中学校英語学習指導案例


現行指導要領の学力観:

「コミュニケーション活動」と「国際理解教育」の充実を中心に、produ ct学習から
所謂「Process学習」の移行。ここで詳しいことはもう周知のことであるので省略する。

学習の過程を大切にし、「学ぼうとする意欲」を喚起していくことに意義があ る。
生徒に「支援」をしていくことがその基本で、「いつ芽生えるか計り知れない 将来の力」を育てていく。当然「現実には結果として目には見えにくいもの」の 支援、評価といったものが多い。これを「情意面の評価」と言って、「知識」「 技能」面の評価とは大幅に異なり特に難しい内容になっている。指導要録にある 所謂観点別評価で「コミュニケーションへの関心・意欲
態度」の項目への評価が難しい。当然、テストではなく授業中の観察や生徒の 意識が中心である。

中学校関係の方ならお分かりと思うが、「関心・意欲・態度」の評価は限りな く難しく主観的なもの。無理だとか言うのでなく、あくまで決められたこととし て実行していく中には数限りない問題点がある。
「生徒の自己評価」活動も取り入れている方は多いはず。それを関心・意欲・ 態度面の参考にしようと。生徒同士の「相互評価」も同様。これらはすべて評価 するという「学習活動」が中心である。「自分を省みる」ことに意義があるので あって何もそれをそのままうのみにして評価しようというのでは当然ない。 (評価活動はこのページ参照)


「これから伸びるだろう学力を先見の目で見て、『将来に生きて働いてくれる 力』を育成する」のが現行学力観の中心である。
もっと具体的に言うなら、「私は今英語のテストの点は悪いけれど、英語はと ても好き!だからくじけずにこれからも頑張ってやっていこう!」という生徒を 育成すること。そして、その生徒の実状を確実に見極め多大に評価し今後につな げてやることである。

「英語を好きになる」ことが中心。「好きなら苦しいことも少しは耐えられる 」筈。好きになってもらいたいあまりにゲーム活動、多大な支援が多くなる。
コミュニケーション活動もだいたい研究授業となれば生徒がクラスを動き回り いろいろな友達と会話している風景が見られる。現に私もそれが大切なことと思 ってやってきている。

反面、「基礎学力」の欠如が叫ばれてきている。
コミュニケーションはOUTPUTであるから、その基盤がない状態でOUT PUTすれば
当然コミュニケーションは確立しない。その基盤は英語の基礎学力。コミュニ ケーションは
英語で当然だが行われなければならない。私も授業で生徒を動き回らせるのは 良いけれども
日本語で「世間話し」をされていたのでは頭にくることもある。

INPUTが十分行われた後でのOUTPUT活動という点がどうも私には甘 かったようである。過去を振り返っても系統的なINPUT活動で実力を伸ばし てやれたかというと疑問である。何しろ中学3年生のアンケートで塾通い80% 以上の現実の中で生徒が「自分の目的に合った学習を他に求めている」現実が悲 しい。(これは受験制度に関わること)

NETNEWSにもあったが、中学生くらいになると年齢的にも単に面白いか ら「分かっておもしろい」「理解できたから楽しい」「自分の直前の目標に叶う ないようだからやっていきたい」というのが多くなる。
私自身を振り返っても、「楽しい授業」とはゲーム、歌、パソコンを使って「 何を分からせてあげるのか」が大切で目的がしっかりしていなければならない。 今まで、思い付きのコミュニケーションが多かったなーと常日頃反省している。
目的がしっかりしていない指導案であると生徒はさすがに眼が肥えていてすぐ にざわざわしてくる。


今まで述べてきたように中学では「コミュニケーション活動」と「基礎学力」 、「国際理解教育」「関心・意欲・態度の情意面評価」を中心に日夜試行錯誤の 学習指導案が展開されている。
以下に挙げるのは私の実践例でたくさんの問題点があろうかと思われるので、 ご意見を頂きたい。(英語スペルミス等はご容赦下さい、正式版でなく原稿しか なかったのでそれを画像変換しています)


<研究授業>

私の場合「コミュニケーション活動」はずっと
David Nunanの”TASK”の理論を応用している。彼のTASKは単なる作業から「意味有る作業」への 転換である。その意味有る作業を通じて英語を「他者との関わりのなかから伸長 しよう」というのが中心である。


<研究授業でのTT、TASKは日本文化紹介>

やや写りがひどいです.....<m(_ _)m>

特に左側のフローチャートがお分かり頂けるだろうか?
これは私の独自のアイディアだが、「生徒の活動形態を中心に指導案が流れるように」したものである。

指導案作成時に「目的」「評価観」「生徒の活動」を中心に作成するように今 までしてきている。研究授業ならその1時間しか内容は分からないが、少なくと も単元全体での本課が存在するわけで、その位置づけが難しく主観が入りやすい 。高校のようなオーラルコミュニケーションABCとかに分かれているわけでも ないので、1単位時間の活動、4技能の中心を明確化しておかなければならない 。内容精選が決めてになる。
私の場合研究授業では見栄えのする、喜ばれそうな「コミュニケーション活動 」をわざわざ設定してきた。その事前事後指導が、それまでの授業が大変であっ て、本来はそこを見てもらった方がよっぽど良かった。。。。。。。。


まだ足掛け12年目の教員なので、「生徒指導」的にもまだまだで自分で満足 のいく授業が
できていません。
ご覧になった教職員関係(特に中学の先生)の方からのご意見をお待ちしてお ります。

つづく。。。。。

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