東京から仙台まで

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ワンダースワンの旅

20.海でもないのに水ずくめ
〜水郷編(3)〜


前回までのあらすじ
東京から仙台まで、海沿いの町々を、ワンダースワンのソフトを買いながら旅する企画
“tv-game.com的ワンダースワンの旅”
前回ついに茨城県に入ったゲイムマン。
今回は潮来からスタートし、鹿島線の終点を目指す。


9時13分東京発の快速エアポート成田で、まずは成田へ向かいます。
今回グリーン車は、すいてました。以前(第15回)乗ったときは満席だったので、
覚悟していたのですが。
成田で鹿島神宮行きの電車に乗り換え。
おばあちゃん5人組が、茨城弁で会話してます。
私は茨城出身ではないのですが、何だか懐かしい響きです。

 
潮来(いたこ)

11時23分潮来駅着。朝から降っていた雨は上がってました。
駅前で、潮来笠をかぶったおばちゃんに声をかけられました。
十二橋巡りのサッパ舟乗り場まで、車を回してくれるそうです。
車だと1分もかからずに、
常陸利根川岸の乗り場に到着。
Aコース(\1,350)の乗り合い舟に。
中は座布団敷きでした。
客は私を含めて9人。
常陸利根川を渡って、南岸・千葉県側へ。
あやめの絵が描かれた、水門の扉が開きました。

この水門の向こうに広がる風景は?
そしてゲイムマンはここ潮来で、スワンを見つけることができるのか?
この続きはCMの後で!



水門をくぐると、また水門でした。
常陸利根川と、これから向かう加藤洲では水位が違うので、
二つの水門に挟まれたこの場所で、
水を抜き、加藤洲の水位に合わせてから進むのです。
船頭のおばちゃんによると、ここで本来は
「潮来花嫁さん」のメロディーが流れるはずなのですが、
先日雷雨があって、その影響で故障したのだとか。
加藤洲の水路では、舟はエンジンを止め、
船頭さんが竿でこいで進みます。
十二橋と呼ばれる木橋が素朴です。
昔はここが道路の代わりだったそうで、
今でも岸辺の家々から、
水路に向かって階段がのびています。
まだ5月20日ですが、あやめも一部咲いていました。
別ルートの舟とすれ違います。
十二橋を過ぎると、水路はまた広くなります。
エンジン始動。
与田浦に入って右折。

途中、舟が傾いていたので、右側の女性と左側の男性が一組交代。平らになりました。
船頭さんが言うには、
「男性は大事なモノついてるから重いんだわ」
・・・

与田浦も、昔に比べると狭くなったそうです。
水生植物園の前を過ぎて、帰りの水路へ。
桜並木になっていました。春には舟から花見ができるとか。
所要70分のAコース。舟着き場に戻ったのは12時59分。
その足で、前回も訪れた前川あやめ園へ。
1か月以上間があっただけに、
あやめの背丈はだいぶ伸びていました。
端っこのあやめは早い品種のようで、もう咲いてました。
一方真ん中付近では、おばちゃんたちが観光シーズンに向けて、
黙々と鋤(すき)を振るっています。
何といっても、町なかにこんなきれいな園地があって、
しかもタダで入れるんだからすばらしい。
これなら榊守カスミくんも大満足!
「あやめはどこでござろうの」と、探し回らなくて済むというものです。

わかる人にしかわからない、『送り雛は瑠璃色の』ネタは
避けたほうがいいのでは・・・。

潮来駅に戻ったのは13時27分。
前回、「前川あやめ園は駅から5分」と言いましたが、
5分もかかりませんでした。
駅は通りすぎるだけ。前回受け取った観光パンフにあった、
ショッピングセンターに行って、スワンを探すのです。
ショッピングセンター・アイモア。
一部鏡張りの壁面があって、なかなかオシャレ。

アイモア内には、ドラゴンキッズというおもちゃ屋さんがありました。
ウルトラマンや仮面ライダーの人形があったり、
鋼鉄ジーグや大鉄人17が飾られていたりと、
レトロなマニアの喜びそうな店です。
ゲームのほうもレトロ感覚満点でした。
スーパーファミコンソフトがいっぱい。
プレイステーションの隣にセガサターン。
数は少ないものの、PCエンジン、メガCD、ゲームギア、
果てはバーチャルボーイのソフトまで!

