Word The Damage
やんぐの衛生日記 | 壊れ物たち

MacOS X特集

こちらにはパンサーのインプレッション

その1 : X10.0~10.0.4

もうMacOS Xが世に出てから結構経つのでそろそろいいかなと、こんなところでこっそりページを作ったりして。

最初の絶望から月日も過ぎ、今はこうして冷静なんである。自分が何を待っているかを明記して、待つものが得られれば喜び、待つもの以上のものを得られれば喜び、待てど暮らせどどうにもならなかったら残念がる事にしようと思う。

そういうわけで箇条書きである。いずれ解決しそうなものや、全然駄目っぽいのもある。100の厭なところが、50になれば使えるのか、25くらいにならないと駄目なのか、それはよくわからない。だんだん慣れてくるというのもあり得る。「過去の使い勝手にこだわるな」というのは理屈が通らない。気に入っていたものが気に入らなくなっただけの事だから。ことさらメーカーに感情移入する義理などない。「MacOS Xバージョン1.0みたいなもの」ともよく言うが実際に10.xとメーカー側が付けているんだから1.0ではない。

MacOS9の気に入らないところと同等の事も書く。9の場合はシェアウェアなどで何とかなっていたのでMacOS Xでも何とかなれば良しとする。MacOS Xのせいではなく、サードパーティの対応のせい、というのも書く。対応がなされれば良しとする。

消費者という言葉は嫌いだが、消費者というのは我が儘なものなのでこれはこれでまっとうな反応だと思う。

その2 : X10.1

10.1が発売されたので入れてみた。みんなが大騒ぎしてるのでなんじゃいなと思ったらファインダがきびきび動くようになったようだ(10.04比)9よりはまだかなり重いが、それはまあ仕方ないこととして速度は改善されたと見よう。でもそれ以外には特に変化なし。インターフェイス関連など私のような一般人が喜びそうな機能は次回アップデート待ちの模様。次回にやや期待。

iBookみたいな最新機種ならともかく、Server G3のほうはダメダメ。一応、対応機種にはなってるんだが、インストールすらまともに出来ないし何とかインストール出来てもその後はやっぱりダメダメ。まあでもそれは別にいいや。インターフェースの悲しみに比べればまともに動かないぐらいどうってことはない。

その3 : 867

G4/867が夢の世界からやってきた。まあまあ速い。そこで、せっかくなのでMacOS Xをいじってみる。確かに速く感じる。多少もたつく程度だがこれは慣れてしまえるかな。ドックのフォルダをコントロールクリックすればアップルメニューのように中身がつらつらと現れるがこれがまあのろいのなんの。9のアップルメニューが馬鹿っ速に思える。

AMSを入れ、Classic Menuを入れ、Tinker Toolを入れ、WindowShade Xを入れる。小手先の誤魔化しだがやや使いやすくなる。でも小手先は小手先、根本的に違うんだなあ。オプションクリックで一斉ウィンドウシェード!までは無理だった。9が如何に凄かったか再認識しただけ。

あと大事なことは今までのシステムフォルダが、丸ごと起動ディスクに置き換わったという認識を忘れないこと。触らぬ神に祟りなしだ。Windowsのように、大事なデータがあろうが何だろうがちょっとしたトラブルで「はい初期化」というふうに退化したらしい。おお怖い。つまりいくらユーザーフォルダがあろうと、あんなところに大事なファイルを入れておけるかってんだ、ということ。エイリアス入れにしかならないのである。起動ディスクはもうなかったことにして、別のディスクを主に使うことにする。

そういうわけでXの設定しているユーザーは

1.すでにコンピュータの知識を持っている
2.キーボードやマウスを自由に操れる
3.カレントやツリー構造、ローカル、ドライブ、ボリューム、アプリケーションなど、コンピュータ世界の理屈を把握している
4.過去にデータ消失を何度か体験している程度の経験者

5.なんか知らんがもっと凄い知識を持ったベテラン

というあたりかな。良かった。むかしMacがあって。

このことはアップルも自覚しているのかもしれない。まだみんなにXを使いましょうと言ってないから。現時点ではマニアか嬉しがりしか触っていないと思おう。


気に入らないリスト.これは我慢できない.

