'98-99 Serie A1 Women

Ranking
Match Result
Regular Season Comments and Highlights(Japanese Only)
Play Off Highlights(Japanese Only)


Ranking

3-0 or 3-1 win: 3 points
3-2 win: 2 points
2-3 loss: 1 point
0-3 or 1-3 loss: 0 point

Figures in () in the column "Game" mean the number of 3-2 win or 2-3 loss
ReggioC Bergamo Modena Perugia Napoli Vicenza ReggioE Ravenna Roma Matera Palermo Rubiera Point Game Set Score
Won Lost Won Lost Ratio Won Lost Ratio
Medinex Reggio-Calabria
O3-1
X2-3
X1-3
X1-3
X1-3
O3-1
O3-1
O3-2
O3-0
O3-0
O3-1
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-1
O3-0
O3-0
O3-0
54 18(1) 4(1) 59 19 3.11 1080 834 1.29
Foppapedretti Bergamo X1-3
O3-2

O3-0
X1-3
O3-1
O3-1
O3-0
X1-3
X1-3
O3-0
O3-1
O3-0
O3-1
O3-0
O3-0
O3-0
X0-3
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
50 17(1) 5 55 21 2.62 1030 809 1.27
Omnitel Modena O3-1
O3-1
X0-3
O3-1

X0-3
X1-3
O3-2
O3-1
O3-0
O3-1
O3-1
X0-3
X2-3
O3-1
O3-1
O3-0
O3-0
O3-2
O3-0
O3-0
O3-0
O3-1
50 17(2) 5(1) 54 28 1.93 1097 862 1.27
Despar Perugia O3-1
X1-3
X1-3
X1-3
O3-0
O3-1

X1-3
X0-3
O3-2
O3-1
O3-0
O3-0
X2-3
O3-1
O3-0
O3-1
O3-1
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
48 16(1) 6(1) 54 26 2.08 1098 890 1.23
Inn Napoli X1-3
X2-3
X0-3
O3-1
X2-3
X1-3
O3-1
O3-0

X2-3
O3-2
X1-3
O3-0
O3-1
O3-0
O3-0
O3-0
O3-1
O3-1
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
47 15(1) 7(3) 54 28 1.93 1122 861 1.30
Cosme Ceis Vicenza X0-3
X0-3
O3-1
X0-3
X0-3
X1-3
X2-3
X1-3
O3-2
X2-3

O3-0
O3-0
X2-3
O3-0
O3-0
O3-2
O3-1
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
40 13(2) 9(3) 47 33 1.42 1035 957 1.08
Cermagica Reggio Emilia X1-3
X0-3
X1-3
X0-3
X1-3
O3-0
X0-3
X0-3
O3-1
X0-3
X0-3
X0-3

O3-0
O3-2
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
O3-0
35 12(1) 10 39 33 1.18 883 814 1.08
Big Power Ravenna X0-3
X0-3
X1-3
X0-3
O3-2
X1-3
O3-2
X1-3
X1-3
X0-3
O3-2
X0-3
X0-3
X2-3

X1-3
X2-3
O3-2
O3-1
O3-1
X0-3
O3-0
O3-1
22 8(4) 14(2) 33 53 0.62 1016 1124 0.90
*Cavagrande Roma X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X1-3
X0-3
X0-3
X1-3
X0-3
X0-3
X0-3
X2-3
X0-3
X0-3
O3-1
O3-2

X1-3
O3-1
O3-1
X0-3
O3-0
X1-3
15 5(1) 17(1) 21 56 0.38 784 1070 0.73
Latte Lucano Matera X0-3
X0-3
O3-0
X0-3
X0-3
X2-3
X1-3
X0-3
X1-3
X1-3
X1-3
X0-3
X0-3
X0-3
X2-3
X1-3
O3-1
X1-3

X1-3
X2-3
O3-1
O3-1
15 4 18(3) 25 57 0.44 885 1118 0.79
Marsi' Palermo X1-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X1-3
O3-0
X1-3
O3-0
O3-1
O3-2

O3-0
X0-3
14 5(1) 17 18 54 0.33 731 1007 0.73
Johnson Matthey Rubiera X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X1-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X0-3
X1-3
X0-3
O3-1
X1-3
X1-3
X0-3
O3-0

