日本国内でまだ行ったことがない都道府県が四つある 岩手、鳥取、島根、鹿児島県だ ヨーロッパへ行ってマイルがたまったので日本国内だったらどこでも無料航空券がもらえる 遠い岩手へ行ってみようということにした
行きたいところは 八幡平、盛岡、三陸海岸、遠野、花巻、平泉等沢山あるが同行者の都合で5泊しか出来ない 私たちの旅行ぶりでは多くの場所へいけない 花巻空港近くの夏油(げとう)温泉に2泊、田沢湖近くの乳頭(にゅうとう)温泉に2泊、 角館に1泊として秋田県にも足を伸ばした
JAS631 伊丹発10時25分 空港での検査で金属探知機の感度が上がっているのか服の小さな金属部品にも反応して厳重なチェックを受ける 花巻空港着11時30分
近くの観光地を調べて宮沢賢治記念館へ行くことにする 花巻駅までバスに乗り駅前の観光案内所で聞くと賢治館へ行くバスの時間まで20分しかない ゆっくり食事の時間を取ることが出来ず駅そばでかきあげそばとめかぶそばを食べる めかぶそばはおいしい
賢治館の方へ行くバスは料金100円だ 賢治館前のバス停から山の上の賢治館までふうふう言いながら上がって行く 雰囲気のいい森の中にあるが 展示物には感激がない
今日泊まる夏油温泉行き最終バスは北上駅発15時10分だが賢治館前からバスではそれに間に合わないのでタクシーで花巻駅に行く 北上駅から夏油温泉行きのバスの乗客は10人くらいでほとんどの人が終点まで乗っていた 16時15分夏油温泉着 途中の瀬美温泉まではまだ紅葉にはやや早いと言う感じだったが瀬美から山をあがるにつれて紅葉してきて 夏油温泉では紅葉真っ盛りだ ぶなの大木が多く実際には黄葉だ
夏油温泉には宿が4軒ある 大きいものから 元湯夏油、国民宿舎夏油山荘、夏油観光ホテル、昭和館だ 私達の予約した昭和館は元湯夏油の奥にあるようだが元湯夏油の建物をつなぐ渡り廊下が邪魔をしている 案内図のところへ戻って確認するが間違いない 渡り廊下の一部を跳ね上げて通れるようになっている
昭和館に着くと一番いい部屋に通してくれる 夏油川に面していて窓を開けると黄葉一色だ 下の川べりに外湯の建物が見える 黄葉真っ盛りと思ったが宿の人いわく1週間前が最盛期で今は少し枯れかかっているそうだ 宿は30室くらいあるが他に客は3人しかいないので静かである 建物は古く内湯がなく外湯へ入りに行かなければならないと聞いて 同行者は不安顔になる
夏油温泉の外湯は 大湯、滝の湯、疝気の湯、真湯、目の湯(女の湯)がありメインの大湯へ行く いつもは混浴だが女性専用時間がありそれまで10分しかない あわてて入ろうとするともうすぐ女性の時間ですよと注意される かまわず入り5分くらいで上がる 暖まっていないのですぐ上の滝の湯へ行く ここは大湯の女性専用時間だけ男性専用になっている 他の湯は露天かまたは屋根はあっても外に開放されているが鶴の湯は建物の中の湯だ 大湯は温度がちょうど良かったが滝の湯はぬるい 30分位つかってようやく上がる
今まで行った東北の温泉はどこも旅館部と自炊部(湯治客、長期滞在客)とあるが昭和館は建物からして自炊部用である 今日は2食付きで頼んだ 出てきた夕食は見掛けはやや悪いがおいしい ただし私達には量が多かった
昭和館前 | 目の湯 | 夕食 |
夏油温泉情報
http://www.asahi-net.or.jp/~ue3t-cb/spa/geto/geto.htm
http://www001.upp.so-net.ne.jp/fukushi/onsen/geto.html
朝早く目が覚めて5時30分ごろ大湯へいく 若い男女が二人だけ入っていて小さくなって入る
朝食時隣のテーブルに座った横浜から来た少し年上くらいの男性と話をする もう一ヶ月くらいいて今日出発予定だったが後二三日延長するとのこと 食事は好みのものを言って作ってもらっている ここの外湯のうち大湯と真湯の温度がちょうどよいがほかの湯は最近ぬるいそうだ
