GREEN TEA TIME
イギリス万国樹木博覧会


ヤナギ
(柳)

Willow spp.(Salix spp.)

「水辺の女王」ともいわれるヤナギは、ギリシャ神話の最高詩人で竪琴の名手でもある
オルフェウスにゆかりがあり、文学や音楽など、
芸術を愛する人にインスピレーションを与えてくれる木だそうです。
月と水と強いつながりがあるため、マジカルな雰囲気がただよう木です。

川辺や湿原など湿った土地に生え、イギリスではしばしば高い位地で萌芽更新(pollarding) されます。
数年〜十数年おきに刈り取られた細い枝は、かつてさまざまな道具や生け垣づくりに使われたそうです。
(右の写真は高い位地で萌芽更新された3本のヤナギです。洪水による濁流の水圧を極力避けるために
高い位地で萌芽更新するそうです。)

また、ヨーロッパシロヤナギ(White Willow (Salix alba))には
鎮痛剤のアスピリンの原料になるサリチル酸が含まれています。
ヨーロッパの原始信仰(paganism/druidism)では夜・魔法・月による潮の満ち引きと関係し、
エレメントはもちろん水です。日本でも「柳」といえばユ〜レイですねぇ...

中国原産のシダレヤナギは公園や庭園の池の端に、
そして在来種のヤナギ数種はカントリーサイドの小川にそよぎます。
地味でなんの魅力もないイメージのあるヤナギですが、意外にも魔法と霊感の木だったんですね。

(アジア〜ヨーロッパ原産。)


(99/08)

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