第2レグ

第1戦「横綱と序ノ口」(1/10)
第2戦「泥沼の4位争いに」(1/11)
第3戦「Vリーグに神戸大地震」(1/15)
第4戦「絶望」(1/17)
第5戦「史上最大の打ち合いに勝利!」(1/18)
第6戦「脱落まであと1試合」(1/24)
第7戦「最後の望みも消えた」(1/25)
第2レグ総括「このチームはいったいどうなっているのか」

さて、第1レグは上出来に終わったけれども、第2レグ開始直前、私はきわめて不穏な情報をつかんだ。

世界選手権予選F組(クロアチア、イタリア、トルコ、ポルトガル): 98年1月9日〜11日

ということは、第2レグの第1週、バーバラは試合に出られないのだ!なんということだ、世界選手権予選とVリーグが重なるとは!

しかしこうなってしまったことを悔やんでも仕方がない。こうなったら、クロアチアがこの予選を勝ち抜き、気分をよくしてバーバラが日本に戻ってくること、そして何より世界一熱い姿を再び見ることができることを、願うのみである。

予選の最終日が11日。それからすぐに日本に向かったとして、戻ってくるのは早くても13日である。すると、次の15日に試合に出るのは難しいだろう。本格的に合流するのはどんなに早くても17日からである。

不幸中の幸いは、この間の対戦相手が、
1月10日: NEC、11日: 小田急、15日: ダイエー、17日: 東芝
という組み合わせになっていることである。

このうち、ダイエーとNECはたとえバーバラがいたところで勝てる相手ではない。1-3で負けるか、ストレートで負けるかくらいの差である。小田急は、かりに勝ち星を献上してもすぐに抜かれるという相手ではない。東芝なら、時差ボケ気味でもバーバラがいれば何とかなるかもしれない(おそらくこの試合にはバーバラはチームに復帰しているだろう。ただし、第1レグ東芝には苦戦を強いられている。セットカウントは3-0だったけれどもどのセットも接戦だった。)。もしこの間にヨーカドー・東洋紡・ユニチカの中位3チームとの対戦があれば、まさに致命的となるところである。
それにしても、バーバラのいないエアリービーズはとてもVリーグのチームとは思えない。実業団リーグの中くらいだろう。第1回Vリーグの久光製薬スプリングス*といい勝負だ。
* 第1回Vリーグで、久光製薬は21試合全敗、得セットも21試合でわずか3セットという驚異的な弱さだった。男女とも第1回〜第3回のいずれも、21試合で1勝がやっとという程度の弱体チームは必ずあったけれども、その中でもこの弱さはぴか一である。

ということで、このレグの目標も下方修正せざるを得ない。第2レグの目標は3勝4敗である。この4試合で何とか1勝、そしてバーバラが調子を取り戻してくる後半の3試合で2勝を狙う。


第1戦「横綱と序ノ口」(1/10)

ここまで述べたとおり、バーバラ抜きでNECとの対戦。当然のことながら、試合になるわけはない。

デンソー0 (3-15, 9-15, 2-15) 3NEC

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第2戦「泥沼の4位争いに」(1/11)

やっぱりね。勝てるわけないか。
初勝利おめでとう、小田急!(やけくそモード)
それにしても、ここまで全敗のチームにストレート負けとは。このていたらくは久光製薬以下だ。本当に。

早く戻ってこいバーバラ!

気分は最悪だが他の試合の結果も見る。イトーヨーカドーはストレートで東洋紡に勝ち(15-7, 15-11, 15-3)。こうなったらヨーカドーには先に行ってもらったほうがありがたい。ステップラダーでは、3位も4位も差はないのだから。そして、ユニチカは・・・あれれ?東芝に負けているぞ?(15-7, 7-15, 12-15, 12-15)これで敗戦のショックも半減、である。

