チェコの首都プラハから美しい田園風景を眺めながら南下、180Kmくらい走るとヴルタヴァ川(モルダウ川)が蛇行して流れるところに古い街、チェスキー・クルムロフがあります。街はS字形に蛇行する川を挟んで作られているのが案内板の図から分かります。
 チェスキークルムロフの歴史は13世紀に始まったようで、ヴィーテクという有力な貴族がここに最初のお城を建築しました。そしてお城の陰に、小さな町は段々成長しましたが、14世紀末にはまだ100軒の建物しかなかったといわれています。少しずつ大きくなった街ですが、ここの場所は戦略的に余り重要なものではなかったことから、当時の姿をそのまま残す貴重な財産になったということでしょう。お城の中庭に面した家の壁に描かれた絵は、その昔窓に税が課せられていたので、その対応のためのものだとの説明を受けました。
 街の広場にペスト克服の記念塔(1716年築)がありますが、ペストの流行は凄まじいもので、ヨーロッパを恐怖に巻き込んだといわれ、各地にこのような記念塔を見ることができます。
 チェスキー・クルムロフの街を歩いていると、タイムスリップして中世のヨーロッパを歩いている感じになります。その美しさは特別な感慨を与えてくれます。


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