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〜古墳軍ニュース〜【2008/07/27】
取材は進めどなかなか追い付かないデータ整理と更新。放置して鮮度が落ちては惜しい情報を何とか救済すべく設置したコーナーです。古墳をめぐる最近の動向などを随時掲載・更新しますのでお見逃しのないように。
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ナンバー


◆ 千葉県八千代市 平戸台古墳群第8号墳発掘調査現場説明会 ◆
釣り糸を垂れる人たちも見える、まちなかながらいい感じの川です
印旛沼に注ぐ新川にかかる八千代橋よりほぼ真北をのぞむ。中央右寄りの鉄塔のさらに少し右下付近が現地
こぢんまりとした現場。墳丘部の樹木2本を残して掘っていました
南から古墳全景。周溝径約23m墳丘径約16m高約0.8mの低く扁平な円墳。埴輪は無く現状の出土遺物も少ない。
なんだか柔らかそうな石材なのですが…
周溝部に仮に置かれた箱式石棺の蓋。筑波石とのことだが掘り出した後に割れた形跡があったりして泥岩っぽい。
石棺内の人骨を見るのは初めて!直刀は右側に鍔が見えてます
石棺と内部。人骨は子供1体以上成人3体以上が追葬されていた。現在成人2体と直刀2振を残した状態。
テントの下に遺物コーナーが設けられていました
この他展示されていた遺物は土師器壺、管玉、鉄鏃、周溝部の墓壙から出た短刀、縄文土器など極めて少数。
遺跡周囲に土器の細片等が全く見当たらないのが不思議…
北側周溝にある墓壙。ここから短刀が出土。これ以外に周溝南側と南東側にも墓壙がある。
中央の窪みは炉跡
墳丘南東部にある弥生住居跡。右上の墳丘南端付近が石棺。中央を避けて追葬し易くしたのではないかとのこと。
並行する2筋の溝。1つは周溝に被さっています
古墳の北東部から南西にかけて掘られた用途不明の溝跡。古墳域外にも他に縄文遺構などがいくつかある。
 
2008年7月27日取材
 千葉県八千代市にある平戸台8号墳の現地見学会に行ってきた。古墳軍久しぶりの千葉遠征だったが、昨今の原油高のおかげか渋滞もなく順調に到着。現地は新川の流れを南に望む丘の上である。
 石棺内の人骨と直刀を見られたこともさることながら、その保存状態の良さにも驚かされた。貴重な遺物をこうして見せていただき、さらに暑い中解説していただけるなど、ありがたすぎて涙の出そうな見学会だった。
 最近は茨城ばかり(しかも遠征回数激減)なのだが、千葉方面にもこうして貴重な古墳がたくさんあることを思うと心の逸る古墳軍であった。


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