  • 「Application」「Picture」「Music」などの押しつけがましいフォルダが邪魔
  • システムフォルダがない。
  • デスクトップに置くとコピーになったりして意味がわからない。
  • 起動ボリュームからだけ普通にデスクトップに置ける。なんじゃこりゃ。
  • デスクトップと「コンピュータ」と「ホーム」の機能的差別化が図られていない。
  • オープンセーブダイアログでデスクトップが一番上にない。
  • オープンセーブダイアログでデスクトップにディスクがない
  • そもそもオープンセーブダイアログが従来のOSと同じ発想で使いにくい。
  • そういえばMacOS Xのファインダそのものが従来のオープンセーブダイアログみたいで窮屈。
  • ドックが邪魔。
  • ドックにフォルダを登録してもファイル名がわからないので使えない。
  • フォルダを格納して以前のアップルメニューみたいに使おうにもクリックで開いてしまうし、コントロール押しながらとかクリックしてしばらく押しっぱなしとかそういう操作は面倒臭い。
  • ドックにゴミ箱がある。
  • ドックにアイテムをドラッグすると、ドックのアイテムがくねくね動いて狙いが定まらない。間違ってゴミ箱に入れてしまったり間違ってゴミ箱の横のフォルダに入れてしまったり間違ってドックに登録してしまったりする。
  • アプリケーションメニューがない
  • 現在アクティブなアプリケーションがわかりにくい。
  • 1.5クリックでフォルダが開かない。つらい。
  • ポップアップウィンドウにならない。なってくれ。
  • 「セレクタ」がない。セレクタ代わりの機能にアクセスしにくいしどれがどれかわからない。
  • システムフォントが大きすぎていただけない。アイコン下のフォントなどでかすぎてアホみたい。
  • ファイル名が省略されすぎて読めない。10.1で改善
  • アイコンを並べたときの間隔が広すぎる
  • ファイルの並び替えが「名前」でしかできない。不便。
  • ラベルがない。これ致命的。
  • 動作が遅すぎる。10.1で改善
  • ズームボタンの挙動がまともでない。狂っている。
  • ボリュームをコピーしたらエイリアスになった。今まではフォルダになってちゃんとコピーできたのに。なんでやねん。
  • ウィンドウで「閉じる」ボタンが「×」になっている。×とは何だ×とは。
  • ウィンドウで「最適化」ボタンが「+」になっている。大きくなるとは限らないのに。
  • ウィンドウのボタンが飛び出している。目立ちすぎ。
  • ウィンドウのボタンの並びがクラシックと違っていて混乱のもと。
  • ウィンドウシェードがない。これ致命的。ドックでは位置情報が失われるので代替えにならない。

