回路図

マイコン周辺回路

使用するマイコンはフリースケールの8ビットマイコンMC9S08SH8CPJです。このマイコンは+5Vで動作する汎用DIP20ピンパッケージです。
ロータリーエンコーダーのB相を16ビットタイマの入力TPM1CH0に接続します。A相はポートB0に接続し、内部プルアップするのでプルアップ抵抗は不要です。
どちらも設定切り替え時にチャタリングが発生するので、防止のために0.1uFのセラミックコンデンサをGND間に接続しています。
SPIを使用してPGA2311にデータを転送するので、MOSI(シリアルデータ出力)とSPSCK(シリアルクロック)をPGA2311のSDI、SCLKに接続します。
SS(チップセレクト)は1バイト送信中だけLOWになりますが、PGA2311は2バイト連続でデータを送信しなければならないので使用できません。
ポートA0を接続してプログラムで処理します。4チャンネル仕様にする時は4バイト連続送信になります。

ステレオオーディオボリュームデジタルコントロール回路

PGA2311はアナログ系とデジタル系がはっきりと左右に分かれています。パターン設計にはありがたい配慮です。
SDIからシフトレジスタ方式でデータをSCLKでラッチしながらRchのMSBから2バイト受信します。カスケード接続で4Ch仕様にする時は、SDOを次のPGA2311のSDIに接続します。
CS、SCLKは並列に接続し、4バイト連続で受信します。
MUTE端子はLOWにすると消音します。後でリモコンを作った時に使えるようにマイコンのポートC1に接続しておきます。
ZCEN端子はゲイン設定を大きく上げた時にオーディオ波形が振幅のピーク付近にあった場合、一気に変化してポップ音となるのを防ぐ機能です。ゲイン設定が変更されてもオーディオ波形がゼロクロス付近に戻るのを待ってからゲインを変更します。タイムアウトは16mSなのでこれを過ぎると遠慮なくゲインは変更されます。
交流電流を制御するFETリレーなども振幅がゼロクロスする時に切り替える事でサージ電流を防ぐ効果があります。

アナログ系は入力と出力とGNDがそれぞれRchとLchにあるだけです。入力は無極性の電解コンデンサで10uFもあれば十分でしょう。

電源回路

入力はACアダプタとして12Vです。デジタルアンプは12Vのみで動作しますので共用できます。
+5Vは三端子レギュレータを使います。出力側のコンデンサはメーカーにより必要な容量がデータシートなどに明記されていますので確認してください。不足すると発振する事があります。
-5Vはデンセイ・ラムダのDC/DCコンバータを使いました。入力と出力がアイソレーションされているので、出力側の+VをGNDに接続すれば-Vに-5Vが現れます。
必要に応じてLCフィルタを通してノイズを除去します。部品キットにはTDKラムダのDC/DCコンバータが入っています。

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