6月9日(日)教会学校中高科分級
「平和をつくる者」

暗唱聖句(マタイによる福音書5章9節)
平和を実現する人々は、幸いである、
その人たちは神の子と呼ばれる。

[はじめに]今日のイエス様のお話は、人殺しのお話です。日本の法律でも実際に人を殺さなくても、包丁やピストルをもって町を歩いていると逮捕されますね。しかし人間の作った法律は、不完全なものですから、人の心の中にある悪い考えまで裁くことはできません。
 しかしイエス様は神様ですから、人の心にある悪い考えもごらんになります。今日の聖書を読んでみましょう。

聖書(マタイによる福音書5章21〜26節)

5:21 「あなたがたも聞いているとおり、昔の人は『殺すな。人を殺した者は裁きを受ける』と命じられている。
5:22 しかし、わたしは言っておく。兄弟に腹を立てる者はだれでも裁きを受ける。兄弟に『ばか』と言う者は、最高法院に引き渡され、『愚か者』と言う者は、火の地獄に投げ込まれる。
5:23 だから、あなたが祭壇に供え物を献げようとし、兄弟が自分に反感を持っているのをそこで思い出したなら、
5:24 その供え物を祭壇の前に置き、まず行って兄弟と仲直りをし、それから帰って来て、供え物を献げなさい。
5:25 あなたを訴える人と一緒に道を行く場合、途中で早く和解しなさい。さもないと、その人はあなたを裁判官に引き渡し、裁判官は下役に引き渡し、あなたは牢に投げ込まれるにちがいない。
5:26 はっきり言っておく。最後の一クァドランスを返すまで、決してそこから出ることはできない。」

山上の説教 クロード・ロラン (部分)

言葉の意味

21節 殺すな・・・出エジプト記 20:13 殺してはならない。(十戒の第6戒)
22節 兄弟・・・ユダヤ教やキリスト教では「兄弟」は本当の兄弟ばかりではなく、同国人や同じ信仰を持つ外国人をも「兄弟」ということがあります。ここではその使い方です。要するに「人類みな兄弟」という考え方です。
ばか愚か者・・・「馬鹿」「阿呆」などは差別用語のため絶対使ってはなりません。言い換えは「知的障害者」「精神障害者」など。
最高法院・・・当時のイスラエル議会。昔は三権分立の考えはなかったので、政府や裁判の機能も併せ持っていました。
23節 供え物・・・昔はお金の制度が発達してなかったので、神殿の供え物の多くは献金ではなくて、家畜や穀物などの食べ物でささげていました。今は教会に山羊や羊を持っていったら、大変なことになってしまいますね。
25節 和解しなさい・・・イエス様がおっしゃっているのは、もちろん自分のほうが悪い場合です。自分が正しいのに和解して泣き寝入りする必要はありません。裁判で堂々訴えるべきです。
26節 クァドランス・・・1デナリオン(1日の標準賃金)の64分の1。約100円

考えてみましょう

@ 教会学校の礼拝でも、毎週献金がありますね。わたしたちは、誰かに悪いことをしたり、けんかしたら、まず教会へ行ってお祈りして、ささげ物(献金)をして、神様に自分の罪を告白して助けていただくことが、第一だと思うのですが、23、24節を読んでみましょう。「まず行って兄弟と仲直りをしなさい。」とはイエス様は不思議なことをおっしゃいますね。どうしてイエス様がこのようにおっしゃったのか、考えて見ましょう。
(発言例:神様も忙しいのですから、安易に神様に助けを求めないで、人間関係のトラブルは、なるべく自分たちで和解して解決しなさい。とおっしゃっているのだと思います。)

A ここで、イエス様のおっしゃっていることは、お友達のだれかと個人的にけんかしたり、気まずくなったりしたときのことですね。では例えば、学校であなたのクラスが、他のクラスの人たちとともめごとになったりしたときも、今日イエス様がおっしゃったように、早く仲直りしたほうがいいのでしょうか。
(発言例:学校で他のクラスや他の学年ともめごとになったときには、自分の判断で謝ったり、仲直りしたりすると、あとでクラスの人たちや担任の先生に迷惑がかかることがあります。まず自分のクラスや担任の先生とよく話し合って、謝るとか和解したほうがいいか決めるのがいいと思います。)

B 桜ヶ丘教会は、残念ながら世界平和や福祉のための活動はあまりしたことがありません。でもわたしたちでもできることはないか、考えてみましょう。
(発言例:わたしは将来、学校で社会福祉を勉強して、お年寄りや困っている人の力になってあげたいです。平和を実現するとは、おおげさですが、地道に地域社会の福祉に貢献することが、結局日本や世界の平和のために役立つのではないでしょうか。)

C 平和を思う気持ちと国を愛する気持ちについて考えてみましょう。どちらかがより大切だと言えるのでしょうか。
(発言例:第二次世界大戦のときに、中国や韓国の人たちに、祖国を愛する気持ちがなかったら、ずうっと日本やソ連の植民地のままだったと思います。平和を愛する気持ちと同様に、祖国を愛する気持ちもまた大切です。)

お知らせ

世界の平和のために活躍している団体の一部です。良かったら見てね。
・日本赤十字社 http://www.jrc.or.jp/
・カリタスジャパン http://www.caritas.jp/(カトリック教会の世界平和の活動をしている団体です。プロテスタント教会の多くは、聖書研究や布教活動に特色がありますので、世界平和の活動はあまり活発ではありません。反省!!)
・創価学会 http://www.sokagakkai.or.jp/sokanet/HBK/Heiwa/ (創価学会の平和運動の紹介)
・AMDA(アムダ) http://www.amda.or.jp/japan/index.html (岡山に本部を持つお医者さんの国際ボランティア団体)

今週の祈り

「神様。恨みや憎しみのない心で神様を礼拝できますように。平和をつくり出す人にならせてください。イエス様のお名前によってお祈りします。アーメン」

今週の讃美歌421番
「み神のみ旨は」

1.み神のみ旨は/げにも広く/地の上(え)の諸民(もろたみ)/子としたもう/言葉と国とは/異なりとも-/人々こぞりて/同胞(はらから)たれ。
2.等しき御恵(みめぐ)み/下(くだ)したまい/同じき幻(まぼろし)/示したもう/ひとりの御神(みかみ)を/父と仰ぐ-/み民よ、まことの/同胞(はらから)たれ。
3.戦い争い/世にあらざれ/高ぶり横縞(よこしま)/とく失せ去れ/人みな睦(むつ)びて/和(やわ)らぎゆき-/み神に連なる/同胞(はらから)たれ。
4.平和の御琴(おごと)の/調(しら)べあわせ/乱るる物の音(ね)/あと絶えしめ/栄えのかの日を/待ち望みて-/常世(とこよ)に変わらぬ/同胞(はらから)たれ。
*睦ぶ・・・むつまじくする
このプリントはインターネットでも見れます。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~sakurach
教会学校分級のコーナーです。教会学校に来れない時も読んでね。
わからないことがあったら聖書質問コーナー
http://www2s.biglobe.ne.jp/~sakurach/dengon7/dengon.htm
にどんどんカキコしてね。子ぎつね先生がお答えします。