6 2 20 10 61 0.16 622 1037 0.60

* Romaは懲戒処分として降格のようである。
Palermoが代わってA1に残留、プレーオフにも出場する。


プレーオフ

1回戦
準々決勝
準決勝
決勝

このリーグのプレーオフは、降格となる2チーム以外の10チーム全てが参加する。レギュラーシーズン7〜10位のチームは1回戦から戦う。1回戦の組み合わせは、7位対10位、8位対9位である。
上位のチームは準々決勝からの試合となる。準々決勝の組み合わせは、レギュラーシーズンの順位により、
1位対(8位対9位の勝者)
4位対5位
3位対6位
2位対(7位対10位の勝者)
となる。この組み合わせの決め方は昨シーズンと同じである。(ああよかった。ほっとする筆者。昨シーズンと方法が変わっていたら、スーパーリーガのほうでそうなったように、また記事を書き直さなくてはならない。)ただし、今シーズンは昨シーズンと違い、準々決勝以降は何と全て3試合先取である。1回戦の最初の試合は4月3日に行われる。優勝が決まるのは5月の下旬。実に2ヶ月に近いとてつもない長丁場で、決勝に進出するチームはおそらく10試合以上戦うことになるだろう。

Medinex Reggio-Calabria
アタックについては間違いなく最強のチームの一つと言える。アタックで得点をとるのはルイザ、蘇はサイドアウトの切り札、ラーメはブロックの女王と、各部門のナンバーワンまたはそれに近い選手がおり、この攻撃陣は他のチームと比べても隙がない。チーム全体としては、ブロックおよびサーブについては飛び抜けてはいないけれども、これといった難点もなく、レギュラーシーズンはもっとも安定した試合を続けてきたチームである。

Foppapedretti Bergamo
キューバ勢が多く入っているチームとして、どうしてもPerugiaと比較することが多いけれども、数字から見る限りチームカラーとしてはむしろReggioCに酷似している。ただし、ReggioCと違い、このチームには数字的にそれほど飛び抜けた選手はいない。ルイスはナショナルチームと同様、スタメンではなく展開が苦しくなったときの切り札的存在で、ふだん点数を稼ぎまくっているのはむしろフェルナンデスのほうである。

Omnitel Modena
本来はケーバ・フィップス、アントニナ・ゼトバの二枚看板を擁し最強のアタック力を誇るチームである。ゼトバを中心にブロックも多い部類に入る。ただし、サーブレシーブにはやや不安がある。また、アタックミスが他の上位チームに比べ顕著に多いのも難点の一つである。しかし、現時点では、最大の不確定要因というか、最大の不安材料を抱えているチームである。終盤4試合、大エースのケーバ・フィップスが欠場。この4試合はReggioEにストレート負け、Materaにはフルセットまで粘られるなど、想像以上に惨憺たる状況となった。もともとこのリーグはブロックが全体的に強く、そのためアタックで得点を稼ぎまくれる選手は非常に少ない。フィップス以外には、ルイザ、ウェールシンク、アダムスくらいだろうか。フィップスがこのリーグで飛び抜けた存在なのは、単に打数が多く決定率が高いだけでなく、アタック得点の割合が非常に多いのである。フィップスが復帰するか、そのめどが立たないなら代わりの選手を入れなければ、プレーオフを勝ち上がれる可能性は非常に低い。

Despar Perugia
アタックだけでなくサーブの威力も断然強い。また、守備についてもスパイクレシーブ・サーブレシーブともリーグトップクラスにある。このチームの弱点は、ブロックが少ないことである。トレス以外にはそれほど長身の選手はいないのでこれは必然と言える部分もある。また、サーブミスも多く、ミスの多さが命取りとなって落とした試合もいくつかあった。

Inn Napoli
数字的に見ると、もっとも弱点がないのはこのチームである。上位5チームの中でもブロックは断然多く、サーブ力も高い。実際このチームは得失点率は12チーム中もっとも高く、アタック効果率から防御の効果率を引いた差でもトップである。このチームは格下との対戦でもたつくことはまずなく、全く相手にすらしないで吹き飛ばしてしまう。その一方、上位との対戦では、内容的には互角以上の戦いをしていながら勝負には負けたという試合がいくつかあった。上位相手での大爆発に期待したい。

