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DIAMOND AUTO SWR & POWER METER
SX9000
修理



sorry photographs only

1200MHzで200Wまで測定できるSWR&POWER計 SX9000
電源を供給すれば、CALつまみがモータードライブでくるくる回りオートで SWR測定ができる。1991年頃発売 定価は33,000円と高価

久しぶりに使ってみたら、どうもSWRの測定値がおかしい。
ダミーロードでもSWR1.7を示す。

順送りで測定するとSWR1.7、逆送りでSWRポジションでボリュームを回しフルスケールでCALBをかけて、CALポジションにすると 逆送りでSWRが測定できるが、このときは1.1を示す。

どうやら、進行波は順送りでも逆送りでも正しく測定できるが、反射波は順送りで大きな値を示すことが判明。
分解して各部を調整しなおしてみました。
上ブタはねじを4つ外して、やや外側に広げながら上方へ引き外します。
方向性結合器の出力電圧を測定して、FWD側とREF側の電圧、抵抗値等を記録しておきます。
順送りにて
1200MHz帯で10Wで送信すると、FWD側アカリード出力電圧は、
2.722V(FWD電力測定ポジション)、2.979V(REF電力測定ポジション) REF側黄色リード出力電圧は0.751V(FWD電力測定ポジション)、0.694V(REF電力測定ポジション)でした。 1W送信時は、 FWD側アカリード出力電圧は、
0.770V(FWD電力測定ポジション)、0.835V(REF電力測定ポジション) REF側黄色リード出力電圧は0.186V(FWD電力測定ポジション)、0.165V(REF電力測定ポジション)でした。 逆送りでも同様に測定してみます。
テキストで書いてもわかりにくいので下表にまとめます。

※ダミーにて
測定
スイッチ
ポジション
FWD アカリードREF 黄色リード
1W送信10W送信10W送信1W送信
順送りFWD0.770V2.722V0.751V0.186V
REF0.835V2.979V0.694V0.165V
逆送りFWD0.009V0.074V2.774V0.712V
REF0.009V0.063V2.762V0.652V
メーターを振らせているときは、少し電圧が落ちていることがわかります。
白いテーブルは、ほぼ合っていると思われる。
REF側の方向性結合器出力電圧が、小電力時に、FWD側と比較すると検波電圧が高い。
どうして、順送と逆送でSWRが違うのか悩みましたが、 検波ダイオードのアノードとGND間の直流抵抗が違う。ここにヒントが隠されていました。
FWD側 88.97Ω、REF側 141.3Ω
REF側のインピーダンスが高いために、反射電力を多めに出力しており、 順送りと、逆送りでSWR測定値が違っていたようです。 REF側の半固定抵抗を回して、89Ω〜91Ωになるように調整します。 この後、トリマーコンデンサを回して、逆送りで10W送信時に2.7VREFポジション/2.9VFWDポジションになるように調整すれば、順送りと同じ電力を指示するはずです。


電力指示値を校正する場合は、ここの半固定抵抗を調整します。
信頼のおける比較基準電力計、特性の良いダミーロードを用いて行いましょう。

この調整方法が正しいかどうか、裏付けは取っておりません。
この記事が元で壊れちゃっても私は関知しません。
SX-9000取説pdf1MB 通過電力は100Wまでなんだね。

ダイアモンドからもらった回路図があります。ほしい方はこちら↓まで。


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