26 卑怯な教師たち

 3月は卒業式のシーズンである。ほんの最近に私の家族が通う中学校の卒業式でのことである。

 国歌(君が代)斉唱の際に、一部のクラスだけの生徒は起立し、他の多数のクラスの生徒は着席したままであった。これは事前に、国歌斉唱の時は起立せずに着席するよう担任教師が指導したクラスと、逆に起立するよう指導したクラスがあったためである。

 ところで教師たち自身が国歌斉唱の場面においてどう行動したかというと、全員が起立したのである。つまり多くの教師は、生徒たちに起立しないよう指導したにもかかわらず、肝心の時に当の本人が起立したのである。別の言い方をすれば、国歌に反対する行動を右も左も分からない子供にやらせておいて、自分たちは当局の言うままに動いて高見の見物をした、ということになる。

 国歌に反対する思想を持つかどうかは自由であるが、自分が処分覚悟で行動するほどの信念を持たないのに、他人に行動をそそのかすというのは、無責任極まる。

卑劣・卑怯という評価をせざるを得ない。

 

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