レギュラーシーズンの成績、特にアタックの力の差から言えば、このプレーオフも上位5チームの争いとなることは間違いない。しかしながら、そうとは言い切れない要因がいくつかある。その要因の一つは、上の記事でも書いたように、Modenaのケーバ・フィップスがここ数試合欠場していること。もう一つは、レギュラーシーズン中もそうだったがこのリーグは選手の移籍あるいは途中加入が非常に多いこと。昨シーズンはプレーオフ開始とともに、キューバの選手を筆頭に度肝を抜くような増強が相次いだ。しかし、今シーズンの場合、キューバナショナルチームの選手は通常シーズンからすでに参戦しているので、昨シーズンのようなことは考えにくい。

通常シーズン1位のReggioC(RavennaとMateraの勝者と対戦)、2位のBergamo(ReggioEとPalermoの勝者と対戦)は順当に準決勝に進出できると思われる。準々決勝で何と言っても注目すべきは、いきなりの上位5チームの直接対決となる4位のPerugia対5位のNapoliの対戦である。この対戦、通常シーズンはNapoliが連勝。Perugiaにキューバ勢が合流した後の対戦でも、Napoliがストレート勝ちをおさめている。3位のModenaと6位のVicenzaの対戦は、通常シーズンはModenaが連勝。本来のModenaであればVicenzaは苦にする相手ではない。しかし、フィップスを欠いてゼトバ1枚の単調な攻撃になれば、Vicenzaの壁を打ち抜くことは難しいだろう。Vicenzaはアタック力で上位5チームと大きな差があるので上位進出は難しいだろうが、驚異的なブロック力で番狂わせの一つや二つは大いに期待している。


1回戦

Roma降格の決定がなされたことにより、Palermoが代わって出場、対戦カードは両方とも変更(Roma抜きの順位によって組み合わせを再度決める)と、とんでもない事態が発生した今回のプレーオフ。試合もいずれも波乱含みで始まった。

Big Power Ravenna - Latte Lucano Matera
第1戦、Ravennaは3試合ぶりにBozhenovaが復帰。しかし、Ravennaはとにかくアタックミスが29本と異常なまでに多く、完全な自滅でセットカウント1-3で敗れた。Ravennaは本来の対戦はRomaの予定で、通常シーズンの対戦成績はRomaに2敗(フルセット1試合)、Materaには逆に2勝(フルセット1試合)と、こちらのほうが相性はよいはずなのだが。
第2戦はRavennaのアタッカーが全くと言っていいほど不発。Materaはレギュラーシーズンは今ひとつだったレフェリンクが大活躍で、一方的な勝利をおさめた。レギュラーシーズンは連敗した相手に対し、Materaが1セット落としただけで連勝、準々決勝でReggioCと対戦する。
Matera3 (17-15, 15-8, 12-15, 15-9) 1Ravenna
Matera3 (15-11, 15-6, 15-7) 0Ravenna

Cermagica Reggio Emilia - Marsi' Palermo
Reggio Emiliaは通常シーズン、下位5チームとの対戦では全勝、それも、後半のRavennaとの対戦でフルセットに至った以外は全てストレート勝ちだった。Palermoにドミニカ勢が加わったあとの後半の対戦でも、ReggioEのストレート勝ち。しかし、本来降格のはずのところ残留決定、さらにプレーオフのチャンスが与えられたことが、Palermoの選手に新たな力を呼び起こしたのか。ReggioEにアタックでは打ち勝ち、センター線は比較的強いReggioEに対してブロックでもほぼ互角に渡り合い、2時間を大きく超える激戦の末今シーズンこの相手から初めての勝利をおさめた。
第2戦は、第1セットは何と9分、2セットまででも30分かからずReggioEが連取。しかし、第3セット42分の長い攻防をPalermoがものにすると、第4セットもその勢いで連取し、2試合連続でフルセットへ。ReggioEは第2セットまでは完璧な試合をしていたけれども、第3セット以降はミスも多くPalermoにシャットも多く食らった。最終セットもReggioEにミスが出たけれども、かろうじて振り切った。
第3戦の第1セットは、ReggioEにアタックミスが続発したことがおそらく原因となって中盤でPalermoが逆転、そのままとった。しかし、第2セット以降の3セットは、逆にPalermoのミスにつけ込むような形となりReggioEが連取。プレーオフ1回戦全体としても1敗の後2連勝の逆転で、ReggioEが準々決勝進出を決めた。しかし、この試合も第3セットは47分、両チームあわせてサーブ120打数近くという女子では異例の長い攻防となった。結果としては順当になったけれども、ReggioEはレギュラーシーズンの対戦からは予想もしない苦戦を強いられた。第2戦、第3戦ともブロックの本数はReggioEの13本に対しPalermoは17本と上回っており、ReggioEの苦戦の要因となった。
Palermo3 (15-12, 6-15, 15-7, 16-17, 15-13) 2ReggioE
ReggioE3 (15-1, 15-4, 13-15, 8-15, 15-13) 2Palermo
ReggioE3 (12-15, 15-9, 15-13, 15-8) 1Palermo


