研究テーマ->メディアアート->メディアアートについて->メディアアートで使用される入力装置 〜市販センサーとコントロールボードのパッケージ編
メディアアートの作品では、パフォーマンス、インスタレーションを問わず、センサーの使用が欠かせないものとなっています。パフォーマンスでは、パフォーマーの動作を捕らえるために、インスタレーションでは、観客の動きを捕らえて作品に対話性をもたせるために使用されます。  
市販センサーを使うには
秋葉原や日本橋のパーツ屋さんに行くと、超音波センサーとか、ジャイロセンサーとか、温度を検知するセンサー、その他、面白げなセンサーが売られています。しかしこれらは、パーツの形で販売されていますから、そのままではPCにつないで使用することはできません。
センサーだけでなく、それをPCに接続して値として読めるようにする装置も一緒に必要なわけです。
図にしてみると。。。
 

センサー本体からは、電圧、電流、抵抗値のいずれかがアナログで出力されます。
アナログ情報をデジタルに変換するため、A/D変換器なるものが必要になります。これの入力は通常電圧なので、センサーからの出力が電圧でない場合は、電圧に変換する前処理が必要になります。
AD変換器とPCとの接続は、USBか、シリアルポートです。これらは、単にハードウェアを用意するだけでなく、接続のためのデバイスドライバも用意する必要があります。

全部作っていられないので。。。
パーツ屋さんでセンサーを購入したとして、それ以外の部分を全部自前で作成するのは無理があります。AD変換からUSB出力やシリアルポート出力までを製品にしたものが販売されていますので、そちらを使うことができます。
I-Cube, NeuroCubeなどの製品がこれです。

センサーとPCの間の処理を行うためのGAINER(ゲイナー)やArduino(アルデュイーノ) 、Funnel(ファンネル)という製品もあります。 (I-Cube, NeuroCubeはセンサー、コントロールボードがセットになっていますが、GAINERやArduinoにはセンサーが含まれていません。) どうやら、Arduinoがこの手のものの中で、標準になりつつあるようです。
下の写真がGAINER、その下がArduinoです。

少し意味合いが異なりますが、MIDIPAKという製品を使用すると、キーボードなどのMIDIコントローラを使用して、100V電源のオン、オフをすることができます。

代表的なセンサー
色々なセンサーについては、こちらで紹介しています。
代表的なものに、超音波センサー、赤外線センサー、ジャイロセンサー、タッチセンサー、曲げセンサーなどがあります。

上の写真は超音波センサーです。障害物までの距離を計測することができます。人が近づいてくるなどのことが検知できるわけです。
VBによるバーチャル植物 という作品では、超音波センサーを使用しています。

上の写真は赤外線距離センサーです。障害物までの距離を計測することができます。人が近づいてくるなどのことが検知できるわけです。