ちょっともの申す

第6回 若者の犯罪は増えているか

昔、女子高生コンクリート殺人事件というものがありました。新聞で、そのときの犯人のうち何人かはもう出所して、働き始めているし、もう結婚した人もいる、というような記事を読んだことがあります。あのような凶悪犯が、もう出所するなんて、と驚いてしまいました。永遠に刑務所に入っていてもいい、とさえ思いました。この頃朝日新聞に、『メディアと「青少年凶悪化」幻想』という記事が載りました。(8月24日)

最近青少年の犯罪が増えている、というような情報があふれています。また、少年法を改正して、厳罰化しなければならない、というようなこともしきりに言われています。ところが、その記事によると、統計をちゃんと調べると、実は全然増えていない、むしろ若者の犯罪がピークを迎えていた60年代に比べると大幅に減っているそうです。これは、ほかの先進国の特徴と大きく異なるそうです。被害者数も60年代に比べて4分の1から5分の1に減少しているそうです。

この、一般に言われていることと事実が大きく異なるのは、警察庁の発表がたまたま事件の少ない時期と比較して「凶悪化」と発表したり、メディアがきわめてまれな事件を大々的に取り上げたりしていることが原因だそうです。現実は、若者はどんどん「おとなしく」なっているそうです。

また、ここ30年くらいの特徴として、再犯率が大きく減っているそうです。これは、現行の少年法のシステムがうまく機能していると結論づけています。20代の犯罪率が他の国に比べて非常に少ないそうです。記事の中で、少年法の改正について、「犯罪大国」の悪循環から生まれた理念や制度を、わが国がまねようとするのは愚行である、と断じています。

ということで、高校生による殺人事件が増えているわけではない、ということで少しほっとしました。それに、いくら凶悪な事件を起こした人でも、ちゃんと更正しているならば、刑務所から出てきて普通に生活していいし、みんなで受け入れるべきなのですね。

第3回〜第5回 ピロリ菌物語

第1話

 そう言えば、中学・高校の頃から胃腸は丈夫ではありませんでした。よく朝お腹が痛くて、学校を休んでいました。が、たいてい昼くらいには治っていたので、物理的に胃腸が悪かったわけではないかもしれません。
 大学の終わり頃から、胃痛になることがあって、会社に入って4〜5年目にたまらず病院へ行ったら十二指腸潰瘍の診断を受けました。それまで、キムチ・辛子・わさびなどの辛いものが好きで、コーヒーはブラックで濃いやつを日に5杯くらい飲んでいて、酒は浴びるほど飲むし、煙草はハイライトを2箱近く吸っていました。元々胃酸が濃いタイプらしく、このように刺激の強いものばかりとると潰瘍になるのは当然である、と言うようなことを医者は言っていました。で、今後の再発を防ぐために、医者が、
「社会人として、酒は飲むのはしようがないので、量を減らす努力をするとして、辛いものやコーヒーなどの刺激物をやめるか、煙草をやめるか」
という選択肢を迫りました。煙草をとりました。

 それから、潰瘍とのつきあいが始まりました。刺激物は100%きっちりやめました 。(好物のコーヒーなどやめられるのに、煙草はやめられないのは、意志の問題ではなく、煙草自体に問題があると思います。強い習慣性があって、普通こういうものを麻薬といいます。)寝不足になったり疲れてくると痛くなるし、飲み過ぎが続いても痛くなるし、風邪をひいても痛くなってきます。胃が痛くなると腰痛になったりもします。胃薬を飲んだり、睡眠をとるようにして、胃の荒れが進行しないようにコントロールしました。(会社では、お腹が痛いくらいでは、休めないものです。)特に季節の変わり目に調子が悪くなるため、要注意です。11月くらいから早めの忘年会が続くとちょっと大変でした。と言うようなわけで、胃が荒れることはあっても、潰瘍まではならないような状態が続いていました。

 ここ数年ピロリ菌が話題になっています。日本人の40代以上の世代で70%位の人が持っていて、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因であると、いわれています。10年くらい前の医学事典を持っていますが、それには「胃潰瘍はストレスが原因で、春先に多いのは、クラス替えや人事異動のせいである。」と断言してありました。アメリカでは、ピロリ菌の治療で胃洗浄をする、と言うようなことを聞いたこともあります。日本ではまだ正式にそのような治療は認められていないようです。

