![]() | 〜古墳軍ニュース〜【2008/11/16】 取材は進めどなかなか追い付かないデータ整理と更新。放置して鮮度が落ちては惜しい情報を何とか救済すべく設置したコーナーです。古墳をめぐる最近の動向などを随時掲載・更新しますのでお見逃しのないように。 | →バック ナンバー |
![]() 鮒沢古墳(大熊町)。大野駅の南、町立図書館近くの鮒沢公園付近にあったらしい。現在該当地付近の溜池には大小ふたつの島があるがどこが古墳かは不明。 |
![]() 地極沢古墳(大熊町)。針のように海に突き出した奇観馬の背岬付近の断崖。現在も海食が進行中。この右手にあるらしいが藪が深くて探索不能。 |
![]() 大塚平古墳(大熊町)。東から。旧熊町村中心部の集落が載る台地の東端付近。写真中央奥が該当地だが形跡は見当たらなかった。 |
![]() 熊川古墳(大熊町古舘)。大塚平古墳の北東1.1kmの山林。該当地付近は残土置場に接しており、これはその土盛の端が見えているだけである可能性が高い。 |
![]() 棚和子古墳群(大熊町)。福島第一原発の西方の杉林の中にいくつか墳丘らしきものが見られた。新しくできた道もわざわざこの付近をよけている。 |
![]() 王塚古墳(富岡町)。富岡町役場の西約500mにある王塚神社。社殿は古墳上に建てられているとされる。周辺はかつて古墳群だったらしい。 |
![]() 小浜古墳群(富岡町)。中央の林の中に15mほどの円墳が6基現存とされるが、1号墳は海食でほぼ崩落。2号墳の調査では滑石製模造品を納めた箱式石棺を確認。 |
![]() 熊ノ沢古墳(大熊町)。南から。奥に見える山中にあるらしい。道端に標柱があるが進入路不明。塞の神古墳は東に300mほど。 |
![]() 塞の神古墳(大熊町)。清戸迫横穴から1kmほど南の塞神社。町指定文化財「長者原じゃんがら念仏太鼓踊り」の準備中であった。 |
![]() 塞の神古墳(大熊町)。西から。地形利用の前方後円墳のようにも見える。のどかな田園風景であるがすぐ東には国道6号線が通る。 |
![]() 沼ノ沢古墳群3号墳(双葉町)。浜通り名物海食崩落寸前古墳の代表例。3号墳は調査後保存されたが前方後円墳1基を含め仲間はすべて消失(説明板)。 |
![]() 沼ノ沢古墳群3号墳(双葉町)。双葉海水浴場脇の突堤から。中央が3号墳。古墳を守るために作られたかのような護岸。本来テトラポッド付近まで古墳があったはず。 |
![]() 小沢古墳群(双葉町)。沼ノ沢古墳群から南西へ200mほどの塩釜神社裏の墳丘らしきもの。この背後にできた新しい道路により消滅したものもあるかもしれない。 |
![]() 塚ノ腰古墳群3号墳(双葉町)。沼ノ沢古墳群から西へ1.3kmほどの正八幡神社付近にある小円墳群(説明板)。この南東に隣接の2号墳は公民館新築に伴い消滅の模様。 |
![]() 塚ノ腰古墳群8号墳(双葉町)。3号墳の南にある。これをよけるように町道がカーブしている。東に隣接の1号墳と9号墳は公民館敷地および道路となり消滅。 |
![]() 塚ノ腰古墳群4号墳(双葉町)。8号墳の北西にある。間に7号墳があったが消滅。向こうの林方向に6号墳があることになっているが到達不能。 |
![]() 塚ノ腰古墳群5号墳(双葉町)。4号墳の北西にある。この背後方向に10、11、12号墳があったが削平。この北方には県内最古級と言われる郡山貝塚もある。 |
![]() 郡山五番遺跡(双葉町)。塚ノ腰古墳群の東近くにある。奈良・平安の掘立柱建物群などが検出され、古代陸奥国標葉郡衙跡と言われる。現在は遺構は見えていない。 |
![]() 清戸迫横穴墓群(双葉町)。双葉駅の南約1kmの双葉町立南小学校付近一帯におよそ300基以上が分布。凝灰質砂岩の崖に掘られている。 |
![]() 清戸迫76号横穴墓(双葉町)。人物や動物の壁画で有名。国史跡となり南小内に覆屋を設け保存されている。町の資料館で精巧なレプリカやビデオを見ることができる。 |
