ものづくり 番外編  格安マザーボードでパソコンを組む

店頭で見かけた4,780円のマザーボードの誘惑
 前号でパソコンの自作記事を紹介しましたが,今回はその第2弾です。職場で使用している2号機(GIGABYTEのマザーボードGA−6VA7+を使用)の安定が今一つでしたが,グラフィックボードの交換により,とりあえずインターネット・エクスプローラやエクセルの操作中に動かなくなってしまうという現象からは回避することができました。(ちなみにボードはDIAMOND VIPER V770から3dfx Voodoo3 3000に交換)しかし,Windows2000さえもフリーズさせてしまうという強力な組み合わせに一抹の不安を覚え,やはり安定感なら440BXのマザーボードかなどと考えながらパソコンショップをうろついていた私の目に飛び込んだのが,この4,780円という価格の440BXマザーボードでした。その名はDFI製のCB61。メモリもPC/100までの対応,HDDもATA/66には未対応という,現在の最先端のスペックからは一歩引くものの,このボードで安定感のあるPCを組んでみようかという誘惑に勝てずに,思わず購入してしまいました。

CPUの上限はceleron600MHzかpentiumⅢ800MHz
 このマザーボードのCPUの上限は,当初,celeronで533MHz,pentiumⅢは800MHzだったようです。その後,BIOSのアップデートにより,celeron600MHzまでの対応となったようです。私は迷わず,celeron600MHzを選びました。ワープロや表計算,インターネットを中心とした使用で,3Dの描画などを必要としない用途を考えていますので,コストパフォーマンスを考えました。実際に動かした感じは,前回紹介した1号機と体感的にあまり変わりはありません。(3Dゲームでの使用は試していません)
 HDBENCHで両者の性能を比較してみました。コストパフォーマンスとしては,十分な値がでていると思います。

表1 パソコンの仕様の比較

3号機(今回製作) 1号機(前回紹介)
マザーボード DFI CB61 AOpen AX64Pro
チップセット Intel 440BX VIA Apollo Pro133A
CPU celeron 600MHz pentiumⅢ 733MHz
メモリ SDRAM128MB(CL=3) SDRAM192MB(CL=3)
グラフィックボード 3dfx Voodoo3 3000 ELSA ERAZOR X
HDD 15GB(ATA/66) 30GB(ATA/100)

表2 HDBENCH(Ver3.22)による主な性能の比較

  3号機(今回製作) 1号機(前回紹介)
ALL 14203 18003
CPU整数演算 27372 33357
CPU浮動小数点演算 27271 33233
メモリーRead 8335 10739
メモリーWrite  7516 7823
メモリーReadWright 12069 15449
ハードディスクRead 19485 26188
ハードディスクWrite 15491 22729
ハードディスクCopy Drive 2256 2591

Windows2000で問題なく動作
 以前に秋葉原で購入したケース(これも3000円を切っていた)を用い,格安メモリ(128Mで5000円強)とCPUを購入した以外は,余っていたパーツを用いて,めでたく3号機の完成となりました。3号機は何事もなく職場で活躍しています。(2号機は緊急事態発生のバックアップに待機中?)
 次にOSのインストールですが,現在私は,仕事用にはWindows2000を用いるのがもっぱらです。仕事用のパソコンを職場に置きっぱなしにしてあるので,他人に簡単に情報を覗かれないようにするためのセキュリティーの問題が第一です。また,ゲームには使用せず,ワープロや表計算,インターネットを中心とした活用ですので,安定感からいっても2000を用いる方が安心です。周辺機器もほとんどのものが2000に対応するようになってきました。
 OSのインストールは問題なく進み,後からパッチをあてる必要も全くありません。ディスプレーボードのドライバーなども自動的にインストールされました。

追記ー自宅のPC Meから98にもどす
 前号で,Windows Meを導入したなどと,威張っておりましたが,結局自宅のパソコンはWindows2000と98のデュアルブートに落ち着きました。仕事用のソフトは2000で,ゲームは98でという構成で,完全にOSを分けました。その理由は,マジック:ザ・ギャザリング・オンラインエディション・プラスというソフトを新たに購入したのですが,Meでは同じところでいつも動かなくなってしまい,試しに98のパソコンで動かしたところ,全く問題なく動作したからです。マイクロプローズ社のソフトはMe未対応のものも少なくなく,ゲームにしか使わないOSと割り切って98セカンドエディションを使い続けることとなりました。結局Meの方は,かみさんのパソコンのアップデートに使い,お茶を濁しました。