10時ごろから1時間ほど朝寝をしてから宿を出てまず洞窟の湯へ行こうとバス停まで行くと山から籠を担いだ人が降りてきた 茸採りだというので見せてもらうと大きなナメコが3kgほど入っている 茸採りのプロでここの宿に泊まって茸採りをしているのだそうだ 今年はまったくの不作だそうで例年だったら籠にいっぱい採れるのだそうだ
国民宿舎の裏から5分くらい歩くと道は行き止まりになり突き当たりに高さ10mくらいの滝がありその横に洞窟の湯がある 覗くと誰も入っていない 同行者が入ろうか迷っていると若い男女が来てさっさと入っていった 同行者を説得して一緒に入る 明かりはなく暗い 温度はかなり低く36℃くらいか 深さは膝くらいまででつかるか立って蒸し風呂にするかどちらにしても30分は 入っていないと寒くて上がれない
洞窟温泉と滝 | 洞窟温泉 | 天狗の岩 | 昭和館の夕食 |
元湯夏油内の経塚食堂で舞茸入りひっつみ(すいとん)(700円)で北上わっかビール(700)円を飲む
案内パンフレットに出ている天狗の岩へ行く 昭和館の前から20分くらい歩くと夏油川沿いの川向こうに大きな石灰華が現れる 今は上から湯がちょろちょろと出ているだけだが横浜からの人によると30年位前には上のくぼみでお湯に入ったことがあるそうだ
16時過ぎに真湯へ入りに行く 女の湯も覗いたがぬるくてとても入れない 真湯に入っていると女性6人が来て女の湯へ入っていく しばらくすると出てきてぬるくてたまらないからといって真湯に入り混浴になる
夕食は夕定食(2000円)を頼む 量は少ないが私たちにはちょうどよい量だ 普通の温泉旅館の夕食は量が多いのと品物がありきたりだ ここの夕定食は秘湯へ来た感じがする
朝5時前に目が覚めて散歩に出る 夏油元湯の所のゲートが閉まっていて通れないので元湯の建物の中を通って外へ出る 麓のほうへ行く道へ行き同じ道を帰ってくるとちょうど朝日が遠くの山の上のほうが赤くなっている まわりの黄葉がきれいだ
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夏油温泉の朝 | 昭和館の炊事担当 |
9時45分発のバスで出発 北上駅から普通電車に乗るつもりだったが新幹線の特急券が盛岡まで840円、盛岡から角館までが810円と安いので 新幹線に乗る 北上発11時03分 角館着12時22分
13時01分発のバスで紅葉で有名な抱返り渓谷へ行く まだ黄葉し始めたばかりで見ごろには早すぎる しかし観光の人は大勢来ている 回顧(みかえり)の滝まで行く ほとんどの人がここまで来て帰っていく 同行者が芋の子汁を注文して食べているとそこのおじさんが 和歌をいろいろ詠んでくれる ここら辺では有名な人らしい
抱き返り渓谷の黄葉 | 回顧の滝 | 和歌読み |
抱返り入口初5時40分のバスで角館へ帰る 武家屋敷のあたりをぶらぶら散歩後いなほ食堂で夕食 しょっつる鍋(1500円)、 鍋焼うどん(900円)、角館ビール(700円×2)、地酒秀よし(700円)、おくまめ(300円)
角館駅前のホテル フォルクローロ角館にチェックイン19時05分(1泊朝食付 12600円)
9時15分ホテル発 駅前の農協売店 花咲きの里(女性の手作り品の販売)で栗煮、小芋、いんげんを買う 旅行の途中でこんなものを 買ったら重くてしょうがないが同行者が買うといったら仕方がない
花咲きの里 | 革館のジャンパー | 田中康夫さん | フェラーリ | ハーレーダビッドソンの一団 |
西宮家を見てから南へ歩き出すとすぐのところに派手なピンクの看板がある かくのだての革館(かくのだてと読ませるらしい)だ 喫茶店とハンドバッグのような革製品の店だ 革製品は鮮やかな色に染められている こんな鮮やかな色の革は初めて見る 同行者はジャンパーが気に入ったようだが値段を聞いてびっくりウン十万円だ 経営者でこの革製品の作者の田中康夫さんの話を聞いていると バリバリと音がして真っ赤で派手なフェラーリが入ってきた 秋田市から来た人でフェラーリは2000万円もするそうだ