東洋紡もユニチカもかなり重症そうだ。ユニチカは東洋紡に勝って息を吹き返すかと思ったら、次の日早くも東芝戦でつまづいている。東洋紡の試合の観戦レポートはあまり読んだことがないけれども、実際のところ使っている外国人選手はほとんどアルタモノワだけで、モロゾワはあまり使っていないらしい。それなら外国人選手をアルタモノワ一人にしたほうがよい。出場できないモロゾワがどのような気持ちになるかという問題もある。また、このチームには移籍の選手が多く生え抜きの選手は少ない。そのへんチームの雰囲気に問題があるかもしれない。ユニチカの問題は明らかで、極度の決定力不足である。このまま手をこまねいていては日立の後を追いかねないとさえ思われた。上に行くためには、より強力な外国人選手を補強する必要があるかもしれない。それがいやならいっそのこと外国人なしにしてチームに喝を入れることも考えられる。いずれにせよ決断を迫られていると言えるだろう。
そして東芝はどうも思ったより手強い相手のようだ。こうなると東芝も加えた4チームで超低水準泥沼的4位争いになるかも・・・。もちろん、私としては、これは望むところである。しかし、こうなると17日の東芝戦は本当にきつそうである。なおかつ、プレーオフ進出のカギとなる試合となる。

なお、この試合のレポートによれば、正セッター温水が久しぶりにベンチ入りしていた(スターティングメンバーは磐井)。おそらくバーバラと同時に戦線復帰だろう。15日のダイエー戦で試合勘を取り戻し、17日の東芝戦に賭けたい。

この日の深夜、事実上の首位決戦であるダイエー対NECの試合を見た(結果は15-8, 11-15, 9-15, 15-10, 15-8でNECの勝ち)。どちらも強いなあ。他のチームとはあまりにもレベルが違いすぎる。ろくでもないチームのサポーターをやっているものとしては、ため息しか出ない。これでは他のチームが一度も勝てないのも当然だ。この両チームとも、少なくとも今シーズンは、直接対決以外では一度も負けないだろう。他のチームに負けたら台風でも来そうである。

デンソー0 (8-15, 8-15, 11-15) 3小田急

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第3戦「Vリーグに神戸大地震」(1/15)

バーバラ戦線復帰!

この試合は第4戦以降に備えたウォーミングアップと割り切っていた。折り込み済みとはいえ、3試合1セットもとれずに連敗とは、ファンとしては気分は最悪、それ以上に選手もそうであるはずだ。戦力的にはそろっても、この雰囲気を立て直すのは非常に難しいだろう。小田急戦でせめて1セットでも取っておけば・・・。しかし前の試合のことを言っても始まらない。本当に次の試合に全てを賭けるしかない。東芝はそれほど強い相手ではない(もちろん甘く見てはいけないが)から、1セットでも取ればきっかけはつかめると思うのだが。

この日予想外だったのは、小田急の善戦である。なんとNEC相手にフルセットまで持ち込んだ。これまでNECから2セット以上奪ったチームはダイエーだけだったのである。初勝利で勢いが出たか?
ヨーカドーがユニチカに負けたのも意外である。全然勢いに乗れない他の中位チームをしり目に抜け出した印象があったのだが・・・。本当はヨーカドーに叩きつぶしてもらったほうがありがたかったのだけれども、他力本願はよくない。

現在4位争いは4勝でユニチカ、デンソー、東洋紡が並んでいるけれども、星勘定ではデンソーが優位にあることに変わりはない。というのは、この3チームのうち、デンソー以外は「まず勝てない」ダイエー、NEC戦を両方とも残している。デンソーはダイエー、NEC戦とも終えている。この後ダイエー、NEC戦を残していることを考えると、第2レグ終了時点で、東洋紡、ユニチカとも6勝が限度である。デンソーがこれらのチームとの試合に勝てば、相手は残る小田急戦に勝っても5勝にしかならない。さらに、初勝利以降の成績を見ると、小田急ですらもはや確実に勝てる相手とは言えない。(なお、イトーヨーカドー、ユニチカ、東洋紡、東芝の4チームがこの後4試合に残している対戦相手は全く同じで、ダイエー、NEC、デンソー、小田急である。)
第2レグの開始時点では、このレグの終了時点で7勝が4位争いに残る最低ラインと考えていた。デンソーにとってはこのレグ3勝が必要ということである。ところが、東洋紡・ユニチカの予想外の不振で、7勝なら4位争いを一歩リードできる状況である。6勝でも脱落ではない。つまり、このレグ2勝でも望みはつながるのである。ユニチカ・東洋紡に勝っての2勝なら、残り試合全部負けでもなおリードがとれる。

