたるメンバーがそれぞれの立場から文を寄せている。


コンピュータ いま何がなぜ?

坂村健著 読売新聞社 1359円

トロンOSという国産のコンピュターオペレーティングシステムを作った東京大学教授の坂村健さんが、インターネット、マルチメディア、ウィンドウズ、コンピュータなどについてまとめたエッセイ集。コンピュターやインターネットを理解するには、「ホイホイわかる……」というタイプの本を読むのではなく、重要なことは考え方の枠組みを身につけることという考え方で書かれていて、コンピュータは苦手という人にもおすすめ。


インターネットはバーチャルな異法地帯

グレン・サリバン著 ジャパンタイムズ 1500円

マニュアル的な解説書ではない、文化の面まで踏み込んで、インターネットについて解説した本を、この連載でも何冊か紹介してきた。その中でも、この本は、ハワイ生まれのアメリカ人である著者が、日本語で書いているという点で、他のものとちょっと視点が違う。体験をもとに、インターネットの歴史から最新の技術、話題まで広く取り上げているし、コラム形式で細かい話題に分かれたているので、軽く読めてけっこうタメになる。


極端に短いインターネットの歴史

浜野保樹著 晶文社 1700円

インターネットがここまで普及してしまうと、インターネットはいったいどういうきっかけで作られたか知らない人も多いだろう。使う分には別に知らなくてもいいのだけれど、インターネット誕生の秘密はなかなか面白い。この本では、インターネット創世記に活躍した科学者たちを紹介。その歴史を時代の流れと照らし合わせながら、読みやすくわかりやすく物語としてまとめている。インターネットの歴史を知りたい人には、絶好の1冊。


インターネットはグローバル・ブレイン

立花隆著 講談社 1900円

立花隆さんのインターネットに関する著書では、以前「インターネット探検」(講談社 1456円)が、待望の続編が発売になった。インターネットが人間社会にどういう意味を持つかという全般的な話から、立花さんがネットサーフィンして見つけた面白いページまで、硬軟取り混ぜて、立花さんにとってのインターネットのすべてが、分厚い本の中に詰め込まれている。どの話も具体的で、これ1冊で、とりあえずインターネットの現状はほとんどわかると言っていいだろう。最後に、吉村伸さん、ビル・ゲイツ氏などとの対談も収録。


3.インターネットの法律


Q&Aで解くマルチメディアの著作権入門

宮下研一著 PHP研究所 1300円

著作権というと、昔は普通の人間にはあまり関わり合いのないものだったが、誰でもインターネットのホームページで情報発信ができるようになり、そんなことも言っていられなくなってきた。知らないうちに法律を犯してしまう、他人の権利を侵害してしまう危険がいろんなところに隠れている。この本は、CD-ROMやゲームソフト、インターネットのホームページに載せるデジタル・コンテンツの製作会社を経営する著者がまとめた実践的な解説書。そんな状況に対応するために、簡単に著作権に関する知識をつけることができる。


最前線 インターネット法律問題Q&A集

山下幸夫著 発行=情報管理 発売=星雲社 1680円

インターネットでホームページを公開しようとすると、イラストや写真の著作権のことが気になる。どの程度まで使ってもいいものか、引用するにはどんなふうに出所を示したらいいのか、また、自分のホームページが無断で紹介させられたらどう対応したらいいのかなど、疑問に思うことはたくさんあるが、それをまとめて弁護士である著者がQ&A形式で紹介。一読しておけば、インターネットの法律関係は安心できる。


4.用語解説


日経パソコン新語辞典

日経パソコン編 日経BP社 2330円

パソコンやインターネットを使うとき、1冊手元に置いておきたいのが、用語辞典だ。パソコンやインターネットでは、どんどん新しい言葉が出てくるので、自分でよさそうなのを見つけて、毎年買い換えておくのがいい。僕の場合は、仕事柄、専門的なものも含めて、5、6冊は持っている。「日経パソコン新語辞典」は初心者でもわかりやすい。特に雑誌の記事を読むときには役に立つはずだ。


