96年ゴールデンウィーク
四国の旅
ツーリングレポートのページへ戻る
午前9時頃家を出発、甲子園フェリー乗り場へと行き、10時過ぎの船に乗り淡路島へと向かう。
2時間ほどで津名港に着く。津名一ノ宮インターから本四連絡道に入り、鳴門北インターで高速道路を降り、県道11号、県道42号を経て、国道11号に入る。
途中、びんび屋で、はまちの造り定食を食べる。噂のとおり、わかめがいっぱい入った味噌汁がすごいボリュームで、お造りも新鮮でおいしい。値段も手ごろなので、鳴門に行かれる方には特にお勧めする店だ。国道11号を海岸線に沿って西向きに進む。しかしGWの谷間のウィークデイで交通量が多くなり、ペースが上がらない。
高松市を過ぎた辺りでもう3時過ぎになり、初めてのキャンプツーリングなので余裕を見て、早めに本日のキャンプ地である国民休暇村五色台キャンプ場へと向かう。
五色台キャンプ場で初めてテントを張る。うまく張れるか心配であったが、意外と簡単に張れた。
隣接する休暇村の施設で風呂に入り、ビールを買ってテントに戻り飲む。意外と順調なキャンプツーリング初体験であった。夜半過ぎに雨の音で目が覚める。結構な大雨で風も強く吹いている。しかし朝方には雨は小降りになった。
小雨の振る中テントを撤収する。ずぶ濡れで手足はどろどろになってしまう。
レインウェアーを着て9時前に出発、瀬戸大橋記念公園へと向かう。下からの瀬戸大橋の眺めに圧倒される。瀬戸大橋見物後、讃岐うどんを食べに出発する。ガイドブックに載っている店を探すが迷ってしまう。しばらく探すがあきらめて、何気なく道端にあった店に入ったが、結構おいしくて値段も300円くらいで安くて、少し満足した気分で丸亀城に向かう。
丸亀城は小降りな城だが、反り返った高石垣が見事で、丸亀という町の景観を引き締めている。しかし時間が無いので登城は次回にすることにして、写真だけ撮って出発する。![]()
再度国道11号に出て西に向かって走る。今日もトラックが多く、その中をだらだらと走る。
小松町で国道196号に入り今治方面に向かう。天気も大分良くなったので、レインウェアーを脱ぐ。
今治城を見物する。海岸線にある平城で、整然と築かれた石垣と、その上に築かれた白壁の櫓や復興天守が印象的な、美しい城だ。
その後海沿いの国道317号を進む。来島海峡沿いに造船工場のドックが並んでいるが、赤茶色に錆びていて、なにやら悲しげだ。
県道166号、15号を経て、再度国道196号に入る。車も大分少なくなって、四国の西岸を南向きに快走する。松山には3時ごろ着いた。道後温泉の駅前で、本日のキャンプ予定地である野外活動センターの位置を確認する。道後温泉を越え国道317号を10分位北上、少し山奥に入ったところにキャンプ場はあった。
テントを張り、荷物を置いて道後温泉に向かう。
道後温泉本館の前には、バイクがいっぱいで、その中にバイクを止めて温泉に入る。脱衣場が古びていて、いかにも情緒がある。
温泉に入り、2階でしばらくお茶を飲んで休憩した後、商店街を少しぶらぶらして食事をし、コンビニでビールとつまみを買ってキャンプに帰った。
キャンプ場に帰ってみると、中学生くらいの団体が、キャンプファイアーをして騒いでいる。少しうるさいが、一時間ほどすると静かになった。翌朝8時頃テントを撤収し、荷物をバイクに積み込んで出発しようとするが、立ちゴケしてしまう。荷物満載状態なので一人で起こせずあせっていると、隣のテントの男性が手伝ってくれた。誠にありがたい。
国道56号を南に向かう。途中で国道378号に入り、海岸線を佐田岬目指して走る。天気も良く、美しい海を横目に見ながら快走する。
半島の付け根辺りで県道255号に入りショートカットし、国道197号佐田岬メロディ−ラインに入る。
メロデイ−ラインは眺めもよく、整備も行き届いた道で、みかん畑の中を100キロ前後で快走する。
メロデイ−ラインの終点から県道256号に入り、佐田岬の先端を目指す。
佐田岬の駐車場には、ツーリングライダーがいっぱいた。しばらく歓談した後に灯台を見物する。対岸に九州が見える。国道197号を引き返し、八幡浜で国道378号に入り、海岸線を走る。
曲がりくねったリアス式の海岸線に沿って走るが、小さなコーナーが連続してなかなかペースが上がらない。
宇和島には3時ごろ着いた。宇和島城を見物する。小振りな天守閣が美しい。本丸からの町の眺めもきれいだ。その後、本日のキャンプ予定地の滑床渓谷に向かうが、行って見るとキャンプ場らしきものが見つからないので、地図を見て、近くの成川キャンプ場に決める。
成川キャンプ場もシーズンオフのせいか、他にキャンパーは一人しかいなく、なんとなく心細かったが、遅くなってきたので仕方なくテントを張る。キャンプ場に隣接する温泉に入り、食事をして寝る。朝起きてテントを撤収し、もう一組のキャンパ−と少し話しした後、出発する。
ごみ捨て場でゴミを捨てるため駐車したが、下り坂になっていてバイクがこけてしまい、クラッチレバーが折れてしまう。