当初、私としては、各レグ4勝で合計12勝を目標と考えていた。しかし、世界選手権欧州地区予選でバーバラが抜けたので、それを1勝下方修正せざるを得なくなった。11勝は、本来プレーオフ進出が確実な星ではない。11勝しながら4位以内に入らなかった例はかなりある。しかし、ライバルチームは2レグ終了時点で6勝がやっとのようである。しかも、今回のライバルチームには、前回のダイエーのように本来追いかける力のあるチームはない。第3レグに5勝ということは非常に考えにくい。すると、4位の最低ラインは10勝以下に下がりそうである。

問題は、選手がどれだけ事態を冷静にそして前向きに見ることができているかである。第1レグも、第5戦まで2勝3敗と負け越し、しかもその後も相性のよいチームとの対戦ではなかった。さらに、第6戦の第1セットは非常に悪いペースで落とした。しかしそこからフルセットに持ち込みこの試合を逆転勝ち、その勢いで次の試合は一方的にストレートで勝った。選手にはこれを思い出してほしい。

非常事態のため、この試合はどのスポーツニュースでも扱われた。そして試合結果(各セットの点数まで含めて)及びバーバラの戦線復帰も、朝刊を待たずして知ることができた(バーバラが戻ってきたかどうかは、新聞ではわからない。)。現在はセンター試験前後の連休を利用して実家に戻っており、ネットで情報を調べることができない状態である。インターネットは便利だ。全試合の結果も、バーバラが戻ってきたかどうかもすぐに調べられる。
それにしても、ダイエーが休部とは。私は個人的にはダイエーというチームはあまり好きではなかった。選手が好きになれないからではなく、金を使いまくってすでに実績があり評価の高い選手を集めるというやり方(これはプロ野球のダイエーにも共通するものがある)が嫌いだったのである。しかしこのチームがなくなるとは、寂しいとか感情的な問題ではなく、リーグの存続そのものにかかわる危機的な事態といってよいだろう。

デンソー0 (6-15, 13-15, 5-15) 3ダイエー

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第4戦「絶望」(1/17)

あれ、もう始まっている!?
久しぶりの観戦(デンソーの試合の)は、予想外の「試合開始時間切り上げ」から始まる。この日のデンソーは第2試合、予定としては試合開始は4時である。第1試合は予想通り非常に早く*、1時間強で終わった。しかし、前の試合が早く終わっても次の試合の開始が切り上げられることはないと思っていた。
* 第1試合はダイエー対東洋紡である。もちろんダイエーのストレート勝ち(15-9, 15-4, 15-5)。第2セットの中盤以降は左うちわで見ていられた。東洋紡が勝つ気が全くしなかった。東洋紡は、第2セット以降不振のアルタモノワに変えてモロゾワを投入した(この2セットが今シーズンのモロゾワの唯一の出場となった)。しかし、アルのいない東洋紡など、バーバラのいないデンソーと大差ない。トス回しあるいは守りは多少良くなったかもしれないが、アル抜きでいったい誰がポイントを取るのだろう。

ここまで重症とは思わなかった。

本来デンソーは拾ってつなぐチームのはずであり、それができるからこそバーバラも生きてくる。しかし、この日はスパイクレシーブがむちゃくちゃである。セッターのトスもまるで安定しない。第2セット、中盤でリードしたときは、これでわずかながら光が見えたような気がしたのだが・・・これではどのチームが相手でも勝てるわけはない。第1試合の東洋紡も相当ひどい状態(とにかくアルタモノワを引っ込めなくてはならないところにチーム状態が端的に現れている)、ユニチカもかなり重症のようだが、それよりもはるかにひどい。
サーブで攻めていないことも連敗の大きな原因だろう。前回以来、このチームはサーブのよさが大きな武器だった。前回も、この大会の第1レグも、チーム別サーブ効果率はトップである。ところがサーブで崩すことが全くできていない。この試合、どのセットも2度のタイムアウトを取ったけれども、監督からサーブの指示が出た気配は感じられない。