 が、今年の春、花粉症の薬をちょっと強いものに替えて、飲み会が続いて、かつ寝不足が続いて、その上、最近一緒に仕事をしている長山さんの会社の系列の飲み屋でニンニクがきついものやら辛いものをハーフ・アンド・ハーフで飲んだりで、とうとう尋常ではない胃の痛みが始まりました。懐かしい潰瘍の痛さです。
 医者に行くことを決意し(病院には行かない主義です)、ピロリ菌治療をやってみようかな、と考えました。

第2話

インターネットで調べて家から車で30分くらいの病院に行ってみました。医者は、問診やら聴診器でいろいろ音を調べたりして、「潰瘍ができている可能性が極めて高い。」とのこと。(だから来ているのですが・・・)予定がつまっていたために、1週間後に胃カメラで検査をすることになりました。この病院の胃カメラは無痛胃カメラというそうで、少しも苦しくないそうです。あの苦しさがないというのは、かなり気が楽です。その日は、血液検査のために血を採られました。

ピロリ菌は、正式な名称を「ヘリコバクター・ピロリ」という細菌で、胃や十二指腸に住んでいます。胃の中は濃い胃酸があるため本来無菌と考えられていたそうですが、胃酸から胃壁を守るための粘液中に住んでいるそうです。また、ピロリ菌自体もアルカリ性の液を出して中和しているそうです。最近この菌が胃のトラブル、ひいては潰瘍の原因と考えられています。胃潰瘍は頻繁に再発しますが、ピロリ菌を除去すると再発しなくなったという多くの事例が報告されているそうです。

ピロリ菌用のヨーグルトもあります。これは、ある医者がネズミでピロリ菌のテストをしようとしたところ、ネズミの胃の中でなかなかピロリ菌が育たなかったそうで、調べてみると胃の中にある種の乳酸菌がいて、この乳酸菌のせいでピロリ菌が育たなかったそうです。この乳酸菌を使ったヨーグルトが発売されました。早速試してみて、いまでは朝晩1個ずつ食べています。

胃カメラの当日、実は不安がありました。1週間前の採血で不具合があったらしく、皮下出血を起こし、採血した場所を中心に腕の内側がかなり広い範囲で黄色く変色しました。(2〜3日で消えましたが。)また、その病院の先生は若くて少しおタクっぽく、話もはきはきしていなくて、やはり不安です。が、せっかくだから、胃カメラは受けてみようと考えました。

期待の無痛胃カメラですが、血管から麻酔を入れるもので、あっという間に眠り込んでしまって、気がついたら1時間近く経過していました。確かに全く痛くありませんでした。胃の写真を見せてもらいましたが、やはり十二指腸に潰瘍ができていたそうです。胃の壁に白っぽいところがあって、多分ここにピロリ菌がいるだろうとも言っていました。胃壁の組織を取ったそうで、2週間後にピロリ菌がいるかどうかの検査結果がでるそうです。(ちなみに私は麻酔のせいでもうろうとしていて、妻が代わりに聞いてくれました。)2週間分の胃薬を受け取って、いよいよ次回からピロリ菌の治療です。

第3話 最終回

2週間後、ピロリ菌用の薬をもらいました。全部で4種類あって、細菌による感染症を治療する薬が2種類と消化性潰瘍を治療するものと胃の粘膜を修復する薬です。2週間飲み続けると90%の人はピロリ菌が除去されて潰瘍などの再発がなくなるそうです。ところが、どの薬も、発疹、下痢、口内炎、悪心、便秘、お腹がはる、小腸からの出血などの副作用の可能性があります。運が良ければ何も起こらないし、20年来我慢してきたコーヒーやキムチとつきあえると考えると、少しくらいは我慢しようと考えました。

結果からいうと現在胃の調子は絶好調で、完治したようです。暑い中アイスコーヒーを飲んだり、焼き肉屋でキムチを食べたりしていますが、胃が痛くなることはなくなりました。しかしながら、薬を飲んでいる最中いくつかの副作用がありました。順番にあげると、

1.薬の副作用ではありませんが、胃カメラの麻酔が覚めてきたら、喉の右側に痛みがありました。次の日1日痛く、どうも胃カメラをつっこむとき喉を傷つけたようです。
2.薬を飲み始めて、1日目と2日目の夜かなりお腹が痛くなりました。小腸の出血かもしれません。1日4回飲むことになっていた1番強い薬の夜の分を省くと、痛くなくなりました。
3.3・4日してから太股の内側に発疹が出てきました。初め赤い斑点がぽつぽつという感じでしたが、そのうち真っ赤になってきました。はぜまけのような感じです。医者に行くと、たぶん副作用ではなさそうだけれど、よくわからないので皮膚科に行ってほしいとのこと。「かびによるものかもしれないし」、とも言っていました。皮膚科に行くと、「ただの発疹です。」と言われました。塗り薬をもらい、1週間くらいで消えました。
4.2週間目にはいると、なんとベロが茶色になりました。医者には行かず、様子を見ましたが、薬を飲み終わると2・3日で消えました。またこの間、口の中がかなり苦い感じでした。