準々決勝

6位以上のチームは準々決勝からのスタートであり、いよいよプレーオフも本格的に始まる。

Medinex Reggio-Calabria - Latte Lucano Matera
第1戦、第3戦と、思ったより手間はとったけれども、3試合で1セット落としただけでReggioCが準決勝に進出した。Materaはプレーオフに入ってからレフェリンクの奮戦が目立っており、レギュラーシーズンもこれくらいできれば、ここまで負けは込まなかっただろうにと思われた。
ReggioC3 (15-11, 15-6, 15-8) 0Matera
ReggioC3 (15-5, 15-10, 15-10) 0Matera
ReggioC3 (8-15, 15-0, 15-6, 15-10) 1Matera

Foppapedretti Bergamo - Cermagica Reggio Emilia
昨シーズンの決勝戦と同じ顔合わせ、しかしながら、今シーズンについては両チームの力の差はあまりにも大きい。3試合とも1時間かかるかかからないかでBergamoのストレート勝ち。ReggioEはとにかく得点もサイドアウトも自力でとった数が非常に少なく、Bergamoの攻撃力に対抗する手段が全くないことがうかがえる。
Bergamo3 (15-8, 15-10, 15-3) 0ReggioE
Bergamo3 (15-4, 15-9, 15-11) 0ReggioE
Bergamo3 (15-8, 15-7, 15-10) 0ReggioE

Omnitel Modena - Cosme Biasia Vicenza
Modenaはケーバ・フィップスが満を持して復帰。しかし、今度は正セッターのマリノバが欠場。代役のセッターで臨んだ第1戦、フィップスは決定率64%とよかったものの、案の定ゼトバとのコンビがあわなかったらしく、ゼトバがVicenzaの壁の前に撃沈。一方のVicenzaは、モニク・アダムスが決定率なんと67%、レギュラーシーズン中は他の上位チームのエースより見劣りしたハンカ・パハーレ、Elena Elfimovaも奮闘した。さらに得意のブロックが3セットで19本と炸裂、Vicenzaがこの相手から初勝利、それもストレート勝ちをおさめた。
第2戦、Modenaの正セッターマリノバは復帰。第1セットは簡単にModenaがとり、第2セットも中盤までもつれたもののModenaが連取。ところが、やはり途中までもつれた第3セットをVicenzaがとると、第4セットは途中まで12-8とModenaがリードしながらVicenzaが逆転。3セットは9本、4セットは7本とVicenzaのブロックが炸裂、それもこの全てがブロック得点だった。第5セットもこの勢いで、途中12-9とVicenzaがリード。このピンチを追いつきModenaが逆転してこの厳しい試合をものにした。
このプレーオフから、Modenaにはマガリ・カルバハルが加入。Modenaよおまえもか、という感じだったが、第2戦まで目立った活躍はなかった。そこで第3戦、Modenaはセンター線を通常シーズンと同じ2人に戻したところ、これが大当たり。フィップス・ゼトバの両エースはそれほどよくなかったにもかかわらず、1時間もかからずに一方的に勝ってしまった。第2戦まではアタッカー陣の奮戦が目立ったVicenzaだったけれども、この日は決定率が悪いばかりでなくわずか3セットで実に20本のアタックミスを連発、救いようのない状態だったと思われる。
第4戦は、第1セットは打ち合いでVicenzaが勝るという意外な展開でVicenzaがとり、第2セットは終始ModenaがリードしながらVicenzaのブロックを大量に食らい食い下がられた。しかし、このセットをModenaがものにすると、第3セットは一方的な展開となり、第4セットも終始リードしてModenaが3セット連取、準決勝進出を決めた。この試合は、不思議にも、この4試合全体の縮図のような展開となった。
Vicenza3 (15-12, 15-9, 15-9) 0Modena
Modena3 (15-6, 15-12, 14-16, 12-15, 17-15) 2Vicenza
Modena3 (15-9, 15-8, 15-6) 0Vicenza
Modena3 (12-15, 16-14, 15-4, 15-9) 1Vicenza