これで、4位争いは、4勝7敗で4チームが並ぶまさに泥沼の様相を呈してきた。したがって星勘定から言えばまだ望みは十分ある。ユニチカはダイエー戦、東洋紡はNEC戦、東芝は両方ともまだ残している。
しかも、遅ればせながら小田急がきた。NECを苦しめただけにひょっとしたらという予感はあったけれども、ヨーカドーになんとストレート勝ちである。初勝利はバーバラ抜きのデンソーという超弱体チーム相手だったけれども、これは本物である。小田急はこのレグ2勝2敗、しかもこの2敗はダイエーとNECである。ひょっとしたら、ダイエー・NEC以外で今最も勢いに乗っているチームかもしれない。まさにとんでもない争いの予感がしてきた。
チームの体をなしておらず泥沼に両足をつっこんだデンソーと東洋紡。重度の決定力不足と第1レグの出遅れが重くのしかかるユニチカ。ライバルチームが勝手に星を落としてくれているのに、なぜかおつきあいして抜け出せないヨーカドー。やはり第1レグ苦戦、守りは堅いが抜け出すには今ひとつ決め手に欠く東芝。1レグ全敗はどこへやら、突如勢いに乗ってきた小田急。6チームで史上最低の潰し合いである。

しかし試合内容からいえば今度こそ絶望である。今シーズンは、降格がないので、プレーオフ進出できないのなら5位も最下位も同じである。明日負けたら、本当にもうどうでもいいやという気分になるだろう。

デンソー0 (7-15, 13-15, 4-15) 3東芝

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第5戦「史上最大の打ち合いに勝利!」(1/18)

この試合は本当に4位争いへの生き残りのかかった試合である。この試合に敗れたチームは4位争いから完全に脱落である。泥沼からの脱出を賭けた試合でもある。さらに、エースアタッカー頂上決戦(注)でもある。
(注)バーバラ対アルのこと

この試合、もうだめだと思ったことは数え切れない。第1セットを取られたときは、この試合もこのままずるずるいってしまうのかと思った。しかし、第2セットに入ると、サーブからの崩しに成功し、日本人選手でもサイドアウトがとれるようになった。すると、相手も重症のチームだから、簡単に連続失点してしまう。第2・第3セットは楽に取った。

第4セットもデンソーがリードし、マッチポイントを迎えた。しかし、これまで(特に第2・第3セット)この日も調子の上がらなかったアルタモノワが、ここで意地を見せた。勝ちを忘れたチームというのはこのようなものだろうか。デンソーはトスが乱れ、バーバラのアタックがブロックに引っかかった。4度のマッチポイントを生かせず、逆転でこのセットを落とし、試合はフルセットへと突入した。

最終セットはまさに両エースの意地の張り合いとなり、息詰まる打ち合いが展開された。苦しい最終セットだった。しかし中盤以降はデンソーが2点のリードを保ち、結局その差をそのままに15対13、長い連敗をようやく止めたのだった。そして私はとてもハッピーな気分で東京に戻ってくることができたわけである。

この試合でバーバラはなんと138本、アルもほとんど同じ131本を打った。両チームとも、全体のアタックの6割以上を外国人エースに集めたことになる。この対決、昨年もフルセットの試合はあったけれども、このときはバーバラ90本、アルは78本しか打っていない。バーバラがフルセットでわずか90本とは、今年では考えられない打数である。(改訂前には、Vリーグでこの二人の直接対決でフルセットになったのは初めてと書いたが、昨年もフルセットの試合はあった。お詫びして訂正する。)これまで最も激しかった昨年プレーオフ第2戦のときも、バーバラ108本、アル89本である。まさに現在世界最大最高、記録的な打ち合いとなった。しかしその内容は、バーバラが決定率51%(決定数70本)だったのに対しアルは38%(50本)、直接対決という観点では前回のお返しでバーバラの大勝だった。この日アルに対しバーバラが上回っていたのは、フェイントの落としどころをわきまえていたことであろう。相手の守りに穴ができたときにフェイントを効果的に使い、決定率も高かった(逆に言えば、相手がフェイントに対する守りができていないということでもある。)。トスが合わなかったときもフェイントでかわしてポイントにつなげたこともあった。あるいは、これは前から感じていることだが、バックアタックについてはバーバラのほうが上である。アルは後ろから打つと威力も落ちるし、ネットを超えないなどミスショットも多くなる。

