<作者自信の実践例>:
T・T授業中にAETとのデモ会話・スキット内で1.2の「異文化接触」を
おりまぜ、
生徒に理解できたかQ&Aをして確認する。その結果を蓄積し教師側で評価す
る。ただし、
学習カードに対する評価はあくまで「観点別評価」への考慮であり、評定には
含まない。
尚、定期試験で上記Q&Aの内容に関する出題をしている。
(下図は「学習カード」の抜粋)
ゲームはビンゴゲームを主に異文化理解に使った。季節や生徒実態に合わせて
臨機応変に対応できるから....例:「クリスマスビンゴ」「バレンタインビ
ンゴ」..
できるだけAETに作成してもらいお国柄が現れるよう工夫してもらった。こ
れらのゲームでも必ず1つ1つの異文化接触に関してはAETから説明してもら
い、定期テストでも確認をした。
教科書の題材に合わせ内容的に不十分なときや補充深化させたいときに教科通
信を配布して異文化のINPUTに努めた。SYLLABUS的に重要だと判断
したものはノートに貼付させ、やはり定期テストで確認した。
AETがいるときはできるだけ「相互理解」に努めさせようと、テーマ・トピ
ックを設定してグループディスカッションをしようとはした。しかし、現実には
あまり効果なかったし、
やりかた、指導方に問題が多くうまくいかなかった。これは「freeTAL
KIMNG」
のような理想の形ではあったが、私にはハードルが高かった。
厳密には「国際理解」と「異文化理解」の定義は異なっている。
しかし、あくまで生徒の視点でものを考えていくことにする。(定義もあまり
私は詳細に分かっていませんから....)
このWEBPAGEにある アンケート
でも多方面からのご協力があり感謝しているが、英語の力で誰もがチェック
ボックスにチェックして頂いているのが「国際理解」の力である。
やはり時代が要請しているだけあってこれは社会的ニーズなのであろうか?!
そんなわけで英語教育を「国際理解」中心に考えていくのは大切なことである
。
観点別の各項目が国際理解中心に動いていると考えても良いだろう。そこで下
図のような英語教育の体系を今研究している。(図は相当下です!)
特に注目して頂きたいのは大きく「英語学学習」と「コミュニケーション活動
」を分けているところである。ACCURACYとFLUENCYの同居は難し
いと思っている。1単位時間の中での同居が難しいということである。
言語学習は「shadowing」に代表されるように音声の再現=REPE
TITONが基本であろう。私たちがフランス語やドイツ語を学ぶ時にどうして
いるかを考えれば良く分かる。私はフランス語が第二外国語専攻だったが喋れな
いし、いくつかのフレーズしか覚えていない。学び方は単語、文法、フレーズ、
レピティッションだった。大学生だから「習慣形成」的より「理論」的な覚え方
の方が良いのだろう。
中学生はどうだろうか?「GRITICAL−PERIOD」の関係から言っ
ても習慣形成だけでは?である。どうしても文法指導が必要である。さもないと
「基礎学力の欠如」や「論理的思考能力の欠如」につながりかねないからである
。まして「習慣形成」する環境に日本の英語教育はないといっても過言ではない
!「NATURAL−APPROACH」は”ESL”向きで”EFL”対象で
はないとも言われている。我々はEnglish as
Foreign
Languageなのである。「英語を絶対に話さなければ
ならない環境ではない」のである。ニーズ的に認識はしているが、せっぱ詰まっ
たものではないし
”FEELING”であまり必要と思っていない生徒が少なくないのである。
本気で人間が必要だと思うなら確実に身につけようとするのである。「英語の
必要性」は頭では分かっていても”FEELING”で分かっていないし、現実
に必要性に迫られない環境にあるのである。よほど先生が”恐い”ので怒られる
から勉強するとでもいったせっぱ詰まったニーズが働かなければ週3時間では習
慣形成は無理である。
現在は英語が入試必須科目になっているので生徒は3年になるとそのニーズを
体得する。
(=”FEELING”として味わう。)
どちらかというと「好きだから」「英語が喋れるとかっこいいから」「親が必
要だ、大学入試にも大切だというから」「塾でうるさいから」「なんとなく海外
、欧米人はかっこいいから」「先生が恐いから」..これが生徒のニーズだろう
?!
