元日の朝、自宅を出発する。
西宮入口より阪神高速神戸線に乗り西へと向かう。
元旦で、町に人や車が少なくて、静かなせいか、いつもより神戸の町の景色が、きれいに見える。
月見山より第二神明に入り、垂水JCTより神戸淡路鳴門道に入る。
明石海峡大橋を渡り、淡路島に入ってすぐのハイウェイオアシス淡路SAで少し休憩する。
展望台から世界一のつり橋、明石海峡大橋が見える。
行革で、この橋の運営団体である本州四国連絡橋公団の民営化や事業の見直しについて、いろいろ批判にさらされているせいか、なんとなく控え目な姿に見えた。 |
そのまま高速で淡路島を縦断し、淡路島と四国とを結ぶ、鳴門海峡大橋を渡る。風が強くて、バイクが横風に揺られて少し怖い。
終点の鳴門ICで高速を降りて、国道11号に入る。徳島市内で国道55号に入り南下する。
阿南市で国道をはずれ、県道26号由岐大西線に入る。急な峠を越え、リアス式海岸に沿った急コーナーが連続する道を抜けると、急に眼前に砂浜が広がる。田井の浜という遠浅の海水浴場で、1キロも続く白砂の浜は海水浴だけでなく、サーフィンの好スポットとして有名で、また、浜両端の岩場は磯釣りの好ポイントだという。
7月下旬から8月上旬にかけては、隣接してJR四国の臨時駅が開設され、徒歩ゼロ分で太平洋での海水浴が楽しめるらしい。
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再びリアス式海岸の急コーナーを抜けると、うみがめの産卵で有名な大浜海岸に出た。
白砂の南国詩情あふれる海岸で、正月のせいか、観光客でにぎわっている。
うみがめは5月中旬から8月に、この海岸で産卵するらしい。
海岸沿いには、世界でも珍しいうみがめ博物館"カレッタ"があり、またかめの形をした電話ボックスもあって、まさにかめ一色といった感じのところだった。
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南阿波サンラインを走る。タイトなコーナーが連続する。交通量も少なくペースが上がる。
牟岐で国道55号に入る。宍喰を過ぎると海岸線を、ほぼ一直線の道が続いている。
室戸岬目指して、延々南下する。
室戸岬が近づいてくると、海岸線に黒々とした岩礁が連なっている。亜熱帯植物が生い茂り、南国らしさがを感じられる。
室戸岬の中岡慎太郎像の前にバイクを停め、付近を散策した後、再び出発する。
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室戸岬を過ぎて、今度は国道55号を北上する。
途中、何気なく道の右側を見ると、特徴のある家屋が並んだ町並みが見えた。
国道脇の旧道に入ると、そこは重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けた吉良川町の町並みで、かっては備長炭の集約地として栄えた町だそうで、厳しい風雨から家屋を守るために、水切り瓦という独特の瓦の家や、いしぐろという石垣塀のある家々が、2kmに渡って続いている。少しばかりタイムスリップした気分になった。
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結局、高知市内に着いたのは夕方6時前で、日が暮れかかっていた。
慌ててホテルを探し、駅前のビジネスホテルにチェックインする。
シャワーを浴びてから、食事をしに町に出た。
そのまま市内を少し散策後、部屋に帰って寝た。
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一月二日、高知市内の朝は晴れていたが、風が強く少し寒くなりそうだ。
まず桂浜に向かう。さすがにまだ朝だというのに観光客が多くて、坂本竜馬像の前は、記念撮影する人でいっぱいだった。
竜馬像の横に何か建設中のようで、白いキャンパス状の覆いの上に書かれた、心はいつも太平洋ぜよという言葉が、意味不明ながら印象的だった。
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桂浜を歩く。さすが寒いせいか、浜にいる人は少なかった。
この浜で何年か前にテントを張ってキャンプしたことがあったが、そのときの事を思い出して(こちら参照)、少し懐かしい感じがした。
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桂浜から海岸線に沿って西に向かう。仁淀川河口大橋を渡り、横浪半島に入る。
半島の尾根に沿ってコーナーが連続する。眼下に太平洋が広がり、パノラマを楽しみながら走る。
須崎で国道56号に入る。少し雪がちらつく国道を西に向かう。
中土佐町を過ぎ、山間部に入ると雪が激しくなる。バイザーに雪がこびりついて、手で払い落としながら走る。
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山間部を過ぎて海沿いに出ても雪は降り続いたままで、道の両側は一面の雪景色だった。
雪は全くやみそうになく、中村市内も大雪だった。
道の駅すくもに入り、今後どうするか考える。
本当はこのまま国道56号を進んで四国を1周するつもりだったが、天気予報では宇和島や松山も雪のようで、雪はやみそうにない。
そこでこれ以上進むのはあきらめて、足摺港よりフェリーで大阪に帰ることにして、フェリー乗り場に電話するがつながらない。
とりあえずフェリー乗り場に向かう。
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国道321号を南下する。
この国道321号は通称サニーロードと呼ばれているらしいが、曇り空の上、雪も舞っていて、とてもそんな感じがしない。
フェリー乗り場に着いて船を確認すると、強風のため運休だった。
係りの人に確認すると、高知港からは運航しているという。
仕方なく高知に引き返すことにする。 |
途中足摺岬で少し休憩を兼ねて付近を少し散策する。
足摺岬も雪が舞っていて、南国らしさは全くしない。
再び雪の国道56号を東に進む。
雪が降り続いていて、すれ違う対向車の上にも雪が積もっていて、まるで雪国を走っているような感じがする。ここは南国土佐の国高知だというのに。
高知港には夕方6時ごろに着いた。
フェリーの出港にはまだ時間があったが、雪道を長時間往復したことで心身とも疲れ果てていて、どこにも行きたくない気分で、フェリーの待合室でぼうっとして時間を潰す。
フェリーは9時ごろ出向し、翌朝南港に着いた。
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