Despar Perugia - Inn Napoli
準々決勝最大の注目カード。しかし、Perugiaに苦手意識もあるのか。第1戦は、数字的には互角に近い戦いをしているにもかかわらず、ミスによる失点の多少とブロック力の差でNapoliが勝つという、レギュラーシーズン後半のこの対戦とほぼ同じような形となった。第2戦も、とにかくPerugiaにミスによる失点が多く、自滅に近いような形で敗れた。アタックミスあるいはサーブミスの数字だけ見るとそれほど大きな差はないので、このミスの中にはつなぎのミスあるいは反則もかなり含まれているはずである。
後がなくなったPerugiaだが、第3戦にいたり、ようやく本来の攻撃力が炸裂。サーブで崩し、ブロックでつかまえるあるいは相手のミスを誘うというパターンが多く出て、ブロックの本数でもPerugiaが上回り、Napoliのアタックミスが非常に多くなった。アタックでも、トレスとアゲロが決定率60%を大きく超えるという猛烈な破壊力を見せた。第4戦でもPerugiaが圧倒的な爆発力を見せた。相変わらずサーブミスは極度に多いけれども8発のサービスエースを奪い相手のサーブレシーブを崩し、アタッカーもほとんどの選手が決定率50%前後と大当たりだった。
Perugiaの勢いは最終戦でも止まらなかった。サーブで崩し相手にまともな攻撃をさせないという形がこの試合でも続き、アタックでも第4戦に引き続きほぼ全員が決定率5割以上と爆発、完勝をおさめた。2連敗の後3連勝という大逆転で、Perugiaが準決勝進出を決めた。
Napoli3 (15-7, 15-11, 13-15, 15-12) 1Perugia
Napoli3 (8-15, 15-7, 15-10, 15-8) 1Perugia
Perugia3 (15-12, 15-6, 5-15, 15-9) 1Napoli
Perugia3 (15-10, 15-13, 13-15, 15-5) 1Napoli
Perugia3 (15-8, 15-11, 15-5) 0Napoli
プレーオフ準々決勝は、結果としては通常シーズンの上位4チームが勝ち上がるという順当なものとなった。

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準決勝

長いシーズンもいよいよ佳境。ここから先はいずれのチームも実力が均衡、どのチームが勝つか全くわからない戦いが続く。

Medinex Reggio-Calabria - Despar Perugia
第1戦は、いずれのセットももつれ、わずか3セットで1時間50分という女子としては珍しい試合となった。しかし、準々決勝第3戦以降Perugiaの勢いが止まらない。ストレートでPerugiaが勝利した。Perugiaはこの4試合チームのほとんど全てがうまくかみ合っている。それに対し、ReggioCはジョーリ、蘇のセンター線でほとんどサイドアウトがとれなかった。
第2戦、第1セットは中盤まで接戦が続きながら終盤にいたってPerugiaが逃げ切り、第2セットは逆に簡単にReggioCがとった。問題となった第3セット、序盤からPerugiaがリードしていたけれども、Perugiaのミスにつけ込んでReggioCが逆転。第4セットは一方的にReggioCがとった。Perugiaはミスの連発で試合を落とすという悪い形が出てしまった。ReggioCはCristina Pirvが決定率6割に近い大活躍、それに対しPerugiaのサイドアタッカーはいずれも不発だった。
第3戦、第1セットは12-6とPerugiaがリードしながら逆転でReggioCがとり、第2セットも中盤にReggioCが逆転してそのまま奪った。第3セットも中盤までPerugiaがリードしながらReggioCがいったん逆転した。しかし、これを再びPerugiaが逆転して奪うと、流れは一気にPerugiaに。この後の2セット、ReggioCの攻撃を完全に封じて一気に奪い取り、大逆転で勝った。
第4戦は、第1セットは途中ReggioCが大きくリードしながら終盤でPerugiaがいったん逆転、それをReggioCが再逆転してとるというめまぐるしいセットとなった。所要時間が比較的短いので、連続得点が多かったものと思われる。第2セットはPerugiaが、第3セットはReggioCが一方的にとった。第4セットは中盤までにPerugiaが大量リードを奪い、ReggioCの追い上げをかわし、2試合連続で最終セットに突入した。全体にめまぐるしい展開となったこの試合、最終セットも序盤はPerugiaが5-2とリードしながら、ここでPerugiaにミスが出たものと思われ、ReggioCが10-8と逆転。結局その差をそのままに逃げ切り、決着を最終戦に持ち越した。ReggioCはルイザと蘇以外のアタッカーはほとんど決まらず、ルイザに打数が集中する苦しい展開となりながら、試合をものにした。Perugiaは肝心なところでまたミスが出てしまった。
最終戦は、いずれのセットもサイドアウトが非常に多く、長い試合となった。第1セットは中盤にかけてReggioCが次第にリードを広げていったものの、終盤はPerugiaが追い上げた。それをReggioCが振り切った。第2セットは逆に中盤以降Perugiaがリードを広げ、そのままPerugiaがとった。しかし、第3,4セットは中盤までにReggioCが大きくリードし、そのまま逃げ切り、決勝進出を決めた。Perugiaはこの試合、とにかくアタックミスもサーブミスも極めて多く、ミスによる失点21、失権38(ReggioCはミスでの失点12、失権20)。特にアタックのミスは多くが失点につながりそれが敗因となった。逆に言えば、攻められながらもミスを少なくして我慢を続けたReggioCの粘り勝ち。
Perugia3 (15-13, 17-15, 15-12) 0ReggioC
ReggioC3 (13-15, 15-6, 15-12, 15-4) 1Perugia
Perugia3 (15-17, 10-15, 15-13, 15-5, 15-10) 2ReggioC
ReggioC3 (15-13, 3-15, 15-6, 10-15, 15-13) 2Perugia
ReggioC3 (15-13, 8-15, 15-8, 15-8) 1Perugia