それらがプレイステーション、PS2、ニンテンドウ64などと同じ棚に
並んでいるからおもしろい。
なぜかドリームキャストのソフトだけありませんでしたが。
スーパーファミコンソフトの中に、『SD F1グランプリ』を発見しました。
昔、池袋で、これのゲーム大会に出て1回戦負けを喫した、
イヤな記憶がよみがえってきました。

携帯機は、ゲームボーイのほかに、ちゃんとスワン有り。
ネオジオポケットもあったのですが、「ソフト5本つきで\9,800」・・・。
えっと、今回ネオポケは関係ないので、スワンに戻りましょう。
『誕生(デビュー)』『ラングリッサーミレニアム』も興味あったのですが、
迷った末に、このソフトを。
潮来のアイモア ドラゴンキッズで、
『マジカルドロップ』を
\3,990(本体\3,800)で入手!

だってもう既に「シザイズリーグ」で、たくさんソフトがたまってますからね。
時間のかかるシミュレーションやRPGは、ちょっと遠慮したいところ。
カードゲームを買う子供たちに交じってレジへ。

アイモアの中でお昼ご飯。お好み焼きを食べました。
食べ終わって時計を見たら、14時10分。
次の電車は、・・・時刻表を見ると14時23分!
小走りで駅へ。食後のいい運動です。
駅に着いたのは14時16分。間に合いました。

もうどこの田んぼも、田植えが終わったようです。
早苗の新緑が、車窓からの景色を明るい雰囲気にしています。
14時28分、次の延方駅で下車(\180)。
今私が乗ってきたのは、
ステンレス製でロングシートの新型車両。
成田駅で切り離されたエアポート成田号ですね。

 
延方(のぶかた)
延方駅も十二橋駅同様、駅舎がありません。
高架のホームと、そこに通じる階段があるだけです。
ここで下りた理由は単純、
国道51号線沿いだから。
「ようこそ白鳥の里延方へ」と書いてあります。
延方駅は、北浦という湖の南端。
多分、北浦に白鳥が飛来するのでしょう。
このゲートをくぐると、国道が左右に延びているのです。

でも国道に出てみると、あるのはパチンコ屋だけ。
建物の多そうな、右側(潮来へ戻る側)へ進んでみます。
・・・建物に見えたのは、墓地でした。
歩道橋からの眺めです。
一応セイミヤもありますが、
入ってみると、普通のスーパーでした。
また例によってキットカットを買いました。
「元気なぷよぷよ乳酸菌」なる
飲み物を見つけたのですが、
1リットルパックだったので、
旅の途中で買うわけにはいかず、あきらめました。

戻って、反対側(鹿島神宮側)へも、ちょっと歩いてみました。
北浦の南端にかかる橋に通じるはずなのですが、
地図で見るほど近くはないようで、一向にたどり着けません。
そのうち、また雨が降り出しました。
足も疲れて来たので、駅に引き返しました。
15時22分着。
ちょうど上り電車が入線したところです。
次の下りは16時5分。
また40分待つのか、と
ため息をつきながらホームに上がると・・・、
ホームから北浦が見えました。
高架駅だったおかげで、
家と家の間から、湖面が垣間見えたのです。
静かな湖を眺め、
キットカットを食べながら電車を待ちます。

16時ちょうどに電車が来ました。
上りの貨物列車を待って、5分後に出発。
海のように広い北浦が、左手に現れました。
鉄橋を渡り切ると、ここから先は鹿嶋市です。
民家が多くなってきました。
16時10分、鹿島神宮駅着(\180)。