最新パソコン用語辞典'97ー'98年版

岡本茂監修 技術評論社 1550円

前回紹介した「日経パソコン新語辞典」とともに、僕がよく使っているのが、この辞典だ。一般の人の場合は、最新のもので、ぱらぱらとめくってみて使いやすそうな辞典をひとつ買っておくといいだろう。また、この種の辞典はどんどん新しい用語が加わり、古い語は削除されていくので、古い本もとっておいたほうがいい。


インターネット用語事典

Tom Fahey & 金森國臣著 インプレス 1480円

インターネットに関する用語700をピックアップし、技術用語を中心に歴史や最新動向を交えてわかりやすく解説。インターネットにまつわる話題やジョークなど楽しく読めるコラムもある。インターネットでつまづくのは、わかりにくい聞いたこともないような用語がたくさん出てくること。楽しみながら、知識を増やすのにいい1冊だ。


パソコン語源事典

藤田英時著 ナツメ社 1500円

インターネットやパソコンを始めるのに、一番の障害になるもののひとつが難しい用語だ。わけのわからない用語は、英単語と同じで何度見ても覚えられなく、という人も多いに違いない。それなら、語源にさかのぼってきちっと理解すればいいかもしれない。この本は、「どうしてそういう言い方をするのかどうも気になる」という理論派の人におすすめ。これで、難しいパソコン用語も克服して、パソコンがもっと身近に感じられるようになるはず。


デジタル商品用語事典

ダイム編集部・編 小学館文庫 552円

雑誌「ダイム」に登場した、デジタル関連商品に関する用語をやさしく解説した事典。文庫本サイズで手頃な値段だが、ほとんどの言葉が網羅されているし、解説も簡潔でわかりやすい。ネットワーク、パソコン、モバイル・コミュニケーション、AVの4ジャンルに分けて収録されているので、そのつど用語を引くだけでなく、読み物として読むのもいい。巻末に索引がないのが残念。毎年新しい版を出していってほしい。


5.Macintosh


Macintoshなんでも聞いて!

高木利弘・松木英一編著 インプレス 1922円

Macintoshの市場シェアが下がるにつれて、解説書の数も少なくなっている。ただし、Macintoshには熱狂的なファンが多いので、少なくなったとは言え、探せばいい本はけっこうある。この本も、そんな1冊で、ニフティサーブのマック関係のフォーラムのメンバー12人が、わかりやすく簡潔にまとめている。これ1冊でたいていのことはわかる頼りになる本だ。巻末には用語解説も付いている。


Macintoshなんでも用語事典

インターアクティブ著 技術評論社 1922円

 MacintoshとWindowsパソコンは同じパソコンと言っても、使い方はかなり違う。そのため、用語もMacintosh独自のものがけっこうある。Macintoshユーザーは、この本のようなMacintosh専用の用語集を1冊持っているとマニュアルや解説書や雑誌を読むときの参考になるはずだ。収録語は約2400語。一般的なパソコンの用語についても取り上げてあるので、Macユーザーなら、この本1冊でほぼ用は足りるはずだ。


6.インターネットの使い方


調査のためのインターネット

アリアドネ著 ちくま新書 660円

インタネットの情報をいかに活用するかに焦点を当ててわかりやすく解説した本。パソコンについての解説やプロバイダーとの契約の仕方、ソフトウェアの使い方には全く触れず、インターネットを実際にどう使いこなすかを例をあげて詳しく解説している。特に、後半の、ジャンルごとに分けた、情報の詰まったサイトの紹介が役に立つ。著者グループのアリアドネ自身がホームページを公開していて(http://www.NetLaputa.or.jp/~ariadne/)
、最新の情報はそこで提供している。


インターネットで遊ぼうっ! ぼくと私のインターネット

テッド・ピーダーセン&フランシス・モス著 ジャストシステム 2200円

「INTERNET for KID!」という洋書の翻訳だが、日本向けに書き換えてある部分もあるので、違和感なく読める。パソコンやインターネット関係の洋書は、アメリカの実状を踏まえて書いてあるので、日本で実際に使うには役に立たないことも多いが、この本に関してはそんな心配はない。一応子供向けだが、かなり詳しく書かれているので、これ1冊でインターネットについてひととおりの理解はできる。