![]() 深谷古墳群(双葉町)。双葉駅からわずか300mほどの丘陵端にある。4基ほどが視認できる。すぐ西に隣接して蛭子堂古墳群があるが到達できなかった。 |
![]() 小豆迫古墳(双葉町)。清戸迫横穴の南西2kmほどの所の丘陵と田の境目の該当地付近。林が丸くまとまっているように見える場所があったが確認できなかった。 |
![]() 火明森古墳群(浪江町)。北から。昨年訪問の丈六古墳群の南西1kmの該当地付近。そのあたりだけ杉林に竹林が混じりあやしい感じであったが進入できない。 |
![]() 大平山古墳群(浪江町)。北東から。丈六古墳群の東2.5kmほどの該当地付近。請戸港のある海岸に向いた丘陵端。やはり山林で進入不能。 |
![]() 双葉町歴史資料館(双葉町)。双葉駅の南東近くにある。国史跡を抱え結構本格的な資料館である。その駐車場の片隅に一面に鑿跡のある怪しい石が置かれていた。 |
![]() 下郡山古墳群(富岡町)。富岡駅の南西およそ1.5kmの該当地付近。比較的見通しの良い杉林だが墳丘らしきものは見当たらなかった。 |
![]() 船場古墳(楢葉町)。竜田駅の南1kmの該当地付近で見られた唯一の墳丘様のもの。傍に防災無線塔が立つ。「福島教育情報データベース」には明瞭な墳丘の写真がある。 |
![]() 稲荷古墳(楢葉町)。南から。木戸駅の北西150mにある田中稲荷。現状は円墳様。墳丘上に石室材のような石板が散見される。 |
![]() 玉山古墳(いわき市四倉町)。前方部北西側から。後円部が遠く見える。河原石の葺石を持ち後円部外側テラス部でいわゆる「木製埴輪」を立てたらしい穴が検出された。 |
![]() 玉山古墳 前方部から後円部。主軸はほぼ東西。調査のためか樹木が伐採されている。後円部の地中レーダー探査では主体部らしきくぼみが検出されている。 |
![]() 玉山古墳 南西から。左が前方部。調査の結果全長114m以上と判明し、宮城県名取市雷神山古墳、福島県会津坂下町亀ヶ森古墳に次いで東北地方第3位の古墳であることが確定した。丘陵上にあること、前方部が細いなどの特徴から4〜5世紀初めの比較的古い古墳と見られる。 |
![]() いわき市考古資料館(いわき市常磐藤原町)。湯本駅南東約2kmにある。国史跡の中田横穴と根岸官衙遺跡を中心に展示。体験学習も充実。石炭化石館と併せて見学したい。 |
![]() 甲塚古墳(いわき市平山崎)。37mの円墳。大正時代指定の国史跡だが未調査。形が良すぎるのが逆に不自然。北側は9〜10世紀の官衙的集落跡の小茶円遺跡。 |
![]() 金冠塚古墳(いわき市錦町)。工場地帯の中、蛭田川と常磐線が交差する所にある。二段築成30m程の円墳。金銅製品など埋蔵文化財出土で有名。 |
![]() 金冠塚近くの塚(いわき市錦町)。金冠塚の北方、中田原遺跡域内にある。かつて周辺に金冠塚を含めて七基あったと言われる「七曜塚」の名残であろうか。 |
2009年8月取材 恒例の東北探索行・福島編はとうとう6回目。浜通り踏査の続きをやってみようということで、今回は浪江町・双葉町・大熊町・富岡町・楢葉町、そしていわき市にも足を伸ばした。 海風に助けられてなんとか猛暑をやり過ごしつつ、北から南へと進軍。相変わらずの調査不足で出会い損ねたものもあったが、楽しい探索行だった。 印象に残ったのは、断崖の上にぽつんと残る古墳に見た、海食の進行の無情さ。知られることなく失われていったものも実はたくさんあるのかも知れないのだ。 帰り道、玉山古墳を目当てにいわき市へ。東北で3番目に大きい前方後円墳は思っていたよりも姿がよく雄大で、立ち寄った甲斐ありと大喜びの古墳軍。来年はいわき市内巡りになりそうである。 ※今回接近を試みたが到達できなかったその他の古墳 長者原横穴墓群(大熊町) 田中内古墳(楢葉町) 権現塚古墳・蛭子堂古墳群・台古墳群・寺内前古墳群・柿木平古墳(双葉町) | |