安藤家で味噌、醤油、漬物を買った後 北のほうの武家屋敷街へ行く 伝承館で樺細工の実演を見学 青柳家の前あたりでドッドッという 音とともにはーレーダビッドソンに乗った一団が現れた このオートバイに乗っている人はほとんど中年の男性ばかりだ
15時14分角館駅発の電車で田沢湖駅まで行きバスで乳頭温泉へ行く きょうはここの大釜温泉泊りだ 内湯はいかにも秘湯らしい古いつくりだ 残念なことに露天風呂が工事中で入ることはできたが工事の材料等がおいてあり趣がない
朝食時横に座っていた秋田市から来た二人連れと話していて食事がまずいことで意見が一致した 秋田の人いわく夕食のきりたんぽ鍋の味が まったくだめだった 芹が入っていないのもいけないそうだ まったく同感なので2泊することにしていたが隣の妙の湯が空いていないか聞きにいく たまたま空いていたのでかわることにする 宿の人の客あしらいがまったく違う 妙の湯のほうがだんぜん良い 大釜温泉のほうが秘湯らしい 建物なのだが残念である
秋田市からの二人 | 大釜温泉 | 妙の湯 | 孫六温泉 | 硫黄華? | 泥で化粧 |
妙の湯に荷物を預け湯めぐり帳(1000円)を購入 これで乳頭温泉の全部の湯に入れるのだ 孫六温泉を過ぎて黒湯温泉の下へ行くと 谷の上のほうに湯煙が上がっている 近くで工事をしている人に聞くとそこらじゅうに温泉が出るそうだ 湯煙のところへ行くと 夏油温泉の天狗の岩(石灰華)とそっくりの形をした物がある こちらは石灰ではなく硫黄のように見える
黒湯の露天風呂 | 水入れ? | 蟹場温泉の露天風呂 | 妙の湯の露天風呂 | 妙の湯の夕食 |
所々に湯と泥が噴出していて同行者がその泥を顔に塗って化粧をする いかにも肌をきれいにしそうな泥である 黒湯の露天風呂は脱衣場が男女一緒なので女性が入りにくく同行者は下の屋内の湯へ行く 上がって同行者が出てくるのを待っていると 地獄というのだろうか湯と泥が噴出しているところへ水が入れられている この水が本来の噴出したものと混ざって下の屋内の湯へ入っていくのだ
この後孫六温泉へ行く 露天風呂には木の葉がいっぱいで湯もぬるく入れない 女性専用露天風呂は温度がちょうど良いらしいが入るわけにはいかない 屋内の湯は熱くて入れない 足湯で我慢する 平日は客が少なく湯の準備が十分にしていない ここでもきのこ取りに滞在してる人がいて話を聞く 夏油温泉であった人と同じく今年はぜんぜんきのこが取れないそうである
次に蟹場温泉へ行く 客あしらいは良い 露天風呂は混浴だが脱衣場がまったく別で入りやすい バスで来た団体の女性が何人も入ってくる 回りの景色雰囲気がよく最高の露天風呂である
16時ごろ妙の湯にチェックイン 従業員の応対は全部良く山奥の秘湯へ来た感じではなく都会の一流旅館のような感じである ここの露天風呂も最高だ 川に面していて景色がよく赤色の湯もぴたりと回りの景色に合う 夕食が良い 量が私たち熟年夫婦に適度できのこ汁等の 山の幸ががおいしい 器がきれいである 夜半に雨が降り出した
朝食もおいしい 妙の湯は満点だ 高いのが唯一の欠点だ といっても1人1泊2食付で13000円だったけれど
同行者がほしいといった革のジャンパーを買うことにして角館へ行く 8時55分のバスで田沢湖バスセンターへ行きそこから 角館行きのバスに乗り表町で降りる バス停のすぐ前に角館公民館がある 小野崎家をそのまま使っている 桜で有名な桧木内川の堤防に出ると 何千本という桜の並木だ 花の季節に来たいものである 町内の桜はしだればっかりだが堤防のはソメイヨシノのようである
駐車場すぐ横の藁葺きの松本家でイタヤ細工をしばらく見学する ここは下級武士の家で表通りの上級武士の家とは作りがまったく違う
角館公民館 | 松本家のイタヤ細工 | 革館前にて |
昼食は そば菊蔵で天ぷら板そばをさかなに大吟醸菊蔵を飲む
ふわっといい気持ちで革館へ行き革ジャンパーを購入 ウン十万円もした
角館駅から普通電車で花巻空港駅まで行く 駅から空港ビルまで少し距離がありタクシーに乗る 900円
花巻空港発19時30分 伊丹空港着21時15分