バーレーワインは、直訳すれば「大麦ワイン」である。
私がバーレーワインを初めて飲んだのは、両国の「ポパイ」へ行ったときだった。色は、密度のある濃赤色。古いブルゴーニュワインの色、といえば想像していただけるだろうか。フルーティーな香り、芳醇な甘み、強烈な苦みが調和した、蠱惑的な飲み物だった。ビール、恐るべし。日本地ビール協会のガイドラインによれば、アルコール度数は8.4-12%である。その意味でも、「ワイン」の名にふさわしい。
2.仕込みから瓶詰めまで
このバーレーワインがあまりに美味しかったので、チャレンジすることにした。無謀かもしれないが、何事も経験である。レシピは、David Miller,The Complete Handbook of Home Brewing の232ページにあるものを、ほぼ忠実に再現した。ただし、補糖に使った「赤糖」はMillerのレシピにある"light brown sugar"より色が濃いと思われるので、半分をグラニュー糖で代替することにした。また、ホップの香りを生かしたいので、ホップ添加は3回に分けた。レシピは次の通りである。
また今回は、一次発酵終了後に澱引きをし、別の容器でしばらく二次発酵させることにした。これもMillerの指示通りである。Barley Wine 8L
Wander Draught 1700g
Pale malt 900g
Cristal malt 230g
赤糖200g グラニュー糖200g
Saatz 28g 60min.
Cascade 14g 30min.
Cascade 14g 3min.
Wine yeast
3.試飲
瓶詰めから1ヶ月。試飲してみた。モルティでフルーティな感じはよくでている。ただ、苦みがやや弱く、バランスに欠けるような気がする。もっとも、飲み頃は半年後だろう。(1999.3.6)