    WindowShade Xはウィンドウシェードを実現します。
    http://www.unsanity.com/haxies.php

  • アピアランスで設定できる事が減ってつまらない。ちょっとだけ不満。ちょっとね。
  • 「権限がありません」とよく言われる。腹立つ。
  • 「アクセス権エラー」って何や。むかつく。
  • ファイル移動やフォルダ操作が制限される。
  • エイリアスに矢印が付く。消す方法ないかな。
  • タブレットが使えない。これはしかたないな。
  • シリアル機器が使えない。これもしかたないな。
  • PowerKey Proが使えない。まあしょうがないな。
  • SCSI機器を繋いでいるとDisk Imageファイルがマウントできない。10.1で改善
  • 外付け機器を認識しない。外付けHDDを認識しない。ディスクユーティリティーを立ち上げるとフリーズする。別に良いけど。
  • アップルメニューが使えない。つらい。
    • ClassicMenuはアップルメニューが旧来と同じものになります。
      日本語が化けますが次期バージョンで対処してくれるという話です。
      http://www.classicmenu.com/
  • ウィンドウがファイルブラウザになってしまった。しかしその割には従来のウィンドウのように振る舞ったりもして一貫性がない。グレッグスブラウザがそんなに良いのか?というかファインダの通常ウィンドウとグレッグスもどきは別にしてほしかった。別なら便利なのに。
  • ファイルに自己同一性がない(それはそれ自身と同一である、に反する表現がある)
  • ハードディスクのアイコンが変えられない。10.1で改善
  • デフォルトのフォルダのアイコンがダサい。ほんとにダサい。
  • メニューに「移動」というものがある。「移動」メニューに「アプリケーション」などかなり余計な項目がある。何もない状態でも「移動」とは。破綻している。
  • つまり開くのか移動するのかはっきりしない。移動したり開いたりさせられるこちらは分裂病になる。
  • 起動ディスクが気軽に作れない。これ残念。
  • 使いたいと思わせる目新しい機能が特にない。ほんとにない。
  • コマンド+Nで新規フォルダが出来ずにウィンドウがひとつ開いたりする。
  • というか他にもショートカットの変更がたくさん。どうして?
  • メニューバーの並びがClassic環境と異なる。混乱の元。
  • コントロールパネルの項目にアクセスするためのステップが多すぎる。
  • システムが固まる頻度が高い。
  • エラーでアプリケーションが落ちる頻度が高い。
  • 虹色の円盤が永遠に回り続けるときが多い。
  • 強制終了もきかない。
  • ようするに9.1より不安定。これはまあしかたないか、別にそれほど不満はない。
  • メニュー半透明のせいで字が読みにくい。
  • 背景の縞模様が目に痛い。
  • マウスの移動速度が遅い。遅いだけじゃなく動きが変。いらいらする。
  • よく使うアプリケーションがMacOS Xに対応していない。今の状態なら無理して対応しなくて良いや。
  • Xで保存したテキストファイルをMacOSで開くと改行が変。
  • アイコンの並びをちゃんと覚えていない場合がある。10.1で改善
  • クリックやダブルクリックの時、「mouse up」じゃなく「mouse down」で反応してしまう。これでは途中キャンセルできないし、ボタンを押してるという感じがしない。
  • アイコンやボタンをクリックしても無反応。ちゃんとこちらの呼びかけに答えているのかどうかぜんぜんわからない。反応してくれ。
  • フォルダが開いているときと開いていないときの見た目の差がない。これでは開いてるのか何してるのか実感が湧かない。
  • フォルダを開くときのズームアニメーションがない。唐突に出てくるのでびっくりする。
  • 要するに、こちらのアクションに対してなにも答えてくれていない気がする。
  • ネットワークでファイルコピーしたらファイル名が文字化けする。
  • ファイル名だけじゃなく内部的に壊れる。おかげでリレーションのファイル群が全滅しました。皆さんお気を付けて。
  • Server G3にインストールできにくい(インストールは途中までできるが起動しない)(一旦起動できたと思ったら今度は他のHDD から起動できない)(何度やっても駄目だった)(安定度も最悪、System7.5.2よりひどかった)(でも許す)
  • デスクトップをクリックしてもウィンドウが前に出てこない。
  • インストール後、始めて起動するときいろいろ入力しなければならないのが鬱陶しい。
  • 狂ったとき初期化しなければちゃんと治らない。こんなものに大事なファイルは保存できない
  • ファイル用に別バーティーションか別ディスクを用意しなければならない。いや、それはもうやってるけど、やらなければならない、というのが腹立つ。
  • 見えないファイル(しかも重要)が多い。MacOSでは見えないファイルは捨ててしまっても自動的にまた作られる程度のものだった。隠すのは恥ずかしい証拠だ。
  • 結局のところ、コンピュータ臭いものから脱却して未来的かつ直感的な操作を実現しようとしていた先鋭的MacOSから、単にコンピュータ臭いものへと大きく退化したのがMacOS Xであるということに気づかなければ辛いだけなんである。言うまでもなくコンピュータのベテランやユーザーはコンピュータ好きが多いのだから、コンピュータ臭くなったことを喜んでいるのも頷ける。まあいいけど。

気に入った点.これはいい!・・かも知れない

  • 後ろにあるウィンドウをアクティブにしなくてもクローズボタンが有効になる。
  • アプリケーション起動途中でも他の操作ができる。
  • ファイルコピーが速いような気がする。
  • モニタのサイズが2000pixelを越えるくらいになると、画面も良く思えるかも知れない。
  • 今後に期待の多くの文字が扱える機能があるらしい。
  • 今後に期待の音楽機能があるらしい。
  • 今後に期待のグラフィック性能が良いものらしい。