仕方がないのでクラッチなしで何とか宇和島市内まで行き、駅前の電話ボックスの電話帳で近所のバイク屋を探す。GWで営業しているか心配だったが、電話すると大丈夫との事で、すぐに行って修理してもらう。
気を取り直して出発する。国道56号を足摺岬目指して走る。
途中で若い女性が運転している高知ナンバーのアルトに追いつき後を走るが、この車が実に速く、地元ドライバーで道を良く知っていることもあるせいか、黄線でも見ていて怖くなるくらい大胆に追い越してゆく。一度信号待ちですり抜けして前に出たが、すぐに追いつかれてあおられてしまう。高知の女性ドライバーはすごいと思いながら走る。
宿毛で国道321号入る。海の色もこの辺りまで来ると真っ青だ。また外海に出たせいか波も豪快になってくる。
土佐清水で県道27号後は入り、足摺岬には昼過ぎに着いた。観光客が多い。断崖に立つ灯台が素晴らしい。
しばらく岬を見物し、食事をした後に出発する。足摺スカイライン通って再度国道321号に合流、北上して土佐中村を目指す
中村で県道340号に入り、四万十川沿いを上流に向けて走る。
途中で有名な佐田の沈下橋でしばし休憩する。佐田の沈下橋は渡ると狭くて少し怖い。
渡った後にレインウェアーとぺグの入った袋を紛失しているのに気が付く。荷物の積載方法が悪くて道中で落としたのだろう。
気を取り直して出発する。国道441号に入りさらに上流を目指す。GWのせいか観光客のマイカーが多く、対向車が来ると、1.5車線の狭い道ではすれ違いが困難で、しばしば停まって待つことになり、なかなかスムーズに進めない。しかし上流に行くにつれて人も少なくなり、ゆったりと雄大に流れる四万十川を、横目に眺めながら気分良く走る。
西土佐村で国道381号に入る。所々道路は改修中で、この山深い道も何年かすると感じが変わってしまうのだろうか。
途中で国道439号に入り、今度は梼原川沿いを上流に向かう。やがて東津野村に出た。当初の予定ではそのまま国道439号を抜け、四国カルストの方に向かうはずだったが、延々山道を走って疲れていたし、山奥でキャンプするのも不安だったので、国道197号で須崎の方に向かうことにする。国道197号はこれまでの道と違って走りやすい道で、ハイペースで飛ばしていく。
須崎で国道56号に入り、高知市に向かう。。国道沿いのアウトドア−ショップでペグを買う。
高知に着いたらもう7時頃で、家に電話すると、天気予報では明日は雨だという。慌てて電話帳をみて南海部品を見つけ、電話して場所を確認し、レインウェアーを買いに行く。
その後高知市内でサウナに入ってから、テントが張れる場所を探しに桂浜に行く。桂浜に着いて駐車場の辺りで探していると、他にもキャンプをしに来たライダーがいたので、一緒にテントを張ることにする。
駐車場の柵を乗り越えて桂浜に入り、テントを張る。その後浜辺で深夜まで酒盛りし、バイクの話題で盛り上がった。
朝起きると観光客がテントの周りに一杯いる。昨夜の酔いが少し残っているが、慌ててテントを片付ける。
坂本竜馬像の前で記念撮影してから、高知城に向かう。
高知城に着くと、城内のあちらこちらで、ライダーがテントを張っていた。
高知城は昔の遺構が良く残っている城で、特に天守閣の形が威風堂々としていて、いかにも南国土佐の城という感じがした。
その後国道32号を北へ向かう。ツーリングのライダーが多く、途中で道の駅によったらライダーでいっぱいだった。途中で国道439号線に入る。崖ぷちのほとんど1.5車線の道でアップダウンがすごく、昨日走った道よりもはるかに険しい。四国の道の激しさを身に感じながら走る。
奥祖谷かずら橋でしばし休憩する。奥祖谷かずら橋は、昨年に行った祖谷のかずら橋よりも、古びていて情緒がある。
昼食を食べて出発しようとすると、ついに雨が降り出してきた。前日に買ったレインウェアーが役に立つ。
道はさらに険しくなり、雨もだんだん強くなる。周りの景色はほとんど何も見えない。その中をひたすら走る。
岳人の森キャンプ場の食堂でしばらく休憩する。店の人に聞くと、この大雨のせいで、近所の宿はどこもいっぱいだという。本当はこの辺りでもう一泊するつもりだったが、この大雨の中テントは張れそうに無いし、宿も無いので、このまま国道439号を走り、徳島に抜けることにする。大雨の中をさらに3時間ほど走って、何とか徳島市内にたどり着いた。すぐにフェリーターミナルに行くが、フェリーの時間を確認すると、今から乗れるフェリーは10時半の出港で、まだ3時間以上もあり、それまで時間をつぶすのも大変なので、鳴門から高速で陸路淡路島に渡って、甲子園フェリーで西宮まで帰ることにする。
国道11号で鳴門インターに行き、本四連絡道に入り、大雨の中を淡路島に向けて走る。
津名港に着いたのは9時過ぎで、すぐにフェリーに乗る。服は上下ずぶ濡れだ。
船中では、周りの乗客から少し白い目で見られるが、僕自身は大雨の中、あの半端じゃない四国の山道を走って、無事に帰れたことに少し満足していた。