タペット音(エンジン上部からカタカタ音が大きい)がする |
タペットカバーを開けてタペット調整をする。OHVは比較的調整がし易い。バルブクリアランスは吸気が0.20-0.30mm、排気が0.25-0.35mmであるが、これは冷却時の値である。 |
シフトが入りにくい |
もともと4速のミッションに5速を加えたAbarthはシンクロが弱い。特に頻繁に使用する3速はヘタルのが速いので注意が必要である。ガリガリ鳴りだしたらシンクロの交換が必要。クラッチ交換時などに同時にするのが良い。 |
シフトが突然入らなくなった
シフトの入りが悪い |
シフトリンケージブッシュが突如としてはずれることが多いので、常時予備を持っていると良い。無い場合は針金等で巻き付けて応急処置をすれば走行することは可能である。 |
シフトダウンやエンジンが動くとコトコト音がする |
ドライブシャフトの先端に付いているベアリング(トリポリジョイント)にガタがでると、この様な症状になる。ラフな路面や段差等で酷使すると寿命が早い。トリポリは年式によって数種類あるので注意が必要である。壊れたまま乗り続けるとベアリングが崩壊して中のピンがミッション内部に入り最悪ロックしてしまい、とても危険である。早めの処置が必要である。 |
ミッションオイル漏れが多い |
ミッションオイルは匂いがきついのでエンジンオイルと判別しやすいが、これが漏れる場所はドライブシャフトブーツの部分である。前述のトリポリをカバーする位置にあるが、これが破れるとミッションオイルが全て流れ出てしまうので危険である。定期的(車検時位)に交換するべきパーツである。その他に中心軸のベアリングのシールからも漏れるが、これは漏れやすくなったが、ドライブシャフトブーツからでは無くなってきたら要注意!オイル漏れで高速回転させると最悪焼き付きもある。 |
オイルが漏れる |
漏れる場所はいくつかあるが、代表的なものは、油圧計と油圧センサーの部分で、これらが割れた時。また、タペットカバーからブローバイのホースを通常はクリーナーへ返すが、キャブが詰まりやすいのではずしていることが多い。この場合、何も付けないとエンジンルーム内が煙だらけになるため、通常パイプで下部などに逃がすが、この時に燃料用等の柔らかいパイプを使うと折れ曲がってラインを塞ぐことがある。そうすると、圧が逃げなくなって、タペットガスケットを破壊して、そこからオイルが吹き出すことがある。あとは、フィルターの緩みやオイルゲージのあたりは圧が高くて漏れやすいので注意。オイルパンパッキンの所も考えられるが圧が低いので急激に漏れることは少ない。 |
油圧が上がらない |
Abarthは油圧計が付いているが、センサーが壊れると、完全に針が動かなくなる。ただ、交換前にコネクタがはずれていないかチェック。オイルによっては劣化が激しいものを使うと、すぐに油圧が保てなくなるものがある。始動直後は正常に油圧が上がるが、夏の渋滞等で油温が上がるとサラサラになり、油圧が下がる。化学合成油は比較的長期間油圧を保つものが多い。鉱物油は硬いものを選び、短期間に交換した方がベター。油圧計はオイルのバロメーターなので、ゲージで汚れを確認と同時によくチェックすること。(オイルの汚れはオイルキャップの口に指を入れて、タペットカバーの裏のオイルを取ると本当の汚れがわかる。) |