さっさと仕事を片付けて自宅に帰り、急いでバイクに荷物を積み込み、南港のフェリーターミナルに向かう。
カーナビの案内どおりに西宮浜から阪神高速湾岸線に乗り、南港南で下りて大阪フェリーターミナルに着いたが、ブルーハイウェイラインのフェリーのターミナルは別のところのようで、慌ててそちらに向かう。
かもめ大橋を渡った南港南に、志布志行きのブルーハイウェイラインのフェリー乗り場があった。
フェリーに乗り込み、しばらく船内を探索する。甲板に上がるとちょうど夕暮れ時で、対岸の景色がきれいだった。 |
志布志港には8時半頃着いた。国道220号を南に向かう。天気が悪くなってきて雨が心配だ。
途中で国道448号に入り、大隈半島の海沿いを進む。
ほとんど他の車にも出会わず、国道ながら高速道路並みのペースで飛ばしてゆく。
1時間ほどで、内之浦の鹿児島宇宙空間観測所に着いた。
外から見るとたいしたことの無いようなところだが、中に入ると、発射台や格納庫など立派な施設が、斜面の上に点在していて、まるで科学特捜隊の基地のようなところだった。 |
雨が降ってきたので、レインウェアーを着て、 再び出発する。
国道448号を南に進み、途中で県道68号に入り、南に進む。
佐田岬ロードパークウェイに入る。道の両側には亜熱帯の木々が並んでいる。
途中で北緯31度線を越える。
カイロやニューデリーも同じ北緯31度線上にあるらしいが、そのモニュメントを見ると、いかにも南国に来たということが実感できた。 |
ロードパーク終点でバイクを置いて、遊歩道を歩いて岬の先端を目指す。
亜熱帯のまるでジャングルのような道を進む。
遊歩道の途中に御崎神社があった。
和銅元年(708年)開基の古い神社だが、参道の両脇にはソテツが生い茂り、本殿も朱塗りの屋根に白い建物のトロピカルなムードの、ややミスマッチな感じのする神社だった。 |
県道68号を北に進み、国道269号に入る。左手には錦江湾が、右手には御嶽と呼ばれる奇岩、奇峰が連なる山々が広がっている。
道の駅根占で、豚のトンかつを食べる。地元産の豚肉を使っているせいか、値段が安い割りに美味しかった。
根占港よりフェリーに乗る。
レインウェアーを脱いで横になってうとうとしたと思ったら、直ぐに対岸の山川に着いた。
山川港はカツオ漁業で有名な港で、港に面して鰹節の工場が並んでいて、その鰹節の甘い香りが漂っていた。 |
シラス台地が開墾され、大規模な農場が一面に広がっている。
その中に碁盤の目の様に農道が、張り巡らされている。
しばらく行くと、前方に山川地熱発電所が見えてきた。
この山川地熱発電所は、石油コンビナートのような少々グロテスクな外観だが、石油などの燃料を全く使わずに、地下から取り出した蒸気を利用した、クリーンな環境にやさしい発電所だそうだ。
この発電所の近くには、同じように地熱を利用した天然砂むし温泉もある。 |
鹿児島半島最南端の長崎の鼻を目指して走る。天気が良ければ開聞岳が見えるはずだが、天気が悪いため全く見えない。
沿道にはお花畑がひろがっている。
フラワーパークかごしまでひと休みする。
亜熱帯植物を中心に約2,400種の花や木を植栽した国内最大級の植物公園で、エントランスホール前のアコウの大木には、度肝を抜かれた。 |
薩摩半島最南端の長崎の鼻に向かう。
黒潮の流れの真っ只中に突き出たこの長崎の鼻には、浦島伝説があり、乙姫様を祭った竜宮神社もある。
黒々とした砂浜が広がっているのが、特に印象的だった。 |
日本最南端の駅西大山に向かう。
畑の真ん中にある何の変哲のない無人駅だが、最南端の駅という看板が誇らしげに掲げられている。
僕自身、ツーリングマップルの写真が特に印象に残っていて、ぜひ行ってみたいと思っていたが、来てみると、最果てという感じのしないごく普通の無人駅だった。
構内の看板を見ると、最北端の稚内駅まで3,126kmあるらしいが、いったいどの位時間がかかるのだろうか。機会があれば一度駅スパートで検索してみようと思っている。 |
国道226号を北上する。雨が激しくなってくる。
台風?とカツオ漁業で有名な枕崎で、国道をはずれ枕崎お魚センターに向かう。
2Fのレストランのカツオ定食が有名で、行ってみたが、もう4時過ぎで閉店していた。
気を取り直して、再び国道を北上する。 |
枕崎を過ぎると道は山中に入り、峠道が続く。
遣唐使船の発着港として古くに栄えた坊津を過ぎて、しばらく走った秋目に鑑真記念館があった。
鑑真和上は、奈良時代、戒律を伝えるために唐の国を出発、何度も遭難し失明したうえ、6度目の航海で、この秋目の地にたどり着いたという。 |
鑑真記念館を過ぎて少し行くと、道端に映画「007は二度死ぬ」の記念碑があった。
「007は二度死ぬ」は、昭和44年、この秋目の地でロケが行われたという。
記念碑には、この映画に出演したショーンコネリーや丹波哲郎のサインが刻まれていた。
加世田で国道270号に入り、日が暮れて真っ暗の国道を北上する。
雨が激しいので、テントを張る気にはなれず、ビジネスホテルを探す。
9時前にやっと串木野駅前のビジネスホテルにチェックインすることができた。 |