有機ELバックライトメータの作成Vmax vmax V-max 有機 EL バックライト メーター 

V-maxのメーター類はさすがに古さを感じさせます。特に夜間の照明はレトロな感じで嫌いではないんですが、いまいち視認性に劣っている気がします。タコ、水温メーターの照明LED化も失敗に終わり(ウインカーLED化のページ参照)何かよい知恵がないものかとネットを閲覧しておりますと・・・・・・
ぜのんさんのHPへとたどり着き、そこで紹介されていた「ベイプリッジメータ」を見つけて脳みそに衝撃が走りました。私が探し求めていたものの答えがここにありました。近未来を思わせるその美しい輝きは瞬く間に私をELバックライトの虜にしてしまったことは言うまでもありません。早速ぜのんさんにメールを書き、制作方法等を伝授していただきパーツを注文して、制作活動に入ったという次第です。さらに、ぜのんさんが作成したタコメータの中の「魔神」の文字までパクらせていただきました。ぜのんさん、本当にありがとうございました。


ぜのんさんのHPです

早速制作開始です

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まずは部品の調達
秋月電子のネット販売にて当時2500円前後で購入。150×125mmほどの発光パネルです。中にはインバータ(電圧を上げます)とケーブル、お試し点灯用の9Vの乾電池が入っています。はさみで自由に切り取り発光させることが出来ます。

A 分解
タコ、水温計をばらします。メーターの針がなかなか抜けずに苦労しました。手で抜こうとして爪を痛めましたが、小さなフォークを針と文字盤の間に入れて、てこの原理で外しました。
B 各部位は精密部品なので慎重に扱う必要があります。針を外すときは再度取り付け時に位置が分からなくならないよう一度針を少し曲げてストッパーを通過させて針が動かなくなる位置を確認し、マジック等でマークしておく必要があるでしょう。 C 作成
この状態でスキャナで文字盤をスキャンします。しかし、文字盤からは、ストッパーの針が飛び出ているため、かなり手こずりました。スキャナはガラス面から浮いているとデータ大きさが変わってしまうため、後で画像ソフトを使って大きさの微調整が必要になります。このデータはとってあるのでほしい方には差し上げますよ!!
D スキャンし、文字盤と同じ大きさになったデータは半透明の糊付きインクジェット用紙に印刷します。次にELパネルに貼り付ける訳ですが、シワになったり気泡が入ったりして何度かやり直しになると思われますので、データは数枚印刷しておいた方がよいでしょう。うまくいったら文字盤の形にはさみで切り取ります。 E 文字盤と比べてみるとこんな感じ。さらにこの2枚を両面テープで貼り合わせますが、メーターの針をつける部分とストッパーの針が刺さる部分に穴を開けなければなりません。これも注意深くやらないとずれてしまって作り直しになります。ちなみに私は針の部分は彫刻刀で、ストッパーは千枚通しで穴を開けました。
F 両面テープで貼り合わせて合体です。針をつけて光らせるとこんな感じになりました。針の位置決めに結構苦労しました。 G ケースに収めて光らせるとこんな感じ。なかなかきれいに光ってくれています。ぜのんさんからまねさせていただいた「魔神」の文字もしっかり浮き出ています
H 本体への設置
いよいよ本体への配線です。コードはいらなくなった電球の穴から外に出します。
I インバータを取り付けます。ここのコードの束にタイラップでくくりつけました。このインバーターは5〜6Vの入力用なので、バッテリーの12Vを直接つなぐことはでないため、秋月電子から、このパネル用に販売されている12Vを6Vに変換する変圧基盤を一緒に購入しました。しかし届いてみるとずいぶん大きなもので車ならともかくバイクに設置できるようなものではありませんでした。
J 仕方がないので、前に車にテレビを設置するときに使っていたドンキホーテで購入した変圧器を加工することにしました。 K 本来はこの部分にシガレットプラグがついていたのですが、邪魔なので切り取ってコードを出し、防水処理を施しました。
L 電圧は6Vにあわせます。 M この部分に若干の隙間があったため滑り込ませてタイラップで固定します。結構窮屈でしたが、何とか収まりました。
N 設置完了です。明るいときはあまり目立ちません。 O 暗くなってくると怪しく光っています。なかなかきれいです。作成総時間は20時間ぐらいでした。


事件発生!!

2009年8月。ELバックライトを作成して1週間後の北関東ツーリング。フェリーで小樽を出発して新潟に着いた朝、下船のためエンジン始動!!あれーーーっっバックライトがつかない!!どうしちゃったんだろう!どこかが接触不良にでもなったかな???ショックとともに製作時の苦労が頭をよぎります。何度かメインキーをON,OFFしてみると・・・・つきました・・よかったーー。原因はわかりませんが、なおりました。ホッ・・・・。
しかし、一度つかなかったということは、やはりどこかに欠陥がある可能性があります。あまりいい気持ちはしません。ツーリングが終わったら、もう一度分解してみよう!!!。

ところが、フェリーから外に出てしまえば外は明るいためついているのかいないのか、よくわかりません。まぁ大丈夫だろうと思ってあまり気にもせず走って行きました。3時間ほど走ったでしょうか。関東へ向かう途中の福島県にさしかかったとき大きなトンネルがありました。今までは日中でも当然のことながらトンネルでは鮮やかに光っていてくれたので、楽しみにタコメータに視線を落とすと、なんと真っ暗ではありませんか!!!!
やっぱりダメだったか・・・・・。かなり落胆しましたが、特に走行に支障があるわけでもないので、そのままの状態でツーリングを続行することにしました。

さらに、少し走った時、ふとタコメータを見ると、文字盤に今までになかった茶色っぽいシミみたいなものがついています。最初は内側から何かの拍子にゴミが乗ったのかと思っていましたが、何故か、そのシミは時間がたつと少しずつ大きくなっている気がします。バイクを止めて、よく見てみるとそれはシミではなく何と文字盤が焦げているではありませんかーーっ。バックライトは壊れてもインバーターからパネルまで80Vもの電圧がかかり続けている訳ですから、どこかがショートして焼けているに違いありません。

これは大変!!下手をすると本体のヒューズが飛び、走行不能になるかもしれません。そこで慌てて会津高原の憩の家というところの駐車場に避難し、電源を取り外すことにしました。このとき、あまりに焦っていたものですから、ネジが1つ転がって、隣に止めたバイクの下に入ってしまいました。急いでをれををとろうとした次の瞬間、「あちちーーっ」・・・左腕をマフラーに接触させてしまい、結構な火傷をしてしまいました。かなりヒリヒリしましたが、それを見ていた1人の仲間以外には帰ってくるまで内緒にしていました。(すぐ調子に乗って馬鹿にするやつがいるものですから・・・・)



火傷を負いながらも電源を取り外している私

こうして私のELバックライトはあまりにも短い生涯をを終えることになりました

帰ってから原因を調べたところ、下の写真の部分を折り曲げて作成したために、通電性が悪くなりそこに抵抗ができ熱を帯びて燃えたものだという結論に達しました。

しかしながらこれであきらめる私ではありません。札幌に戻ってから、行きつけのパーツショップに電話すると、同様のパネルを3千円で販売しているとのこと。すぐに買いに行き、再び制作活動へ・・・・。今度は折らないで作成することに成功したのですが・・・・、はさみでの切り取りに失敗し、これまたオジャン。さすがにすぐにまた・・・・、という元気はなくなってしまいました。ノウハウと、スキルは身につけましたので、今度またいつか挑戦したいと思っています。

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