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トゥルーマン・ショー     1998

 

 

Rating: 4.7

Genre: アクション サスペンス コメディー

I watched : in Theater

Country: 米国

Cast:

Directed by: ピーター・ウィアー

Music:

Comment:
 やはり今年一番押しの映画「トゥルーマン・ショー」。これはとにかく面白い。キャハハの面白さではなく、ストーリー、語り口の面白さ・巧みさ。
 オープニングからして、何かの映画のメイキングシーンみたいだ。僕みたいなメイキング番組は見逃さないモノなんかに到っては、これはなんとも言えず、面白い。監督の観客に対する配慮に脱帽。
 内容も今のハリウッド映画のワンパターンとはうって違って、伏線いっぱいで、無駄がなく、SFで、斬新で、サスペンスあり、アクションあり、涙あり、沢山の批判や訴えが織り込まれているストーリー。ここではあえて、その織り込まれている批判や訴えは言わないことにする。考えられること、すべてが詰め込んである。
 黒澤監督風に言えば「カツ丼に鰻丼ぶっかけて、ビフテキのっけて、カレーかけて、キムチが載った晩飯」
 カメラも彼、トゥルーマンを覗いている、というなんともアルトマン的なカメラ。最後は何かこちらに罪悪感すら感じさせてくる。これは視聴者への批判・・おっと言ってしまいました。
 俳優も優れている。なんといってもジム・キャリーが全然違う。オープニングの鏡のシーンから、彼が違うことに気付く。少し不安でもありながら、彼の演技を見ていく。
 彼が町の中に疑いを見ていくシーン。そこで彼のオーバーアクトが発揮される。
 最後の船のシーン。彼のかわいらしい表情に、観客達はみな、一人の視聴者として、応援してしまう。
 そして、結末のシーンの、彼の気丈な笑顔。ここはもう涙が止まらない。
 監督がジム・キャリーをうまく使っているのがわかる。
 そして、大御所エド・ハリス。出番が少ないのに、最後の決めのセリフだけでジム・キャリーを食っちまう。
 本当の俳優達が、トゥルーマンの友達、奥さんを演じている俳優を演じている。二重な、ところも面白い。
 俳優の選び方もセンスがいい。
 どこをとっても最高の映画。やはり、これだけ最高な映画を作ってくれたピーター・ウィアーには感謝。

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