近代的なガラス張りの高層ビルが空にそびえ立っているかと思うと、古い煉瓦作りや石造りの家々や開拓時代のような趣の木造の家もあり、それらが融合して調和していました。
美術館も多く、ファーストネーション(先住民)の作品を扱ったものがほとんどでした。 人種も様々で、レストランも中華、ベトナム料理、ギリシャ料理、日本料理など、多種に渡っていました。さすがグルメの街、です。
歩道は広くて、コーヒーショップやレストランのイスとテーブルが並べられていても、まだ充分な道幅があるので、電動イスの方達も楽に移動されていました。あちこちにベンチも置かれているので、歩き疲れたらゆっくり休むこともできて、お年寄りにも優しい街でした。実際、多くの高齢なご夫婦がのんびりと散策されていました。
気温は最高気温23度、最低気温12度。日中の陽射しは眩しくてまさに夏の陽射しで、7時半頃ようやく陽が沈み始めるとジャケットを羽織らないと寒いほどでした。レストランは通りに面した店外の席が人気で、夜になると冷えるので掛け毛布を貸してくれたり、通路の上部にヒーターを入れていました。
1日目−バンクーバー
バンクーバー1日目は、なんと年1回の花火大会の日でした。
開始は10時からというのに、3時頃から大勢の人たちが人並みがとぎれることなくイングリッシュベイに向かって行くので、どんなに盛大な花火だろうと期待しました。花火は日本とはちがって間断なく次から次へと打ち上げられて圧巻でした。花火も大きく派手なものばかりでした。しかし、なんと30分で終わってしまったのには驚きました。しかも、花火が上がっている間中大騒ぎをしていた数千人もの見物人が、最後の花火が終わるやいなや余韻を楽しむ様子などみじんもなくサッと身を翻して帰路についたことにもこんなにあっさり?!と驚きも2重でした。
2日目−バンクーバー
バンクーバーは1867年にイギリスから来たジョン・ディトンと先住民の妻が、広い原野に1軒の家を建てたことが町の始まりといわれています。彼が始めた製材所と宿屋と酒場を中心に、バンクーバーは次第に大きな集落になっていったそうです。ディトンは饒舌で雄弁家で、製材所を中心に町作りをする実行力のある人で、ガスタウンの由来も彼のあだ名;Gassy;(騒々しい)から「ギャシイタウン」とか「ガスタウン」となったということです。
![]() | バンクーバー発祥の地のガスタウン。19世紀の煉瓦作りの建物や石畳の道、ガス灯などが再現されていて美しい街並みです。 |
![]() | 写真は観光名物の蒸気時計です。15分ごとに蒸気で汽笛のようなチャイムをならします。 |
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![]() | バンクーバーアート美術館とその前に置かれていた不思議な作品。 |
ビクトリアはブリティッシュコロンビア州の州都で、バンクーバーが近代的な都市なのに比べ、ビクトリアは古いヨーロッパを偲ばせる美しい庭園都市です。「カナダで一番人に優しい町」と言われ、カナダの人は年老いたらビクトリアで暮らすのが夢の一つだそうです。今ではイギリス本国でも廃れてしまったアフタヌーンティーを楽しむ習慣も、庭園を花で美しく飾る英国気質も残っています。
20ヘクタールにも及ぶ世界的名庭園のブッチャートガーデンや常時500〜600匹の蝶が飛ぶバタフライガーデン、花の名所ガバメントハウスなど、「花の街」の名にふさわしい見所がいっぱいです。
街は観光客を乗せた白い馬車が行き交い、心からバカンスを楽しむ人たちでいっぱいでした。夕方になるとガバメントストリートで夕日を浴びて潮風に吹かれながら、マリンバ4台とパーカッションでの演奏を聞く人だかりができていました。
ここでも美術館にはネイティブアートが多く、ロイヤル・ブリティッシュ・コロンビア博物館ではちょうどファーストネーションの方達の作品作りを紹介していました。写真は美術館のトーテムポールです。ショップには天然石や金属で造ったアクセサリー、石造りのアート、押し花で細工した装飾品、木彫りの彫刻、鳥の羽で作った「良い夢が見られる」という壁掛けなど珍しいものがいっぱいでした。
![]() | フェリーから望む蒼い海原 |
![]() | フェリー乗り場を往復するバスターミナル前。ビクトリアは花、花、花で観光客をなごませてくれます。正面に見えるのはオ−ルドスパゲティファクトリーです。(ここのスパゲッティはおいしかった!)車が往来を通っていてもちっとも排気ガスの匂いがしないというのが欧米の良さです。日本はかなり立ち遅れています。 |
![]() | ロマネスク様式を応用した州議事堂です。1916年完成です。正面にはビクトリア女王の銅像があり、青銅のドームの頂の像はジョージ・バンクーバー(バンクーバー島の発見者)です。 |
![]() | 夜になると、3000個のイルミネーションがともり、荘厳な雰囲気になります。 |
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4日目〜5日目−ビクトリア
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お城に入るとカナダらしく鹿の剥製がありました。 部屋数は多く、ゴージャスな家具、贅を尽くしたシャンデリア、ピアノ、オリエンタルな屏風や陶磁器などが数多くありました。 |
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![]() | 階段の各踊り場ごとにそれぞれステンドガラスがはめ込まれ、パイプオルガンが置いてある階もありました。最上階は天井がドームになっていて、その昔は遙か遠くまで森を見渡せたのでしょう。ロマンティックな作りになっていました。 |
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6日目−ヴィクトリア〜バンクーバー
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6日目の朝、バンクーバーに戻るフェリーの中から。 ビクトリアを離れがたい思いを抱きながら・・・・。 |
![]() | バンクーバー、ロブソン通りの街並みです。 |
![]() | 倉庫街が最先端のトレンドな街に生まれ変わったイエールタウンです。 ここでは客層もロブソン通りのカジュアルな感じではなくて、レストランも高級感の漂うお店が目につきました。 |
![]() | 空港の彫刻です。ファーストネーションの間で亀や鷲など、幸福を運んでくると信じられていたそうです。 |
バンクーバーもビクトリアも気候の穏やかな都市で、冬でも木枯らしが吹かないそうです。
カナダ名産のメープルの木々が茂り、のんびりとした雰囲気は日本にはないものでした。
ビクトリアに移動するバスの道中、広大な平原にトウモロコシ畑や牧場が広がり、馬や牛が牧草を喰んでいる姿も見られました。
まだまだ行けなかったところがたくさんあり、また是非訪れたい都市の一つになりました。
それから、ブリティッシュ・コロンビア州で観光客が支払った7パーセントの税金は戻ってきます。
空港で行うことも可能ですが、帰国後にかかる手間と手数料のことを考えるとフェアモントホテルの地下にある両替サービス会社ですませた方がお得です。
そこでは2年前から買った商品は持って行かなくてもいいことになっていました。
親切な日本人スタッフがいて丁寧に教えてくれました。
私たちはそれを知らずに重い荷物を持って手続きにいったので大変でした。
50ドル以上の買い物をしたレシートとパスポート、航空券だけでよいので、お出かけになる方は参考になさってください。