インターネットを使いこなそう

中村正三郎編著 岩波ジュニア新書 699円

岩波ジュニア新書だから、中高校生向けに書かれているが、おそらくこの本が今一番コンパクトでわかりやすくインターネットについて解説した本だろう。大学生以上の人にもおすすめの本だ。誰が読んでも、インターネットのことがひと通り理解できる。インターネットの定義や歴史など基本的なことから、ホームページで、電子メールなどサービスについてもきちんと触れている。プロバイダーの選び方や必要な機器類についてももちろん解説。なんと、最後にはホームページの作り方まで触れ、簡潔な用語解説も付録でついている。インターネットをすでに使いこなしている人でも、一度読むと参考になるところがいろいろとあるはずだ。


基礎からわかるインターネット

岩谷宏著 ちくま新書 660円

インターネットに今どんなサービスがあるかとか、どんなふうな使い方をすればいいといった実際的なことではなく、もっと大枠に、インターネットとはどんなもので、どんなふうに役に立つか、どんなところが便利で面白いかをわかりやすく解説した本。インターネットを始めようという人の解説書としてはあまり役に立たないが、インターネットの本質や全貌をつかむのにはいい本だ。評論家・翻訳家でありながら、プログラムも書くというコンピュータに強い著者の話は、論理的でわかりやすい。


インターネット自由自在

石田晴久著 岩波書店 660円

慶応大学教授でアスキーの取締役も務める石田晴久さんが、岩波新書で、インターネットについて全般的な解説をしている。インターネットはどんどん変化しているので情報はすぐに古くなってしまう。この本は、3月に発売されたばかりで、現時点でインターネットについて手軽に理解を深めるための一番のお奨めの本と言える。理科系の先生なので、ハードウェアやネットワークの仕組みまで、図入りで解説。しかも、文化系の人間でも理解できるレベルで、大変わかりやすい。


7.ホームページの作り方


入門HTMLホームページ作りのすすめ・改訂版

富田憲範著 ジャストシステム 2718円

ホームページの作り方についても、近いうちにこのページで解説する予定だが、僕が自分のホームページを作るのに参考にしたのがこの本だ。初心者にもわかりやすく一から丁寧に解説しているし、付属のCD-ROMにも役に立つソフトがそろっている。ホームページ作りは、凝らなければそれほど難しいことではないので、自分のフィーリングに合いそうなものを1冊買い求めて、それを参考にやってみるといい。ホームページ作成の解説書は十数冊出版されたているが、この本はおすすめの1冊だ。


HTMLパブリッシング for Netscape Windows版

スチュアート・ハリス/ゲイル・キッダー著 川添歩・監訳 インプレス 3980円

Netscape Communication社公式マニュアルと銘打っているだけあって、これ1冊でホームページ作りのすべてがわかる。ただし、HTMLはどんどん変わっているから、今から1年くらい前の時点で、ということになる。それでも、この本を1冊勉強すれば、無駄になることはない。新しい情報はインターネットから入手すればいい。この本にはホームページ作りのすべてが盛り込まれている。しかも、初心者にとってもわかりやすく、冒頭の何章か読めば、ホームページが作れるようになっている。ホームページを作る人は、できれば持っていたい本だ。


8.インターネットの英語


インターネット英語ホームページ攻略ガイド

小田眞幸著 朝日出版社 1600円

インターネットのホームページを活用するための本だが、特に英語のサイトに絞って解説している。例えば、サーチエンジンも英語のYahoo!の使い方を詳しく解説。ソフトウェアのダウンロードも、英語サイトでの例をあげて解説している。インターネットを始めると、英語のサイトにアクセスする機会がどうしても出てくるが、英語が不得意な人にとってはこれが大きな壁になる。この本はオンラインショピングや飛行機やホテルの予約など、英語で使わざるをえないようなサイトを丁寧に解説しているから、インターネットはやりたいけど英語がどうもという人には頼りになるはずだ。著者は玉川大学文学部外国語学科の助教授。


