第15回 デュッセルドルファー・アルト
1.アルトビールとは

 アルトは、想い出深いビールである。
 1993年の3月、私は国際会議へ出席するために初めてヨーロッパへ行った。最初に立ち寄ったのが、エッセン。デュッセルドルフの近くの工業都市である。そしてデュッセルドルフの名物ビールといえば、Altbier。同行者たちと、ホテルの近くの安い立ち飲み屋で、数限りなくグラスを空け続けたものである。
 アルトビールはドイツビールながら、上面発酵のエールタイプ。だから、私にも作れるのである。

2.仕込みから瓶詰めまで

 レシピは、次の通りである。

Altbier 13L
Munton & Fison Bitter 1500g
Pale malt 900g
Cristal malt 150g
black malt 50g
Tettnanger 14g dry hop

 今回はペールモルトを2ポンド使っているので、まぎれもなくパーシャルマッシングといえる。アルトにドライホップは邪道かもしれないが、少しでも香りを生かしたいので、あえてこうすることにした。
 真冬なので、温度管理には気を使った。電気温水器の横に置いたり、電気ストーブをつけて18度に保ったり。おかげで発酵は順調に進んだ。瓶詰めは7日目。24本取れた。

3.試飲

 1週間目に試飲。ちょっと、苦すぎる。使ったキット缶のせいだと思う。アルトの場合、許容される苦みの幅は広いらしいのだが、エッセンで飲んだのに比べると、あきらかに苦い。

 3週間目。苦みが落ち着いてきた。麦芽の香りがして、いい感じ。マッシングの成果も大のようである。パーシャルマッシングのいい前例になりそうだ。(99.2.1)

 1ヶ月目。味のバランスが明らかに改善されている。うまい!。(99.2.7)

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