インディア・ペール・エールとは、もともとイギリスからインドまで船で運ぶために、ホップの量とアルコール度数を上げて作られたエールのことである。強い苦みと豊饒な味わいを持つこのビールは、ビール通には特に好まれる。
じつはインディア・ペール・エールは第11回にも作っている。今回ふたたび作ることにしたのは、二つのすばらしいインディア・ペール・エールに出会ったからである。ひとつは、サンクトガーレンビールの「ゴールデンエール」、もうひとつは米国アンカー社の"Liberty Ale"である。両者の共通点は、カスケードホップをたくさん使って、その香りを前面に出していること。こんなビールが作りたいと思ったのである。
2.仕込みから瓶詰めまで
レシピは、次の通りである。
マッシングと煮込みには、手数をかけた。きちんとロータリングをし、十分時間をかけて煮込んだあと、澱引きして麦汁を澄ませた。初期比重は1.060である。India Pale Ale 11L
Black Rock East India Pale Ale 1500g
Pale malt 900g
Cristal malt 230g
Cascade 14g 15min.
Cascade 14g dry hop
DCL ale yeast
3.試飲 瓶詰めから1ヶ月と10日ほど。試飲をする。苦みとカスケードのアロマ、エステル香は良好。ややモルティな味が強すぎるかもしれない。さらに熟成が必要か。(1999.3.28)