この試合は、特に第2・第3セットで、サーブから相手を崩して楽に得点を重ねた。スパイクレシーブも前の試合からはずいぶんよくなった。まだ本調子ではないとはいえ世界のエース、アルを30%台におさえたのは上出来である。セッターのトス回しも、まだしばしばおかしくなるとはいえ、ずいぶん合ってきている。前の試合で「これができなくてはならない」と述べたことが、ベストにはほど遠いとはいえ、いくらかできるようになっている。

試合の流れとしては、第1レグのユニチカ戦(第6戦)と非常に似ている。その試合と同じく、この試合がターニングポイントとなることを期待する。しかし、これをせめてもう1試合早くやってほしかった。東芝は、やりにくい相手であることは間違いないけれども、そのチャンスは十分あった。

デンソー3 (8-15, 15-3, 15-8, 15-17, 15-13) 2東洋紡

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第6戦「脱落まで残り1試合」(1/24)

前節の勝ちもどうやら流れを変える材料とはならなかったようである。アルタモノワに対する対抗心を異常に燃やし、バーバラがあそこまでしないと勝てないのだろうか。

それにしてもこの点数はいったい何なのだ。第3戦(ダイエー戦)と同じ、どのセットも全く同じなのだ!そして第4戦(東芝戦)と比べても、第1セットの得点が1少なく、第3セットの得点が1多いだけである。これを見ると、

という試合の流れが見えてくる。これは本当に気持ちの問題だと思う。誰かがこのムードを変えるという闘志を見せないとだめである。前の試合は、相手チームにアルがいたことでバーバラの闘志に火がついた。そして逆転勝ちとなった。

最大5チームが絡みいったいどうなることかと思われた4位争いだが、どうやら少しずつ情勢が見えてきたようである。ヨーカドーは紆余曲折を経ながら7勝に到達、4位以内確保に大きくリードした。一方、小田急はどうやら2勝でストップ、この争いには加われないまま終わりそうである。

ダイエーは期待通り(?)ユニチカをストレートで粉砕した。一方東洋紡は接戦のセットが続いた試合をものにした。これにより5勝で3チームが並ぶという泥沼状態がなおも続いている。したがって、星勘定ではデンソーにはまだ可能性が残っている。明日はデンソー対ユニチカの5勝のチームどうしの対決で、この試合に勝ったほうが4位争いに優位に立つ。しかし、第1レグチームが壊れる前にフルセットでかろうじて勝った相手に、現状で勝てるとは全く思えない。しかもユニチカはこのレグ3勝3敗(ダイエー戦・NEC戦を終えて)と、比較的好調である。

デンソー0 (6-15, 13-15, 5-15) 3イトーヨーカドー

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第7戦「最後の可能性も消えた」(1/25)

この試合は本当に最後のチャンスだった。この試合に勝てば、まだ望みはつながった。というか、4位以内の可能性はかなりあった。しかしこの試合に負けたことにより、わずかに残っていた可能性も全くなくなった。

この後4位のユニチカを逆転するためには、残り7試合で2試合多く勝たなくてはならない。得失セット率で大きく不利に立たされているからである。相手が3勝なら5勝、4勝なら6勝しなければならないということである。早い話が不可能である。実際のところ、残り7試合なら逆転可能な常識的限界は星一つである。
プロ野球では、「逆転可能な常識的限界は残り試合の1割」という。首位と下位チームというのならともかく、本来力の接近したチーム同士が争うのだから、野球に限らずこれは納得できる話である。これを語ったのは、その「常識的限界」をはるかに超える大逆転を何度も演じた名将三原脩氏である。

