6日目 5月4日(木) 明るくなって、自然に目が覚めた。昨日の酒の悪影響はないようで、まあ爽快な起床。天気はよい。龍田さんと橋本さんも起きてて、龍田さんが炊いてくれた米と朝からいきなり焼肉を食べる。なぜかけっこう食えちゃう。普段は朝飯なんて食欲ないからほとんど食べずに出勤してるのに。健康的な野外生活のなせるわざか。そうこうしてるうちに、しんじさんやみんなも起きてきた。 今日は午後のフェリーに乗って本土に戻る。それまでに時間はたっぷりある。テントの周りでみんな片づけをしたり地図を見たり、のんびりする。何も煩わしいことを考えなくていい時間

自分が普段生活しているのとは全く違う、至福の時の流れ。近所の人たちが通りすぎる。「おはようございまーす」「どこから来たんだい」「米子です」「東京です」なんてそんな会話を交わしながら。ずっとそこに住んでいる人、帰省で戻ってきた人、色んな人がいた。旅の人のうちらは非日常。地元の人は日常の中。でもその時、自分は街の生活とは違う隠岐の時間の流れにいたと思う(写真右から2人目が椙原さん、3人目が橋本さん)

ボチボチと出発の準備を始めてまたみんな旅の路上に出ていく。橋本さんが最初に出発していった。我々はちょっとは島の観光をしようと(?)海沿いを時計回りに走ることに。カブも加えた五台で出発した。 隠岐は山が多い。坂を上ったり降りたりしながら、「トカゲ岩」と言うのを見に行った。駐車場にバイクを置いて、すこし山を登ったところから見えるという。何分で着くのか、どっちに見えるのか、よく分からないまま歩き始めた。日頃運動不足の体にはたった10分程度の登りが身体にこたえる。やっと開けたところにでて、やっと見えた!ところがゼーハー言いながら登ったのに、降りていく途中でもっと低いところからも見えたはずのことに気づいて唖然。笑うしかなかったね。 島の東側は海が近い。けっこうバイクともすれ違ったり。きれいなを見ながらのんびり走る。バイクの調子はあいかわらずよくないけど、気持ちいい。走りながら自然に笑ってしまう。西郷の港の近くに住んでいる、龍田さんのご両親の家にちょっとおじゃましたりもした。帰りは来たときほど船は混まないだろうけど、早めにについて近くの店でチャンポン食べたり、おみやげを物色したりのんびり過ごした。 約2時間の船旅を終えると、とうとうお別れの時が来てしまった。出会いの瞬間は最高に楽しい。そのかわり、別れがやってくる。ちょっと寂しい。でもこの寂しさも出会いがあったからこそ。そしてまたきっと会うことができる。大好きなKEMURIというバンドの曲にこんな歌詞の曲がある。「見知らぬ土地 見知らぬ人 期待と不安を心に抱く 出会いの嬉しさ心はずみ 別れの悲しさ星うたう 悲しみよ!愛しい刹那さよ! 悲しみよ!別れの寂しさよ! 悲しみよ!笑顔でいうさよならよ!悲しみよ!新たな出会いの喜びをもたらすための悲しみなのか?」

明日は富山まで行かなければならないので、今日のうちに東に進んでおく。国道はけっこう混んでいたし、バイクの調子もよくないので暗くなってきたところで大栄町のお台場公園キャンプ場というところにテントを張った。しんじさんたちはもう家に着いてるのかなーなんて考えてたら、携帯にメールが。便利なものだ。さっそく返信。地元の方のバイク仲間のまきちゃんからもメールが来たと思ったら、「静岡で事故って入院」。心配してメールしたら「大丈夫。キャンプ場が病院になっただけ。」一安心。なんだか楽しそうだなオイ。明日は早起きして朝イチで鳥取砂丘を目指すぞ。

To be continued...