Foppapedretti Bergamo - Omnitel Modena
準決勝の初日は、この対戦もセンター線の出来の差が両チームの明暗を分けた。Bergamoのセンター、ブラガリアとフェルナンデスは決定率60%近く、ブロックは2人で10本と大当たりだった。それに対し、Modenaのセンターは打数が少ないにもかかわらず極端にミスが多く、チーム全体としてもアタックミスが非常に多かった。第2セットはBergamoにブロックが全く出ず、Modenaがミスを連発しながらとったけれども、それ以外のセットはBergamoリードで展開した。
第2戦は、Bergamoの両センターはいずれも不振。ブラガリアのほうは第2セット途中でベンチに下げられた。そしてついに最後の切り札ミレーヤ・ルイスを使いまくった。第2セットは12-8ModenaリードからBergamoが16-14と逆転、第4セットは逆に12-9BergamoリードからModenaが15-13と逆転し、フルセットに突入。最終セットはModenaが3発のブロックを決め(Bergamoはブロックなし)、2時間20分の大熱戦にけりを付けた。Modenaは土壇場まで追いつめられながら大きな逆転勝利をあげた。
第3戦は、第2セットこそModenaにブロックを立て続けに食らい、終盤に逆転を許したものの、第1,3セットは終始Bergamoリードで展開。第4セットも、序盤はModenaがリードしたものの中盤にBergamoが逆転、そのままBergamoが奪った。この試合もミレーヤ・ルイスが衰えぬ力を見せつけた。また、ミフコバが不調と見て交代出場したHilma Caldeiraが短い時間でよいはたらきをした。
第4戦、これまでModenaの上位進出の原動力となったケーバ・フィップスが決定率27%という不振。これではModenaには勝ち目はない。第1セットこそ中盤まではModenaがリードし、第2セットも中盤までは接戦だったものの、結局1,2セットとも終盤にBergamoが逆転。第3セットは一方的にBergamoがとりストレート勝ち、2年連続の決勝進出を決めた。
Bergamo3 (15-3, 8-15, 15-4, 15-9) 1Modena
Modena3 (15-8, 14-16, 9-15, 15-13, 15-11) 2Bergamo
Bergamo3 (15-9, 13-15, 15-4, 15-10) 1Modena
Bergamo3 (15-11, 15-13, 15-5) 0Modena