このようなことばかりしていると時間が過ぎるのが早い。要するに、Vリーグの試合は土日だから、1週間が1日のような気がしてくるのだ。バーバラが世界選手権のために抜けているうんぬんというのが、つい2,3日前のことのような気がする。

最近バレーボールのことばかり気になって、他のスポーツのほうにまるで注意がいっていない。大阪女子国際マラソンを寝ブッチするとは、去年までの私では考えられない。よくないことである。それで負け試合ばかりでは精神衛生上も悪い。長野オリンピックは腰を落ち着けて見よう。あ、その前に全豪オープンもある。

デンソー1 (10-15, 15-12, 13-15, 6-15) 3ユニチカ

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第2レグ総括「このチームはいったいどうなっているのか」

バーバラが2試合抜けるというので悪い予感はしたけれども、まさかここまで負けが込むとは。立て直しができなかったと言えばそれまでなのだが。後で思えば、バーバラが日本に戻ってきて直後に3試合はまずかった。チームワークが立て直しできないまま、次々と試合をしなくてはならなかった。

エアリービーズの日本人選手の決定率は、ここまで32.84%である。第2レグだけとればなんと30.03%、バーバラの欠場した2試合を除いても31.53%である。バーバラが相手チームのマークを全部引きつけているにもかかわらずだ。これはもう、チームとしての体をなしていないと言っていいのではないだろうか。

バーバラの気持ちも切れかかっているかもしれない。世界選手権予選から復帰してから2試合、打っても打っても1セットすらとれないという試合が続いた。アルタモノワとの直接対決で、切れかかっていた気持ちをどうにかつなぎ止めて、その試合だけは勝った。しかしその次の試合はまたしても同じようなストレート負けである。これで気持ちを前向きに持っていこうというのは、非常に難しいことだと思う。これでもしバーバラの気持ちが切れかかっていても、私はそれを非難するつもりはないし幻滅だというつもりもない。「切れて」しまわないほうがむしろ不思議なくらいだ。バーバラにこのチームに残ってほしいのなら、少なくとも、エースがこれだけ打っているのだから私たちも頑張るのだというところを日本人選手全員が見せないとだめである。もっとも、バーバラのブラジル行き(News参照)がほぼ確定して、そのためにチーム全体がおかしな雰囲気になっていることもありうる。しかしそれならなおのこと、日本での最後の年にいい思い出をつくってもらおう、という方向に気持ちを持っていかなければならない。男子住友金属・女子ダイエーと、休部が決まったチームも、気持ちを立て直して好成績を上げている。ダイエーは戦力的には優勝して当然のチームだが、住金の9勝5敗は特筆すべき健闘だろう(昨年のエアリービーズを見る思いである。)。もっとも、「今年で最後」となるとかえって強いのかもしれない。バスケットボールでも、今年限りで休部となった男子Jエナジーが、日本リーグでは下位のチームながら、最後の大会となった全日本選手権で決勝まで進出している。だから、昨年のプレーオフ第2戦の東洋紡戦、「こんなチャンスはもう二度とない」という気持ちでやれば、デンソーは勝てたような気がするのだ。私の聞いた話からすると、どう考えても、プレーオフ第2戦の前、デンソーは気持ちがゆるみすぎていた。少し話がそれてきたので元に戻そう。

最もこのチームにとって致命的だったのは、チームが崩れたときに立て直しのできる選手がいないことかもしれない。もともとバーバラは精神的に波の大きい選手である。それだけに、彼女を最大限に生かすためには、彼女を抑えたり生かしたりするベテラン選手の存在が必要になる。昨年はエレーナ・チェブキナがその役割を果たしていた。しかし、現在のデンソーにそれができる選手はいない。それどころか、バーバラがリーダー格である。現在のデンソーのスタメン選手は、ほとんどがVリーグをフルに戦った経験がない。Vリーグの経験からいうと、キャプテンと並びバーバラは最も長いのである。

今のところバーバラの気持ちには迷いがあるかもしれない。しかしこのような試合が続けば彼女はこのチームに残ろうとはしないだろう。このような形で日本を去ることになるとすれば、非常に寂しい限りである。

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