 
鹿島神宮
オレンジの屋根が鮮やかな鹿島神宮駅。
ホームには、鹿島臨海鉄道の
赤い列車が止まっています。
駅前にはパチンコ屋が数軒ありますが、
デパートやゲーム屋らしきものは見当たりません。
とりあえず、駅前から延びる県道を歩いてみましょう。
街灯という街灯すべてにつけられたペナント。
サッカーによる町おこしが、
全国で一番成功している町でしょうね、ここは。

ひたすら上り坂の県道を歩いていくうち、
電柱の立て看板が、目に留まりました。
「全国陶器まつり チェリオ(ジャスコ)大駐車場特設会場」
この先にジャスコがある!
足取り軽く、先へと進みます。

町なかでも至る所で、パチンコ屋を見かけました。
色とりどりのネオンサイン。
開店記念の花輪が並んでいて、とってもにぎやか。
中でも最もハデなのが、これまで立ち寄った町でもよく見かけた、
「ともえ」という名のチェーン店。
ん? 「ともえ」?
・・・そーか、だからにぎやかなんですね。
プリプリプリティインターナショナル。
『火の鳥 黎明編』のウズメと一緒で、化粧を落とすと絶世の美女。
・・・と書いとくと、gooか何かで自分の名前を検索して、
篠原ともえさん本人がこのページを見てくださるかも(笑)
17時7分、チェリオ/ジャスコ着。
だいたい2キロくらい歩いたでしょうか。

2階のおもちゃ売り場へ。
まずニンテンドウ64。次にゲームボーイ。このあたりは基本っすね。
それからえっと・・・、
64とゲームボーイしかありません。
あっ、スワン発見! 10本しかないですが。
土地柄、サッカーゲームが欲しいと思ったのですが、ありませんでした。
かわりに買ったのは、花のお江戸で大評判、
タイムボカンシリーズ復活記念で、このゲーム。
鹿島神宮のジャスコ鹿嶋店で、
『ボカン伝説 ブタもおだてりゃドロンボー』を
\4,284(本体\4,080)で入手!

「ジーコ広場」と書かれた吹き抜けがあります。
下のスペースを見ると、ジーコの銅像が建っていました。
手形、足形もあります。
この町では、サッカーはもはや生活の一部なんですね。

吹き抜けを挟んですぐの所に、もう一軒おもちゃ屋さんがありました。
チェリオ側の「TOY'S-1」というお店です。
ニンテンドウ64、ゲームボーイのほか、プレイステーションも有り。
スワンもこっちのほうが種類が多いです。
それにしても、同じ建物の同じ階、しかもこんな近くに
おもちゃ屋さんが2店もあって、お客さんを食い合わないのでしょうか?


そーだ、いいこと思い着いちゃいました。
もしかして、ここから次の鹿島サッカースタジアム駅まで歩けるかもしれません。
ワンダースワンの旅の「最寄り駅」の定義は、「歩いて行ければ最寄り駅」
もし歩けるなら、ジャスコのおもちゃ売り場の最寄り駅は鹿島神宮駅、
TOY'S-1の最寄り駅は鹿島サッカースタジアム駅というように、
割り振ることが可能です。
よし、TOY'S-1でスワンを1本買いましょう。
うまいこと、サッカーゲームがありました。
私、ワンダースワンでサッカーのゲームが出てるってことを、
今、初めて知りました。
鹿島サッカースタジアム(鹿島神宮)の
チェリオ TOY'S-1で、
『サッカーやろう! Challenge The World』を
\3,990(本体\3,800)で入手!

