各話ごとのストーリー概略


第一巻「還ってきた漢」(第一話以外の分量は少なめです)

第一話:「還ってきた漢」
もう。ガキ大将という言葉は死語と化したが、その言葉には、どこか暖かく夢を運んでくるような響きがある。
そんなガキ大将の話をもう一度語りたい・・・。
というように、龍星の紹介が終わった後、龍星を慕う漢チャカが龍星総長の後継に任命した八城にエッグアイを受けたり、シンジに足蹴にされるなどボロボロになっていた。
そこに、突然龍星が登場し、あっという間にシンジをシメてしまう。だが、龍星は姉が退院しそうだということで戻ってきただけで、もう一度総長に戻る気がないとチャカは感じた。その平穏な生活を壊す気がないチャカは、一人でケリをつけるべく八城のクスリを燃やそうとするも、あっさりとみつかり結局龍星はチャカを救うために八城とタイマンを張りに行くことに・・・。
八城は銃などを使うが、漢勝負に持ちこんだ龍星には敵ではなく、あっさり敗北した。

第二話:「落とし前」
シンジは蝶栄会に戻るが、笑顔を絶やさないままゴルフゴッコに興じる鬼土を見て改めて恐怖を感じることに。
一方で龍星は、他の暴走族に八城の落とし前を要求されるが、それに対し八城の金を渡すフリをして燃やすという行為に出て、組を相手にケンカを売る意思を表し他の暴走族を驚愕させた。

第三話:「果たし状」
何も無くなった八城は部下に見放されることになる。そこに、龍星が逃走用の資金を八城に渡すことに。
八城はすっかり良い顔になってどこかに消えることとなった・・・。
一方、暴走族のメンバーは龍星のした行為に抗議をするが、龍星の「お前達の連名で果たし状を送った」という言葉に驚愕。
その挑戦状(連名はなし)を受け取った鬼土はシンジが龍星の帰還を報告しなかったことで、咎めることに・・・。

第四話:「戦闘体制完了!」
鬼土は、シンジが龍星と八城のどちらが漢として本物か見極められなかったことで怒り心頭。そして、シンジに死にたくなかったら龍星か八城の命を取ってくるよう通告をする。
やさしくしてくれた鬼土のことを思い出しながら、自分が馬鹿だと涙にくれることとなる・・・。
龍星はというと、ダイナマイトを準備し、バーで機関銃を調達するなど完全に戦闘体制に入る。

第五話:「襲撃!!」
いきなり、ダイナマイトを舎弟に手渡す龍星。目前には蝶栄会の事務所が。
そして、しぶる舎弟達のダイナマイトに火をつけ問答無用で突撃させる。
事務所に向かっていた鬼土と遭遇するが、機関銃を鬼土の車に乱射するという挨拶だけに終わる。
この挨拶が鬼土を龍星の魅力に引き込む一因となったと思われる。

第六話:「八つ当たり!!」

こそこそ隠れながら道を歩くシンジ、そして自分の道場で日本刀を振るいながら龍星とのやりとりを思い出す鬼土。
港南署の園宮がふと現れ、鬼土龍星についての話をすることとなる。
龍星は、のんびりと釣りを楽しんでいたところ、すっかり怯え切ったシンジが銃口を向けながらやってきたことに気がつく。
しかし、銃口を向けられても平然としている龍星に、シンジは銃口を降ろすことに。

第七話:「サシで勝負!!」

龍星の話を聞いてすっかり感動してしまったシンジ。それを見ていたチャカは龍星が「みんなよりも先に行ってしまったかと思うと次の瞬間にはみんなを待っていて暖かく包み込んでくれる」ことが龍星の魅力だと思った。
そして、龍星が溜まり場に戻ると、そこには鬼土の姿が!
サシで勝負することになるが、鬼土の日本刀が龍星の身体をバッサリと斬る!
そのとき、龍星は「殺される」と思いながらも、興奮を抑えきれない自分がいることに気がつくことになる・・・

