第20回 苺のエール
1.春の香りのフルーツエール

 苺の季節である。今回は、苺のエールに挑戦することにした。果物のビールは、ブルーベリー、桃に続いて3回目である。

2.仕込みから瓶詰めまで
 レシピは次の通り。これは"Victory Beer Recipes"のp.128にあるレシピをアレンジしたもの。工夫したのは、モルトエキスに Super Light を使ったこと。苺の色を生かすためである。

Strawberry Ale 14L
Glen Brew Super Light 1500g
Sugar 250g
Strawberry 2000g
Nugget 14g 60min.
Cascade 14g 1min.
Wander ale yeast


 苺には、思い切って贅沢をする。14リットルの仕込みに、8パック2キログラムを使うのである。まずへたをとり、ボールに入れてポテトマッシャーでつぶす。これをネットに入れて、煮込んだワートに投入。殺菌のため70度程度の温度で10分間ほど保つ。この間に苺の果汁分は、浸透圧でかなりワート中にとけ込む。
 ワートと苺をともに発酵容器に投入。発酵は、速やかに進み、3日目にはもう泡が消え、比重が落ち着く。6日目に瓶詰めすることにした。
 じつは、瓶詰めしてから失敗したと思った。透明度がきわめて悪いのである。しかも、ホップ粕がかなり浮遊している。苺を大量に入れたので液の粘性が高く、なかなか沈殿しないらしい。あと一週間ほど、沈殿を待つべきだったようだ。でも、瓶詰めしてしまったものは仕方がない。(1999.3.19)

3.試飲

 瓶詰めから10日、試飲をする。まだ、泡立ちはよくない。口に含むと、華やかな苺の香り。しかし何となくちぐはぐで、ビールとしての味はよくない。さらに熟成させる必要がありそうである。(1999.3.28)

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