11月9日(日)教会学校中高科分級 「最初の殉教者ステファノ」
暗唱聖句(テモテへの手紙二4章2節)
御言葉を宣べ伝えなさい。折が良くても悪くても励みなさい。
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今の日本では憲法で信教の自由が保障されています。だから、いろいろ間違った宗教が広まってしまったり、悪いこともたくさんありますが、宗教を広めたからといって死刑(殉教といいます)にはなりません。
ところが、イエス様の時代のイスラエルでは、まことの神を信じる一つの宗教しか認められていませんでした。ですから新しいイエス様の教えを広めることは命がけでした。今日の聖書を読んでみましょう。
聖書(使徒言行録6、7章)
6:1 そのころ、弟子の数が増えてきて、ギリシア語を話すユダヤ人から、ヘブライ語を話すユダヤ人に対して苦情が出た。それは、日々の分配のことで、仲間のやもめたちが軽んじられていたからである。
6:2 そこで、十二人は弟子をすべて呼び集めて言った。「わたしたちが、神の言葉をないがしろにして、食事の世話をするのは好ましくない。
6:3 それで、兄弟たち、あなたがたの中から、“霊”と知恵に満ちた評判の良い人を七人選びなさい。彼らにその仕事を任せよう。
6:4 わたしたちは、祈りと御言葉の奉仕に専念することにします。」 6:5 一同はこの提案に賛成し、信仰と聖霊に満ちている人ステファノと、ほかにフィリポ、プロコロ、ニカノル、ティモン、パルメナ、アンティオキア出身の改宗者ニコラオを選んで、
6:6 使徒たちの前に立たせた。使徒たちは、祈って彼らの上に手を置いた。 6:7
こうして、神の言葉はますます広まり、弟子の数はエルサレムで非常に増えていき、祭司も大勢この信仰に入った。
6:8 さて、ステファノは恵みと力に満ち、すばらしい不思議な業としるしを民衆の間で行っていた。
6:9 ところが、キレネとアレクサンドリアの出身者で、いわゆる「解放された奴隷の会堂」に属する人々、またキリキア州とアジア州出身の人々などのある者たちが立ち上がり、ステファノと議論した。
6:10 しかし、彼が知恵と“霊”とによって語るので、歯が立たなかった。 6:11
そこで、彼らは人々を唆(そそのか)して、「わたしたちは、あの男がモーセと神を冒涜(ぼうとく)する言葉を吐くのを聞いた」と言わせた。
6:12 また、民衆、長老たち、律法学者たちを扇動して、ステファノを襲って捕らえ、最高法院に引いて行った。
6:13 そして、偽証人を立てて、次のように訴えさせた。「この男は、この聖なる場所と律法をけなして、一向にやめようとしません。
6:14 わたしたちは、彼がこう言っているのを聞いています。『あのナザレの人イエスは、この場所を破壊し、モーセが我々に伝えた慣習を変えるだろう。』」
6:15 最高法院の席に着いていた者は皆、ステファノに注目したが、その顔はさながら天使の顔のように見えた。
7:1 大祭司が、「訴えのとおりか」と尋ねた。 7:2 そこで、ステファノは言った。
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7:44 わたしたちの先祖には、荒れ野に証しの幕屋がありました。これは、見たままの形に造るようにとモーセに言われた方のお命じになったとおりのものでした。
7:45 この幕屋は、それを受け継いだ先祖たちが、ヨシュアに導かれ、目の前から神が追い払ってくださった異邦人の土地を占領するとき、運び込んだもので、ダビデの時代までそこにありました。
7:46 ダビデは神の御心に適い、ヤコブの家のために神の住まいが欲しいと願っていましたが、
7:47 神のために家を建てたのはソロモンでした。 7:48 けれども、いと高き方は人の手で造ったようなものにはお住みになりません。これは、預言者も言っているとおりです。
7:49 『主は言われる。「天はわたしの王座、/地はわたしの足台。お前たちは、わたしに/どんな家を建ててくれると言うのか。わたしの憩う場所はどこにあるのか。