すぐ読める!すぐ使える!インターネットイングリッシュ

伊藤穣一・監修 1359円 ベネッセ

インターネットを最大限に楽しみたい、世界中のサイトから情報を集めたいと思ったら、英語が必携になる。この本は、電子メールの必須センテンス52を掲載・解説するほか、インターネット用語や略語145も解説。これ1冊でインターネットに必要な英語がひと通りわかるようになっている。発売から多少時間がたっているが、まだまだ役に立つことは変わらない。続編として、「目的別インターネットイングリッシュ徹底活用マニュアル」もある。


目的別インターネットイングリッシュ徹底活用マニュアル

伊藤穣一・監修 ベネッセ 1359円

前著『すぐ読める!すぐ使える!インターネットイングリッシュ』では、インターネットで使う英語が解説のポイントだったが、この続編は、英語を使ってインターネットで楽しむための本。ブラウザの説明、ダウンロード、圧縮解凍、プラグインなど技術的な話から、電子メールの書き方、ネットニュースの読み方、オンラインショッピングの方法、音楽のサイトの楽しみ方、ホームペ−ジの作り方まで、インターネット全般を「英語」という切り口で解説。これ1冊で、インターネット通になれる1冊。


ビジネスで使う英文電子メール

Kevin Ryan/永綱浩二著 日本経済新聞社 1800円

インターネットの普及で、普通の人でも英文の電子メールをかく機会が増えている。しかし、英文でのメールというのは簡単なものでも書きにくいもの。この本を読めば、英文電子メールに関する基本知識がえられるだけでなく、実際の英文メールのサンプルとその解説が多数収録されているので、そのまま実際の英文メール作成に役立てることができる。付録のCD-ROMには、実際の英文メールのテキストデータが370収録されているので、少し手を加えて使うことができる。また、欧米で普及しているボイスメール(留守番電話)は、英語が不得意な日本人には難物だが、適切な応答をするための音声サンプルも収録されている。


9.ホームページガイド


ホームページ(得)情報源

朝日新聞社編 朝日新聞社 1000円

たくさんある日本語のホームページを、無料サービス、趣味、買い物、生活情報、仕事、インターネット、パソコン、学びと8つのジャンルに分け、「得する」情報が手に入るサイトという観点からピックアップして、223サイトを紹介。1ページに2つのサイトを収録。Q&A形式の解説と画面がコンパクトにまとめられていて使いやすい。インターネットを始めて、いろいろホームページはのぞいてみた。最初は面白かったけど、、最近はアクセスもご無沙汰という人は、手にしてアクセスの参考にするといい。


ホームページ秘宝館

泉麻人著 文藝春秋 1429円

コラムニストの泉麻人さんが、インターネットのホームページの中から、B級で面白いものを選んで紹介したエッセイ。週刊文春に連載されていたものが単行本になった。一応URLも掲載されているが、インターネットに関する細かい説明は全くなし。名所旧跡や、おいしいもののお店のように、ホームページを紹介している。インターネットやパソコンは興味ない、関係ないという人でも楽しく読める。そして、たぶん、これならインターネットっていうのを見てみたいと思うはず。


インターネット情報入手ガイドブック

池田冬彦著 アスキー 1600円

インターネットの検索サーバーの使い方について、手取り足取り解説した本。「村上春樹の情報を集める」「イギリス・フランス間の海底トンネルのことを知りたい」など、具体的な情報の集め方を紹介しているので、理解しやすい。国内の図書館のURLリストも載っていて役に立つ。Q&Aもあり、検索サーバに関するわからないことが解決できる。


インターネットは買い物天国 '97

望月美英子著 ビー・エヌ・エヌ 2400円

インターネットでは、洋書やCDが安く早く手にはいると聞いて、利用してみたいと思っている人も多いだろう。しかし、インターネットのオンラインショッピングは、本当に安全だろうかと心配にもなってくる。この本は、翻訳家でインターネット通販を活用している著者が、オンラインショッピングについて手取り足取り詳しく教えてくれる。画面付きで紹介する400店のショップリストも役に立つし、困ったときの英文電子メールの実例(付属のフロッピーディスクにも収録)や、洋服のサイズ対応表、関税の目安、英語の用語集など資料も充実している。インターネットではぜひオンラインショッピングを利用してみたいという人なら、手元に置きたい1冊だ。


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