7日目 5月5日(金) 朝7時には出発。東へ向けて走り出す。なにせ富山の友達との約束では夕方6時くらいには仕事が終わるというので、それまでに行くということになっているのだ。鳥取から何百キロあるんだ、本当に着けるのか?ということでなるべく早く先へ進むことにしたのだ。 

朝8時の鳥取砂丘はさすがにまだ人も多くない。初めてその場に立ったけど、なかなかすごい。日本じゃないみたいだ。どうやってこんな場所が生まれたのか、想像できないようなスケール。阿蘇の草千里とかもすごいと思ったけど、あっちは土で草。ここは砂だからね。こんなに大量の砂がまとまってあるの、見たことない。とりあえずあの向こうの小高くなっているところまで行こうとしてしまうのは何故だろう。みんな吸い寄せられるように歩いていく。大人も、子供も、男も、女も。ここでまた日頃の運動不足がその実力を発揮。砂だからまた歩きづらいんだ。でもここもまた海の色がきれい。太平洋側とは明らかに違う気がする。なんでだろう? 砂丘の土産物屋の食堂でいかにも観光地な朝定食を食べて体に力を取り戻し、一路東を目指す。とりあえず国道178号で海沿いを走り、次の目的地は温泉街「城崎」。かつて教科書で読んだ志賀直哉(だっけ?)の『城崎にて』の舞台。夜の川沿いの道を歩くとか、なんか妙に印象に残ってんだよね。

その前に、アウトライダーで予習しといた県道11号(旧但馬道路)というのを走る。きれいな海岸線の上を適当なワインディングで流せる。気持ちいいー!でもバイクの調子は相変わらず悪。エンジンの回転が低くなると、爆発のリズムがおかしくなってドドッドドドドッドとノッキングみたくなる。気持ち悪いー! そういえば途中、余部陸橋の下も通った。 城崎で風呂に入った。実は2日間入っていなかったから。この温泉街には6つほど共同浴場があるんだけど、一番メジャーという(その辺にいたいたライダーに聞いたら詳しかった)、「一の湯」に行った。最近改装されたらしくてきれいだった。(左の写真は県道11号のどっか。別に名もない海岸。)

ここらでもう昼近くになってしまった!敦賀から富山までは高速使うとして、180km約2時間。4時に敦賀?うーん間に合うのか?どっちにしろ走るしかないのだ。といいつつ、天橋立へ。せっかく来たんだから見るとこは見とかないとねえ。さすがにここは京都府・関西だし、日本三景の一つ、国民的名所なので割合混んでいる。定番のアングルを求めて小高い山の上にある傘松公園というところへ。ほーほーなるほどねえ。自然の力とは本当に不思議なものだ。神様がやったって思いたくなるのも無理はないわい。 あーっもう1時過ぎ?だんだん時間がなくなってきた。一路、東へ。この頃からさらに相棒の調子が悪くなってきた。今までは回転高めなら大丈夫だったのに、全回転域で調子が悪い。あんまり早くない車の流れに乗ってたりすると、あおってるみたいにうるさくなっちゃう。メーターもついたり消えたりしてるので、走行距離を正しく表示してないようだ。5リッター入れて40km、そりゃウソだ!約60kmはカウントされてないぞ。給油時期も逃さないように油断できない。東京までちゃんと帰れるのか?そんな不安も。 敦賀では道のすぐ脇の港に自衛艦がたくさん停泊していた。なかなか壮観。しかし敦賀まで遠い。あと80kmとか表示が。2時間?こりゃー敦賀に5時に着けりゃあ御の字コースだな。 メーターがイカレてしまったので鳥取から何キロ走ってきたのかよく分からないままに、どうにか敦賀に着いた。5時半過ぎ。友達の家に電話して、奥さんに8時頃になりそうだと伝える。

高速約180kmの間、スピードメーター死亡、何キロ出してるのか不明、ウインカーもほとんど点かない。後ろに車がいないときに車線変更(手信号すべきだったか?)、エンジン高回転でも爆発不良。最悪じゃあ。それでもどうにかこうにか、友達の家に着いた。1年ぶり(奥さんとは2年ぶり位かな)の再会を祝ってビールビール。距離も走ったけど、観光でけっこう時間食ってた1日だったな〜。

To be continued...