研究テーマ->メディアアート->オリジナル・アートワーク->NeuroCube普及活動
ここでは、メディアアートの作品を紹介します。  
ニューロキューブによる作品制作
ニューロキューブは、各種のセンサーを使用したメディアアート作品の制作を用意にします。ここでは、ニューロキューブとVB, Director, and MAX/MSPを使用してプログラムを制作する方法について紹介します。.
ニューロキューブについて
ニューロキューブは、キューブ状のデバイス(およそ5×5×5cm) で、各種のセンサー、モーター、音源(MA1)などの機能を備えています。シリアルポートを備えたコンピュータから操作することができます。1つのブロックは、数個のセンサーや機能を含んでいます。必要に応じて、ブロックを互いにつなぎ合わせて機能を拡張します。(ブロックをつなげていくとう点から見て、電子ブロックに似ていますが、ハードウェア版のMAX/MSPと考えることもできます。)今までは、各アーティストが、メディアアートの作品を制作するたびに、センサーのメカニズムや駆動装置を製作しなければなりませんでした。このことは、デバイスに関する知識のない人を、このような作品制作から遠ざけていました。しかしながら、手作りのデバイスではなく、既製品であるニューロキューブを使用することにより、このような問題を解決することができます。特に、卒業制作などを行わなければならないが、通常、知識と時間が限られている学生には有用なものです。
ニューロキューブのプログラミング環境
シリアルポートを使用して、ニューロキューブを制御するための仕様は、開発元のシステムワットから得ることができます。ニューロキューブは、Windowsやマッキントッシュだけでなく、シリアルポートを備えた携帯パソコンでも使用することができます。さらに、ニューロキューブを制御するためのWindowsのモジュールが、ActiveXで提供されていますので、VisualBasicなどの様々なプログラミング言語を使用して、アプリケーションプログラムを簡単に制作することができます。
こちらで、ニューロキューブのシミュレータを配布しています。
(1)超音波センサーブロックを使用したバーチャル植物(VBを使用した例)
超音波センサーは、障害物までの距離を1ミリから3000ミリの間で計測することができます。VB, VC++を使用する前に、いくらかの初期化の処理が必要です。初期化の後、任意のタイミングで、要求を出して値を得ることができます。センサーから戻される値をパラメータにして、距離に応じて絵や画像が変化するという作品を制作することができます。下の画像は、手を近づけると成長するという仮想植物のソースコードの例です。

Private Sub Timer1_Timer()

    ToyOcx1.UltReqPos (ultrasonic_no)

- Process of drawing plants -

End Sub

注:値をタイマールーチンの中で要求します

Private Sub ToyOcx1_UsonicDistance(ByVal idx As Integer, ByVal val As Long)

- Process of storing the returned value in a variable -

End Sub

注:イベントを通じて値が戻されます。

(2)ジャイロスコープセンサーを使用した映像ナビゲーター(Directorを使用した例)
ジャイロスコープでは、X,Y,Z軸の回転を調べることができます。Directorを使用する前に、初期化の処理が必要になります。その後、任意のタイミングで値を要求することができます。写真は、ジャイロスコープセンサーの値に応じてCGが回転するという作品です。

(3)超音波センサーを使用した超音波テルミン (VBとMAX/MSPを使用した例)
ニューロキューブのプログラムモジュールは、Windowsでは使用可能ですが、マッキントッシュでは使用可能ではありません。マッキントッシュでニューロキューブを使用する場合は、このモジュールを自分で制作しなければなりません。しかし、使用できるWindowsパソコンが1台あれば、このような手間は必要ありません。Windowsでニューロキューブからの情報をMIDI信号に変換し、マッキントッシュパソコンに送るようにします。写真は、VB と MAX/MSPを使用した超音波テルミンの例です。