第二巻「夢追いし漢達」

第八話:「龍星の意地、鬼土の夢」

斬られながらも勝負を続ける龍星、「血が燃えるんだよ、血がたぎるんだよ、自分でもどうしようもないほどにな。てめえら大人の力に歯向かうとき、抗うとい、屈しないとき、俺の血は、魂はわき上がるのよ」
との言葉に、鬼土は龍星が『あの方』に似ていることを察知。そのためか、悲しい瞳をしていることを龍星に看破される。
勝負は鬼土の振り下ろした日本刀に真っ向から拳を突き出し指輪の部分に当て、カウンターパンチでケリをつける。
力果てて倒れた龍星を、鬼土が「熱い拳だなおまえの拳は」と惚れ込み、病院に連れていくことになった。

第九話:「とてつもない夢」

鬼土は龍星を見逃したことによって、蝶栄会の上部組織である関東蝶蛇連合本部にて叱責を受ける。
これに対し、鬼土はあっさりと左腕一本を差し出し、オトシマエとした。
龍星が寝ている病室では、シンジが昔のように戻ることをチャカ達に話し、チャカ達も「やっと戻ってきたな」と歓迎。
そこに、鬼土が見舞いにやってくる。龍星もすぐさまに意識を取り戻し、鬼土と話をする。
鬼土はそこで龍星が持つ眠っている才能について話し、『あの方』の話もする。聞いていた龍星は、その途方もない話に感動したのか
「すぐにでも会いてえな、その漢によ」
とコメント。

第十話:「和僑」

病院の医師が睡眠薬を龍星に注入する。龍星も途中で気がつくが、鬼土の説明により『あの方』に会えることであっさり同意。
龍星が意識を回復した時には一人の男が目の前にいた。この漢こそが鬼土の言っていた『あの方』なのである。
そして、香港に連れられたことを知る。パスポートがなくとも、
「第一に情、第二に理、最後が法だ!」
との中国的(?)理論により、問題ないという『あの方』。そして、自分は和僑を作りたいと言い、
落ちこぼれだろうがエリートだろうが3分の1は優秀な人間が生まれるという持論を展開。
志なかばで死んでいった仲間の名前をビルにつけていることも龍星に告げた後、龍星を気にいったのか、ついに自分の名前を言う
条河剣、ジョーカーと人は呼んでいる」と

第十一話:「夢追いし漢達」

龍星は、せっかく香港に来たのだから、色々見て回ってはと勧められる。
「面白い世界を見せてくれそうだから」とついていこうとするが、いきなり乗りこもうとした車が大爆発!
そして、ジョーカーの部下と襲撃者の間で銃撃戦が行われる。手榴弾まで飛び交う中、龍星は我慢できなくなったのか
狙撃しようとしていた男に蹴りを入れる。そして、敵に銃口を突き付けられるが
「おらあ撃ってみるかコラァ〜!!」
との気迫に怯み銃口をはずした瞬間、その男の上に自動車が落下した。龍星が危ないと思ったジョーカーの部下である岩嶋が投げたようで、そこで倒れ死ぬことに・・・。
ジョーカーは岩嶋に「お前の血の色は忘れない」と言った後、龍星に「これが自分達の世界だ」ということを告げる。

第十二話:「白吹朝希、キツイ一発!!」

急遽予定を変更して、ヘリでレセプション会場に向かうジョーカー。龍星は当初ヘリで行くことになっていたが、
ヘリから降りてきたクイーンを見て、自分からオトリ役を志願することに。
クイーンに条河が「何かに追われているのか、生き急いでいるみたいだけど」と言って驚愕させる龍星。
車の中ではクイーンは「白吹朝希」と自己紹介をする。龍星があまりにもなれなれしく白吹と話すので、隣にいる鮫島と危うく一触即発状態になりかける。だが、そんな彼らの周囲には追っ手が迫っていた。
一方でヘリの中のジョーカーは突然血を吐く。龍星の予感が当たっていたということか。

