CodeWarriowの概要
マイコンとは?
昔々、マイコンとはCPU(中央演算処理装置)LSIチップその物を指していました。メモリーもカウンターも入っていないLSIのことです。この頃は今のパソコンもマイコン(マイクロコンピュータ)と呼ばれていました。
その後、パソコンは進化して中にマイコンは存在しなくなりました。CPUもMPU(Micro Processing Unit)と呼ばれインテルやパワーPCがファンモータの陰に隠れて配置されているようになりました。
マイコンはどこに行ったかというとマウスやキーボードなど周辺機器にしっかり組みこまれて進化していました。
これが現在の組み込みマイコンです。系図をたどるとZ80やX6800、8051など立派なCPUに行きあたります。
組み込みマイコンはMCU(マイクロコントロールユニット)と呼ばれMPUと区別されます。
フリースケールのマイコンはRS08、HC(S)08、およびColdFire V1ファミリなど8ビットから32ビットまで幅広い MCU(マイクロコントロールユニット)が製品となっています。
CodeWarriorはフリースケールのマイコン用統合開発ツールです。
CodeWarrior Development Studio for Microcontrollers Ver11.1は、コード生成およびデバッグ・ツールで使用するデバイスとデバッガを設定すると適切なサポート・ファイル(ヘッダ・ファイル、ライブラリ、およびリンカ・ファイル)を使用して、自動的にプロジェクトを新しいマイクロコントローラに合わせて再構成します。
CodeWarriorで必要な機能を定義すれば、アプリケーションと選択されたマイクロコントローラに合わせて調整、テスト、および最適化されたCコードをProcessor Expertが自動的に生成してくれます。
記述言語もC、C++、ASMに対応しています。CodeWarriorには幾つかの種類が有ります。簡単に説明すると下表となります。
Professional Edition 勿論、問答無用の無制限。有償 Standard Edition かなり高級なツールのみ入っていない。有償 Special Edition 無償版、Cは32kまで、ファイルは32個まで
主な特徴(フリースケールの資料から引用)
● HC(S)08およびColdFire V1用の最適化ANSI Cコンパイラ:
○ 一貫した構文で標準フロントエンドとして実行
○ 実行およびデバッグ用の標準ELF/DWARFファイルを生成
○ ANSI C互換標準ライブラリとコンパクトなランタイム・ライブラリを搭載
● 手作業で検査/修正が必要なコードをコンパイラで通知し、HCS08からColdFire V1間での移行をサポート
● HC(S)08 C++コンパイラでEC++ガイドラインをサポート
● ColdFire V1 C++コンパイラにISO C++互換標準ライブラリを搭載
● HC(S)08、RS08、およびColdFire V1マイクロコントローラ用マクロ・アセンブラ
● 不要なコードを削除してコード・サイズを最適化するリンカ
● Cおよびアセンブリ・ソース・コード・ウィンドウでは、RS08、HC08、HCS08、およびColdFireV1プロセッサのデバッグをサポート
● 正確なブレークポイントにより、高度な問題を解決
● HCS08およびColdFire V1のオンチップ・トレース機能を使用した、複雑なエミュレータ・ライクなデバッグ機能
● データ値、複雑なデータ構造、および式をグラフィカルに表示し、プロセッサの停止やシングルステップ実行なしでランタイム分析をスピードアップ
● プロジェクトのすべての側面についての詳細情報: ブレークポイント、ウォッチポイント、スタック、シンボル・テープ、ペンディング中のイベント、ペンディング中の例外処理、およびI/Oレジスタ
● ほとんどのH C ( S ) 0 8 、R S 0 8 およびV 1ColdFireマイクロコントローラでCPU命令セット、周辺回路、割込み、およびI/Oなどのフルチップ・シミュレーション
● カーネル・アウェアなデバッグをサポート
● 高速Flashプログラミングをサポート:
○ HC08: MON08を使用
○ HCS08、RS08、ColdFire V1: BDMを使用
● プログラミング中にメモリレンジを保存可能
● ユーザーが選択可能なTRIM値をプログラミング可能
● Open Source BDM接続インターフェースをサポート
● P&E Microcomputer SystemsのCyclone Proスタンドアロン・プログラマおよびMultilinkハードウェア・インターフェースをサポート
● SofTec MicrosystemsのFlashRunnerスタンドアロン・プログラマおよびinDART-oneハードウェア・インターフェースをサポート
Processor Expert(フリースケールの資料から引用)
Processor Expertは、使いやすいコンポーネント・ベースのアプリケーション作成手段とエキスパート・ナレッジ・システムを組み合わせた、ラピッド・アプリケーション設計ツールです。
コンポーネントのプロパティ、メソッド、およびイベントを設定することで、CPU、オンチップ・ペリフェラル、外部ペリフェラル、およびソフトウェア機能は、Embedded Beansと呼ばれるコンポーネントにカプセル化されます。プロジェクトをビルドすると、Processor Expertは高度に最適化された組込みCコードを自動的に生成し、ソース・ファイルをプロジェクトに追加します。
Device Initializationツール(フリースケールの資料から引用)
より実践的な開発アプローチを求めるのなら、Device Initializationツールが最適です。
このツールは、迅速かつ容易な方法で、HC08、HCS08、RS08、およびColdFire V1マイクロコントローラ用の初期化コードを設定および生成することができます。
Device Initializationツールに含まれるビーン・セットはPeripheral Initialization Beansのみです。
Device Initializationツールでは、生成したコードをプロジェクトにどのように追加するかを制御できます。
プロジェクトに直接コードを追加するか、独立したテキスト・ファイルとしてコードを作成するかを選択可能です。
独立したテキスト・ファイルとして作成した場合には、プロジェクトの既存ファイルにコードをカット&ペーストするか、またはテキスト・ファイル自身をプロジェクトに追加することで、プロジェクトにコードを追加可能です。
仕 様
● IDEバージョン: 5.9
● ホスト・プラットフォーム: M i c r o s o f tRWindows XP/2000/Vista
● 言語サポート: アセンブラ、C/C ++
● ビルド・ツール出力形式: ELF/DWARF 2.0、Hiware、Freescale S-Record、IntelR16進、バイナリ
● RS08デバイス・サポート: KA
● HC08デバイス・サポート: AB、AP、AS、AZ、BD、EY、GP、GR、GT、GZ、JB、JG、JK、JL、JW、KX、LB、LD、LJ、LK、MR、QB、QC、QL、QT、QY、RF、SR families
● HCS08デバイス・サポート: AC、AW、DE、DN、DV、DZ、EL、EN GB、GT、JM、JR、LC、MPXY、RC、RD、RE、RG、QA、QD、QE、QG、QT、SG、SH、SLファミリー
● ColdFire V1デバイス・サポート: AC、JM、QE
システム条件
● 1.0GHz PentiumR互換プロセッサ以上
● Microsoft Windows 2000/XP/Vista
● 512MBのRAM(推奨1GB)
● 2GBの空きハードディスクスペース、400MBWindowsシステムディスク
● インストール用CD-ROMドライブ(ダウンロードでは不要)
● ターゲット・ハードウェアとの通信用USBポート
● (オプション)ターゲットハードウェアとの通信用Ethernetポート