店を出たのが、17時43分。
もう薄暗くなっていて、しかも雨が降っているので、幾分不安はありますが。
まずは近くにある市役所まで歩き、
交差点を、どっちに行くか迷ったあげく、真っすぐ進むことにします。
そのまま真っすぐ歩くと、やがて踏切が現れました。
この位置にある線路といえば、
鹿島サッカースタジアム駅から南に延びる貨物線でしょう。
ということは左が北。でも左に行く道がありません。
さらに歩くと、畑が広がるこんな景色に。

ホントにこっち方向でいいのか、不安が増してきたころに、
スタジアムへの方向が書かれた、道路標識がありました。
標識に従って歩くと、やがて国道51号線へ(この時点で18時33分)。
国道に入ってすぐ分岐線が。どうやらそっちがスタジアムのようです。
ありました! カシマスタジアムです!
薄暗い上に雨なので、かすんで見えますが、
紛れもなくあれがスタジアム!
スタジアムの前に、またもジーコの銅像が。
地面には、アントラーズの選手、元選手の
足形パネルがあります。

駅は確か、スタジアムのすぐ隣。
これでスタジアム駅は、チェリオの最寄り駅(笑)。
それよりも何よりも、これで無事に帰れる!
・・・めどがつきました。

何!?

 
鹿島サッカースタジアム
18時55分、鹿島サッカースタジアム駅着。
ご覧のとおり、入口が閉まっております。
ここはサッカーの開催日だけ開く、臨時駅なのです。
つーことで、ここから鉄道で帰ることはできません。
また歩いて、鹿島神宮駅に戻ることにします。
日が暮れてきてコワいんで、
なるべく広い道を選びながら。

何とか国道に戻れました。
道のわきは森ですし、街灯も少ないので真っ暗。雨というのもキツいです。
でも、車はひんぱんに通るので、コワくはないですし、
歩道が広いので、歩くのは苦になりません。

分かれ道。どっちに行ったらいいのかわかりません。
運良くファミリーマートがあるので、ポカリを買って尋ねてみましょう。
「奥の道を行って、坂を下りた所を左です」
奥というのは右の道。でも、行けども行けども、その坂とやらがありません。
今度はローソンを見つけたので、おーいお茶を買って店員さんに聞きます。
「この先すぐ坂がありますから、下りて左に曲がるとすぐです」
もしかしてこの「すぐ」っていうのは、車ですぐ、という意味かもしれません。
まさかこんなとこ、歩いて来る人はいないでしょうからね。
それでも、本当にほどなく坂がありました。
そして坂を下りると、陸橋の向こう、左手に青いネオンが!
あれは駅前のパチンコ屋!
ほっとして力が抜けちゃいましたが、
あともう少し、頑張って歩きます。

かくして最後は、パチンコ屋の明かりに救われたのでした。
降り止まない雨の中、駅到着19時54分。
いや、到着というより、帰還といったほうがいいかもしれません。
20時ちょうど、鹿島神宮駅前発の高速バスで、一路東京へ。
21時43分、東京駅着(\1,780)。
駅で食べたたぬきそばのうまかったこと。

ゴールの仙台まであと
80駅


今回のルート

鹿島神宮周辺で歩いた道のり

今回購入したソフトについて
『タイムボカンシリーズ
 ボカン伝説 ブタもおだてりゃドロンボー』 バンプレスト

『ヤッターマン』の敵役、ドロンボーを主役にしたRPG。
原作のストーリーの流れがよく再現されている。戦闘に勝っても
ドジ踏んで結局負けちゃうし、その後はおしおきが待っている。
ただし戦闘が長くて単調(マヒや眠りなどの特殊状態がない)なので、
攻撃力を上げるアイテムを大量に買っておくといいだろう。
『ヴァイツブレイド』 バンダイ
ヴァイツという生命体を使って戦闘するRPG。
絵柄がいい。オープニングのアニメに驚き。
長いゲームなので、まだクリアーしていないのだが、
ストーリーが重く、ポケモンというよりむしろメガテンに近い。
一撃で倒せるほど弱い敵ヴァイツを、弱らせて仲間にするのはちょっと難しい。
主人公・ウィルが、ヴァイツを兵器として使うことに後ろめたさを感じているが、
これは、つかまえて即友達になれるポケモンに対する皮肉なのかも。

『ドンキーコング』『SD GUNDAM』『エリーのアトリエ』
『マリオゴルフ』『マジカルドロップ』『サッカーやろう!』については次回以降で


次回「ワンダースワンの旅 大洗鹿島編(1)」からは、鹿島臨海鉄道に突入!

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