7:50 これらはすべて、/わたしの手が造ったものではないか。」』
7:51 かたくなで、心と耳に割礼を受けていない人たち、あなたがたは、いつも聖霊に逆らっています。あなたがたの先祖が逆らったように、あなたがたもそうしているのです。
7:52 いったい、あなたがたの先祖が迫害しなかった預言者が、一人でもいたでしょうか。彼らは、正しい方が来られることを預言した人々を殺しました。そして今や、あなたがたがその方を裏切る者、殺す者となった。
7:53 天使たちを通して律法を受けた者なのに、それを守りませんでした。」
7:54 人々はこれを聞いて激しく怒り、ステファノに向かって歯ぎしりした。
7:55 ステファノは聖霊に満たされ、天を見つめ、神の栄光と神の右に立っておられるイエスとを見て、
7:56 「天が開いて、人の子が神の右に立っておられるのが見える」と言った。
7:57 人々は大声で叫びながら耳を手でふさぎ、ステファノ目がけて一斉に襲いかかり、
7:58 都の外に引きずり出して石を投げ始めた。証人たちは、自分の着ている物をサウロという若者の足もとに置いた。
7:59 人々が石を投げつけている間、ステファノは主に呼びかけて、「主イエスよ、わたしの霊をお受けください」と言った。
7:60 それから、ひざまずいて、「主よ、この罪を彼らに負わせないでください」と大声で叫んだ。ステファノはこう言って、眠りについた。
言葉の意味
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6:1 ギリシア語・・・当時のユダヤ人は地中海にも進出していましたので、母国語のヘブライ語を話せない人もたくさんいました。当時の共通語はギリシャ語でした。 やもめ・・・未亡人
6:9 解放された奴隷・・・解放されて自由人になった人たちは、特別神様に感謝していましたから、新しいイエス様の教えには反対していました。
7:44 証しの幕屋・・・十戒を納めた契約の箱をおおう幕屋(テント、タベナクル)。
7:49・・・旧約聖書イザヤ書参照
(イザヤ66:1 主はこう言われる。天はわたしの王座、地はわが足台。あなたたちはどこに/わたしのために神殿を建てうるか。何がわたしの安息の場となりうるか。
66:2 これらはすべて、わたしの手が造り/これらはすべて、それゆえに存在すると/主は言われる。)
7:51 割礼・・・割礼(かつれい)は神様を信じる者のしるしとして、おちんちんにするものですが、ここでは比ゆ的に用いられています。
7:52 その方・・・イエス様のこと。大祭司たちは、イエス様を神様のことは知らずに、偽預言者だと思って、十字架にかけて殺してしまいました。
7:54 激しく怒り・・・英訳(NKJV) cut to the
heart 切れた
7:56 人の子・・・イエス様のこと。イエス様は神の子であられるのに、自分のことを人の子と呼んでました。
7:58 石を投げ・・・死刑執行の方法の一つ。旧約聖書レビ記によれば、神を冒涜するものは、石打刑にされました。しかし当時はローマ軍に支配されていたので、イスラエル議会には死刑執行権はなかったので、これは非合法なものでした。 サウロ・・・新約聖書の多くの手紙を書いたパウロの若いときの名。
考えてみましょう
@ ステファノはどういう人でしたか。
A ステファノは、議会(最高法院)に引っ張っていかれた時、人々の何を指摘しましたか。
B 今にも死のうというステファノが最後に祈ったことばは何でしたか。
C ステファノはなぜ、殺されるとわかっていても、最後まで大胆にキリストをあかしすることができたのでしょうか。私たちだったら、どうでしょうか。話し合ってみましょう。
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今週の祈り
「神様。どんなときも恐れない、強い信仰を与えてください。イエス様のお名前によってお祈りします。アーメン」
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