薬と関係あるかどうかわかりませんが、もう二つほど体調に変化があって、
5.眠くなります。いままでは、朝起きて1時間くらいすると眠気が取れて(低血圧です)、夜寝るまで眠くなることはありませんでしたが、薬を飲み始めて、1ヶ月くらい、仕事中眠くなりました。特につまらない会議中たいへんでした。最近なくなりました。
6.また、1ヶ月くらい目がかすみ、遠くがよく見えませんでした。眼鏡を変えようと思ったくらいです。最近これまた元に戻りました。

さて、胃の具合は完治したようです。が、その後、妻の胃の具合いがよくありません。妻は、薬によって苦しくなったピロリ菌が夜寝ている間に、私の体内から外に出て、妻に移ったのではないか、と申しております。

おわり。
参考:ヘリコバクター財団


第2回

ピラミッドの話です。昔からこの手の話は好きで色々な本を読んでいましたが、最近グラハム・ハンコックの「神々の指紋」を読んで以来、ますますのめり込んでいます。この間ニューヨークで Mark Lehner の"The Complete Pyramids"という若干学術的な本も買って調べているところです。

やはり一番の疑問はエジプトの第4王朝の人々がどうやってクフ王のピラミッドを造ったかということです。重さが2トン以上の石を約230万個使って20年間で作ったと言われています。ここで、疑問は、20年間毎日12時間働いたとして、

2,300,000 /(20*365*12) = 26.26

となり、1時間に約26個の石を積んだことになります。つまり2トン以上の石を1個2.3分で積んでいったことになります。「さあ、みんな準備はいいか?持ち上げるぞ!」とか何とか現場監督が言ってるうちにそれくらい時間がかかるような気がします。ちなみに、妻と1個最低でも1時間くらいは掛かるのではないか、と話したことがあります。となると、

1 * 2,300,000 / (12*365) = 525.11

つまり、525年掛かってしまいます。作れと言った王はとっくの昔にいなくなってしまいます。

何はともあれ、謎は深まるばかりです。Mark Lehner の"The Complete Pyramids"をまだ途中までしか読んでいないので、最後の方に作り方のページがあるようなので、読んだらまた書きます。


第1回

 中学1年(13歳)で初めてエイゴの授業に出くわす。たいていは、教科書の文章をまず本物のアメリカ人の(英国人ではない)発音でテープで聞いて、次に教師共々それに合わせて発音し、それから文章の意味を考える。
 授業はこんな風である。
「ワリーズ?」「ホワットイズジス?」
「マネタ」「マイネームイズトム」
「イジサペン?」「イズジスアペン?」
「イェリーズ」「イエスイットイズ」
 発音記号の子音にすべて母音をくっつけて、全体を扁平に発音するのである。英語と日本語は違う言語なので、本来日本語で英語は表記できないが、このようなやり方で、なんとすべて日本語で表記できてしまう。街には不思議なエイゴがあふれている。それにアメリカに行くとたいへん困る。マクドナルドもケンタッキーもセブンイレブンもメトロポリタンもおもしろいくらいに通じない。

 このような現象は多分戦後(15年戦争、満州事変から太平洋戦争まで、の終結後)始まったものだと思う。明治時代はこうではなかったと思う。例えば、「メリケン」(American)「ワイシャツ」(White Shirts)「知らんぷりー」「宇宙挟む手?」などなど。
 ともかく、現在の日本の学校教育のエイゴは英語とはあまりにかけ離れている。(野球とベースボールの違いくらい)だから、多くの日本人は英語のために多大な労力を費やすか、日本経済が世界を席巻し日本語が世界の標準になるのをひたすら待つことになる。

 このように日本人はすべての子音と母音を同じ音量で、ゆっくり扁平に発音する。まさにこれが日本語の発音である。だから、もし日本人が、あなたが話していることをわからず首を傾げていたら、早口で違う言い方で何度も言い直すのではなく、最初の文章だけをゆっくり話してほしい。それに今、日本では英語の音楽や映画やビールやコーラや衣服、化粧品、その他諸々があふれている。みんな言葉は意志疎通のためにあることを理解し、学校教育の英語の成績に関わらず、日本語のエイゴではない英語で話し始めるに違いない。

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