結局、決勝は通常シーズン1位と2位の対戦という最も順当な組み合わせとなった。

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決勝

世界選手権期間中の休みはあるものの、昨年9月末のシーズン開始から実に8ヶ月。長い長いシーズンもついに最終局面を迎えた。

第1戦は、第1セット途中は10-7とBergamoがリードしながら、そこからBergamoは1点もとれずReggioCに逆転を許す。第2セットも途中は12-7とBergamoがリード、しかしこのセットもReggioCが終盤で逆転した。第3,4セットは、中盤までにBergamoが大量リードを奪い、ReggioCの追い上げを許しながらも逃げ切るという展開となった。最終セットはBergamoがいったん2点のリードを奪いながら、ReggioCが追いついた。終盤まで差がつかない展開が続いたけれども、最後の最後でBergamoがReggioCを突き放した。いずれのセットもBergamoが押していながら、第1セットは6本、第2セットは8本のブロックを食らい、またアタックミスやサーブミスも第2セットまでは多発した。そのためReggioCに2セット先取を許し、苦戦を強いられた。
通常シーズンの数字を見る限り、両チームの温度差はそれほどないと思われたけれども、第2戦も第1戦と同様の両チーム対照的な展開となった。ただし、対照的というのは、点数またはセットカウントの経過ではなく、両チームがどうやって点を取っているかということである。アタックでは圧倒的にBergamoが押していながら、ブロックではReggioCが上回り、また、Bergamoにアタックミスが多く出た。第2,3セットはアタック力でBergamoが押しきったけれども、第1セットは序盤Bergamoがリードしながら(おそらくBergamoのアタックミスで)ReggioCが逆転。第4セットは終始ReggioCがリード。最終セットも序盤Bergamoが2点リードしながら、終盤にReggioCが逆転した。ReggioCは、準決勝第5戦のPerugia戦と同様、ミスを少なくして粘り勝った。ルイスとルイザ、この対戦はキューバの新旧エースの対決でもあるけれども、この試合ではアタックの失敗(ブロックされたものとアウトになったものの合計)がReggioCのルイザが6本だったのに対しBergamoのルイスは18本、明暗を分けた。
第3戦、Bergamoのセンター線とコスタはいずれも極端な不振で、ルイスもアタックミスが多く今ひとつ。Hilma Caldeiraに打数が集中する非常に苦しい展開となった。Caldeiraは孤軍奮闘したけれども、試合はいずれのセットもReggioCが終始リードしReggioCがストレートで勝利した。第3セット、Bergamoはキリロワを下げてコスタをセッターに回し、セッター対角にミフコバを入れるという、極度の攻撃重視の布陣をしいたけれども、効果はなかった。ReggioCのルイザもあまり出来はよくなかったけれども、もう一人のエースのCristina Pirvがそれを補ってあまりある活躍を見せた。
後がなくなったBergamoだが、第4戦ではフェルナンデス、ブラガリアの両センターが大活躍しチームを救った。ブロックはフェルナンデス11発、ブラガリア7発、二人で何と18発。アタックの決定率も高く、特にブラガリアは打数は少ないものの決定率は8割近かった。第3戦まではいずれの試合もReggioCのほうがブロックが多かったけれども、この試合ではそれが逆になった。また、決勝に入ってから、Bergamoにはアタックミスの多さが目立ったけれども、第3セット以降はそれも少なくなった。第1セットは、終盤までReggioCにリードを許しながら逆転。第2セットは打ち負けて落としたものの、第3,4セットは中盤以降着実に差を広げていき、Bergamoがセットカウント3-1で勝利。最終戦まで勝負を持ち越した。
最終戦、第1セットはReggioCがわずかにリードしながら展開したが終盤にBergamoが逆転、第2セットは長い競り合いとなったけれどもReggioCが逃げ切った。しかし、第3セット以降は終始Bergamoリード。3,4セットを連取して優勝を決めた。キューバの新旧エース対決は、最終戦に至ってBergamoのミレーヤ・ルイスの完勝。経験の差を見せつけた。また、この試合でもBergamoのセンター線は二人で実に15本のブロックを決めた。
それにしても、レギュラーシーズン1位のチームはやはり勝てなかった。
Bergamo3 (10-15, 17-15, 15-11, 15-10, 15-13) 2ReggioC
ReggioC3 (15-11, 10-15, 10-15, 15-8, 15-13) 2Bergamo
ReggioC3 (15-12, 15-9, 15-8) 0Bergamo
Bergamo3 (17-15, 11-15, 15-8, 15-10) 1ReggioC
Bergamo3 (15-13, 14-16, 15-4, 15-10) 1ReggioC

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