白吹は龍星に「族上がりが上っついた気持ちで生きていける世界ではない」「族の無茶は所詮期限付きの無茶」と切って捨てられる
その一方でジョーカーがそろそろ会場に到着したころと見計らうと、追っ手の車から逃げるために建設中で道が切れている高架部分から
のダイブを計る。そして、
「そんな半端な生き方しかできないあなた達に、私達の世界に踏み込んで欲しくないのよ!!」と叫んでダイブ!
なんとか、反対側の高架部分に着地するが、追っ手はことごとく落下する羽目に。
最後に「明日の夢のために今日死ねる覚悟のある人間だけがここで暮らせるのよ」との言葉でしめる白吹・・・。

第十三話:「あいつをぶん殴れ!!」

無事にレセプション会場に到着した龍星であったが、とにかく鮫島にイヤミばかりを言われることに。
ところが、龍星はまるで聞いていなかったかのように各界の大物達と話す白吹の元へ向かい
「あんた熱い女(ひと)だな、気に言ったよ」
「オレみたいな見ず知らずの人間にあんたは本気で意見をしてくれた。普通なら無視(シカト)だよ」と割り込む有様。
これには、白吹も「そうとる…?ふつう…」と呆然するしかない。

そして、会場には条河を襲った刺客の黒幕サイモン・フィリップが登場。
条河は手から血を流しつつもにこやかに握手。「これが大人の世界」と言う鮫島に対して、
「くやしくないのか?」と龍星は言う。
これに鮫島は「くやしいさ!!オレだって親友を奴にやられてどれほど奴を憎んでいるか貴様ごときにわかってたまるか!!」と返すと、
龍星は「奴には貸しがある、好きにさせてもらうぜ」と言い、いきなりフィリップの護衛に蹴りをかます。
そして、フィリップの顔面に「ありがたくちょーだいしやがれ!」とストレートをかます!!

第十四話:「ジョーカーの思惑」
フィリップを遠慮無くぶん殴った龍星に対して、今度は条河がブン殴る。そして、レセプションは無事に終了したらしい。
そして、龍星は白吹の車に運ばれて戻ることに。この段階で、白吹は龍星がただのチンピラではないことを認めていた…。
そして意識が薄れている状況で条河の部下が一人ずつ龍星がいる部屋にやってきて、
「ありがとうよ」「礼を言うぜ、小僧」「気にいったぜ、坊主」などなどお礼を言われつづける。
そして、部下達は条河に龍星に厳しい処分をしないように嘆願をする。

条河はそんな中で龍星に自分の後継者となるべき力を持っていると見ていた…。

第十五話:「上に立つ者の覚悟」
条河の部屋へおわびを言いに来た龍星。そんな龍星に、「おまえは命の重さを背負ったことがあるのか?」と尋ねる。
龍星は簡単に「オレの命だからな思い通りに使わせてもらうぜ」とコメントする。
そして、単身でフィリップの所へ乗り込もうとするが、条河の部下達が一緒についていくと言い出す。
そこで命の重さについて悩み始める龍星…。
一晩中考えたが結論は出ず、条河は龍星を自分の同士が眠っている部屋へ連れて行き、自分の覚悟を龍星に見せる。

これで、ふっきれたのか「でも二年だ!!二年だけ待っててくれ!!二年間でオレはオレの漢を磨いて、必ずあんたと勝負できる漢になってやる」
と言い、日本に戻ることに。

第十六話「血を分けし者」
日本に戻ってきた龍星、久しぶりにあったチャカ達に
「そうだよ!!これからはやっぱ世界だぜ!!世界へ出なきゃあな〜っ!!」と外国にかぶれたおやぢチックなコメントを言う。
そして、香港に行くことと、族をやめることを宣言。

姉と夕食を食べている時は香港へ行く話を切り出せず、公園でしばらく悩んでいた。
再び、家に戻ると今度は姉の方から黙ってお金を渡し、自分のことは心配するなとばかりに龍星を送り出す体勢を整えていた…。

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