たとえ不純なニーズでもせっぱ詰まっていれば確実に英語力は伸びる。「好き
だ」というのは先生が好きだ、ゲームが好きだ、楽だ(思考しないで済む)とい
うのも案外あると思う。
問題は「では環境が変わっても好きでいられるか」である。環境が変わっても
好きでいられる生徒を育成できればそれがもっとも日本で英語力を伸ばす指導法
であろう。(ここで言う英語力とは知識力のことではなく、「英語が好きだ、だ
からこれからもどんなことがあっても英語をがんばろう、テストの点は悪いけれ
ど...」といった現在の学力観からのことである。)
以上のように「英語を好きになる」要因はさまざまあろうが確固としてそれが
永続するようにするのはニーズの面から難しい。しかし、われわれJTEは「好
きにさせたい」のである
教師の人間性からのアプローチでも良いし、授業内容からでも良いが....
大切なのは
からだ。永続的に好きにさせるにはニーズが必要だと思う。その他にもここで
”FEEL−ING”と言ってきたが、LLA学会全国大会の植村先生の講話か
らの引用で強いIM−
PRESSIONのことである。『2年以上の「長期記憶」をつくるには大脳
「言語野」の
「Wernicke」に”feeling”として感動を伴ったINPUTが
必要だ』ということからの引用である。確かに私たちは感動したことを思い出と
していつまでも覚えているし、夢でも見る。悔しいことうれしいこと.....
..
授業中に感動させる内容があれば教育的効果は高いと言える。授業だけで勝負
するなら「感動教材」を多分に使い、生徒の能を常に覚醒しておかねばならない
。
絶対に毎回は無理である。だからこそ授業そのものでも努力するが、そこに「
ニーズ」を折り込む必要がある。
そこで下図のようにニーズとしての「国際理解教育」を中心に各種英語学習が
ネットワークしている。
さらに国際理解・異文化理解が「相互理解」である以上、必ず相手を伴ってい
なければならない。AET常駐ならともかくそうでなければ「メディアの活用」
以外に私はないと思っている。図(2)のようにネットワークとして授業が構成
される。サーバーとクライアントと置き換えればまさにインターネットの世界に
つながる。インターネットだけでなくても今は
インターネットさながらのCDもあるのでPCルームでいろいろな活動ができ
る。
文通もサーバーにアップしてあとで教師が相手を探してまとめてアップするこ
とも可能。
メディアは変化する。だからインターネットだけにこだわるつもりはない。し
かし、ブームである。時代を取り込む努力は必要である。われわれは社会に生き
ているからだ。TV−
phoneが発達してきている、教室に居ながらにして海外とのアクセス、、
、とても効果ありそうである。毎回でなくても良いから月2.3回は実現させた
い!設備面でハードルは高いが工夫をしている先生もたくさんいる。何とか他に
あまり頼らずできないか(LOW−COSTで)というのが私の研究の1つであ
る。
メディアは変化するので「絶対リース」である。情報科を持つ高校のように。
。。。
そのために企業とのタイアップであるが、これが難しい、何せ批判を受けやす
い学校教育であるから。。。社会や親の理解がなければまず無理だ。環境的に恵
まれた附属に行くしかない。
1単位時間の中での4技能+国際理解教育の形は無理であるから、全てを分ける
。そしてその中心に「国際理解教育」を置き、生徒の学習に作用させたいという
のが私の提案である。
「右能」を使った授業の展開には「論理的思考」が不可欠である。
「TASK−BASED
SYLLABUS」にしても思考を伴った「自己表
現活動」にしていきたい。Authenticであることはもちろんそこに比較
文化等の思考がなければ
ねずいていかない。
英語は知識の詰め込みでなくTASKを通して身につけるのであればそのTA
SKは目的をもったREAL−WORLDにちかいものである必要がある。
このように思考を伴って自己にフィードバックさせながら英語を学習していく
ことも大切だと思う。(図(3))